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11 サメ

2022年4月12日 (火)

香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明

和訳協力:渡部 範子、校正:JWCS

2020年4月23日 FLORIDA INTERNATIONAL UNIVERSITY News

最初、研究者達は香港の小売店で売られていたフカヒレの元であるサメが、最初に漁獲された場所を調べた。
これにより、違法取引による「危険性の高い」サプライチェーンを特定し、また国際取引の法執行をよりきちんと行うことも可能となる。

フロリダ国際大学の環境研究所の海洋学者であるDemian Chapman氏が、アメリカと、中国の特別行政地区の香港に拠点があるチームを率い、scalloped hammerhead sharks(学名:Sphyrna lewini、アカシュモクザメ)のフカヒレのDNAの分析を行った。
アカシュモクザメは最も普通に取引され、価格の高い種の1つで、乱獲による危機の高まりに直面しており、絶滅の可能性も危惧されている。

多くの雌のサメは、出産のために特定の地域、「故郷」に帰る。
これにより、研究者達はサメが母親から受け継いだDNAから、サメがどこで生まれたかを特定することができる。
このDNAは乾燥され加工されたフカヒレに存在している。
チームは香港の海産物の干物店から集めたフカヒレのDNAを、世界中から科学者によって集められた、遺伝子サンプルのグローバルデータベースと比較し、そしてそれらのサメがどこから来たかを特定することができた。

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2020年12月15日 (火)

絶滅危惧種のサメの遺伝子がペットフードと化粧品から発見される

和訳協力:佐藤 正根、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2019年9月4日 Conservation Genetics掲載論文要約部分抜粋

ヒレや肉、肝油などサメ由来製品の一時的なグローバル需要が、過去30年内に観察されたサメの乱獲傾向の主要な要因であることは間違いないだろう。
サメ由来製品で通常最も取引されるのはヒレであり、アジアの様々な国でスープ用の珍味として使用されている。
それにもかかわらず、サメ肉の取引は過去10年で実質的に増加している一方で、肝油の取引についてはあまり分かっていない。
サメの肝油は、化粧品業界では保湿剤として非常に価値があり、サメ肉に関しては多くの国で直接消費されているが、その使用用途については全容は分かっていない。
今回、筆者はマルチプレックスミニバーコードPCRプロトコルを使用し、化粧品とペットフードからサメのDNAを検出し、検出したDNAから属と種、またはそのどちらかのレベルまで特定した。

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2020年6月 2日 (火)

マリンパークの区画整理で、サメの保全をさらなるものに

マリンパークの区画整理で、サメの保全をさらなるものに

和訳協力:丸岡 咲耶花、校正協力:プリチャード 若菜

2019年4月4日 PHYS ORG News

西オーストラリア大学の最新の研究によると、オーストラリア領海の絶滅が危惧されている外洋性のサメに対する保全対策は、生息環境の保護が不十分なことが原因で停滞しているという。

しかし、Global Ecology and Conservation誌に掲載された研究では、海洋公園に少し手を加えるだけで、アオザメやその他の外洋性のサメの保全に大きな変化をもたらす可能性が示唆された。

西オーストラリアの大学海洋研究所および生物科学部に在籍し、博士の学位を取得する予定の筆頭筆者であるCharlotte Birkmanis氏は、サメは世界中の海洋における頂点捕食者であると述べた。

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2020年3月17日 (火)

50年以上にわたりタグ装着・再捕獲したサメから得られた最新のサメアトラス

和訳協力:鈴木 康子、校正協力:伊川 次郎

2020年2月3日 PHYS ORG News

52年間にわたり大西洋に生息する35種のサメの分布と移動を記録したデータベースによって、ほとんど知られていない種の新たな情報が明らかとなった。
さらに、サメがどの海域を移動し、どの程度の年数を生きているかも含めた驚くべき発見も得られた。

科学者らは、1962年から2013年の間、サメにタグを装着あるいは再捕獲、またはその両方を行って、データを収集した。
サメは大西洋と、メキシコ湾、カリブ海、地中海を含むその関連海域で発見された。
この期間中にタグが付けられたサメは合計35種229,810個体におよび、再捕獲されたのは31種13,419個体であった。
この結果得られたデータは、2019年12月に発行された科学雑誌『Marine Fisheries Review』に発表された。

この新しい追跡データにより1962年から1993年に収集されていたデータが更新され、さらに22種の情報が追加された。
オオメジロザメやイタチザメおよびイヌホシザメを含めた14種のサメについては、詳細データが提供されている。
データの更新により、サメの分布域や行動に関する既存の情報が大幅に拡充されることとなった。

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2019年11月22日 (金)

IUCNレッドリストの更新版、サメの乱獲を反映

和訳協力:手塚 珠真子、校正協力:日高 穂香

専門家グループはさらに多くの種が絶滅危惧種IB類とみなされるとして保護活動を要請

2019年3月21日 SSG Press Releases

International Union for the Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)のShark Specialist Group(SSG:サメ専門家グループ)は本日、サメとエイ58種のレッドリスト評価の更新版を発表し、このうち17種が絶滅の危機にさらされているとした。
これは一連の専門家ワークショップを基に個体数動向を評価する世界的プロジェクトの一環だ。
最初のワークショップで力を入れたのは、世界中の海で見られる海洋種、そしてオーストラリアの種だった。

「結果は憂慮すべきものですが、驚くべきものではありません。というのは、サメの中でも特に成長が遅く、需要が高く、乱獲から保護されていない種が最も脅威にさらされる傾向にあると分かっているからです」と、SSGの共同議長を務めるサイモンフレーザー大学のNicholas Dulvy教授は言う。
「中でも特に心配なのは、泳ぐスピードが速いおなじみのサメ、アオザメです。世界中の海で個体数の減少が深刻で、絶滅危惧種IB類と評価しました。大西洋では約75年間に60%減少しています」。

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2019年3月 7日 (木)

サメのCITES附属書掲載種の違法取引を検出する多重リアルタイムPCR法

和訳協力:青木 恵子、校正協力:佐々木 美穂子

2018年11月5日 Science Reports掲載論文要約部分抜粋

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)は、絶滅のおそれのある種の国際取引を、禁止する(附属書I掲載種)、または合法的、持続的かつ透明性を確保した形で実施する(附属書II掲載種)ことを保証する、多国間環境協定である。
ヒレ、身およびその他の部分が利用されている、絶滅の恐れのあるサメ12種は、CITESの附属書IIに掲載されている。

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2018年12月22日 (土)

セネガル、スリランカ、メキシコが見過ごされてきたサメのために立ち上がる

和訳協力:小川 聖子

2018年10月2日 National Geographicニュースより一部抜粋

本日、セネガルとスリランカの政府が、来年のワシントン条約(CITES)の締約国会議(CoP)で、世界で最も絶滅の危機に瀕しているサメ数種を保護するための提案をすると発表した。
CITESとは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約のことである。

この素晴らしい発表は、CoPとCoPの間に開催される条約締約国の政府組織からなる、CITES常設委員会の年次総会で行われた。
提案はセネガルとスリランカによるもので、大型のサカタザメの仲間(しばしばサメに分類される平らなエイ)とトンガリサカタザメの仲間の16種がCITES付属書IIに指定することで保護され、それによりこれらの種のヒレおよびその他の製品の国際取引が初めて規制されることにだろう、と発表した。

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2018年12月 8日 (土)

最新報告:フカヒレへの食欲が絶滅危惧種のサメの個体数を減少させる

和訳協力:長谷川 祐子、校正協力:久保 直子

 

2018年9月13日 Wildaid News

 

雑誌『Marine Policy』に掲載された最新の論文によると、世界のサメ漁獲量は1960年以降2倍以上に増え、シュモクザメやヨゴレなどの絶滅の恐れのある種の個体数はこの数年間で90%以上減少したという。

 

University of Hong Kong(HKU:香港大学)、University of British Columbia(UBC:ブリティッシュコロンビア大学)に事務局を置くSea Around Us((仮)我らを取り巻く海)運動およびWildAid(ワイルドエイド)に所属する研究者らが行った調査では、絶滅が危惧されるサメ個体群に対する漁獲の脅威は劇的に増加しており、今現在、消費者がフカヒレ製品を食べないようにすることが、かつてないほど喫緊であることが明らかになっている。

 

Sea Around Usのデータは、世界のサメ漁獲量が過去60年間で140万tと2倍以上増加したことを示している。
乱獲によって「サメ類の60%近くが脅かされているのです。これは脊椎動物分類群の中では最も高い割合になります」と、筆頭著者で香港大学のSwire Institute of Marine Science(SWIMS:太古海洋科学研究所)に所属するYvonne Sadovy教授は述べた。

 

香港は、世界で取引きされるすべての乾燥フカヒレのうち約半数が運ばれる通関港で、乾燥フカヒレはそこから中国本土へ再輸出されることが多い、とSadovy教授は付け加えた。
2017年の調査では、香港の魚介類の乾物を扱う店で販売されているのが見つかったフカヒレの33%が、International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)により絶滅危惧種(絶滅危惧IA類、絶滅危惧IB類、絶滅危惧Ⅱ類のいずれか)に指定されている種のものだったことが明らかになった。

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2018年10月 4日 (木)

サメとスターバックス:ブランドライセンシーが企業価値に与える影響

和訳協力:木田 直子

2018年7月2日  Greenbizニュースより一部抜粋

世界的なCSR(企業の社会的責任)やESG(環境・社会・ガバナンス)レポートの担当者たちにとって、興味深い力学が目下香港で展開中だ。
巨大な国際ブランドが、そのライセンスを持つ現地企業の「汚名」に引きずり込まれそうになっているのである。
問題は、そのブランドを冠したローカルパートナーとライセンスを提供する国際ブランドが、国内における自身の評判によって、国際的なブランドの価値を落とさずに済むような解決策を見つけられるかどうかだ。

簡潔に言えば、香港とマカオに180店舗以上を展開しているスターバックスのライセンシーMaxim'sは、香港最大手のレストランチェーンでもあるが、いまだにフカヒレを提供し続けている。
これは言うなれば、ゾウやサイをメニューに載せているようなものだ。

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2018年7月14日 (土)

インドネシアの漁師たちはフカヒレスープの需要に応えて儲けるためにフカヒレ漁に依存する

インドネシアの漁師たちはフカヒレスープの需要に応えて儲けるためにフカヒレ漁に依存する

和訳協力:櫻葉汀 ミホ

2018年4月15日 South China Morning Postニュースより一部抜粋

フカヒレ漁はインドネシアにおいて違法であるにもかかわらず、その行為は広く行なわれている。
報告によると、インドネシアがフカヒレの最多輸出国であり、次いでインドである。
漁獲量の多くは合法的なサメ漁に由来するかもしれないが、フカヒレ量からのフカヒレの漁獲量は不明で、しばしば需要のある保護対象種が標的となる。

インドネシア海洋・水産省の海洋管理総局によると、通常フカヒレの輸出先は香港、中国、マレーシア、カナダ、シンガポール、ベル―およびロシアである。

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