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20 オセアニア

2016年6月 9日 (木)

日本企業、オーストラリア保護区での不法捕鯨で有罪に

2015年11月18日  WDC News and Blogs

和訳協力:青木 恵子、校正協力:真井 悠美子

オーストラリアのシドニーにある裁判所は、南極海にあるオーストラリアのクジラ保護区における捕鯨活動に対して、日本企業に100万AUDドルの罰金(70万USドル、46万5千ポンド、約9千万円、2015年12月4日付換算レート:1AUDドル=91.98円)を課した。

共同船舶株式会社は、以前捕鯨活動を禁止する裁判所の判決が下されていたにもかかわらず、2008年12月から2014年3月の間、4回にわたってクジラの補殺を行ったため、有罪の判決を受けた。
裁判官であるMargaret Jagot判事は、この捕鯨は前の判決に対する「故意があり、計画的で継続的な」違反であると述べ、オーストラリアのEnvironmental Protection and Biodiversity Conservation Act(環境保護及び生物多様性保全法)における法廷侮辱罪に該当するとした。

今回の判決は、日本政府が南極海での捕鯨活動を再開することを検討しているために下されたものである。
日本政府は以前、捕鯨が科学的調査のために実施されるものではないため中止しなければならないとした、International Court of Justice(ICJ:国際司法裁判所)の判決に従うことに同意していた。
しかし日本政府は10月に国連に対して、ICJの権限は、「海洋生物資源に関すること、またその調査の関連事項、その保護、管理、採取…等のいかなる紛争にも該当しない」と伝えた。

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2016年4月 7日 (木)

外来植物インベントリー研修が無事終了

和訳協力:河野 晴美、校正協力:真井 悠美子

2015年11月6日 IUCN News Story

違法伐採や生息地破壊に加えて、外来種はパラオの森林の健全性にとって最大の脅威の一つである。
ほとんどのパラオの森林は非常に健全であるものの、すべての森林が外来種の脅威にさらされており、すでに外来種の侵入が確認されたProtected Areas Network(PAN:保護地域ネットワーク)の保護区もある。
そこで、Bureau of Agriculture(BOA:農業局)とPAN事務所は、この脅威に対して立ち上がった。
手始めは、どのような外来種が存在し、またそれがどこに生育しているのかを知ること、つまり、目録の作成である。
外来種目録の作成は、保護地域の維持管理の一環として外来種管理をするための5つの条件の最初の一つに当たる。
この条件は、Micronesia Challenge Steering Committee(ミクロネシア・チャレンジ注1)運営委員会)とMicronesia Regional Invasive Species Council((仮)ミクロネシア地域外来種協議会)によって今年導入されたものである。
しかしながら今週に至るまで、パラオではこの基本となる目録を作成できる人材が不足していた。

この問題に対処するために、BOAとPAN事務所は、PALARIS(パラオ自動土地資源情報システム)の支援を受けて、陸域の保護区内における外来種の基本的な目録作成のための調査手法について、PANのコーディネーターとスタッフを対象に共同で研修を実施した。
研修では、USDA Forest Service(米国農務省森林局)からの経済的援助を受けて、ハワイにあるMaui Invasive Species Committee((仮)マウイ外来種委員会)の専門家であるAdam Radford氏と、Palau National Invasive Species Coordinator((仮)パラオ国家外来種コーディネーター)であるJoel Miles博士が指導にあたった。
これは、保護区域内における外来種の位置とその種名を明らかにして欲しいという、PANのコーディネーターと自然保護官からの、数年来の度重なる援助要請に応じたものである。

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2015年6月25日 (木)

太平洋地域環境計画事務局とワシントン条約が絶滅危惧種の取引規制を強化

和訳協力:髙島 裕以 校正協力:筬島 順子

2014年11月14日 SPREP News

Convention on international Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の事務局とSecretariat of the Pacific Regional Environmental Programme(SPREP:太平洋地域環境計画事務局)は、11月14日付けで、保護されている野生動植物の保全および持続可能な利用という共通目標を強化する了解覚書を交わした。

World Parks Congress(世界国立公園会議)の合間の今日、覚書に署名したSPREPのDavid Sheppard事務局長は、現在CITESに加盟している太平洋島嶼国が6か国しかないことに関して懸念している。

「このことが、世界的に重要な生物多様性ホットスポットであるこの地域の問題として非常に懸念されているにもかかわらず、いまだにこの地域の野生生物とその産物は広く利用され、取引もされています」と、彼は言う。

利用され、取引される物には、マッコウクジラの歯、カメの甲羅、サンゴ、貝類、フカヒレ、鳥類、昆虫類、爬虫類などが含まれる。

「活動の出発点となる構造的な枠組みの合意なくしては、この種の取引の取り締まりは、不可能ではないかもしれませんが非常に困難です」とSheppard事務局長は言う。
「この地域におけるこのような分野の人材や技術的能力が限られていることもまた大きな課題です。CITESとこの了解覚書を交わしたことで、絶滅危惧種の取引に対処するための技術的能力の構築が進展することを期待しています」。

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2015年5月14日 (木)

IOSEA:2014年の振り返りと2015年への見通し

和訳協力:山下 茜、校正協力:K.M

2015年1月19日  CMS News

IOSEA Marine Turtle Memorandum of Understanding(インド洋・東南アジア地域ウミガメ協定)事務局は、毎年この時期に恒例となっている、インド洋から東南アジア地域の過去12カ月におけるウミガメ関連ニュースの編纂を発表した。
パート1での4つのIOSEA小区域についての国別報告の後、パート2では立法に関連した注目に値する進展、保全活動や研究開発、そして公教育と普及啓発活動についての運営と実施手段について述べられている。
最後にパート3では、IOSEAの2014年の制度的な進展についての振り返りと、2015年へ向けての来るべき進展と作業とを提示している。

レビューは主に、数多くのニュースの見出し、掲示板の話題、特集記事、2014年にIOSEAウェブサイトに掲載された月次プロファイルの詳細版などに基づいたものである。
2011年の600をピークとした後、2012年と続く2013年には国際的なカメ関連のニュース報道数の減少がみられたが、今年参照された約500の報道数は2012年と同数であり、これにより報道の減少傾向も盛り返しを見せてきたのかもしれない。
計算上「調査努力」の影響を完全に取り除くことは不可能だが、この流れは大衆紙や一般紙でのウミガメに対しての関心が取り戻され、高まっている表れなのかもしれない。

現在の分析に使われている資料は完全ではなく、英語圏メディアに偏ったものではあるが、フランス語圏メディアも同様に注視する取り組みも行われてきている。
カメ関連ニュースの報道水準はIOSEA加盟国内でもむらがあることが今年になって再度明らかとなり、東南アジアおよびその小地域においては今もなお特に顕著だった。
近年からの傾向に沿って、インドとオーストラリアは最も豊富なカメのニュース情報源となっており、それぞれニュース数は125件と108件で、昨年のほぼ2倍となっている。
3番目にはフィリピン(42件)、僅差でマレーシアが続き(39件)、少し離れてタイ(22件)とインドネシア(17件)が続いている。

ニュースソース
http://www.cms.int/en/news/iosea-review-2014-and-look-ahead-2015

 

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2014年5月 7日 (水)

ドードーのように死に絶えるのか?科学者がサモアの希少種に着目

翻訳協力:松石 奈保子、校正協力:佐々木 美穂子

2014年1月24日 FFI Recent news

研究チームは、希少であり、サモアで自然保護を象徴するシンボルに選ばれているLittle dodo(オオハシバト)に着目している。
オオハシバトはほぼ10年ぶりに生息が確認された。

サモアの政府研究チームの発表によると、サモア北部に位置するサバイー島の森林での集中的なフィールド調査中に、オオハシバトの幼鳥をついに確認した。

オオハシバトはサモアの固有種で、国鳥でもある。
生息域が狭く、分断化され、個体数も少ないため、現在はIUCNのレッドリストで絶滅危惧IB類に指定されている。
狩猟や生息環境の消失により、過去20年で急速に個体数が減少したと考えられており、1991年には推定で4,800羽であった個体数は、2012年には200羽未満とされている。

「近年の確認記録がないことから、亜集団全体がとても小さくなっている可能性があり、近い将来には絶滅危惧種IA類に危機ランクが上がることが予想されます」と、Conservation Leadership Programme (CLP:(仮)自然保護リーダーシッププログラム)の協力団体であるバードライフ・インターナショナルは語る。

情報に基づく判断

1600年代半ばまでに狩猟により絶滅した、有名な近縁種のドードーのように、数奇な運命をたどるのを阻止するために、CLPの支援の下行われる研究は、オオハシバトの回復計画の一部をなしている。

この回復計画の一環として、科学委員会が設立された。
この委員会は天然資源環境省の職員、地域の非政府団体の代表者と海外の鳥類学者らで構成される組織である。

「この種の保護には、鳥類に関する生物学や生態学的知識が不可欠であり、それにより十分な情報に基づいた判断を行うことができるのです」と、研究チームのリーダーであるMoeumu Uili氏は語る。

「我々の研究では、生存個体数、現在の分布状況、繁殖期や食糧源に関する重要な証拠の収集を行います。こういった情報は効果的な保全の意思決定、種と生息地の長期的な保護、地域コミュニティにおけるこの種の普及教育になどに大いに役立つでしょう」。

研究者たちの次のステップは、いくつかの事例報告がある、サモア南部のウポル島での調査である。
全体像の把握には更なる野外調査が必要、とのことである。

一方天然資源環境省は、オオハシバトの保護方針を検討するために、発見された村との協議を計画中である。
生息地を特定できた現段階においては、迅速な対応が極めて重要である。
サモアでオオハシバトが生き残るためには、関係者全員が理解、参画と支援が不可欠である。

http://www.fauna-flora.org/news/dead-as-a-dodo-scientists-spot-rare-samoan-species/

 

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2013年11月20日 (水)

フィジー最大の海洋保護区はサメの宝庫

WCSと西オーストラリア大学の研究により、海洋保護区には近隣の漁業海域の2~4倍ものreef sharks(珊瑚礁域に生息するサメの仲間)が生息していることが分かった。
 
翻訳協力:三尾 美里、校正協力:樋口 由紀
 
2013年7月11日 WCS Press Releases
 
Wildlife Conservation Society(WCS、野生生物保護協会)と西オーストラリア大学の研究により、フィジー最大の海洋保護区には、漁業が許可されている周辺海域よりも多くのサメが生息していることが分かった。
これにより、海洋保護区がサメにとって有益となりえることが証明された。
 
禁漁区でのサメの個体数調査により、フィジーのバヌアレブ島の南海岸に位置するNamena Reserve((仮)ナミーナ海洋保護区)のサメの生息数は、漁業が許可されている近隣海域よりも、2~4倍多いことが判明した。
 
この研究は、雑誌Coral Reefsの最新号で報告されている。
著者はWCSと西オーストラリア大学に所属するJordan Goetze氏と西オーストラリア大学のLaura Fullwood氏である。
 
研究者たちは、2009年7月4日~28日の3週間にわたりナミーナでの調査を行った。
ナミーナは、1997年に設立された60平方kmの海洋保護区で、地元社会によって管理されている。
サメを調査するために、Goetze氏とWCSフィジーチームはstereo baited remote underwater video systems(餌を付けたリモート式の水中ステレオビデオ装置)を使って、保護区内と保護区外でそれぞれ8か所、どちらも浅い場所(5~8m)と深い場所(25~30m)でデータを採集した。
 
「本研究は、フィジーの海洋保護区が珊瑚礁域のサメ類に有益であることを証明するだけではなく、新しいステレオビデオ技術を使った非破壊的な方法でこのような結果が得られることを示しています」と、論文の主執筆者であるGoetze氏は説明した。
 
60分毎の録画ビデオに捉えられた異なる5種のサメの映像から、サメの生息数データを得ることができた。
さらに、Goetze氏と調査団は、サメがカメラから8m内にいる時はいつでも体長や大きさを推定して、この値からナミーナ海洋保護区におけるサメのバイオマス量を推定することができた。
 
保護区外で漁業が許可されている海域では、サメの生息数は少なかった。
地元フィジー社会では伝統的に、サメは畏敬の対象とされてきたので、サメを食べることは通常タブーであることを研究者たちは指摘した。
WCSの研究者たちがこれまでに示してきたように保護区境界内では隣接する海域に比べて餌となる魚が著しく多く、そのため保護区内のサメ密度が高いのに違いない、と著者は主張している。
 
サメ製品の需要の高まりにつれて価格が上がり、サメの捕獲へと駆り立てられる地元住民もいる。
同時に、フィジーのサメ個体数は海外の漁船団にも脅かされている。
世界的に、漁獲高の上昇によって世界のサメの種の多くが激減している。
 
「フィジーからのニュースは、海洋保護区が珊瑚礁域のサメの個体数に好影響を与えうるという確実な証拠を示しています」と、WCS海洋プログラム代表のCaleb McClennen博士は語った。
「サメの個体数は、サメ製品、中でもアジア市場におけるヒレの需要のために、世界的に減少しています。我々は彼ら古代捕食者および彼らが生息する生態系を保護する管理戦略を確立する必要があります」。
 
本研究はDavid and Lucile Packard財団、Gordon and Betty Moore財団、Stavros Niarchos財団、西オーストラリア大学(UWA)Marine Science Honours program((仮)海洋科学オナーズプログラム)からの惜しみない支援により実現した。
 

2011年8月 1日 (月)

セミクジラ、絶滅の危機を乗り越え故郷ニュージーランドに戻る

Scott Baker Oregon State University

翻訳協力:森田猛 校正協力:柳川さやか

CORVALLIS(アメリカ/オレゴン州) クジラ猟によって100年以上も前にニュージーランド本島で絶滅し、祖先の繁殖地の記憶も失っているはずのミナミセミクジラ(the southern right whales)が故郷に戻ってきている。

今日発表された研究報告によると、ニュージーランド本島から遠く離れた亜南極諸島でわずかに生き残っていたクジラたちが初めて戻ってきた、とのことだ。

過去の記録によると捕鯨が盛んに行われていた19世紀までは、3万頭ものクジラが毎冬出産と子育てのため、砂地が多く周りから保護されいるニュージーランドの湾内まで回遊していたといわれている。とくにセミクジラは人なつこく、曲芸のような動作をするので、尻尾で水面をたたいたり、跳びあがって水面からほぼ完全に姿を現したりして遊ぶ光景を陸地から観察することができる。

 そのセミクジラがニュージーランド本島に戻ってきていることが、オレゴン州立大、オークランド大学、その他団体の調査によって明らかにされた。彼らの研究成果は専門誌「Marine Ecology Progress Series」に発表されたばかりである。

「DNA鑑定にて7頭のセミクジラが亜南極諸島とニュージーランド本島の間を回遊していることが確認されています」。1995年からクジラ調査を実施しているオレゴン州立大海洋哺乳類研究所(Marine Mammal Institute at OSU)のScott Baker副所長はこう述べている。

「このクジラたちはおそらく最初にたどり着いた開拓者でしょう。ニュージーランドの湾内は周りから保護されており繁殖には格好の場所です。最初の開拓者に続いて、近いうちに次のクジラの群れがかつての生息地に移り住んでくるかもしれません。」とBaker副所長は期待を寄せている。

 Baker副所長によると、ミナミセミクジラは陽気な動作と岸の近くを泳ぐ習性のおかげで、個体数が急速に増えているアルゼンチンや南アフリカでは観光の主要アトラクションとなっている、ということだ。

 現時点で3種類確認されているセミクジラだが、英語ではThe right whales (都合のいいクジラ)という名前がつけられている。殺すのに「都合がいい」というはっきりとしない特徴が名前の由来だ。

セミクジラは岸から漕ぎ出した小さなボートでも捕獲が可能で、近づいてくるボートから逃げ切ることが出来ない。そのうえ、体内に脂肪が蓄積されているため、殺されると海面に浮かんできてしまうのだ。この特徴はセミクジラを生態学的に奇跡と言わしめる一方で、狩猟者の絶好のターゲットにもなってしまった。

ヒゲクジラ亜目の中でも大型のセミクジラは、大人になると体長は18メートル、体重は100トンまで成長する。子どもでも1トンもあり、その寿命は70年以上といわれている。

ニュージーランドとオーストラリアにおけるクジラ漁は1830~1840年代に最盛期を迎え、わずかに残ったセミクジラも1960年代初頭に旧ソ連によって違法に捕獲され尽くしてしまったと報告されている。ニュージーランド本島付近では20世紀になってから数十年もの間、クジラは1頭も確認されていない。

しかしながら、亜南極の海にあるニュージーランド南方のオークランド諸島やキャンベル諸島付近でセミクジラの一部が生き残っていたのである。ただセミクジラには、回遊ルートや繁殖地を母から子に受け継ぐ「母性的忠義心 (maternal fidelity)」がきわめて強い。

ニュージーランド本島はかつてセミクジラの格好の繁殖地だったが、 最後の個体が死滅してからは彼らは再びこの地に戻ってくることはなかった。

「『母性的忠義心』が強いことによって、セミクジラは地域内での個体を維持することが困難となり、小型ボートや手製の銛といった単純な狩猟道具であっけなく絶滅に追い込まれてしまったのです」。今回の調査報告書の代表執筆者であり、オークランド大学の非常勤勤務であるBaker副所長の助手として共に研究をしている同大学博士課程の学生、Emma Carrollさんはこのように述べている。

 彼らの研究報告によると「繁殖地への忠義心は文化的記憶の一種と考えられています。したがって、かつての繁殖地の記憶はそこに生息していたクジラとともに失われてしまったと思われます」とのことだ。

 にもかかわらず、近年ではセミクジラが何頭か戻りはじめているのだ。2005年まで本島付近で確認された繁殖可能な雌の個体数は十数頭にも満たなかったし、現在でもその数はまだ数十頭程度である。ただ、そのうち数頭は間違いなく亜南極諸島から回遊してきていることが最新の調査によって明らかになっており、さらにその数は増えていくと考えられている。

 この調査はアメリカ国務省、ナショナルジオグラフィック誌、オークランド大学、海洋生物保護活動基金(Marine Conservation Action Fund)及び各種環境保護団体・機構による後援、 ニュージーランド文化遺産省(New Zealand Department of Conservation)、オーストラリア南極局(Australian Antarctic Division)、マッコーリー大学及び西オーストラリア博物館の協力によって行われている。

「セミクジラはきわめて美しく観察する価値のあるクジラなのです」ベーカー副所長はこう言う。 「かつては何千頭ものセミクジラがニュージーランドにいましたが、彼らは自分たちの祖先が住んでいた場所を再発見したのです。今後クジラがどうなっていくのか見ものですね」
   ###
備考: ミナミセミクジラの写真はここから http://www.flickr.com/photos/oregonstateuniversity/5863853395/in/photostream


http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-06/osu-fbf062311.php

2011年4月30日 (土)

司法の不手際で野鳥卵密輸業者逃がす

2011年4月4日 Theage.com.au   Mark Russell記者

翻訳協力:松村麻友子  校正協力:佐藤梨絵

ベンディゴ(Bendigo)付近に住んでいるある夫婦が国際的な鳥卵密輸組織を運営していることが、ある機密調査書類によって明らかになった。

長年かけて書類のコピーを入手、野生生物捜査官によって編集され、検察官へ提出された。

その文書には、Mark Christian氏という運び屋について記述されている。彼は、南アフリカからメルボルンへ戻る際、33個の外来種の鳥の卵を体にくくりつけて国内に持ち込んだ。その後、密輸組織の活動について暴露したのだ。

調査団は、Christian氏の詳しい供述の中に、多くの密輸メンバーに対しゆるぎない主張があるとにらんだ。さらに、官僚の不手際があったことで、7年もの間当局の調査が行われていないことに苛立ちを感じていた。また依然として、調査団は、シンジゲートがビクトリア州で、野放し状態で活動し続けていると、確信している。

捜査官によると、密輸の首謀者は、鳥への興味が利益の出る卵の密輸に転身してしまった、ベンディゴ付近にいる夫婦だ。夫は、ランナー(The Runner)の名で知られており、自身が卵を国外に持ち出すか、もしくは、運び屋を雇い、その仕事をさせるようだった。

ランナーが初めて密輸の旅に出たのは、2000年10月7日、妻と一緒にシンガポールへ行ったことだった。彼は、外来種の卵1ダースをベストに忍ばせて国外に持ち出し、外来種のものと交換して2日後にオーストラリアに戻った。

ランナーと他の運び屋は、2002年10月25日、Andrew Hylands氏がメルボルン空港で10個の高価な卵を持っているところを捕まえられるまで、頻繁にシンガポールやフィリピンへの旅を繰り返していた。

Hylands氏の逮捕後、組織のメンバーは、容疑から逃れるために海外へ行くことを控え、6か月後、また活動を再開した。

Christian氏がメンバーに加わったのは2003年8月であり、鳥の飼育について相談するためにランナーを訪ねた時だった。ランナーの妻は、彼に運び屋として仕事を依頼する前に、数羽の鳥とケージを彼に売っている。

2003年10月6日午前2時、ランナーの妻は、孵卵器から42個の在来種の卵を取り出し、Christian氏に合わせて仕立てた特別なベストに、それらの卵を入れた。

Christian氏はそのベストを着たまま、メルボルン空港まで車を走らせ、南アフリカ行きの便に搭乗した。彼は、ヨハネスブルクからポートエリザベスまで移動し、農場まで車に乗せられ、そこで卵を手渡しした。そして10月12日、33個の外来種のオウムの卵とともにメルボルンに戻った。

ランナーの妻は、Christian氏の自宅へ出向き、ベストに入れたままそれらの卵を回集し、そのまま湯たんぽを備えた箱に入れ、車で立ち去った。

2週間後、Christian氏は、自分のやったことが間違った仕事であったと判断し、調査団に連絡した。彼は、シンガポールを拠点とする犯罪組織によって設立されたシンジケートで働いていたことを認め、密輸する多くの卵を孵化する繁殖期、この繁忙期にどのようにして2人の運び屋が頻繁に同じ航空機に乗ったかを明らかにした。彼らは、それぞれ$300,000(24,939,000円:2011年4月16日現在の為替レート)相当の卵を運んでいた。
密輸された在来種の卵は、Christian氏によると、コンゴウインコ(macaws)やオオバタン(Moluccan cockatoo)やタイハクオウム(umbrella cockatoo)やボウシインコ(Amazon parrot)や中型インコのコニュア類(conure)のような、希少な外来種の鳥の卵と交換されていた。そして、孵化したヒナは、闇市場に出すまで、独自に飼育されていたようだ。

Christian氏からの情報に沿って、調査団はウォンガラッタ(Wangaratta)にいた一人のシンジケートのメンバーとランナーの妻を逮捕した。二人は、Christian氏の主張を裏付ける、責任ある供述を行った。

調査団は、組織の活動を終わらせることができると信じ、オーストラリア連邦警察に支援を要請した。

オーストラリア連邦警察(AFP)の環境犯罪捜査官らが、秘密工作を開始、マネーロンダリングする人物を装った捜査官を使い、シンジケートの内部に潜入しようと試みた。しかし、彼らに疑われ、拒絶される結果に終わった。

最終的に、ビクトリア州の犯罪条例に基づいて野生動物管理に関する共謀の罪で、8人を起訴した。しかし、組織の活動範囲を考えると、州法ではなく連邦法で起訴されるべきであると認識され、この起訴は失敗に終わった。

ビクトリア州のDepartment of Sustainability and Environment の調査団は、2008年、8人の被告人に関して連邦告訴するよう求めるための証拠書類を連邦検察官へ提出した。

しかし、連邦当局は、昨年の終わり、起訴相当にするには証拠不十分であり、新たな告訴を行えるものではないとした。この捜査、コード名“Operation Janitor”は終了し、組織へのの監視も停止した。

Christian氏に関しては、Ringwood Magistrates裁判所で、絶滅危惧種の標本体を輸出した件と、それらを輸入した件の2件の罪に対し有罪であることを認め、12か月の保釈金(good behavior bond)および6か月の執行猶予付き判決を受けた。

原文 http://www.theage.com.au/victoria/birdegg-smugglers-fly-free-after-jurisdiction-bungle-20110403-1ctav.html

NPO法人 野生生物保全論研究会のHP http://www.jwcs.org/

2010年1月 8日 (金)

トカゲの密輸出容疑で日本人男性を逮捕

AAP  2009年9月2日午後05:40

翻訳協力:山地徹子 校正協力:津田和泉

 オーストラリアからトカゲを密輸出しようとしたとして、日本人男性が逮捕された。
34歳の男は、昨日、パース国際空港からシンガポール行きの飛行機に搭乗しようとしたところ捜査を受けた。
 水曜日、Customs and Border Protection(オーストラリア税関・国境警備局)によると、トカゲの一種であるマツカサトカゲ14匹が男の靴下から見つかり、ペット用のケースが男のかばんの中から見つかった。
 Richard Janeczko税関報道官によると、今回の逮捕は、爬虫類の密輸に対する長期にわたる捜査によるものだった。見つかったトカゲのうち2匹は、Fremantle(フリーマントル)沖にあるRottnest Island(ロットネス島)の固有種であり保護種であったと述べた。
有罪になれば、最高で10年の懲役もしくは約895万円(110000ドル:2009年11月26日のレート、オーストリアドル81.3695519円)の罰金が男に科せられる。
 Janeczko氏によると、マツカサトカゲはthe Western Australian Department of Environment and Conservation(西オーストラリア州環境保護省)により保護されている。

http://www.news.com.au/story/0,27574,26017401-29277,00.html

2009年11月27日 (金)

違法である外来野生動物の押収 オーストラリア

Media-Newswire.com 2009.8.4

翻訳協力:角田 素野香  校正協力:津田和泉

連邦政府の環境調査員がシドニー郊外のMount DruittとConcordを調査中、違法である外来の魚類、ヒキガエルおよびカメを捕まえた。Luke Bond氏(この調査部門の代表者)は、インターネット上でこの外来の魚類、ヒキガエルおよびカメの取引計画があったようだと述べた。

連邦政府の環境調査員がシドニー郊外のMount DruittとConcordを調査中、違法である外来の魚類、ヒキガエルおよびカメを捕まえた。Luke Bond氏(この調査部門の代表者)は、インターネット上で、この外来の魚類、ヒキガエルおよびカメの取引計画があったようだと述べた。

同氏は、オーストラリア検疫検査局(Australian Quarantine and Inspection Service)及び税関国境警備局(Customs and Border Protection)と共に調査し、押収した種の生息環境を特定した。

「100種を超える外来種を押収しました。その中にはチョウセンスズガエルとミシシッピアカミミガメさらに多くの外来の魚類(ライギョおよび淡水性のサメ)などがいました。」とBond氏は述べ、こう続けた。

「現在、2人の男性が我々の調査に協力してくれています。国の環境法では、オーストラリアにこれら外来種を輸入することは違法となります。外来種が国内の水路に入り込んでしまった場合、在来種と食べものあるいは生息地を求めて競合し合い、環境に重大な影響を引き起こすことがあります。もしくは、もっと深刻な病気を引き起こすこともあります。さらに押収した種の中には、人間にも危険が起きることがあり、とくに、大人のライギョはひどいかみ傷を負わせ、チョウセンスズガエルは子どもには有毒になることがあります。
外来種を購入する予定でしたら、法的に認められて輸入されたものかどうか、最初に確認することが必要です。」

国の環境法である環境保護および生物多様性保全法(the Environment Protection and Biodiversity Conservation Act 1999)によると、違反した場合、最高で8,940,000円(11万オーストラリアドル:1Aドル=81.4円:09年11月21日現在)もしくは10年の禁固刑の罰則となる。

違法である野生動物の取引に関するどんな情報でもありましたら、Eメールでお知らせください。
compliance@environment.gov.au

また、オーストラリア国内外で野生動物の密輸に関するどんな情報でもありましたら、税関国境警備局のホットラインへお知らせ下さい。番号1800 06 1800
外来種および外来種の輸入法に関する詳しい情報は、下記をご覧ください。
www.environment.gov.au/biodiversity/trade-use/exoticanimalguide/list.html

http://media-newswire.com/release_1095880.html