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38 外来生物

2016年4月 7日 (木)

外来植物インベントリー研修が無事終了

和訳協力:河野 晴美、校正協力:真井 悠美子

2015年11月6日 IUCN News Story

違法伐採や生息地破壊に加えて、外来種はパラオの森林の健全性にとって最大の脅威の一つである。
ほとんどのパラオの森林は非常に健全であるものの、すべての森林が外来種の脅威にさらされており、すでに外来種の侵入が確認されたProtected Areas Network(PAN:保護地域ネットワーク)の保護区もある。
そこで、Bureau of Agriculture(BOA:農業局)とPAN事務所は、この脅威に対して立ち上がった。
手始めは、どのような外来種が存在し、またそれがどこに生育しているのかを知ること、つまり、目録の作成である。
外来種目録の作成は、保護地域の維持管理の一環として外来種管理をするための5つの条件の最初の一つに当たる。
この条件は、Micronesia Challenge Steering Committee(ミクロネシア・チャレンジ注1)運営委員会)とMicronesia Regional Invasive Species Council((仮)ミクロネシア地域外来種協議会)によって今年導入されたものである。
しかしながら今週に至るまで、パラオではこの基本となる目録を作成できる人材が不足していた。

この問題に対処するために、BOAとPAN事務所は、PALARIS(パラオ自動土地資源情報システム)の支援を受けて、陸域の保護区内における外来種の基本的な目録作成のための調査手法について、PANのコーディネーターとスタッフを対象に共同で研修を実施した。
研修では、USDA Forest Service(米国農務省森林局)からの経済的援助を受けて、ハワイにあるMaui Invasive Species Committee((仮)マウイ外来種委員会)の専門家であるAdam Radford氏と、Palau National Invasive Species Coordinator((仮)パラオ国家外来種コーディネーター)であるJoel Miles博士が指導にあたった。
これは、保護区域内における外来種の位置とその種名を明らかにして欲しいという、PANのコーディネーターと自然保護官からの、数年来の度重なる援助要請に応じたものである。

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2015年4月24日 (金)

チリで絶滅危惧種のフンボルトペンギンが守られる

和訳協力:橋村 吾土子、校正協力:木田 直子

2015年1月27日  Island Conservation News

チリのIsland Restoration Project((仮)島嶼再生プロジェクト)が絶滅危惧II類のフンボルトペンギンと地元経済を救う
(仮)島嶼再生プロジェクトで外来種のアナウサギの駆除に成功

Chilean Forestry Corporation(CONAF:チリ森林公社)は国際NGOのIsland Conservation (アイランド・コンサベーション)と初めて手を組み、チリの島々の劣化した生態系を回復させる事業を行なう。
近ごろ実施した監視調査に引き続いて、両団体は今日、フンボルトペンギン国立保護区にあり、この種のペンギンの最大の個体群の生息地であるチョロス島で、外来種のEuropean Rabbit(アナウサギ)の駆除がうまくいっているという朗報を発表した。

外来種のアナウサギは、International Union for the Conservation of Nature(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧II類とされるフンボルトペンギン(学名:Spheniscus humboldti)や絶滅危惧IB類とされるPeruvian Diving-petrel(学名:Pelecanoides garnotii、ペルーモグリウミツバメ)をはじめとした、島の環境にとって深刻な脅威だとみなされていた。
そしてこのことがまた、自然資源によって成り立つ観光事業(ネイチャーベースドツーリズム)のビジネスチャンスを狭め、地元住民の暮らしにも影響を与えていた。

現在、チョロス島にはこの有害な外来種がいなくなり、島の在来動植物が回復する機会が生まれている。
このプロジェクトは、この地域の島の生態系を回復させ、地元の海洋経済や観光経済、食の安全、住民の福祉、そして生物多様性や地域の自然遺産の保護を支援する、大々的な取り組みの根幹部分となっている。

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2015年4月 2日 (木)

付録: ペット、水族館・動植物園での生体展示、生き餌あるいは生食の用途での外来種の導入に伴うリスクに対処するための措置の考案及び実施に関する指針

和訳協力:久保 直子、校正協力:高島 裕以

2014年10月17日 UNEP/CBD/COP/DEC/XII/16

本指針の目的と特徴

1.本指針は、国家、地域、その中の小さな地域や、その他の基準の地域において、ペット、水族館・動植物園での生体展示、生き餌あるいは生食の用途(以降、「ペット等の用途」とする)での外来種の導入に伴うリスクに対処するための措置の考案及び実施について、各国や関連組織を支援することを目的とするものである。本指針は、関係当局が規制または行動規範の策定の際、または国際機関、産業界及び市民社会の組織が自主的に設けた行動規範や、その他の指針に利用できる要素を提供するものである。

2.ペット等の用途での侵略的外来種の導入は、侵入経路が「逸出」であるとされる。逸出は、生物が捕獲または閉じ込められた状態から自然環境へと移動することを意味する。この侵入経路を通じて、生物は最初、意図的に輸入または移送されて閉じ込められた状態におかれ、その後逃げ出す。逸出には、生きた生物を意図的に、偶発的に、または不注意で自然環境へ解放することを含み、生食用の食糧を野外へ廃棄処分する場合や、制限域外の水系における生き餌を使用するような場合も含まれる。

3.本指針では、ペット等の用途で導入された外来種には、下位分類群及び交雑により得られた種(故意に輸入または移送された、その地域では外来種となる生物と在来生物との雑種を含む)も含めるものとする。

4.本指針は、インターネット取引も含め、外来生物を国内または国内の特定の生物地理区へ、ペット等の用途で輸入または移送する場合に適用する。本指針は、国、関連組織、産業界、消費者など、価値連鎖に沿って関わるすべての人々(輸入業者、繁殖業者、卸売業者、小売業者及びその顧客など)と関わりがある。生食用の種においては、さらに飲食店及び市場もその対象に含まれる。

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2015年3月18日 (水)

侵略的外来種: 外来種をペット、水族館・動植物園での生体展示、生き餌あるいは生食を目的として導入する際にともなうリスク管理および関連事項

和訳協力:久保 直子、校正協力:高島 裕以

2014年10月17日 UNEP/CBD/COP/DEC/XII/16

締約国は、

侵略的外来種が、ペット、水族館・動植物園での生体展示、生き餌あるいは生食の用途(以降、「ペット等の用途」とする)で導入されることによる、生物多様性への悪影響、および逃げ出したり野外に放たれたりした場合のリスクを認識しつつ、

締約国、その他の国の政府、関連組織および生物多様性のあらゆる利害関係者が、決議Ⅵ/23*の付録にある、生態系、生息地または種を脅かす外来種の影響の予防、導入、緩和のための指針原則を、今後も指針となることを再確認しつつ、

決議Ⅸ/4において、締約国に対し、International Plant Protection Convention(国際植物防疫条約)、World Organisation for Animal Health(国際獣疫事務局)、その他の関連組織が策定した、リスク評価指針およびその他の手順並びに基準の利用が奨励されていることを想起しつつ、

また決議Ⅺ/28における、決議Ⅸ /4 Aの第11、12、13節および決議Ⅹ/38の第13節で述べられている事柄、特にWorld Trade Organization(世界貿易機関)により基準策定機関と認められている組織(国際植物防疫条約、国際獣疫事務局、Codex Alimentarius Commission(国際食品規格委員会)およびその他の関連組織との関係向上について、引き続き努力するための事務総長への要請を想起しつつ、

1.本決議の付録として記載されている、ペット等の用途での外来種の導入に伴うリスクに対処するための措置を考案し、履行することについての任意な指針を採択する。ついては、この指針に従ってとられた措置は、適用する国内並びに国際的義務に整合するものであると認める。

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2014年3月14日 (金)

IUCN:野生生物に対する気候変動による影響調査を加速

翻訳協力:ジョンソン 雅子、校正協力:川西 恭平

2013年11月18日  IUCN Redlist News Release

地球の気候変動は、人類が取り組むべき最も重要な問題となっているが、気候システムが世界中の生物や生態系にどのように影響を与えるのかはほとんど明確ではなく、また社会や意思決定者がこれらの影響をいかに削減するかは、言うまでもなく全く不透明である。
これに応える形で、IUCN(国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission(SSC、種の保存委員会)は近年、生物多様性に対する気候変動の影響に関することに焦点を当てる国際的な専門家のグループを結成した。

IUCNの種プログラム気候変動ユニットのリーダーJamie Carr氏は語る。
「気候変動専門家グループが結成されたことは、気候変動が自然界に及ぼす影響について、我々の知識を結集し、進化させていく上での重要なステップを意味します。近年、素晴らしい科学的調査が世界中で数多く行われていますが、それらの方法と結果は複雑で、お互いに矛盾することもたびたびあります。そのため、調査の成果に基づいて活動する人たちを多少なりとも躊躇させる可能性があります。このような問題に対応するのもこのグループの目的です」。

このグループは、この分野で著名な専門家を世界中から集めて構成されており、彼らは個人で既に重要で、時に驚く研究成果を発表している。
Wendy Foden率いるグループが近年発表した研究は、最大で9%の鳥類、15%の両生類、そして9%のサンゴの種が気候変動によって非常に影響を受けやすく、これらの種は気候変動以外の要因によって既に絶滅に瀕している。
同グループの中で 最大41%、29%そして22%(鳥類、両生類、サンゴの種の順)は、気候変動による影響を受けやすいが、現在、気候変動以外の要因によって絶滅の恐れはないと見なした。
この調査結果は、気候変動の影響を気候変動それ自体と、気候変動とそれ以外の要因との組み合わせの両方で考える必要性があることを浮き彫りにした。
加えて、そのことは現在優先的に保護されていない種についても近い将来、どのように注意していく必要があるのかを明確にしている。

もう一つの最近の研究例は、SSCのメンバーPiero Genovesi博士と彼の同僚による共同研究で、ヨーロッパ、オセアニア、そして北アメリカなど世界中のいくつかの地域で、気候変動が外来種の繁殖による影響を増大させる可能性を指摘している。
侵入種による影響は、ある程度調査が進んでいるテーマであるが、気候変動との相互作用効果についてはほとんど調査が進んでいない。
「侵略的外来種の移入に対する素早い対応と侵入の抑制は、気候変動の影響を緩和させるために、世界的な努力をすべき重要な要素となるでしょう」と、IUCN-SSCの侵入種専門家グループ議長であるPiero Genovesi博士は語った。

気候変動専門家グループの共同議長であるJames Watson博士の研究により、気候変動による影響を明らかにし、その影響に優先順位をつけ、気候変動に最も影響を受け易い地域を特定する斬新な方法が開発された。
予測される将来の気候変動の状況のもとに、現在の生態系の「非損傷度」と「安定度」のデータを使用し、Watson博士と共同研究者たちは、南アジア、東南アジア、西ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、南アメリカの東部、そしてオーストラリア南部を最も影響を受けやすい地域として特定した。

Watson博士は次のように言った。
「この研究の解析結果と気候変動の影響を受けやすい場所の地図は、限られた資金で最大限の効果を上げる地域を特定する複雑な決断に、明晰さをもたらす手段です」。
「これから、気候変動は生態系に直接そして間接的に、様々な形で影響を及ぼすことになるでしょう。限られた資金でこれらの問題に対応することは、我々が世界の適応策に賢く投資をする必要があることを意味しています。気候変動が生物多様性に及ぼす影響、その影響に関する豊富な知識を結集し、この知識を利用して対応の方法を明らかにすることは気候変動専門家グループにとっての重要なチャレンジであり、私もそのプロジェクトに誇りを持って取り組んでいる一員です」と、Watson博士は加えた。

http://www.iucnredlist.org/news/iucn-steps-up-the-pace-on-investigating-climate-change-impacts-on-wildlife

 

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2014年1月17日 (金)

科学を第一にと、侵略的外来種に対するEUの規制案に235名の専門家が提言

翻訳協力:村田 幸代、校正協力:豊田 実紗

2013年11月27日 IUCN International news release

本日、235名の専門家と36か国(うち23か国はEU加盟国)の団体が、EU全域での侵略的外来種に対する規制について科学的知識に基づいて考案するよう、EUに対する共同声明を発表した。
BirdLife Europe(バードライフ・ヨーロッパ)、IUCN European Union Representative Office(IUCNヨーロッパオフィス)、Neobiota(ドイツの生物学者・生態学者からなる団体)が今回の声明の取りまとめ役となっている。

「侵略的外来種が生物多様性に与える影響は著しいもので、ほかの種の個体数を激減させることもあります。外来種に関する最新の科学的データに基づいて、EUが何を優先的に行わなければならないかを考えるべきです。ヨーロッパのどこにどうやって外来種が導入され、どう繁殖していくのかを知っておくこと、また外来種が現在および将来にどのような影響を与えるかを把握しておくことが重要です。そうして効果のある対策をとることができるのです」と、IUCN SSC Invasive Species Specialist Group(IUCN種の保存委員会・侵入種専門家グループ)代表のPiero Genovesi氏は語る。
「科学的評価グループを立ち上げ、今回の規制案を協力して練り上げていくべきです」。

European Commission(EC、欧州委員会)の侵略的外来種に対する規制案を、科学的知識に基づいて詳細を詰めるよう求めた今回の声明には、数々の大学、研究機関、自然保護団体の代表者が署名し、さらにはヨーロッパ内外の名だたる侵略的外来種の専門家も名を連ねている。

共同声明に署名した専門家は、ECが規制案を作ったことと、EUおよび国内レベルにおいて、有効な対策を行うためには、国際的に足並みをそろえて枠組みを作る必要があると認識している点を評価している。
しかしながら、最も必要なところに対策がなされるように図るには、侵略的外来種に対する戦略と政策が最新の情報に導かれなくてはならないと確信している。
外来種に適切に対処し損なうと、生物多様性条約およびEU targets for 2020(EUが定めた2020年までに生物多様性の損失を阻止するための優先目標)を満たすこともできず、生物多様性に大きなダメージを与えている原因を見逃すということにもなりうる。

バードライフのパートナー団体のRSPB(英国鳥類保護協会)の、Species Policy Officer─Invasive Non-native Species((仮)侵略的外来種チーム・種の保存政策の担当者)であるCarles Carboneras氏は言う。
「生物多様性を保護し、侵略的外来種による社会経済的な損害を最小限に抑えるためには、生物多様性条約の原則に沿った一貫したシステムを作ることです。また代表的ないくつかの外来種を規制の対象にすべきです。今はまだEU内に存在していなくても、将来的に持ち込まれるかもしれない場合はその種もその対象です。何が持ち込まれるかを予測する、あるいは新しい外来種の定着を防ぐ手だてを考えるには、現在の最先端の知識が必要です。そして科学だけがそれを知っているのです」。

侵略的外来種は生物多様性、生態系、経済や人間の健康的な生活に損害をもたらす。
EUにおける損害額は、年間で約1.7兆円(1ユーロ=140.93円、2013年12月8日)を超えている。

http://www.iucn.org/news_homepage/?14098/Science-first-say-235-experts-on-the-EU-proposal-on-invasive-alien-species

 

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2014年1月 5日 (日)

カナダ国立公園管理局とハイダ族が海鳥の重要生息地を回復

2013年9月、外来ネズミの駆除により、グアイ・ハアナス諸島に住む文化的・生物学的に重要なウミスズメを保護
 
翻訳協力:桂 康子、校正協力:石野 精吾
 
2013年6月 Island Conservation News
 
Parks Canada(カナダ国立公園管理局)とHaida Nation(ハイダ族)がリーダーシップを取り、海鳥の重要生息地を保護し回復させる取り組みをしている。
カナダで初めての航空機を使った島の生態系からの外来ネズミの駆除である。
この取り組みは、2013年9月にグアイ・ハアナス国立公園・保護区、海洋保護区、ハイダ自然遺産地域で行われる。
 
「世界の自然保護のリーダーとして、カナダ国立公園管理局は、ハイダ・グアイで繁殖する何百万の海鳥の大部分が棲みかとするグアイ・ハアナスの海鳥保護区の保護と回復に取り組みます」と、グアイ・ハアナス現地監督のErnie Gladstone氏は言う。
「このプロジェクトは生態系の不均衡を修正し、海鳥やほかの生物が元の棲みかに戻って生きることを可能にします。これは健全な生態系の再建にむけての重要なステップです」。
 
「ハイダ・グアイの森林のある島々の多くにネズミが侵入したということは、昔からの海鳥コロニーのいくつかが消滅したということを意味します」と、ハイダ族長のPeter Lantin氏は言う。
「特に気になるのはウミスズメで、この種は絶滅が危惧されています。現地では"Sgin Xaana"または"夜の鳥"として知られていますが、かつては我々の重要な食料のひとつでした」。
 
世界中のウミスズメのかなりの割合の個体が、グアイ・ハアナス国立公園・保護区、海洋保護区、ハイダ自然遺産地域の人のいない島々で繁殖する。
ウミスズメはハイダ族にとって文化的に重要な海鳥種のひとつであり、ハイダ族は生計を立てるため、また儀式的目的のためにウミスズメを利用した。
 
2009年に始まった"夜の鳥回復5ヵ年プロジェクト"は、グアイ・ハアナス内の4島から外来ネズミを駆除し、世界的に重要な海鳥の繁殖地帯である国立公園・保護区内にある営巣地を回復する、カナダ国立公園管理局とハイダ族の共同の取り組みである。
第1段階では、2011年に小さな島々で地上での駆除が実施され、今年始まる第2段階では、航空機による駆除が実施される。
 
この分野のリーダー的団体であるIsland Conservation(アイランド・コンサベーション
)とCoastal Conservationとのパートナーシップと、また、米国連邦議会によって設立された非政府慈善団体であるUS National Fish and Wildlife Foundation(米国国立立魚類野生生物財団)からの新たな寄付金3960万円(1USドル=99円、9月20日付け)によってこの取組みは支えられている。
世界の成功例を見ると、航空機による駆除は島の崩れやすい生態系の再建に役立っている。
カナダ国立公園管理局は、ニュージーランドとメキシコの専門家達の専門技術を活用している。
オタワでの2013年のBirdlife World Congress(バードライフ世界会議)では、このプロジェクトの第2段階に関して、カナダとハイダ族は、世界の海鳥保護のリーダーとして紹介された。
 
カナダ国立公園管理局は、カナダの歴史・自然遺産を確実に保護することを活動目的とし、また、カナダ国民と世界の人々を、42の国立公園、167の自然遺産、4つの国定海洋保護区のネットワークというカナダの自然と歴史の中での発見に出会うひとときへと誘う。
グアイ・ハアナスはハイダ族とカナダ政府が共同管理している。
 

2013年12月10日 (火)

新世論調査:アジアのコイの防除にミネソタ州が協力

63%がミネアポリスのロック(閘門)閉鎖で外来魚防除に賛同
 
翻訳協力:鳥取 薫子、校正協力:鈴木 洋子
 
2013年8月7日  National Wildlife Federetaion Current News
 
自然保護団体により本日発表された新しい世論調査によると、Asian Carp(アジアンカープ、米国に人為的に移入された数種のコイ科の魚)の侵入拡大を抑制するためミネアポリスのロックを閉鎖することに、ミネソタ州の様々な政党の支持者が賛同している。
多くの共和党員、民主党員、無所属派らが、政党の垣根を越え、ロックの閉鎖を支持しているのだ。
ロックの閉鎖は、アジアンカープの侵入から五大湖を含むミネソタ州の河川や湖を守る戦いの重要な足掛かりとなる。
 
世論調査結果および図表参照URL:http://stopcarp.org/
 
「我々の世論調査では、ミネソタ州の河川や湖をアジアンカープから守ることで、共和党員、民主党員、そして無所属派が団結していることが明らかになりました。」と、世論調査を作成、実施したワシントンD.C.を本拠地とするBelden Russonello Strategist社のシニアディレクターEmma White氏は述べた。
「アジアンカープがさらに上流へ上り、ミネソタ州の河川や湖へ侵入するのを防ぐ手段として、ミシシッピ川のロックをふさぐことを全政党の投票者が支持しているのです」。
 
アジアンカープ侵入防止を唱える団体Stop Carp Coalition((仮)ストップ・カープ連合)はこの世論調査結果を公開し、ミネソタ州の河川や湖へのアジアンカープのさらなる侵入を防ぐよう政府へ求めた。
 
「我々の河川や湖はミネソタ州を特徴づけるものであり、それを守るために我々は自分たちにできることをするべきなのです」と、National Wildlife Federetaion(NWF、全米野生生物連盟)のシニアディレクターのJason Dinsmore氏は述べた。
「アジアンカープはミシシッピ川のツイン・シティー(ミネアポリスとセントポールの二都市を中心とした大都市圏のこと)の少し南側で確認されており、これ以上私たちの河川や湖に侵入させないようにしなければなりません。アジアンカープは他の魚たちが必要とする食糧までも食い散らかし、かつ、そのほかの魚や生息環境を傷つけ、私たちが生きる生態系を脅かしているのです。一旦アジアンカープが侵入してしまえば、排除するのは不可能です。今ならミネアポリス付近のミシシッピ川のロックを閉鎖し、アジアンカープの侵入を防ぐことができますが、今すぐ対応しなければ手遅れになるかもしれません」。
 
「私たちミネソタ州が大切にしてきたものや私たちの生活様式が危機にさらされています。これらの大切にしてきたものには、素晴らしいアウトドアリクリエーションの伝統を守ること、ミネソタ州の在来魚のウオールアイ(スズキ目の魚)や、内陸湖遺産、そして、Mississippi National River and Recreation Area(ミシシッピ国立河川・レクリエーション地域)やSt.Croix National Scenic Riverway(セント・クロイ(仮)国立景勝河川)などの国立公園の保護が含まれます」と、National Parks Conservation Association(国立公園保全協会)の中西部北部地域のプログラム・マネージャーであるChristine Goepfert氏は述べた。
「一旦ロックを閉鎖すれば、アジアンカープの拡大を遅らせるために他のロックにも防壁を設置することによって、ミシシッピ川下流を守るための更なる戦略に関する取り組みに集中することができ、また、この脅威に立ち向かうための研究のサポートも続けることができるのです」。
 
世論調査の結果
6月27日から30日の間、ミネソタ州で登録している404名の投票者を対象に調査が実施された。
信頼水準95%でサンプリング誤差は±4.9%である。
調査の資金はMcKnight Foundation(マックナイト財団)が助成した。
調査の重要項目は下記のとおり:
 
1.ミネソタ州の投票者のほとんどがアジアンカープをよく知っている。
投票者の10人に6人が「アジアンカープという魚」について「よく聞いたことがある(32%)」、「ある程度聞いたことがある(31%)」と回答する一方、22%が「少し聞いたことがある」と回答し、「聞いたことがない」と回答したものはわずか15%だった。
 
2.ミネソタ州民はアジアンカープのミネソタ州への侵入に不安を感じている。
93%の投票者が、アジアンカープがミネソタ州の河川や湖に侵入するのでないかと不安を感じている。政党別にみると、民主党員がアジアンカープの分布の拡大に最も関心があるが(64%が非常に不安を感じると回答)、共和党員の大多数(53%)、無所属派ら(56%)も同様に高い関心を寄せている。
 
3.投票者はアジアンカープの分布の拡大を防ぐためロック閉鎖を支持している。
アジアンカープの分布の拡大を防ぐためにロックを閉鎖することに対し、二大政党からの高い支持がある。63%が「ミネアポリス付近のミシシッピ川のロックやゲートを閉鎖し、アジアンカープの侵入拡大を食い止める物理的な障害物を建設する」提案に賛成している。賛同者の内訳は、民主党員(66%)、共和党員(66%)、無所属(59%)。
 
アジアンカープはツイン・シティーのすぐそばまで来ており、自然保護団体はミネソタ州の河川や湖にこれ以上外来魚が定着しないよう、セントアンソニー滝の上流のロックを閉鎖するよう求める連邦法案「Upper Mississipi CARP ACT(H.R. 709/S. 365)」を成立させるよう、強く政府へ求めている。
 
「ロックを閉鎖することが上流への分布の移動を阻止するために最も効果的な解決方法です」と、Minnesota Coalition of Lake Associations((仮)湖沼団体ミネソタ連合)のBarb Halbakken Fishburg氏は述べた。
「私たちは環境や経済を守るため、ミネソタ州連邦議会代表団に対してセントアンソニー滝の上流のロックを閉鎖する法案の成立を強く求めています。私たちはこれらの陸水、そして自然の生態系を守らなければならないのです。それはミネソタ州にとって最も重要なことなのです」。
野生生物管理者らは、この外来魚が在来種を絶滅させ、それらの生息環境を破壊するのではないかと心配している。
アジアンカープはミシシッピ川やイリノイ川の広範囲に定着しており、ある水域では生息している生物の90%以上がアジアンカープであるとの報告が上がっている。
「アジアンカープは過去に経済破壊、環境破壊を引き起こしています」と、Minnesota Conservation Federation((仮)ミネソタ自然保護連盟)理事のGary Botzek氏は述べた。
「ミネソタ州ではそうならないようにしたいのです。幸運にも、私たちにはアジアンカープがさらに上流に侵入するのを防ぐ解決策があります。しかし、ぐずぐずしている暇はありせん。政府は早急に対応しなければならないのです」。
ミネソタ州天然資源省によると、ミネソタ州では漁業が43,000人もの雇用を支え、年間28億ドルの直接支出を生み、そして、州政府・連邦政府への税収入として年間6億4千万ドル以上も貢献しているという。
「アジアンカープは、ミネソタ州の経済にとって年間何十億ドルもの価値を生みだす商業的かつ娯楽的な漁業に多大なる損害を与える可能性があるのです」と、Anglers for Habitat(自然保護団体)の代表であるLance Ness氏はいう。
「我々が何も行動しなければ、雇用や経済に対する脅威は大きくなるばかりです。この問題には解決策があります。今まさに行動するべき時なのです」。
 

 

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2013年12月 6日 (金)

絶滅の縁からよみがえったガラパゴス諸島の生物たち

翻訳協力:加藤 美和、校正協力:鈴木 洋子
 
Pinzon Giant Tortoise(ピンソンゾウガメ)と希少種であるRabida land snails(ラビダ島の陸生巻貝類)は、ガラパゴス諸島のネズミがいなくなった島での繁栄が期待されている
 
2013年7月24日 Island Conservation News
 
エクアドル領の有名なガラパゴス諸島の島であるピンソン島は、これまでで最もうまく種の回復が進んだ舞台の1つである。
100年以上前、侵略的外来種であるクマネズミ(Rattus rattus)がピンソン島に侵入し[1]、ピンソンゾウガメ(Chelonoidis ephippium)の無防備な卵やふ化したての幼体を食い荒らし始めた。
20世紀末までに、島固有の種である[2]このゾウガメは子孫を残せない状態になっていた。
故に、1965年、自然保護活動家たちはネズミからゾウガメを救う決意をした。
しかし、資源や技術に限りがあったため、野生で絶滅したとされている[3]ゾウガメを飼育する計画を打ち立てた。
 
ほぼ半世紀経った2012年12月、協力して進められた保全活動によって、ピンソン島からネズミを駆除するという一大プロジェクトが成し遂げられた。
この結果、ゾウガメやその他島に生息する絶滅危惧種を脅かしていた最後の侵入外来種である脊椎動物が駆除された。
現在は、ゾウガメとピンソン島の生態系の回復の到来を告げる、ゾウガメのふ化したての幼体がピンソン島の固有種のゾウガメの巣から生まれてきており、また、ガラパゴス国立公園では、118匹のふ化したての幼体を生まれた島に返すことに成功した。
 
「世界中の自然保護活動家たちの夢が叶いました」。
Island Conservation(アイランド・コンサベーション)の代表であるBill Waldman氏はこう話した。
「我々の成功は、このような保護手段の革新を見込んで、この固有種を飼育して保護する先見の明を持った先任者のおかげです」。
ネズミ駆除計画は、アイランド・コンサベーション、 Charles Darwin Foundation(チャールズ・ダーウィン財団)、 Bell Laboratories, Inc.(ベル研究所)、Raptor Center of the University of Minnesota(ミネソタ大学猛禽センター)の協力を得て、ガラパゴス国立公園が実行した。
 
ピンソン島プロジェクトは、在来の動植物を保護するためにピンソン島およびその他の主要なガラパゴス諸島の生態系を回復させる非常に大きな活動の一環である。
絶滅の縁からよみがえりつつある他の絶滅危惧種の類似の物語が、ガラパゴス諸島の島々で次々と明るみに出てきているのだ。
 
すぐ近くのラビダ島は、島に固有な2種のラビダ島の陸生巻貝類(Naesiotus rabidensisNaesiotus jervisensis)の生息地である。
しかし、島にネズミが侵入したため、これらの陸生巻貝類が最後に目撃されたのは、California Academy of Sciences(カリフォルニア科学アカデミー)調査隊の記録によると、1905年から1906年にかけてであった。
 
100年以上の間、生きている例は発見されることがなく記録もなかったのだ。―昨年までは。
2012年に、保全団体がネズミ駆除が成功したことを確認すると、University of California Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)のChristine Parent博士が驚くべき発見をした。
Parent博士は、絶滅したとされていた固有種のラビタ島の陸生巻貝類の生きている例を発見したのである。
「ラビダ島や他の島で外来種のネズミが駆除されたことで、今後は固有種の陸貝の個体数は増え、これまでの捕食圧から脱することでしょう」と、Parent博士は述べた。
 
「これは本当に驚くべきことです。我々はラビダ島で新たな保全の協働事業を進め、新しい保護手段を試みようとしていました。ダーウィンフィンチや他の島固有種を救うプロジェクトを考えていたのです。しかし、絶滅したと思われていた種がまさか再び出現するとは思いもしませんでした。―そして、現在はネズミがいなくなり安全な状態にあります。このことで、島々から侵略的外来種を駆除することが重要かつ緊急を要すると強く認識されたでしょう」と、Waldman氏は述べた。
 
絶滅したと思われていた種が奇跡的によみがえったことにより、協働事業に次なる大きな目標ができた。
―フロレアナ島から複数の侵略的外来種を駆除することである。
 
フロレアナ島には、これまでで最も大規模かつ複雑な外来種駆除プロジェクトの一つがある。
協働事業は、島の地域社会を含めるまでに広がるようになるだろう。
侵略的な野生化したヤギをこの島から駆除することに成功している一方、クマネズミ、ハツカネズミ(Mus musculus)や他の6種の侵略的外来種は未だ残存していて、島の豊かな生物多様性を脅かしているのだ。
 
この島には豊かな植物、海鳥、陸鳥類や野生生物が存在しており、その中には56種類のIUCN(国際自然保護連合)レッドリスト[4]に登録された種が含まれる。
絶滅危惧種には、絶滅危惧IA類に指定された3種類の[5]鳥、ガラパゴスシロハラミズナギドリ(Pterodroma phaeopygia)、ダーウィンフィンチ(Camarhynchus pauper)、そしてチャールズマネシツグミ(Mimus trifasciatus)が含まれている。
これらの生息地域は、外来の捕食動物がいない2~3の小島に限られている。
 
「絶滅の縁から種をよみがえらせることは自然保護活動家全員の夢です。しかし今の状態に満足してはいません。我々保全団体は、この問題に懸命に取り組み、チャールズマネシツグミにとって再び安全な島になるようにしていくつもりです。数年後、どのような他の驚くべき種の復活成功物語を話せる日が来るのでしょうか」と、Waldman氏は述べた。
プロジェクトは現在計画段階で、2015年の実現が予定されている。
 
ピンソン島およびラビダ島の生態系回復の取り組みは以下の団体によって資金援助された。ガラパゴス国立公園、Leona M. and Harry B. Helmsley Charitable Trust、David and Lucile Packard Foundation(デイヴィッド&ルシール・パッカード財団)、ベル研究所、Galapagos Conservancy(ガラパゴス・コンサーバンシー)、ミネソタ大学、そしてその他多大な貢献をしてくれた慈善事業団体である。
 
[1] 最初に記録されたのは1891年だが、1700年代のヒューマンシップ活動の成果として紹介されていたという説もある。
[2] 世界で唯一この地で発見された。
[3] 国際自然保護連合が作成した絶滅の恐れのある野生生物のレッドリストからhttp://www.iucnredlist.org/
[4] 国際自然保護連合が作成した絶滅の恐れのある野生生物のレッドリストhttp://www.iucnredlist.org/
[5] 同上
 

 

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2013年11月18日 (月)

大型水生シダがIUCNの侵略的外来種リストに追加される

翻訳協力:清田 美弥子、校正協力:樋口 由紀
 
2013年6月10日 IUCN News Story
 
水生シダの一種であるGiant Salvinia(Salvinia molesta、オオサンショウモ)が、世界の侵略的外来種ワースト100のリストに加えられた。
このリストは、IUCN(国際自然保護連合)Species Survival Commission(SSC、種の保存委員会)のInvasive Species Specialist Group(ISSG、侵入種専門家グループ)によって作られ、侵略的外来種への関心を高め、更なる侵入防止を図る事を目的としている。
 
最近、牛疫ウイルスがリストから外され、どの侵入種を加えるべきか再調査が行われた。
再調査には63カ国から650人以上の専門家が参加して、繁殖力と潜在的な生態学的・経済的影響の観点から10,000種以上の侵略的外来種の評価が行われた。
 
ブラジル原産のオオサンショウモは、流れが緩やかで栄養分に富む暖かい淡水に生育する浮遊性の水生シダだ。
生長が極めて早く競争力の高い植物であるため、熱帯・亜熱帯地方のいたる所で繁殖している。
この種は数日で倍増して、高密度の浮遊性のマットを形成するため、水流が減少し水中の光度や酸素濃度が低下する。
このよどんだ暗い環境は、生物多様性および魚や沈水植物を含む豊富な淡水種に悪影響を与える。
さらにこの種の繁殖によって、水上交通機関が遅れ、灌漑・発電システムが妨げられる。
 
オオサンショウモがリストに加えられることにより、この種に対して特に焦点が当てられて、この種による影響だけではなく、世界中の生物学的侵入によって引き起こされる深刻な影響への関心が高まり、自然保護活動が促進されることが期待される。
 
世界の侵略的外来種の全リストはこちらを参照。