フォト
無料ブログはココログ
2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

にほんブログ村

  • にほんブログ村

39 気候変動

2017年5月 4日 (木)

自然資本の評価が気候変動への取り組みのカギとなる

翻訳協力:工藤 英美、校正協力:矢仲 裕紀子

2015年11月23日 IUCN Article

イギリスのエディンバラで本日より始まった自然資本世界フォーラムの基調講演の中で、IUCN(国際自然保護連合)のInger Andersen事務局長は、気候変動問題に対処する上での自然資本の不可欠な役割を強調した。

この2日間にわたって開かれるフォーラムは、世界中の実業界のリーダー、政策立案者、環境問題の専門家や学者たちの関心を引いている。
その中には、Virgin Group(ヴァージン・グループ)創始者のRichard Branson氏や、Alliance Trust(アライアンス・トラスト)の最高経営責任者であるKatherine Garrett-Cox氏、そしてスコットランドのNicola Sturgeon首相がいる。
このフォーラムでは、自然環境の保護や回復と投資についての経済的な重要性を探求していくだろう。

「唯一にして最大の気候に関する国際協定が、来週パリで採択される可能性が非常に高い中、その直前の今こそ、私たちは何が危険なのかを自覚しなければなりません」と、このフォーラムの代表を務めるIUCNのInger Andersen事務局長は、彼女の基調講演の中で述べている。

「私たちはみな、この気温上昇2度未満という設定にプレッシャーを感じています。それを達成するのはとても困難でしょうが、もしそれができたとしても、そのたった2度の変化で、私たちの地球と生態系に深刻で重大な影響を与えるということを忘れないでいただきたいのです。ますます頻発する深刻な嵐や洪水、干ばつなどの猛威から、その危機に対して最も脆弱な地域を守っていこうとする時、自然資本はただ一つにして、最大の味方と言えます。私たちはこの自然の力を封じ込めてはいけないのです」。

続きを読む "自然資本の評価が気候変動への取り組みのカギとなる" »

2016年5月12日 (木)

蝕まれゆく未来に直面する海洋生物

和訳協力:大塚 有美、校正協力:松尾 亜由美

2015年7月2日 IUCN News story

海洋は、人間が引き起こした地球温暖化をやわらげる。
しかし、そのために海洋の物理的・化学的性質や海洋生態系とそれがもたらす恩恵の著しい変化という代償を払っている。
このことは、Oceans 2015 Initiativeのメンバーと、IUCN(国際自然保護連合)のWorld Commission on Protected Areas Marine Vice Chair(世界保護地域委員会の海洋部会副議長)であるDan Laffoley氏との共著で、本日(2015年7月2日)科学雑誌サイエンスに発表された報告で明らかになった。

この報告では、今世紀中に起こりうる2種類の二酸化炭素排出量の推移に基づき、2つのシナリオを評価、比較している。
2つのシナリオではどちらも、温帯域に生息するサンゴや中緯度域に生息する二枚貝類(軟体動物)などといった、脆弱な生態系への高いリスクを伴う。
しかし、何も対策をとらないシナリオでは、広範囲にわたる種が死に至る高い危険性を伴い、非常に壊滅的な状況となることが予測された。

筆頭著者であるCNRS(Centre National de la Recherche Scientifique, France:フランス国立科学研究センター)主任研究員のJean-Pierre Gattuso氏は、この報告の研究結果が、実効性のある二酸化炭素排出量を削減する政治的意思を喚起することを期待している。
そして、「これまでの気候変動関連の交渉の場では、海洋の取り扱いは最低限のものでした。我々の調査により、2015年12月にパリで開催される、国連の気候変動枠組条約のCOP21(第21回締約国会議)では、その状況を抜本的に変えるための説得力のある議論が行われるでしょう」、と述べている。

続きを読む "蝕まれゆく未来に直面する海洋生物" »

2016年4月 1日 (金)

気候変動が進んだらサメは捕食者でいられないかもしれない

和訳協力:鈴木 康子、校正協力:オダウド 陽子

2015年11月13日 e360 digest

アデレード大学(オーストラリア)の研究者がScientific Reports誌に発表した研究によると、気候変動が進んで海中の二酸化炭素(CO2)濃度と海水温が上昇すると、サメが小型化するとともに、捕食者としての攻撃性が低下するかもしれないという。

研究室の大型水槽で、餌となる底生生物を探すのに嗅覚を頼りにするサメの一種であるPort Jackson sharks(ポートジャクソンネコザメ)の飼育実験を行った結果、水温とCO2レベルを同時に上昇させると、サメのエネルギー必要量は増加し、代謝効率は低下することがわかった。
過去に行われたCO2と嗅覚に関する研究で確認されていたことだが、CO2レベルが上昇すると、サメの嗅覚もエサを探し出すことができないほど鈍くなった。
同時に、実験環境でのこれらの効果がサメの成長速度を劇的に低下させた。

Ivan Nagelkerken主任研究員は「捕食能力が低下することにより、サメは最強の捕食者ではいられなくなるでしょう。しかし、サメが食物連鎖の頂点の地位にいることは海の生態系を健全に保つためには必要不可欠なのです」と述べている。

ニュースソース:
http://e360.yale.edu/digest/sharks_will_likely_be_less_effective_hunters_with_climate_change/4584/

 

★ニュース翻訳を続けるためにご協力ください!
→JWCSのFacebookでページのイイネ!をして情報をGET
gooddoでクリックやFacebookいいね!をしてJWCSを支援
クリックで守ろう!エネゴリくんの森でゴリラの保全に協力
→JWCSの活動にクレジットカードで寄付

※日本ブログ村の環境ブログに登録しています。クリックしてランキングにご協力ください。
にほんブログ村 環境ブログ 自然保護・生態系へ
にほんブログ村

2015年8月25日 (火)

気候変動に脆弱な生物の評価ガイドラインに関する最新の研究

和訳協力:工藤 英美、校正協力:高橋 哲子

2015年4月30日 ICUN Redlist News Release

ICUN(国際自然保護連合)Species Survival Commission(SSC:種の保存委員会)のClimate Change Specialist Group(気候変動専門家グループ)が、世界の専門家たちと共同で行った研究で、気候変動に脆弱な生物種の評価方法の再評価が行われ、自然保護活動家にとって貴重な指針が示された。
この研究で、研究対象となっている生物種群や地域に偏りがあることが明らかになった。
北アメリカやヨーロッパ、オーストラリアにおける鳥類、哺乳類、植物がその大多数を占めていたのである。

筆頭著者であるSapienza University of Rome(ローマ・ラ・サピエンツァ大学)のGlobal Mammal Assessment Program((仮)世界哺乳類評価プログラム)のMichela Pacifici氏は、「今後数十年で、気候変動が生物多様性を減少させる主な要因となるでしょう。気候変動の影響を受けると思われる生物種を正確に予測することは、自然保護活動を進めるのに十分な時間を確保するために不可欠です。始めるのが早ければ早いほど、私たちの選択肢は広がるのです」と言う。

本研究の著者グループは、1996年から2014年に発行された気候変動に脆弱な生物種に関する97の研究を再評価し、対象とする種や適用基準、地域に偏りがあることを明らかにした。

続きを読む "気候変動に脆弱な生物の評価ガイドラインに関する最新の研究" »

2015年7月10日 (金)

ロシアの北極圏北東部のにおけるホッキョクグマのチュクチ-アラスカ個体群

和訳協力:河村 美和、校正協力:鈴木 洋子

2014年12月4日 The Polar Bear Programme News

チュクチ(チュクトカ)-アラスカホッキョクグマ個体群(World Conservation Union (IUCN:国際自然保護連合)の専門用語ではより大きな個体群の一部である、sub-population(亜個体群)とされている)は、ロシアの北極圏の北東部に生息している。
その生息地は、チュクチ海全域、東シベリア海の東部、ボーフォート海の西部を含む。
そのため、このホッキョクグマ個体群はロシアとアメリカの管轄下に置かれている。

チュクチ-アラスカホッキョクグマ個体群はロシアの北極圏に生息する3つの個体群の内の一つである。
中央シベリア個体群と、バレンツ海-カラ海個体群の生息地はそれぞれ、ラプテフ海とバレンツ海である。
カラ海個体群は別個の亜個体群として記載される場合もあるが、そうすることに説得力のある科学的証拠はない。
バレンツ海個体群もまた、ロシアとノルウェーの二か国の管轄下に置かれている。

チュクチ-アラスカ個体群はロシアのホッキョクグマの中で最も研究が遅れている。
1970年代始めに本個体群に関する系統的なデータ収集が開始された。
著名なロシアの極地動物学者のSavva Uspensky氏がこの取り組みの先駆者であった。
Stanislav Belikov氏もまた、ウランゲリ島で冬眠するホッキョクグマに関する生態の研究に長年を費やした。

1990年以降、我々はウランゲリ島保護区に生息するホッキョクグマの行動や個体群生態学を研究するための長期プロジェクトを実施してきた。
このプロジェクトは、地球の気候変動によって引き起こされる群の崩壊等、個体群内部の変遷のパターンを評価することを目的としている。
特定のわずかな変化を突き止めるには長期にわたる研究が不可欠である。
個体群内部の変遷の地上観察など、基本的な個体群の特徴の長期観測が、本プロジェクトの本質的側面である。

続きを読む "ロシアの北極圏北東部のにおけるホッキョクグマのチュクチ-アラスカ個体群" »

2015年6月 5日 (金)

海洋の過小評価について-IUCNが注目した海洋の炭素調節能の新たな証拠

和訳協力:清田 美弥子、校正協力:日原 直子

2014年12月9日  IUCN International news release

海洋の重要な炭素吸収海域を保護し、魚やオキアミの資源量を維持することは、気候変動への取組みに非常に重要である。
これは、本日International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)が発表した報告書の発見の一つである。
この報告書ではトップレベルの海洋科学者が、大気中の炭素がどのように捕捉され、貯留され、海洋に移動するのかを述べている。

The Significance and Management of Natural Carbon Stores in the Open Ocean ((仮)外洋における自然下での炭素貯留の重要性と管理について)の報告書は、炭素を吸収、移動、貯留する外洋の重要な役割を強調している。
そして初めて最新の科学を利用し、気候を調節する海洋の役割を詳細に調べている。
放出された炭素の半分以上は、最終的に海洋に吸収されたままになる。
この報告は、誤った海洋管理が行われているためにこの極めて重要な生態系サービスが危険な状態におかれていることを示唆している。

この報告書の核心は『移動性をもつ炭素単位』という新しい概念である。
それは、プランクトンや魚やオキアミなどのような生物が、海洋管理において取り扱わなければならない重要な役割を果たす、というものだ。
この報告書は、気候調節を含む基本的な海洋プロセスの中で食物連鎖が重要な役割を果たしていることを明確にしている。
また、炭素を貯留し、管理する海洋の役割は、今やあらゆるレベルでの政策や意思決定において考慮されなければならないと警告している。

「世界は、海の健全性と気候変動についての岐路に立たされています」と、報告書の共同編集者であり、IUCNのWorld Commission on Protected Areas(世界保護地域委員会)の副議長であるDan Laffoley氏は述べる。
「海を軽視して、我々の行動がなぜ効果的でないのだろうと不思議に思うのか、それとも海を管理・回復させて、食料安全保障を促進したり、気候変動の影響を弱めたりするのか。選択の余地はありません」。

続きを読む "海洋の過小評価について-IUCNが注目した海洋の炭素調節能の新たな証拠" »

2015年4月 6日 (月)

森林再生を通してより多くの国が気候変動に立ち向かう

和訳協力:東川 かよ、校正協力:浅原 裕美子

2014年9月23日 IUCN international news release

世界のリーダーたちは、ニューヨークで開催されたUN Climate Summit(国連気候サミット)において、現在荒廃した状態にある3000万ha以上の森林を再生するという新たな誓約を発表した。
これは、エチオピア、コンゴ共和国、グアテマラ、ウガンダなどの国が宣言したもので、伐採され、荒廃した1億5000万haの森林を2020年までに再生するという世界的な目標-Bon Challenge(ボン・チャレンジ)の達成に寄与する面積を倍以上にするというものである。

この声明は、少なくとも3億5000万ha、つまりインドの国土より広い範囲を2030年までに再生するという世界的な再生目標値の拡大と併せて発表された。
新たなこの目標は、本日のサミットのNew York Declaration on Forests(森林に関するニューヨーク宣言)で明らかにされた。
IUCN(国際自然保護連合)をはじめとする100以上の国や企業、先住民、市民団体が署名に加わったこの宣言では、2020年までに森林伐採の比率を半減させ、2030年までに世界的な森林伐採を完全に停止させることも訴えている。

「ボン・チャレンジを達成しようとする国々や、『森林に関するニューヨーク宣言』を支持する様々な世界的リーダーたちが示している勇気あるリーダーシップは、森林景観の回復といった自然に基づく解決策こそ、気候変動に立ち向かい、温室効果ガスを削減するための抜本的なニーズに対応するうえで、極めて重要な役割を果たせるということを明確に示しています」と、IUCNのJulia Marton-Lefevre事務局長は述べている。

IUCNの見積もりでは、1億5000万haというボン・チャレンジの目標を達成するだけで、およそ850億USドル(約10兆円、2014年12月20日付換算レート:1USドル=118.6円)が国と地方の経済に流れ込み、年間さらに10億tの炭素を大気中から削減することができるという。

続きを読む "森林再生を通してより多くの国が気候変動に立ち向かう" »

2015年2月 6日 (金)

厳しい漁業管理で気候変動の影響に立ち向かう

厳しい漁業管理の実施により、漁業、ひいては漁業を基盤とした地域経済を、気候変動によるマイナスの影響を被らずに保護できることが、WCSの研究により明らかになった。

和訳協力:久保田 菜穂子、校正協力:日原 直子

2014年10月24日  WCS Press Releases

Wildlife Conservation Society(WCS:野生生物保護協会)の報告によると、1997~1998年にかけてのエル・ニーニョで大きな被害を受けたサンゴ礁の漁場において、より厳しい漁業管理の実施によって、予測されていた気候変動による悪影響を克服したことが、最新の研究で明らかになった。

WCSの漁業分野の科学者による17年間におよぶ研究の結果、迅速な漁獲制限の実施により、気候の悪影響に対応できたばかりか、漁業管理を徹底しなかった場合についてのほかの予測値や調査結果とは異なり、反対に実際には漁獲高の増加したことがわかった。
この研究結果は、サンゴ礁漁業で生計を立てている何百万人もの人々にとり朗報であるが、地球温暖化により衰退が予測されている漁業に対して、管理という解決策を提供しているからである。

著者らは、予期せぬ気候変動によりインド洋のサンゴの半分を死滅させた、激しいエル・ニーニョ現象が発生した1997~1998年の前後について、環境条件と漁獲高の推移を調査した。
ケニア南部における漁獲率を比較した結果、漁獲高はいったん減少がみられたのち、増加に転じていた。
この漁獲高の増加は、気候変動の直後に実施された漁獲制限の改善と密接に関係していた。

続きを読む "厳しい漁業管理で気候変動の影響に立ち向かう" »

2015年1月 7日 (水)

絶望から修復へ―カリブ海サンゴの劇的衰退を覆す可能性

和訳:コスキー・福田 志保、校正協力:鈴木 洋子

2014年7月2日 IUCN News story

Global Coral Reef Monitoring Network(GCRMN:地球規模サンゴ礁モニタリングネットワーク)、International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)、United Nations Environment Programme(UNEP:国際連合環境計画)による最新報告によると、元のサンゴ面積のおよそ1/6のみを残し、カリブ海のサンゴ礁の大半は、主にこの地域に草食動物がいなくなったことが原因で、20年以内に姿を消す可能性がある。

報告書『カリブ海のサンゴ礁に関する現状と動向:1970~2012年』は、今までに公開されたこの種の研究では最も詳細かつ包括的なもので、3年間にわたる90人の専門家の研究結果をまとめたものである。
この研究は、サンゴ、海草、草食性のウニや魚の調査を含め、1970年以降にカリブ海の90箇所で行われた35,000件以上の調査を分析したものである。

カリブ海のサンゴは1970年代以降50%以上減少しているという結果が出ている。
しかし著者らによれば、ブダイ類の数を元通りに増やし、また乱獲や非常に深刻な沿岸域の汚染からサンゴ礁を守るといった、そのほかの管理戦略を改善すれば、サンゴ礁が元の状態に修復され、将来気候変動の影響を受けた場合の回復が早くなる、とのことである。

「カリブ海のサンゴの減少率はまさに憂慮すべき状況です」とICUNの(仮)世界海洋・極地プログラムのディレクターであるCarl Gustaf Lundin氏は述べている。
「しかしこの研究により、非常に励みとなることももたらされました。カリブ海のサンゴの運命は私たちの手に負えないものではなく、回復に役立てられる具体的な対策がいくつかあるのです」。

続きを読む "絶望から修復へ―カリブ海サンゴの劇的衰退を覆す可能性" »

2014年11月27日 (木)

2014年度赤道賞、発表

和訳協力:花城 有、校正協力:矢田 麻衣

2014年6月13日 IUCN News story

持続可能な発展のための人間、自然、強靭な地域社会に関わる問題解決において、地域での優れた成果を出したとみなされた35のイニシアティブが、今年のEquator Prize(赤道賞)の受賞者となった。

United Nations Development Programme(UNDP:国連開発計画)のEquator Initiative(赤道イニシアティブ)が主導し、IUCN(国際自然保護連合)がパートナーを務める赤道賞は、地域の生物多様性と生態系の保護の観点からみた気候変動の問題解決を基本テーマとしている。
Special recognition(特別賞)は、持続的な土地利用、水の安全保障や生態系の回復などの分野に授与された。

チベットの自然保護区の保全を始め、ブルキナ・ファソの水不足や農業生産力の低下への対応に至るまで、受賞した全ての取り組みは、環境、貧困、気候変動問題に取り組む、地域を拠点とした草の根レベルの活動であったことを示している。

続きを読む "2014年度赤道賞、発表" »