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12 哺乳類

2020年7月 7日 (火)

保護区域周辺の人間と野生動物の対立を緩和するための地域密着型の戦略の実験的調査

和訳協力:福谷 早希子、校正協力:山田 寛

2019年10月16日 Conservation Letters掲載論文要約部分抜粋

要約

自然の生息環境は急速に耕作地に転換されており、野生動物による耕作被害は世界中で野生動物保全と人々の暮らしの両方を脅かしている。耕作被害を減少させる地域主体型戦略を評価するために、モザンビークのゴロンゴーザ国立公園の外部において、BACIデザイン(注に基づき、GPS首輪を装着したゾウからの移動データと、カメラトラップデータおよびローカルレポートシステムを組み合わせた。調査した全種類の実験用の柵(ミツバチの巣箱、トウガラシ、ミツバチの巣箱およびトウガラシの組み合わせ、ならびに手順制御)は、ゾウが公園から出て耕作地を荒らす回数を有意に減少させた。なお、主要な交差点の一部にミツバチの巣箱をかけた柵を配置すると、柵のない交差点に比べゾウが公園を離れる確率が最大95%まで低下し、これが最も効果的な戦略であった。ミツバチの巣箱をかけた柵は、蜂蜜の生産による所得創出の機会も作り出した。本調査の結果は、動物の行動と人間の意識の両方を変えるために地域社会と協力することで、人間と野生動物が接する場所での対立を緩和できるという実験的証拠を提供している。

注:BACIデザインとは、ある実験の実施前(Before)と実施後(After)という時間評価軸と、実験の実施区(Impact)と対照区とも呼ばれる未実施区(Control)という空間評価軸によって、その影響を科学的に評しようとするものである。

ニュースソース:
https://conbio.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/conl.12679

2020年4月21日 (火)

アフリカゾウの生息域分布はヒトの占有する生態系では採餌機会により強い影響を受ける

和訳協力:石山 彩子、校正協力:プリチャード 若菜

2019年10月2日 Ecography掲載論文要約部分抜粋

種の空間利用における基本的な行動パターンは、採餌とそれに伴う危険性との兼ね合いにより決まる。アフリカゾウについては、密猟や人間との軋轢が個体数減少の主要因とされるが、ヒトの活動地域で襲撃されることに直面したアフリカゾウがとる空間利用および行動パターンは、ほとんど知られていない。我々は、ゾウが主に生息する保護区の柵外のコミュニティの放牧地という動的な生態系において、ゾウが資源へのアクセスと、ヒトの存在および襲撃される危険性(密猟や人との軋轢によるもの)といった要素をどのようにバランスを取りながら行動するかの理解を試みた。

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2019年12月27日 (金)

アフリカゾウの密猟の脅威が続いていることが新しい報告書で浮き彫りに

和訳協力:松岡 真由美、校正協力:鈴木 洋子

2019年5月10日 CITES Press Release

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の実施するプログラムMonitoring of Illegal Killing of Elephants(MIKE:ゾウ違法捕殺監視システム)による最新の評価によると、アフリカゾウの長期的な生存が密猟によって脅かされていることが確認された。

MIKEは、Proportion of Illegally Killed Elephants(PIKE:ゾウの違法捕殺率)に基づいた違法捕殺の相対レベルを評価している。
PIKEは、発見された違法に殺害されたゾウの数を、パトロール等によって発見されたゾウの死骸の総数で割って、調査地点ごとに毎年集計して計算するものである。
0.5を超えるPIKEレベルは、報告されたゾウの死が、他の原因による死よりも違法捕殺によるものの方が多いことを意味している。

PIKEは2011年に0.77でピークに達し、これは驚くべきことにアフリカゾウの10%が密猟されたことを示している。
その後、PIKEは2017年にかけて徐々に低下の一途をたどって0.53となり、2018年のPIKE値はそれとほぼ変わらなかった。

定住性の保護されているゾウの個体群においてさえもこのような高いPIKEレベルであることは懸念事項となっており、違法捕殺や他の死因による年間の死亡数を出生率によって補えていない。
多くのアフリカゾウの個体群は小さく、分断されていて、十分に保護されておらず、それらにより密猟の被害をより受けやすくなっている。
アフリカではPIKEレベルは0.5を超えたままであるため、アフリカゾウの数が減少し続けている国々もある。

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2019年11月 1日 (金)

大型ネコ科動物の解体処理場の摘発により、南アフリカのトラ牧場に対する監視が遅きに失したことが明らかに

和訳協力:成田 昌子、校正協力:花嶋 みのり


2018年11月29日 EIA news


今週、南アフリカで9名が逮捕されたというニュースが新たに明らかになった。
トラやライオンの身体の部位を違法売買する国際的な犯罪活動に警察の捜査が入ったとみられる。


南アフリカの北西州での強制捜査の押収品の中にはトラの皮1枚、トラとライオンの複数の骨、ライオンの肉が含まれており、逮捕者のうち4名はベトナム国籍だった。
ベトナムは中国と並び、特に、煮込んで作るトラの骨の「にかわ」として知られるものや、装飾品やお守りに使用される歯やかぎ爪など、トラ製品の大口消費国の1つである。


違法なトラ製品取引への南アフリカの関与が示唆されたのはこれが初めてではない。
2017年5月にハウテン州でトラの皮7枚が押収され、2015年2月にはトラの皮1枚とトラの骨7.7㎏が、ヨハネスブルクから中国の昆明長水国際空港に到着した乗客の荷物の中から押収された。
トラの「キャンド・ハンティング注1)」が、ベトナム人野生生物商のChu Dang Khoaが南アフリカに所有する施設で行われてきたことは知られており、また同施設から違法にトラの骨が輸出されていると言われてきた。

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2019年10月11日 (金)

沖縄のジュゴン保護のための飛行場建設の中断を米下院軍事委員会に要請

和訳協力:矢野 雅彦、校正協力:鈴木 康子

2019年3月19日 Center for Biological Diversity, Immediate Release

12以上のアメリカの環境保護団体と動物保護団体は本日(3月19日)、米下院軍事委員会に対し、沖縄のジュゴンを絶滅させる恐れのある辺野古の在日アメリカ軍基地の建設を一時中断させるよう要請した。
沖縄のジュゴンは、地球上で最も絶滅の危機に瀕した海洋哺乳類の1種である。
沖縄の有権者はこれに先立ち、この飛行場の計画に反対する民意を示した。

下院軍事委員会のAdam Smith委員長と幹部委員のMac Thornberry氏に宛た書簡は、沖縄におけるこの基地計画はジュゴンの生存に不可欠な生物多様性に富む2つの湾を破壊すると警告している。
米国国防総省は、絶滅危機に瀕するマナティーの近縁種である沖縄のジュゴンを危険にさらす建設計画につき、徹底的な評価を求める合衆国の環境法に違反しているとして、提訴されている。

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2019年3月12日 (火)

ゾウの空間利用は作物被害の指標に適さず

和訳協力:下島 深雪、校正協力:鈴木 洋子

2018月12月  Biological Conservation掲載論文要約部分抜粋

ゾウによる作物被害は、人間と、人々の暮らしや生物多様性保全への取り組みに影響を与えるゾウとの間の相互作用の結果もたらされるものである。
人間とゾウとの衝突は通常、ゾウと人間の空間利用に重なりが生じ、資源の争奪に発展した時に起こる。
従って、ゾウによる空間利用パターンを理解することが、人間とゾウの負の相互作用を緩和する鍵となる。

ボツワナの東部オカバンゴ地区では、16,000人を超える人々が18,000頭のゾウと資源を共有している。
我々は、GPS付きの首輪を装着した20頭のゾウのデータを使用し、1年中昼夜を通して、また乾季、雨季および作物被害のある時期を通して、景観の変化とゾウの空間利用との関係を調査した。

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2019年2月26日 (火)

ワシントン条約第70回常設委員会 議事要旨

和訳協力:日高 穂香、校正協力:蛯名 郁矢

 

議事要旨(2018年10月2日午前より)一部抜粋

 

27. 遵守の問題

 

27.3 13条の適用

 

27.3.4 日本によるイワシクジラ(Balaenoptera borealis)の海からの持ち込み

 

常設委員会(Standing Committee:SC)は、本条約における取り決めが次の点において効果的に実行されていないと認めた: a)日本による海からの持ち込み(introduction from the sea: IFS)を行う標本の記述; b)日本の管理当局から発行される海からの持ち込みの許可証; c) 2016年よりも前に日本が提出した年次報告書に記載されているソースコードの使用、また、常設委員会は、日本が技術的な是正措置を講じようとしたことを認識した。

 

常設委員会は、イワシクジラの北太平洋個体群から採取した特定部位(鯨の肉や脂身など)の標本に関して、海からの持ち込みが本条約の第3条5項(c)に準拠していないと認めた。

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2019年2月19日 (火)

象牙同盟2024:政治指導者、自然保護活動家、著名人らが共に象牙需要の問題に取り組む

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:久保 直子

象牙の違法取引を阻止するため、政治指導者、自然保護活動家、著名人らが尽力する新たな連合体が、野生生物の違法取引に関するロンドン会議に先立って結成された。

2018年10月11日 Government UK Press Release

英国のMichael Gove環境相が、象牙の違法取引を阻止するため、政治指導者、自然保護活動家、著名人らが尽力する連合体について発表した。

本日、4回目となる国際的な野生生物の違法取引に関するロンドン会議の冒頭で、新しく結成された象牙同盟2024の初期メンバーが承認された。

メンバーには世界中の政治指導者が含まれており、この同盟はまた、象牙取引が特に盛んな国々の著名人が支援している。

象牙同盟2024は、象牙の需要に対処し、国内市場閉鎖のための運動を展開し、核となる需要や輸送上の中継地となる市場に対する法施行の強化、あるいは象牙取引に関する法の制定を目指す。
これは、アフリカが主導で取り組むゾウ保護イニシアティブを補完するものである。
このイニシアティブは、2014年にガボン、チャド、タンザニア、ボツワナ、エチオピアによって結成され、現在ではアフリカの19か国が構成員となっている。

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2019年2月12日 (火)

コウモリの死骸でのハロウィンの飾りつけ-CDCは危険だと警鐘を鳴らす

和訳協力:櫻葉汀 ミホ

2018年10月31日  The Washinton Post記事より一部抜粋

米国の大型量販店ターゲットでは、布やプラスチック、あるいはネオンでできたハロウィン用のコウモリ飾りを買うことができる。
一方で、ネット通販サイトであるEtsyやFacebook、eBayの出品者から、50USドル程度で本物の死んだコウモリを購入することもできる。

不気味なコウモリの剥製は一年を通して入手可能で、気味悪いが不思議なかわいらしさも兼ね備えたマウント型壁掛けや、ランタンの中に吊るされているもの、不気味なヘアクリップに仕立てられているものなどがある。
コウモリは、翼を折り畳まれて逆さに吊るされたり、吸血鬼のような恰好に変形させられたり、あるいは羽を広げた形に固定されたりするなど、様々に成形されている。

流行に敏感なバーの装飾に使用されたり、全国各地の都市で開催される珍品の展示会などで人気を博したりしているコウモリの剥製は、風変わりな剥製市場のほんの一部に過ぎない。
しかし連邦当局者は、コウモリの死骸に対して警戒を強めているという。
というのも、ハロウィンシーズン前後に特に人気が高まっているようだからである。

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2019年2月 9日 (土)

伝統の名の下で滅びゆく野生生物

和訳協力:蛯名 郁矢

2018年11月5日 FactWire記事より一部抜粋

中国では、25年間禁止されてきた虎骨(トラの骨)と犀角(サイの角)の取引が2018年10月に解禁となり、インターネット利用のいかんを問わず、絶滅が危惧される野生生物の体の一部の販売が後を絶たない。

本報告は、「Reporting the Online Trade in Illegal Wildlife((仮)野生生物の違法なオンライントレードの報告)」プログラムの一部である。
これは、トムソン・ロイター財団およびノルウェー政府が出資する国際組織犯罪対策グローバル・イニシアチブの共同プロジェクトとなっている。

虎骨、熊胆、麝香(ジャコウ)にサンザンコウの鱗は、どれも漢方の重要視される材料である。
同時に、地球上で最も絶滅の危惧にある動物種由来のものであり、その国際取引はワシントン条約によって制限されている。
しかし、中国のソーシャルメディアやeコマース市場を通じて、未だ取引が横行している。

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