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36 野生生物の利用と取引

2021年10月12日 (火)

スイス、外国人トロフィーハンターによるアイベックスの狩猟を禁止

和訳協力:矢船 仁美、校正協力:山田 寛

2020年8月28日 PHYS ORG News

裕福な外国人が大金を払うことで、野生ヤギの1種である保護種のアルプスアイベックスを撃ってトロフィーにすることを許可していることについて、激しい批判に直面しているスイスのある地域では、金曜日にその慣行に終止符を打つことを決めた。

スイス南部のヴァリス州は、トロフィーハンティングを許可する唯一の地域であったが、来年以降、外国人にはアイベックス猟の許可を与えないとの声明をだした。

ヴァリス州は、州内のアルプスアイベックスの個体数が健全に増加し続けていることを強調し、今はまだ、狩猟による責任ある個体数管理が必要であると述べた。

しかし、2021年以降「アイベックスの個体数管理は、ヴァリス州在住のハンターもしくはヴァリス州の狩猟免許を保持しているハンターによってのみ実施される」と州は発表した。

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2021年9月28日 (火)

海鳥のグアノ、毎年4億7000万ドル相当の価値を生み出す

2020年8月12日 Anthropocene news 

和訳協力:佐藤 正根、校正協力:清水 桃子

海鳥のフンは重要な資源である。
土壌を豊かにする栄養を豊富に含んでいるため、少なくとも数世紀に渡りインカ族の農業を発展させただけでなく、ヨーロッパから入植者がやってきた後もグアノ(フンなどが含まれた化石)を利用した農業は非常に盛んだった。
現在でも有機肥料として売買されている。

フンもたらす恩恵により、研究者らはこれまで以上に海鳥を高く評価しようとしている。
最近、Trends in Ecology and Evolution誌に掲載された論文では、今日、年間に産出されるグアノが生態系サービスの見地からどれほど価値があるものかを明らかにした。
著者らは、フンはお金になるというこの分析結果が、生存の危機にある多くの海鳥を人々が見直す手助けになるだろうとしている。

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2021年8月31日 (火)

コロナ禍でのトロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物と人々の生計を脅かす

和訳協力:大前 美子、校正協力:黒木 摩里子


2020年6月29日 PHYS ORG News


グリフィス大学の科学者らは、トロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物保全と人々の暮らしに与えるであろう極めて深刻な影響を明らかにした。
問題となっている行為ではあるが、トロフィー・ハンティングの習慣が行われていなければ保護されない土地が存在するのだ。


Environmental Futures Research Institute(環境未来研究所)のResilient Conservation Research Groupを率いているDuan Biggs博士は、国際団体と共同で、トロフィー・ハンティングを禁止が、アフリカの狩猟市場の大半を担う南アフリカの土地所有者に対して与える影響を調査した。


The Conversation』誌の今週の記事の中で、研究者らは、アフリカの旅行産業に壊滅的な被害を与えているCOVID-19の世界的な感染拡大に焦点を当て、調査報告の適時性と重要性を強調している。


「トロフィー・ハンティングは残虐で非倫理的だという認識から、多くの団体が完全に禁止することを求めていて、大きな抑圧に直面しています」とBiggs博士は述べている。

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2021年8月24日 (火)

クマに注目―パンデミックでインドネシアのマレーグマの違法取引が悪化する可能性

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:木田 直子

2020年5月27日 The Revelator News

世界最小のクマが密猟、漢方薬、違法なペット取引などによる強大な圧力に直面している。
COVID-19のパンデミックは事態をさらに悪化させかねない。

先月、世界がコロナウイルスによるパンデミック危機の対応に追われている最中に、中国国家衛生健康委員会は、思いもよらない、そして破壊的な結果となり得るウイルスの治療法を提案した。
クマの胆汁を使った「漢方薬」を注射するというのだ。

飼育下のマレーグマに対する中国のひどい扱い―小さく狭い檻に閉じ込め、漢方で使用する胆のうから出る胆汁を絶えず採取し続けること―は、長らく自然保護主義者や動物の権利活動家たちから非難されてきた。

しかし、COVID-19の治療薬としてクマの胆汁を使用するという提案は、コロナウイルス患者にとって薬としての価値はありそうもないが、飼育下にあるクマに影響を与えるにとどまらない。
胆汁やその他のクマ製品の需要を作り出し、密猟や野生生物の違法取引が多発しているインドネシアの野生のクマにとっても状況を悪化させかねない。

 

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2021年8月10日 (火)

ウミガメと陸ガメの受難

和訳協力:手塚 珠真子、校正協力:伊川 次郎

ウミガメと陸域のカメの世界的専門家が、絶滅の危険性に関する最も包括的な研究結果を発表し、回復に向けてのロードマップを提示

2020年6月22日 Turtle Survival Allince News

International Union for Conservation of Nature's(IUCN:国際自然保護連合)のTortoise and Freshwater Turtle Specialist Group(淡水ガメ・陸上カメ類専門家グループ)所属の51名の専門家らは、2020年6月22日、ウミガメと陸域のカメの絶滅の危機に関する最も包括的な研究結果をまとめ、学術雑誌Current Biologyに発表した。
ウミガメと陸域のカメ全360種のうち、半分以上が絶滅の危機に瀕しているが、論文の著者らは、減少している状況を逆転させ、多くの種を救うために推奨することがあると述べている。
専門家らの分析と調査によると、世界的な保全戦略として重要なのは、野生のカメの食用やペットとしての飼育目的の取引をやめることだという。

毎年何十万匹もの野生のウミガメと陸域のカメが捕獲され、取引されている。
どちらも寿命が長く、成長は遅い。
つまり、野生から捕獲された分の個体数を回復するのに十分な速さで繁殖できないということだ。
この数年間で最大規模の押収劇が何度か発生している。
昨年5月、メキシコ当局はかつてなく大量の生きたウミガメを押収した。
メキシコから中国に15,000匹のカメが密輸されようとしていたのだ。
2018年にはマダガスカルで、わずか数か月のうちに2回ホウシャガメが押収され、合わせると18,000匹近かった。

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2021年7月20日 (火)

国際的規制当局の世界最大のマグロの売り尽くし方

和訳協力:伊川 次郎、校正協力:木田 直子

2020年6月16日 Yale Environment 360 news

地中海と東大西洋におけるマグロ類の乱獲が世界中で何年にも渡って報道された後、2010年になって、絶滅の危機にさらされているこの魚を管理している国際的な規制当局が屈服した。
当局が、年間の総漁獲可能量を、記録上最低レベルである12,900tに削減したのだ。
この世でもっともジューシーな寿司ネタとして珍重される、世界中で一番価値のある魚の資源量回復が有望視された。

しかしながら10年後、タイセイヨウクロマグロの状況は再び厳しいものになってきている。
個体数回復のかすかな兆候をつかみ、条約によりこのすばらしい生き物の保護を命じられた組織であるInternational Commission for the Conservation of Atlantic Tunas (ICCAT:大西洋マグロ類保存国際委員会)は、方針を転換した。
2017年末に、マグロ類の資源量回復のための6年間の漁獲量削減圧力は十分なものであったと結論づけたICCATは、東大西洋と地中海における総漁獲量を2010年の最低水準から3倍に増やし、2020年の漁獲量割り当てを過去最高の36,000tに設定したのである。
闇市場が急増している中、総t数の計算に用いられるデータには前々から違法あるいは無報告な漁獲量が含まれていないという事実があるにもかかわらず、である。
2018年の欧州刑事警察機構の報告が明らかにしたところによれば、国際的な合意や密漁を防止するための追跡技術があるにもかかわらず、東大西洋のマグロ類の闇市場の規模は合法市場の2倍に上るという。

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2021年1月15日 (金)

ボツワナでゾウ狩りライセンスのオークションが開始される

和訳協力:矢船 仁美、校正協力:赤瀬 エリサ

2020年2月6日 PHYS ORG News

ボツワナは、世界最大規模のゾウの個体群が生息する国だが、2019年に狩猟禁止が解除されて以降初めての、ゾウのトロフィーハンティングを割り当てる大規模なオークションが金曜日に開催される。

1時間のオークションは、首都ハボローネの環境自然保護観光省の敷地内で、地元企業Auction Itが実施しました。

Ian Khama氏の後を継いでわずか1年後、Mokgweetsi Masisi大統領は、狩猟禁止措置を解除した5月に、自然保護活動家らの怒りを募らせた。
Khama氏は熱心な環境保護主義者で、野生動物の生息数を減少から反転させるため、2014年に狩猟の全面禁止措置を導入していた。

Masisi大統領は政府の決定に対する批判をかわし、この解除はゾウの生息数を脅かすものにはならないだろうと述べた。

業界筋によれば、ゾウ10頭ずつの狩猟免許が7つオークションに出され、そのうち6つが購入されたという。
価格帯は360万~470万プラ(33万~43万ドル、約3660万~約4780万円、2020年2月6日付換算レート:1USドル=110.86円)だった。

政府は狩猟は"調節"され、「人間と野生動物との軋轢」によって最も影響を受ける地域に限定されると述べた。
これは、ゲームパークからコミュニティに歩き回るゾウについての言及である。

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2020年12月15日 (火)

絶滅危惧種のサメの遺伝子がペットフードと化粧品から発見される

和訳協力:佐藤 正根、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2019年9月4日 Conservation Genetics掲載論文要約部分抜粋

ヒレや肉、肝油などサメ由来製品の一時的なグローバル需要が、過去30年内に観察されたサメの乱獲傾向の主要な要因であることは間違いないだろう。
サメ由来製品で通常最も取引されるのはヒレであり、アジアの様々な国でスープ用の珍味として使用されている。
それにもかかわらず、サメ肉の取引は過去10年で実質的に増加している一方で、肝油の取引についてはあまり分かっていない。
サメの肝油は、化粧品業界では保湿剤として非常に価値があり、サメ肉に関しては多くの国で直接消費されているが、その使用用途については全容は分かっていない。
今回、筆者はマルチプレックスミニバーコードPCRプロトコルを使用し、化粧品とペットフードからサメのDNAを検出し、検出したDNAから属と種、またはそのどちらかのレベルまで特定した。

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2020年12月 1日 (火)

トッケイヤモリがCITESの保護下に:それが本当に意味することとは

2019年9月18日 The Revelator Essays

和訳協力:石原 洋子、校正協力:成田 昌子

絶滅危惧種の取引制限に対して反対意見もあるが、新たな制約はtokay gecho(トッケイヤモリ)とその生息国の両方に利益をもたらすことになる。

トッケイヤモリ(学名:Gekko gecho)は地球上で最も取引されている動物の1種だが、Convention On International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)が先月、トッケイヤモリの今後のいかなる取引も規制すると合意したことで、強力な後ろ盾が得られることになった。

CITESの締約国は183ヵ国で、国際取引によって野生の動植物の存続が脅かされないよう尽力することを目的としている。
今回トッケイヤモリは、CITESの附属書IIとして知られる、取引に規制を課す枠組みに追加された。
野生のトッケイヤモリの生息国15カ国のうち、インドとフィリピンが附属書への掲載を提案した。
2か国は、主に輸入する側であるEuropean Union(EU:欧州連合)と米国の提案に加わったのだ。

これまでも議論されたように、トッケイヤモリの附属書IIへの掲載提案は、南アジアや東南アジアから東アジアに向けた大量かつほとんど無秩序の取引が野生個体数の大幅な減少を引き起こしているのではないか、という懸念に端を発していた。
すでに個体数の減少や地域的な絶滅が報告されている国もあり、この新たな規制がこの流れを止め、さらには逆転への一助となることが望まれる。

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2020年11月17日 (火)

4億5000万年生き抜いてきたカブトガニが中国で絶滅のおそれ

和訳協力:岩城 小百合、校正協力:榛木 久実

2019年9月30日 Chinadialogue Ocean News

製薬業界でカブトガニの青い血液への需要が高まり、数が激減

中国のカブトガニの数が過去30年間で急激に減少している。
銅を含むカブトガニの血液への需要が高まったことが、その主な原因である。
カブトガニの血液は、これまで開発された中で最も敏感な細菌汚染の検出薬として用いられている。

カブトガニは、恐竜よりも前の4億5000万年前から生き抜いてきた生物である。
今年の3月、International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)が、カブトガニ(Chinese horseshoe crab、tri-spine horseshoeとして知られる)を絶滅危惧種としてレッドリストに加えた。
しかし、中国ではその危機的な状況を気にかける人が少なく、専門家たちはカブトガニを守るためのより強固な保護策を講じるよう警鐘を鳴らしている。

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