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40 保全対策

2020年7月 7日 (火)

保護区域周辺の人間と野生動物の対立を緩和するための地域密着型の戦略の実験的調査

和訳協力:福谷 早希子、校正協力:山田 寛

2019年10月16日 Conservation Letters掲載論文要約部分抜粋

要約

自然の生息環境は急速に耕作地に転換されており、野生動物による耕作被害は世界中で野生動物保全と人々の暮らしの両方を脅かしている。耕作被害を減少させる地域主体型戦略を評価するために、モザンビークのゴロンゴーザ国立公園の外部において、BACIデザイン(注に基づき、GPS首輪を装着したゾウからの移動データと、カメラトラップデータおよびローカルレポートシステムを組み合わせた。調査した全種類の実験用の柵(ミツバチの巣箱、トウガラシ、ミツバチの巣箱およびトウガラシの組み合わせ、ならびに手順制御)は、ゾウが公園から出て耕作地を荒らす回数を有意に減少させた。なお、主要な交差点の一部にミツバチの巣箱をかけた柵を配置すると、柵のない交差点に比べゾウが公園を離れる確率が最大95%まで低下し、これが最も効果的な戦略であった。ミツバチの巣箱をかけた柵は、蜂蜜の生産による所得創出の機会も作り出した。本調査の結果は、動物の行動と人間の意識の両方を変えるために地域社会と協力することで、人間と野生動物が接する場所での対立を緩和できるという実験的証拠を提供している。

注:BACIデザインとは、ある実験の実施前(Before)と実施後(After)という時間評価軸と、実験の実施区(Impact)と対照区とも呼ばれる未実施区(Control)という空間評価軸によって、その影響を科学的に評しようとするものである。

ニュースソース:
https://conbio.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/conl.12679

2020年6月23日 (火)

公海での生物多様性保護に求められる移動性海洋保護区

和訳協力:長縄 英里香、校正協力:鈴木 康子

2020年1月16日 PHYS ORG News

各国指導者は、世界の海洋環境の大部分を占める公海に適用される法律の改訂に取り組んでいる。
これは気候変動下における生物種の移動に合わせて、保護区を移動させることを可能にする新たな取り組みを導入するまたとない機会であると、今週、海洋科学者が述べている。

1月17日発刊の科学雑誌『サイエンス』に掲載された論文において、科学者らは1982年に採択された「海洋法に関する国際連合条約」(UNCLOS、通称「国連海洋法条約」の改訂において、国連が移動性海洋保護区を盛り込むよう主張している。

「動物がひとつの場所にとどまっていないことは明らかです。多くが広大な海域を移動しており、その範囲は時と場所によって異なります」と、この論文の筆頭著者であるワシントン大学ボセル校で回遊性海洋生物の研究を行っているSara Maxwell助教授は述べている。
「固定した海洋保護区を設けても、気候変動が起これば保護しようとしている動物がその場所から移動してしまう可能性があります」。

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2020年2月28日 (金)

アフリカゾウの密猟率は、地域の貧困、国家的な汚職、世界的な象牙の価格に関係している

和訳協力:石黒 智子、校正協力:佐々木 美穂子

2019年5月28日 Nature Communications掲載論文要約部分抜粋

密猟により、アフリカ全域のゾウの個体数が急激に減少している。
政治的環境が目立って変化したことによって、アフリカにおける密猟されたゾウの全体的な数は減少したように見えるが、保全のための介入の潜在的な効果を見定めるためには、地域規模と世界規模とにおいて密猟率を変動させるプロセスを理解しなければならない。
ここで我々は、53の調査地点において年間密猟率が主に中国市場での象牙需要の指標と強い関連性を持つことを明らかにする一方で、国家間や地域間での密猟率の違いは、汚職と貧困の指標と極めて強い相関関係にあるということを示した。

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2020年2月25日 (火)

研究によりカーリー盆地の水不足と自然植生の減少のつながりが明らかに

和訳協力:アダムス 雅枝、校正協力:佐々木 美穂子

2019年2月22日 Mongabay-India news

・ベンガルール出身の生態学者チームがカリ川流域を調査し、水と生物学的多様性、水文学、生態学および土地被覆または土地利用の変遷との間の相互関係を明らかにした。
・本研究は非計画的な開発事業や大規模な森林の分断化の悪影響にも注目した。
・ガンジス川の上流域における別の研究でも同様の結果が得られた。

インドの科学者らによる、インド半島の西ガーツ山脈にあるカリ川流域で、その水とエコロジカル・フットプリントの評価を行う新しい手法により、この流域の自然植生の減少が明らかになった。
これはこの地域における水の持続可能性に影響を及ぼすものである。

ベンガルールにあるIndian Institute of Science(IISc:インド科学研究所)の生態学者らが開発したこの手法は、最初にカルナータカ州内の河川の研究に使用され、河川流域における生物多様性、水文学、生態学および土地被覆または土地利用の動的な相互関係を評価した。

カリ川流域にはトラとサイチョウの保護区があり、また野生のゾウが生息している一方で、カリ川河口には37種の魚類や二枚貝、あるいは軟体動物が生息している。
この河川には1980年から2000年の間に築かれた6つの主要なダムもある。

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2020年2月 4日 (火)

禁漁海域、漁業者(および魚)に予想以上の効果

和訳協力:下島 深雪、校正協力:鈴木 康子

2019年7月4日 PHYS ORG news

漁の禁止により生物が保護されている海域、つまり、marine protected area(MPA:海洋保護区)は、保護されていない海域に比べ、haあたり少なくとも5倍の魚を生産するとの新たな研究が7月2日に発表された。

この予想を超える結果は、MPAsが海域の保全および隣接する海域での漁獲量の増加において、これまでに考えられてきた以上に重要な役割を担っていることを示している。

この研究で、魚1個体あたりの稚魚の数は、魚の体長が大きくなるにつれて指数関数的に増加することが判明した。
魚の個体数を推定する以前のモデルでは、魚の大きさによる違いを考慮していなかったのだ。
この基本的な前提を改めることで、MPAsの真の価値が一層明確になった。

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2020年1月31日 (金)

有機畜産農業が野鳥を増やす

和訳協力:岩城 小百合、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2019年5月24日 Anthropocene News

新しい研究で、フィンランドの有機畜産農業が、野鳥にとって独特で驚くべき利益をもたらしていることが示唆された。
農業はヨーロッパにおける生物多様性の喪失を引き起こす主要な要因だが、PLOS Oneの研究により、有機農業を支援する特定の補助金がよい影響をもたらしていると思われることを初めて示した。
一方で、他の農業補助金は期待した利益をもたらしていなかった。

ヨーロッパでこのような発見がなされたことはもっともなことで、ヨーロッパでは最も優勢な土地利用タイプが農地で、毎年数えきれないほどの野生生物を追いやっている。
この喪失を食い止めるために、近年EU(欧州連合)は、高価な農業補助金システムを展開した。
これは、農地利用の度合いを減らし、生物多様性を守るために農家に動機づけするためのものである。
それには、農地に生垣を設ける方策や有機農業の教義に基づいた農業を実施する方策も含まれる。

しかし、地域全体におけるこのような個別の努力の真の利益を評価することは難しいため、意図された効果が得られたかどうかにより判断することとした。
そこで研究者らは、農地の90%が補助金プログラムの基で行われている、または有機農業を実施しているフィンランドを対象とすることにより、この問題について調査することとした。
また、ある種の野生生物、つまり野鳥に絞って影響を分析することにした。

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2020年1月24日 (金)

絶滅の危機に瀕するカエルのための保護区

和訳協力:湊 紗矢可、校正協力:蛯名 郁矢

2018年12月4日 PHYS ORG news

ガーナにおいて、コミュニティベースの保護区という新たな形での大きな後押しを受け、世界で最も絶滅の危機にさらされており、また進化の観点において特徴的な両生類の存続に見通しがついた。

2018年9月に政府官報に記載された、この極めて重要な保護区の創設に対する科学的正当性は、主にガーナの生物学者チームの調査結果に基づくものである。
想起的な種名であるTogo Slippery Frog(学名:Conraua deroo、ゴライアスガエル科ゴライアスガエル属の1種)についてのこのチームの研究は、Conservation Leadership Programme(CLP:自然保護リーダーシップ・プログラム)によって支援されたものだ。

保護区創設のために土地を寄付した2つのコミュニティに敬意を表して名付けられた、350haのOnepone(「oh-nay-poh-nay」と発音) Endangered Species Refuge(絶滅危惧種保護区)は、ダホメ・ギャップと呼ばれる地域に、最後に残された森林地帯の1つを保護することになる。
ダホメ・ギャップは、森林を上部ギニア森林と下部ギニア森林とに分離する、回廊状のサバンナのことである。
この2つの広大な西アフリカの熱帯雨林地帯は、アフリカ大陸に生息している哺乳類の1/4分以上とその他の無数の動植物が生育・生息する、世界で最も貴重な、そして最も危険にさらされている、生物多様性が高い地域の1つだ。

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2020年1月 7日 (火)

国際連合の報告:機会を逃さず、e-wasteの課題に取り組む時

和訳協力:鳥居 佳子、校正協力:花嶋 みのり

2019年1月24日 UN environment Press Release

・世界で年間5千万tもの電気電子機器廃棄物(e-waste)が生み出されており、この量はこれまでに製造された民間航空機の全重量を超える。正規にリサイクルされているのは、このうちわずか20%である。
・1年で生み出されるe-wasteには、多くの国のGDPを超える625億USドル(約6.8兆円、2019年10月20日付換算レート:1USドル=108.4円)以上の価値がある。e-waste1t中の金含有量は、金鉱石1tに含まれる金の100倍である。
・国連の諸機関は世界経済フォーラム、地球環境ファシリティ、World Business Council for Sustainable Development(BCSD:持続可能な開発のための世界経済人会議)と協力し、現行の電子機器システムの見直しを要求した。
・ナイジェリア政府、地球環境ファシリティ、国連環境計画は、ナイジェリアでe-wasteの循環システムを立ち上げるため、1500万USドル(約16.2億円)のイニシアチブを発表した。

Platform for Accelerating the Circular Economy(PACE:循環経済加速化プラットフォーム)とUN E-Waste Coalition((仮)国連e-waste連合)が本日ダボスで発表した報告によると、世界で生み出されるe-wasteの量は、もし現在の傾向が継続されれば、2050年までに年間1億2千万tに到達する勢いである。

また、世界のe-wasteの年間評価額は625億USドル(約6.8兆円)を超え、多くの国のGDPを上回っていることが報告されている。
2017年には世界で4400万t以上、すなわち地球上の人口1人あたり6kg以上の電子電気機器廃棄物が生み出された。
この量は、これまでに製造された民間航空機の全重量に匹敵する。

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2019年12月24日 (火)

爬虫類の違法取引:国際的な作戦で多くの押収と逮捕

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:鈴木 洋子

2019年6月3日 INTERPOL News

爬虫類の違法取引に対抗した国際的な作戦が、押収と逮捕につながった

爬虫類の違法取引に対する国際的な作戦により、全世界で数千におよぶ押収が行われ、また統合された情報の共有を通して、およそ200人の容疑者の身元が割り出された。

この世界的な違法取引の背後にある犯罪者や組織をターゲットとしたブリザード作戦(4月12日~5月22日)には、22か国の政府機関が参加し、生きている動物から高級なファッション製品に至るまで、多岐にわたる密輸品が押収される結果となった。

これまでのところこの作戦によって4,400点以上が押収され、180人以上の容疑者の身元の確認に至り、世界的規模の逮捕と捜査につながっている。
イタリアで6件とスペインで6件の逮捕者があり、捜査を継続するにつれて今後さらなる逮捕と起訴が期待される。

世界中の押収物と主要な成果は以下の通り。

・1,500匹のヘビ、トカゲ、ヤモリのほか、20匹のワニ類、2,700匹のカメ類を含むおよそ4,400匹の生きている動物が押収された。
・6匹のKenyan Sand Boa(ナイルスナボア)がアメリカの航空貨物から、また西オーストラリアの航空貨物でも2匹のニシキヘビが同様に発見された。
・イスラエルのペットショップや個人宅からボア類、ウミガメ、リクガメ、ヤモリが押収された。
・ハンドバッグ、財布、時計用ストラップ、医薬品、剥製など爬虫類から作られた商品150点が押収された。
・象牙やブッシュミート製品のみならず、生きているオウム、フクロウ、ハヤブサ、ハクチョウなども作戦期間中に押収された。

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2019年12月10日 (火)

ソーシャルマーケティングキャンペーンが絶滅危惧種の回復を支援する

和訳協力:熊倉 健司、校正協力:木田 直子

2018年12月4日 PHYS ORG news

ソーシャルマーケティングキャンペーンを通じて人々の行動の変化を促進することにより、絶滅危惧種の個体数の回復を後押しすることができる。

新たな研究によると、ソーシャルマーケティングキャンペーンは野生生物種の個体数の回復に重要な役割を果たしており、自然保護活動家が今後より費用対効果の高いキャンペーンを計画するにあたり有益な証拠も見つかっている。

ソーシャルマーケティングは従来のマーケティングからアイデアを取り入れたものだが、商品の販売促進ではなく人々の行動の変化を促すことを目的とするものである。
ソーシャルマーケティングは、リサイクルや禁煙といった活動の促進に成功しており、特定の種の保護を目的とした保護活動家がこの手法を導入している。

しかし、種の個体数が回復するには時間がかかるため、これまでは保護活動家がキャンペーンの長期的な成果を評価するのは困難であった。
今回、インペリアルカレッジロンドンのチームは、個体数変化を引き起こす可能性のあるすべての要因を調べることにより、ソーシャルマーケティングが絶滅危惧種の回復における重要な一因であることを証明できた。

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