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40 保全対策

2017年11月 9日 (木)

西アフリカの最も重要な保護地域群における違法野生生物取引の根絶にCITESが協力

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:清水 桃子

2017年3月14日 CITES Press Releases

2017年3月7日、ベナン、ニジェール、ブルキナファソの3か国にまたがるW(ドゥブルヴェ)国立公園の中心部で、それぞれの国の野生生物管理機関の長が、非常に重要なこの野生生物の生育・生息域の法執行について、協力体制を強化することに合意し、署名した。
これは、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の主要な取組のもと作られた活動を進めやすくするものだ。
その活動とは、法執行能力の創設、国境地域の統合管理の強化、そしてこの地域に生息する8,900頭のゾウを含む、西アフリカの野生生物にとって最も重要だと広く考えられている地域の保護を強化するためのものである。

合意のもと実施される活動は、W-Arly-Pendjari (WAP) Protected Area Complex((仮)W=パンジャリ=アルリ保護地域群)を構成する3カ国の内、5つの保護地域の上級管理職と地域監督官が昨年末に開いた会合で決定した。
この的を絞った活動は、2019年まで継続することが見込まれており、CITESのMinimizing the Illegal Killing of Elephants and other Endangered Species(MIKES:ゾウおよびその他の絶滅危惧種の密猟最小化)プログラムを通じてEuropean Union(EU:欧州連合)が資金提供し、IUCN(国際自然保護連合)のブルキナファソ地域事務所との協力で実施される。
MIKESはACP諸国(アフリカ・カリブ海・太平洋諸国)のプロジェクトであり、第10回EDF(欧州開発基金)を通してEC(欧州共同体)に支援されており、CITES事務局によって実施される。

WAPはMIKESプロジェクトの下で、野生生物への法執行能力を作り出すための支援が最も必要とされる”重要拠点”8ヵ所の内の1つに選ばれた。
この地域は、場所ごとに行われた、ゾウの保全やその他の重要なCITES附属書掲載種の共存、密猟やそのほかの脅威の度合いだけでなく、現在の法執行能力についての詳細な評価に基づいて最優先された。
それぞれの地域で特有の問題に対処する支援を行うため、それぞれの重要拠点において特化した活動が展開されてきた。

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2017年10月31日 (火)

イトマキエイを取り巻く変化

和訳協力:コスキー・福田 志保、校正協力:鈴木 康子

2017年3月30日  IUCN News

マンタ(オニイトマキエイ属のエイ類のこと)は世界中のスキューバダイバーが探し求める優雅で、海洋生物の象徴とも言える存在である。
マンタの近縁種であるイトマキエイ(イトマキエイ属のエイのこと)には9種がおり、マンタに比べて知名度が低いものの、専門家でない限りほとんどマンタと見分けがつかない。
観光客に人気のマンタは知名度があるため、保護への動きに高まりが見られる一方、イトマキエイが注目されることは少なく、個体数のさらなる減少リスクが高まっている。
ICUN(国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission(種の保存委員会)、Shark Specialist Group(SSG:サメ類専門家グループ)のJulia M Lawson氏とNicholas K Dulvy氏はそう記している。

鰓板の国際取引がイトマキエイとマンタを脅威にさらしている。
濾過摂食を行うエイ類は、太陽に照らされる表層海水を軟骨性の鰓板繊維を使って"ふるいにかける"ことにより、プランクトンや小魚を濾しとって食べている。
鰓板は中国南部や世界中の中華街で需要が高く、最終的な売値が1kg当たり400ドル(約4万5千円、2017年4月30日付換算レート:1USドル=111.5円)に達することもある。
取引では2種類のマンタと3種類の大型のイトマキエイから取れる大きな鰓板が好まれるが、小型の種や稚魚の鰓板も市場に出回っている。

鰓板は「Peng Yu Si」という商品名で、免疫機能を強化し、血行を促進することで病を防ぐとされる滋養強壮剤の主材料として取引されているが、健康上の効能に根拠はない。
鰓板が伝統的漢方薬として使われるようになったのは比較的最近の1970年代で、過去10年にわたり使用量は増加している。

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2017年10月19日 (木)

絶滅寸前のアフリカノロバの保護への道が拓かれる

和訳協力:ロペス 昌絵、校正協力:石原 洋子

2017年3月9日  CMS News

アフリカノロバの生息域の国々、資金支援者そして専門家からなる代表25名が、3月6日から7日にかけて会合を開いた。
これは、ICUN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種IAとされるアフリカノロバを確実に保全するための「ロードマップ」についての合意を得るための会議であった。
アフリカノロバはかつては東アフリカに広く分布していたが、野生では70頭しか残っておらず、そのほとんどはエリトリアとエチオピアの2カ国に生息している。

エリトリアとエチオピアの両国の代表は、CMS(移動性野生動物種の保全に関する条約、通常「ボン条約」)の第12回締約国会議に、各国政府が提案を作成することに同意した。
この会議は、2017年10月23日から28日にかけてフィリピンのマニラで行われるもので、アフリカノロバが条約において最も厳重に保護される附属書Iに掲載されるかが決まるだろう。

CMSのBert Lenten事務局次長は以下のようにコメントしている。
「ボンにある国連本部において、生息地域の国々が集まり、また国際的な保全のためのロードマップについて、それぞれの国からの提案がなされることに大きな期待を寄せています。アフリカノロバは絶滅の危険性がとても高い状況にあるにも関わらず、保護活動家や資金支援者らからしばしば見過ごされてきました。我々はこの種を保護するにはもう遅いということにならないよう、生息国がアフリカノロバの保護が必要だということを認識し、保全活動が実施されるよう、国際的な協力を促進されることをうれしく思います。本会議の開催に助力してくださったドイツの環境・自然保護・建設・原子炉安全省が、私たちをサポートしてくれるきっかけになってくれたことに感謝しています」。

本会議において、珍しいヌビアの亜種の群れがアメリカ合衆国で個人所有されている可能性があるという興味深いニュースが報告された。
これらの報告は専門家によって、この会議の後、緊急課題として追跡調査されることとなった。

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2017年10月17日 (火)

絶滅危惧種のケープペンギンが乱獲により陥る生態学的な罠

和訳協力:赤瀬 エリサ、校正協力:鈴木 康子

2017年2月16日African Conservation Foundation News

調査により、若いケープペンギンが、気候変動や魚の乱獲により食料が入手しにくい場所で、継続的に採食していることが示された。
3年にわたる国際的な科学者グループによる調査は、すでに絶滅の危機にあるアフリカのペンギンが危機的な状況にあると警告しており、その唯一のペンギンはアフリカ大陸の固有種である。

その調査は、エクセター大学(英国)のRichard Sherley博士と、南アフリカ、ナミビアおよび英国からの研究者で結成されたチームによって2011年から2013年の間に実施された。
対象となったのは、Southern African Foundation for the Conservation of Coastal Birds(南アフリカ沿岸鳥保護財団:SANCCOB)によって保護・養育された14羽を含む、54羽の巣立ちしたばかりの若いケープペンギンである。
研究者はペンギンに発信器を付け、人工衛星を使って、初めて外洋に出てから数週間の行動を追跡した。

この調査によって、若いペンギンは主に3つの海域で採食していることが判明した。
ナミビア中央部のスワコプムント沖、南アフリカのウェスト・コーストにあるセント・ヘレナ湾の北、南アフリカの南海岸のアガラス岬周辺の3か所である。
東ケープ州(南アフリカ)の若鳥だけはアガラス岬の東海域で採食していたが、ウェスト・コーストの若鳥はケープ・タウンの北海域およびナミビア近海で採食していた。

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2017年8月25日 (金)

WCS、極地保護のための新たな国際合意を歓迎

和訳協力: 高橋 哲子、校正協力:伊川 次郎

2017年1月19日 WCS News Releases

「Polar Code(極海コード)注1」の改正により、船舶運航が、環境が変化しつつある北極および南極海域に棲息する野生生物に与える影響が、最小限に抑制されるだろう。
新基準は野生生物を保全し、北極圏にとっては、野生生物に食糧安全保障を依存する北極の地域コミュニティを保護するものとなるだろう。

WCS(Wildlife Conservation Society:野生生物保護協会)は、International Maritime Organization(国際海事機関)およびその関係団体らが、両極海域での海事活動の安全を確保し、船舶活動が海洋環境におよぼす危険性から両極海域を保護する、法的拘束力のある国際合意である極海コードを策定・施行したことを賞賛する。

様々な作業部会による20年以上もの検討の結果、改正極海コードが2017年1月1日に施行された。

「この極海コードは、北極の海洋環境にとってすばらしいニュースです」と、WCSのArctic Beringia Program((仮)北極圏ベーリング陸橋プログラム)の代表を務めるMartin Robards博士は言う。
「この広大で遠く離れた地域から、船舶の排出物による脅威や油汚染事故のリスクを減少させることは、野生生物の保健衛生と地域の先住民コミュニティの食糧安全保障にとって非常に重要なことなのです」。

海路を含む両極圏には、鳥類、哺乳類、そのほか、実に多様な種が棲息している。
その中には、信じられないほどの集団が形成される地域もある。
例えば、北極海、その沿岸域およびベーリング海峡は、約17,000頭のホッキョククジラ、150,000頭以上のセイウチ、それに他の多くの海生哺乳類が移動する回廊や目的地になっている。

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2017年7月11日 (火)

欧州の海外領域の保全プロジェクトの企画を募集

和訳協力:K.O、校正協力:池田 磯香

2015年9月14日 IUCN Article

極地・亜極、南大西洋、カリブ地方、インド洋、太平洋地域内の欧州のOverseas Countries and Territories(OCTs:海外領域)における持続可能な開発ならびに生物多様性の保全に関する重要なプロジェクトは、今回助成金を要請することができる。

現在、BEST(Biodiversity and Ecosystem Services in European Overseas Territories:(仮)欧州海外領土における生物多様性および生態系サービス) 2.0プログラムでは、このプロジェクトを支援する企画提案を募集している。
プロジェクトは、EU(欧州連合)の海外領域における持続可能な発展の土台となり、生物多様性の保全を促進し、保全によって生み出される生態系サービスを増進させるものだ。
この初回の公募では、少額枠でインド洋、極地・亜極、および南大西洋地域対象の企画を、中規模額の枠組みではカリブ地方および太平洋地域の対象の企画を広く募集している。

EUの生物多様性を構成する生物の大部分は欧州の海外領土に生育・生息しており、この中に、今回資金援助の対象地域となっている25の海外領域が含まれる。
いくつか例を挙げると、フランス領ポリネシア、グリーンランド、ニューカレドニア、オランダ王国領カリブ地方、そしてアセンション島などである。
これらの領域が含まれるため、欧州の海域面積は世界最大である。
また欧州海外領域では、合計580万人もの市民が生活を営んでおり、地域の健全な生態系は、彼らの生活や経済活動の拡大、そして気候変動への適応に、欠かせないものである。

サンゴ礁やマングローブといった自然生態系は、嵐や海面上昇から海岸線を守る役割を果たしている。
健全な海は、漁業を支えるだけでなく、観光客を魅了するユニークな生物とその生育・生息環境をも守るため、しばしば地域経済の原動力となりうる観光産業にとって、重要である。
こういったいわゆる自然資本を保つための持続可能な開発こそが、このような海外領域では極めて重要である。

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2017年5月 4日 (木)

自然資本の評価が気候変動への取り組みのカギとなる

翻訳協力:工藤 英美、校正協力:矢仲 裕紀子

2015年11月23日 IUCN Article

イギリスのエディンバラで本日より始まった自然資本世界フォーラムの基調講演の中で、IUCN(国際自然保護連合)のInger Andersen事務局長は、気候変動問題に対処する上での自然資本の不可欠な役割を強調した。

この2日間にわたって開かれるフォーラムは、世界中の実業界のリーダー、政策立案者、環境問題の専門家や学者たちの関心を引いている。
その中には、Virgin Group(ヴァージン・グループ)創始者のRichard Branson氏や、Alliance Trust(アライアンス・トラスト)の最高経営責任者であるKatherine Garrett-Cox氏、そしてスコットランドのNicola Sturgeon首相がいる。
このフォーラムでは、自然環境の保護や回復と投資についての経済的な重要性を探求していくだろう。

「唯一にして最大の気候に関する国際協定が、来週パリで採択される可能性が非常に高い中、その直前の今こそ、私たちは何が危険なのかを自覚しなければなりません」と、このフォーラムの代表を務めるIUCNのInger Andersen事務局長は、彼女の基調講演の中で述べている。

「私たちはみな、この気温上昇2度未満という設定にプレッシャーを感じています。それを達成するのはとても困難でしょうが、もしそれができたとしても、そのたった2度の変化で、私たちの地球と生態系に深刻で重大な影響を与えるということを忘れないでいただきたいのです。ますます頻発する深刻な嵐や洪水、干ばつなどの猛威から、その危機に対して最も脆弱な地域を守っていこうとする時、自然資本はただ一つにして、最大の味方と言えます。私たちはこの自然の力を封じ込めてはいけないのです」。

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2017年4月27日 (木)

南アフリカで世界渡り鳥の日を祝う

和訳協力:吉田 淳子、校正協力:稲垣 語祐

2015年10月23日 CMS News

2015年10月15日、南アフリカでWorld Migratory Bird Day(WMBD:世界渡り鳥の日)を祝う第1回公式式典が開催された。
式はEdna Molewa環境大臣が中心となり、ハウテン州にあるマリーベール鳥類保護区で行われた。

会場となった保護区はラムサール条約登録湿地のBlesbokspruitの南端に位置し、多種多様な水鳥の休息地になっている。

世界渡り鳥の日は、渡り鳥とその生育地の保護の必要性についての関心を高めるために、Convention for the Conservation of Migratory Species of Wild Animals(CMS:移動性野生動物種の保全に関する条約、通称「ボン条約」)と、Agreement on the Conservation of African-Eurasian Migratory Waterbirds(AEWA:アフリカ・ユーラシア渡り性水鳥保全協定)のもと、2006年に発表された。
南アフリカ共和国は、1991年12月1日にCMSの、2002年4月1日にAEWAの締約国になった。

国際的には5月第2週の週末となっているWMBDは、北半球では夏に合わせて鳥たちが帰ってくるタイミングに行われる。
つまりその時期に、渡り鳥は南アフリカから飛び去ってしまうのだ。
そのため、南アフリカでは鳥たちが冬を過ごすために戻ってくる10月に行われたのである。

今年の世界渡り鳥の日は、「Energy - make it bird-friendly!:渡り鳥への影響の少ないエネルギー」がテーマだ。
再生可能なエネルギーシステムとテクノロジーの発達が、渡り鳥とその生息地に及ぼす影響を、最小化または軽減させることに焦点を当てている。

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2017年2月17日 (金)

ベトナムで絶滅危惧種のカメの大規模な押収-支援が求められる

和訳協力:村田 幸代、校正協力:鈴木 洋子

2015年10月4日 Asian Turtle Program News

絶滅危惧種のハコガメがベトナムで大量に押収される

2015年9月21日、ベトナムのハノイ市で大規模な陸ガメと淡水ガメの押収があった。
その数は237頭にも及ぶ。
押収されたのは、2種のモエギハコガメ(学名:Cuora galbinifrons galbinifrons、ベトナムモエギハコガメおよび学名:C.g.bourreti、ラオスモエギハコガメ)およそ100頭、Keeled Box Turtles(学名:Cuora mouhotii、ヒラセガメ)50頭以上、Big-headed Turtles(学名:Platysternon megacephalum、オオアタマガメ)30頭以上、Leaf Turtles(学名:Cyclemys sp.、マルガメ属の一種)が数頭だった。
Indo-Myanmar Conservation((仮)インド・ミャンマー保全協会)のAsian Turtle Program(ATP:アジアン・タートル・プログラム)は、9月25日に初めてこの知らせを受け、押収物を見るためにハノイ市のSoc Son Rescue Centre(ソクソン救助センター)に向かった。
カメたちは動ける範囲が限られた、一時的な囲いの中に保護されており、モエギハコガメについては全頭が野外の鳥小屋に入れられていた。

ATPとクックフーン国立公園のTurtle Conservation Centre(TCC:カメ保護センター)は、ソクソン救助センターのスタッフとNGOのFour Paws Vietnam((仮)フォー・パウズ・ベトナム)の協力を得ることに成功した。
カメたちの多くが暑さで弱り脱水症状を起こしていたため、直ちにソクソンにあるFour Paws Vietnamのクマ保護施設内に囲いを設けて、栄養状態の改善と安定化が図られた。
その後の何日にも及ぶソクソン救助センターでの懸命な救援活動を経て、カメたちの一部はTCCに送られることになった。
TCCには伝染病予防のための隔離・検査を行う施設があり、熟練したスタッフもいて、多くのこれらの繊細な種を扱う装備が整っているからだ。
9月30日、20頭のベトナムモエギハコガメ、10頭のラオスモエギハコガメ、30頭のヒラセガメ、23頭のオオアタマガメ、4頭のCuora amboinensis(マレーハコガメ)、10頭のCyclemys oldhamii(オルダムマルガメ)、2頭のMauremys reevesii(クサガメ)、1頭のTrachemys scripta elegans(ミシシッピアカミミガメ)、1頭のChelydra serpentina(カミツキガメ)がTCCに移送された。

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2017年1月26日 (木)

春の謎の大量死で世界のサイガの個体数は2週間で半数以下に

和訳協力:山田 由加里、校正協力:鈴木 洋子

2015年11月2日 WCS News Releases

集団で出産する時期に、きわめて多数のサイガが死亡した。
わずか2週間という短い期間に、地球全体の総数の半数以上が死亡していることが確認され、春の牧草地全体に数千にもおよぶ成獣や幼獣の死骸が見られた。
可能性として植生や気候変動による外部要因の組み合わせから起こる病気が疑われている。
しかし、迅速な対応と集中的な調査にも関わらず、正確な原因は未だ解明されていない。

サイガの大量死を受け、先週、ウズベキスタンのタシケントに国際的な組織のメンバーが集結し、サイガの生存を脅かす多くの要因からサイガを保護する対応策を協議した。

国際条約であるConvention on Migratory Species(CMS:移動性野生動物種の保全に関する条約、通称「ボン条約」)主導の下、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルおよび中国に加えて、現地の自然保護団体とともに、Wildlife Conservation Society(WCS:野生動物保護協会)、Frankfurt Zoological Society(ZSL:フランクフルト動物学協会)、World Wildlife Fund(WWF:世界自然保護基金)およびFlora and Fauna International(FFI:ファウナ&フローラインターナショナル)などの自然保護保護団体の代表らが一堂に会した。

サイガの大群は、かつては数百万頭の群れでアジアの寒冷な牧草地全体を大移動していた。
しかし、この細長い脚と団子鼻を持つアンテロープは、20世紀の終わりに容赦なく大量に密猟された。
サイガの角は中国や東南アジアで伝統薬に使用されており、市場での需要の急激な高まりによりサイガは絶滅寸前まで追いつめられ、わずか20年の間に全体の97%の個体数が失われた。

しかし、保護対策の強化により、サイガの個体数は著しく回復し始めている。
過去数年間では、サイガの個体数は約5万頭から20万~30万頭へと増加している。

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