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36 野生生物の利用と取引

2022年4月19日 (火)

ブラジルの先住民グループが違法伐採をめぐる数十年の争いに勝利

和訳協力:仲野 文貴、校正協力:JWCS

2020年4月28日 Yale Environment 360 News

ブラジルのアシャニンカ先住民コミュニティは、違法伐採による利害を訴えた20年におよぶ連邦裁判所での裁判に勝訴し、300万ドル(約3億円、2020年10月5日付換算レート:1USドル=106円)の賠償金の支払いと、Kampa do Rio Amonia先住民族保護区内の何千本ものマホガニーやスギ、その他の木々を伐採したことに対する企業からの公式な謝罪を勝ち取った。

連邦検察の報道発表によると、この調停は2020年4月1日に成立した。

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2022年4月12日 (火)

香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明

和訳協力:渡部 範子、校正:JWCS

2020年4月23日 FLORIDA INTERNATIONAL UNIVERSITY News

最初、研究者達は香港の小売店で売られていたフカヒレの元であるサメが、最初に漁獲された場所を調べた。
これにより、違法取引による「危険性の高い」サプライチェーンを特定し、また国際取引の法執行をよりきちんと行うことも可能となる。

フロリダ国際大学の環境研究所の海洋学者であるDemian Chapman氏が、アメリカと、中国の特別行政地区の香港に拠点があるチームを率い、scalloped hammerhead sharks(学名:Sphyrna lewini、アカシュモクザメ)のフカヒレのDNAの分析を行った。
アカシュモクザメは最も普通に取引され、価格の高い種の1つで、乱獲による危機の高まりに直面しており、絶滅の可能性も危惧されている。

多くの雌のサメは、出産のために特定の地域、「故郷」に帰る。
これにより、研究者達はサメが母親から受け継いだDNAから、サメがどこで生まれたかを特定することができる。
このDNAは乾燥され加工されたフカヒレに存在している。
チームは香港の海産物の干物店から集めたフカヒレのDNAを、世界中から科学者によって集められた、遺伝子サンプルのグローバルデータベースと比較し、そしてそれらのサメがどこから来たかを特定することができた。

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2022年1月11日 (火)

空輸による動物密輸と人獣共通感染症拡散の防止

和訳協力:中村 智子、校正協力:真井 悠美子

C4ADS News

動物から人間に伝播する病原体は、パンデミックなど伝染病の流行を突然引き起こすことがある。
こうした病原体の伝播を促進する人間活動には、森林伐採や採掘に加えて、感染した動物やそれを原料とする動物製品への直接的な接触などが挙げられる。
航空業界には動物や動物製品の合法的な空輸による人獣共通感染症の蔓延を軽減するためのプログラムが――法律の制定と執行を求める動きに応じて――複数存在するものの、違法な空輸でも公衆衛生は危険に晒される。
(貨物や乗客による)違法な空輸は規制や取り締まりの目を欺いて行われるため、密輸された動物は新たな生息環境と新たな動物相の中に移入される。
また、密輸された動物や違法な動物製品は、輸送の前後および途中に窮屈な状態で保管される場合があり、病原体に接触する可能性が高まる一方で動物の免疫反応は抑制されてしまう。
このように、違法なサプライチェーンが潜在的な媒介動物を生み出し、その動物の体内で突然変異を起こした人獣共通感染症が人間に感染して、公衆衛生はあっという間に危機的状況に陥る。

C4ADSがROUTESパートナーシップ注1)と共同で発表した最新の報告書では、空路で密輸される動物がいかに人獣共通感染症を拡散させ、パンデミックを引き起こすリスクを増大させているかを調査している。

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2021年12月14日 (火)

陸棲脊椎動物の絶滅が加速していることが調査により判明

和訳協力:熊倉 健司、校正協力:木田 直子

2020年6月1日 PHYS ORG News

2015年、スタンフォード大学の生物学者Paul Ehrlich氏は、世界で6度目の大量絶滅が進行中であるとする研究論文を共同執筆した。
5年後、Ehrlich氏と他の組織に所属する同僚たちは情報を更新し、さらに厳しい状況になったとしている。
それによると、絶滅率は以前考えられていたよりもはるかに高く、人々が生きるために不可欠なサービスを提供する自然の能力を蝕んでいるという。

米国科学アカデミー紀要に今週掲載されたEhrlich氏らの新しい論文には、野生生物の売買やその他の人間活動による影響により、何百もの種が殺され、前例のない速度で絶滅の危機に追いやられていることが示されている。

ちなみに、科学者らは、20世紀の間に少なくとも543種の陸棲脊椎動物が絶滅したと推定している。
Ehrlich氏と共同著者らは、今後20年間だけでほぼ同数の種が絶滅する可能性が高いと推定している。

研究者らによると、この傾向の連鎖的な影響には、COVID-19のような人間の健康上の脅威の激化も含まれている。
「人類が、他の生物の個体群や、他の生物種を絶滅させることは、自身が腰かけている木の枝を切り落とすことと同じで、私たち自身の生命維持システムの機能を破壊することなのです」と、スタンフォード大学文理学部・大学院の個体群動態研究のビング教授であり、名誉教授にして、スタンフォード大学ウッズ環境研究所名誉シニアフェローのEhrlich氏は述べている。
「絶滅危惧種の保全は、関連性がある気候変動問題と同様に、政府や組織により全国的、また世界的な緊急課題として昇格させるべきです」。

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2021年11月 2日 (火)

クロマグロ産卵場における致命的な漁具に対するトランプ政権による許可の差し止めを求め複数の団体が提訴

和訳協力:堀込 奈穂子、校正協力:長縄 英里香

2020年4月29日 EARTHJUSTICE News

政府はクロマグロ個体数の再構築のための規制をなし崩しにしようとしている

メキシコ湾でタイセイヨウクロマグロの大群が、唯一分かっている産卵場に集まろうとしているまさにその時、複数の自然保護団体が、本種の個体数を減らしかねないトランプ政権による手続きの改訂の差し止めを求めて訴訟を起こした。

アースジャスティスは今日、メリーランド州シルバースプリングで、Healthy GulfおよびTurtle Island Restoration Networkら複数団体を代表して、アメリカ海洋漁業局、海洋大気庁、商務省を提訴した。

これらの団体はアメリカ海洋漁業局が4月2日に通した新規則に異議を唱えている。
新規則とは、マグロの遠洋延縄漁に使用する延縄に関する重要な規制を撤廃するものである。
延縄には1マイル(1.6㎞)あたり30個もの鉤針が付いており、5~40マイル(8㎞~64㎞)に拡げることができる。
従来の規制は4月から5月の間、クロマグロの産卵場にも適用されており、その時期は産卵の最盛期にあたる。
タイセイヨウクロマグロは、数百から数千マイルもの距離を移動し、温暖な産卵場に到達する。

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2021年10月26日 (火)

絶滅寸前のヨーロッパウナギが香港のスーパーマーケットに流通

和訳協力:大前 留奈、校正協力:長縄 英里香

2020年3月4日 Science Advances掲載論文要約部分抜粋

要約

ヨーロッパウナギ(学名:Anguilla anguilla)は、国際取引の際にCITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の許可を要する絶滅危惧種である。
しかし香港では、過去2年以内の輸入申告がないにも関わらず、ヨーロッパウナギが依然として大手スーパーマーケットチェーンで一般に販売されていることが、今回の研究で明らかになった。

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2021年10月12日 (火)

スイス、外国人トロフィーハンターによるアイベックスの狩猟を禁止

和訳協力:矢船 仁美、校正協力:山田 寛

2020年8月28日 PHYS ORG News

裕福な外国人が大金を払うことで、野生ヤギの1種である保護種のアルプスアイベックスを撃ってトロフィーにすることを許可していることについて、激しい批判に直面しているスイスのある地域では、金曜日にその慣行に終止符を打つことを決めた。

スイス南部のヴァリス州は、トロフィーハンティングを許可する唯一の地域であったが、来年以降、外国人にはアイベックス猟の許可を与えないとの声明をだした。

ヴァリス州は、州内のアルプスアイベックスの個体数が健全に増加し続けていることを強調し、今はまだ、狩猟による責任ある個体数管理が必要であると述べた。

しかし、2021年以降「アイベックスの個体数管理は、ヴァリス州在住のハンターもしくはヴァリス州の狩猟免許を保持しているハンターによってのみ実施される」と州は発表した。

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2021年9月28日 (火)

海鳥のグアノ、毎年4億7000万ドル相当の価値を生み出す

2020年8月12日 Anthropocene news 

和訳協力:佐藤 正根、校正協力:清水 桃子

海鳥のフンは重要な資源である。
土壌を豊かにする栄養を豊富に含んでいるため、少なくとも数世紀に渡りインカ族の農業を発展させただけでなく、ヨーロッパから入植者がやってきた後もグアノ(フンなどが含まれた化石)を利用した農業は非常に盛んだった。
現在でも有機肥料として売買されている。

フンもたらす恩恵により、研究者らはこれまで以上に海鳥を高く評価しようとしている。
最近、Trends in Ecology and Evolution誌に掲載された論文では、今日、年間に産出されるグアノが生態系サービスの見地からどれほど価値があるものかを明らかにした。
著者らは、フンはお金になるというこの分析結果が、生存の危機にある多くの海鳥を人々が見直す手助けになるだろうとしている。

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2021年8月31日 (火)

コロナ禍でのトロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物と人々の生計を脅かす

和訳協力:大前 美子、校正協力:黒木 摩里子


2020年6月29日 PHYS ORG News


グリフィス大学の科学者らは、トロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物保全と人々の暮らしに与えるであろう極めて深刻な影響を明らかにした。
問題となっている行為ではあるが、トロフィー・ハンティングの習慣が行われていなければ保護されない土地が存在するのだ。


Environmental Futures Research Institute(環境未来研究所)のResilient Conservation Research Groupを率いているDuan Biggs博士は、国際団体と共同で、トロフィー・ハンティングを禁止が、アフリカの狩猟市場の大半を担う南アフリカの土地所有者に対して与える影響を調査した。


The Conversation』誌の今週の記事の中で、研究者らは、アフリカの旅行産業に壊滅的な被害を与えているCOVID-19の世界的な感染拡大に焦点を当て、調査報告の適時性と重要性を強調している。


「トロフィー・ハンティングは残虐で非倫理的だという認識から、多くの団体が完全に禁止することを求めていて、大きな抑圧に直面しています」とBiggs博士は述べている。

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2021年8月24日 (火)

クマに注目―パンデミックでインドネシアのマレーグマの違法取引が悪化する可能性

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:木田 直子

2020年5月27日 The Revelator News

世界最小のクマが密猟、漢方薬、違法なペット取引などによる強大な圧力に直面している。
COVID-19のパンデミックは事態をさらに悪化させかねない。

先月、世界がコロナウイルスによるパンデミック危機の対応に追われている最中に、中国国家衛生健康委員会は、思いもよらない、そして破壊的な結果となり得るウイルスの治療法を提案した。
クマの胆汁を使った「漢方薬」を注射するというのだ。

飼育下のマレーグマに対する中国のひどい扱い―小さく狭い檻に閉じ込め、漢方で使用する胆のうから出る胆汁を絶えず採取し続けること―は、長らく自然保護主義者や動物の権利活動家たちから非難されてきた。

しかし、COVID-19の治療薬としてクマの胆汁を使用するという提案は、コロナウイルス患者にとって薬としての価値はありそうもないが、飼育下にあるクマに影響を与えるにとどまらない。
胆汁やその他のクマ製品の需要を作り出し、密猟や野生生物の違法取引が多発しているインドネシアの野生のクマにとっても状況を悪化させかねない。

 

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