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35 レッドリスト 絶滅危惧種

2020年2月28日 (金)

アフリカゾウの密猟率は、地域の貧困、国家的な汚職、世界的な象牙の価格に関係している

和訳協力:石黒 智子、校正協力:佐々木 美穂子

2019年5月28日 Nature Communications掲載論文要約部分抜粋

密猟により、アフリカ全域のゾウの個体数が急激に減少している。
政治的環境が目立って変化したことによって、アフリカにおける密猟されたゾウの全体的な数は減少したように見えるが、保全のための介入の潜在的な効果を見定めるためには、地域規模と世界規模とにおいて密猟率を変動させるプロセスを理解しなければならない。
ここで我々は、53の調査地点において年間密猟率が主に中国市場での象牙需要の指標と強い関連性を持つことを明らかにする一方で、国家間や地域間での密猟率の違いは、汚職と貧困の指標と極めて強い相関関係にあるということを示した。

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2020年1月24日 (金)

絶滅の危機に瀕するカエルのための保護区

和訳協力:湊 紗矢可、校正協力:蛯名 郁矢

2018年12月4日 PHYS ORG news

ガーナにおいて、コミュニティベースの保護区という新たな形での大きな後押しを受け、世界で最も絶滅の危機にさらされており、また進化の観点において特徴的な両生類の存続に見通しがついた。

2018年9月に政府官報に記載された、この極めて重要な保護区の創設に対する科学的正当性は、主にガーナの生物学者チームの調査結果に基づくものである。
想起的な種名であるTogo Slippery Frog(学名:Conraua deroo、ゴライアスガエル科ゴライアスガエル属の1種)についてのこのチームの研究は、Conservation Leadership Programme(CLP:自然保護リーダーシップ・プログラム)によって支援されたものだ。

保護区創設のために土地を寄付した2つのコミュニティに敬意を表して名付けられた、350haのOnepone(「oh-nay-poh-nay」と発音) Endangered Species Refuge(絶滅危惧種保護区)は、ダホメ・ギャップと呼ばれる地域に、最後に残された森林地帯の1つを保護することになる。
ダホメ・ギャップは、森林を上部ギニア森林と下部ギニア森林とに分離する、回廊状のサバンナのことである。
この2つの広大な西アフリカの熱帯雨林地帯は、アフリカ大陸に生息している哺乳類の1/4分以上とその他の無数の動植物が生育・生息する、世界で最も貴重な、そして最も危険にさらされている、生物多様性が高い地域の1つだ。

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2019年12月27日 (金)

アフリカゾウの密猟の脅威が続いていることが新しい報告書で浮き彫りに

和訳協力:松岡 真由美、校正協力:鈴木 洋子

2019年5月10日 CITES Press Release

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の実施するプログラムMonitoring of Illegal Killing of Elephants(MIKE:ゾウ違法捕殺監視システム)による最新の評価によると、アフリカゾウの長期的な生存が密猟によって脅かされていることが確認された。

MIKEは、Proportion of Illegally Killed Elephants(PIKE:ゾウの違法捕殺率)に基づいた違法捕殺の相対レベルを評価している。
PIKEは、発見された違法に殺害されたゾウの数を、パトロール等によって発見されたゾウの死骸の総数で割って、調査地点ごとに毎年集計して計算するものである。
0.5を超えるPIKEレベルは、報告されたゾウの死が、他の原因による死よりも違法捕殺によるものの方が多いことを意味している。

PIKEは2011年に0.77でピークに達し、これは驚くべきことにアフリカゾウの10%が密猟されたことを示している。
その後、PIKEは2017年にかけて徐々に低下の一途をたどって0.53となり、2018年のPIKE値はそれとほぼ変わらなかった。

定住性の保護されているゾウの個体群においてさえもこのような高いPIKEレベルであることは懸念事項となっており、違法捕殺や他の死因による年間の死亡数を出生率によって補えていない。
多くのアフリカゾウの個体群は小さく、分断されていて、十分に保護されておらず、それらにより密猟の被害をより受けやすくなっている。
アフリカではPIKEレベルは0.5を超えたままであるため、アフリカゾウの数が減少し続けている国々もある。

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2019年12月10日 (火)

ソーシャルマーケティングキャンペーンが絶滅危惧種の回復を支援する

和訳協力:熊倉 健司、校正協力:木田 直子

2018年12月4日 PHYS ORG news

ソーシャルマーケティングキャンペーンを通じて人々の行動の変化を促進することにより、絶滅危惧種の個体数の回復を後押しすることができる。

新たな研究によると、ソーシャルマーケティングキャンペーンは野生生物種の個体数の回復に重要な役割を果たしており、自然保護活動家が今後より費用対効果の高いキャンペーンを計画するにあたり有益な証拠も見つかっている。

ソーシャルマーケティングは従来のマーケティングからアイデアを取り入れたものだが、商品の販売促進ではなく人々の行動の変化を促すことを目的とするものである。
ソーシャルマーケティングは、リサイクルや禁煙といった活動の促進に成功しており、特定の種の保護を目的とした保護活動家がこの手法を導入している。

しかし、種の個体数が回復するには時間がかかるため、これまでは保護活動家がキャンペーンの長期的な成果を評価するのは困難であった。
今回、インペリアルカレッジロンドンのチームは、個体数変化を引き起こす可能性のあるすべての要因を調べることにより、ソーシャルマーケティングが絶滅危惧種の回復における重要な一因であることを証明できた。

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2019年11月22日 (金)

IUCNレッドリストの更新版、サメの乱獲を反映

和訳協力:手塚 珠真子、校正協力:日高 穂香

専門家グループはさらに多くの種が絶滅危惧種IB類とみなされるとして保護活動を要請

2019年3月21日 SSG Press Releases

International Union for the Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)のShark Specialist Group(SSG:サメ専門家グループ)は本日、サメとエイ58種のレッドリスト評価の更新版を発表し、このうち17種が絶滅の危機にさらされているとした。
これは一連の専門家ワークショップを基に個体数動向を評価する世界的プロジェクトの一環だ。
最初のワークショップで力を入れたのは、世界中の海で見られる海洋種、そしてオーストラリアの種だった。

「結果は憂慮すべきものですが、驚くべきものではありません。というのは、サメの中でも特に成長が遅く、需要が高く、乱獲から保護されていない種が最も脅威にさらされる傾向にあると分かっているからです」と、SSGの共同議長を務めるサイモンフレーザー大学のNicholas Dulvy教授は言う。
「中でも特に心配なのは、泳ぐスピードが速いおなじみのサメ、アオザメです。世界中の海で個体数の減少が深刻で、絶滅危惧種IB類と評価しました。大西洋では約75年間に60%減少しています」。

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2019年11月 1日 (金)

大型ネコ科動物の解体処理場の摘発により、南アフリカのトラ牧場に対する監視が遅きに失したことが明らかに

和訳協力:成田 昌子、校正協力:花嶋 みのり


2018年11月29日 EIA news


今週、南アフリカで9名が逮捕されたというニュースが新たに明らかになった。
トラやライオンの身体の部位を違法売買する国際的な犯罪活動に警察の捜査が入ったとみられる。


南アフリカの北西州での強制捜査の押収品の中にはトラの皮1枚、トラとライオンの複数の骨、ライオンの肉が含まれており、逮捕者のうち4名はベトナム国籍だった。
ベトナムは中国と並び、特に、煮込んで作るトラの骨の「にかわ」として知られるものや、装飾品やお守りに使用される歯やかぎ爪など、トラ製品の大口消費国の1つである。


違法なトラ製品取引への南アフリカの関与が示唆されたのはこれが初めてではない。
2017年5月にハウテン州でトラの皮7枚が押収され、2015年2月にはトラの皮1枚とトラの骨7.7㎏が、ヨハネスブルクから中国の昆明長水国際空港に到着した乗客の荷物の中から押収された。
トラの「キャンド・ハンティング注1)」が、ベトナム人野生生物商のChu Dang Khoaが南アフリカに所有する施設で行われてきたことは知られており、また同施設から違法にトラの骨が輸出されていると言われてきた。

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2019年10月29日 (火)

野生生物取引により絶滅の危機にある種が保護対象となるには10年の歳月が必要

和訳協力:神前 珠生、校正協力:木田 直子

2019年2月14日 Science magagine news by AAAS

わずか10年の間に、インドネシアに生息するblack-winged myna(学名:Acridotheres melanopterus、ソデグロムクドリ)の個体数は80%以上も減少している。
大きな原因は野鳥類の商業取引である。
ソデグロムクドリは、人々を魅了する黒と白の羽をまとった姿と明るく多彩な鳴き声で、蒐集家たちにとって垂涎の的となっているからだ。
今日、残存する野生の個体数は50羽にも満たない。

ソデグロムクドリが絶滅の危機に瀕しているにもかかわらず、国際的な保護政策は何ら進展を見せていない。
さらに、新たな調査によれば、このソデグロムクドリの状況は決して特異なことではないことが判明した。
野生生物取引によって脅かされていることが既にわかっている種に関して、各国で保護が合意に達するには、平均して10年の期間を要するというのである。

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2019年10月11日 (金)

沖縄のジュゴン保護のための飛行場建設の中断を米下院軍事委員会に要請

和訳協力:矢野 雅彦、校正協力:鈴木 康子

2019年3月19日 Center for Biological Diversity, Immediate Release

12以上のアメリカの環境保護団体と動物保護団体は本日(3月19日)、米下院軍事委員会に対し、沖縄のジュゴンを絶滅させる恐れのある辺野古の在日アメリカ軍基地の建設を一時中断させるよう要請した。
沖縄のジュゴンは、地球上で最も絶滅の危機に瀕した海洋哺乳類の1種である。
沖縄の有権者はこれに先立ち、この飛行場の計画に反対する民意を示した。

下院軍事委員会のAdam Smith委員長と幹部委員のMac Thornberry氏に宛た書簡は、沖縄におけるこの基地計画はジュゴンの生存に不可欠な生物多様性に富む2つの湾を破壊すると警告している。
米国国防総省は、絶滅危機に瀕するマナティーの近縁種である沖縄のジュゴンを危険にさらす建設計画につき、徹底的な評価を求める合衆国の環境法に違反しているとして、提訴されている。

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2019年8月20日 (火)

ゾウ密猟監視システム(MIKE)の報告

和訳協力:多田 薫、校正:JWCS

MIKEの目的 ii): ゾウの密猟に対するCITESの決定の効果の評価

41. 締約国会議(Conference of the Parties:CoP)および常設委員会(Standing Committee:SC)へのこれまでの報告は、承認された取引相手国(中国および日本)への、附属書IIに含まれているアフリカゾウ(Loxodonta africana)の4個体群(ボツワナ、ナミビア、南アフリカおよびジンバブエの個体群)の政府が所有する未加工在庫象牙の国際販売に関するCITESの決定の、ゾウの密猟レベル(CoP16 Doc. 53.1文書およびSC65 Doc. 42.1文書)に対する潜在的な影響を反映したものであった。これらの報告は、一回限りの象牙取引または9年間のモラトリアムの結果として、ゾウの密猟が増加または減少したことを示唆する証拠はないことを示している。違法な象牙取引は、取引網に沿った多くの場所で、多様な時間的および空間的規模で働くさまざまな原動力によって、多くの国や関係者を巻き込む複雑で動的なシステムである。したがって、特定の出来事や政治的決定を原因として認定することは困難である。特定の出来事がゾウの密猟や象牙の違法取引に影響を及ぼしたかどうかを判断するためには、その出来事が果たした役割を、象牙取引のその他のすべての原動力となるものとの関連で評価する必要がある。したがって分析を行う際には、いかなる変化も単一の原因が寄与していると捉えず、さまざまな原動力の相対的な寄与を見なければならない。しかし、CITESの管理の範疇を超えた、より広範な取引の動向において、これらの影響を解釈することは非常に困難であり、おそらく不可能である。

42. 密猟率の変化に関連して考えられるCITESの決定には、国家象牙行動計画(National Ivory Action Plan:NIAP)プロセスおよび、CoP17で合意された決議Conf.10.10(CoP17改正版)「ゾウの標本の取引」の改正が含まれる。決議Conf.10.10(CoP17改正版)は、とりわけ、管轄区域内に密猟または違法取引に寄与している象牙の合法的国内市場が存在するすべての締約国および非締約国が、緊急の課題として未加工象牙および加工象牙の商業取引をする国内市場を閉鎖するために必要なすべての立法、規制および強制措置を講じることを勧告することを含むものである。

43. 多くのアフリカゾウ生息国はNIAPプロセスに関与している。関係国におけるゾウの密猟レベルに対するこのプロセスの潜在的な影響はまだ分析されていない。CoP18に提出されたゾウ取引情報システム(Elephant Trade Information System:ETIS)の報告(CoP18 Doc 69.3文書)では、ETISの分析で違法取引された象牙の量が最近減少したことを示唆している。この結果がNIAPプロセスを実施した満4年と一致することから、違法な象牙取引の全体的な動きに対するCITESの監視プロセスのプラスの影響を反映した結果だと捉えられがちである。しかしながら、CoP18のための分析に続く次の分析で対象となる象牙の押収がこの年に多数行われており、2017年のETISの傾向分析における、今後も繰り返されるであろう違法象牙取引量の増加の見込みは無視できない。ただし、違法象牙の摘発量が増加する可能性は、違法取引の増加だけでなく、締約国による法執行努力の向上の結果であるかもしれないことにも留意すべきである。

44. SC70において、事務局は決議Conf.10.10(CoP17改正版)(SC70 Doc 49.1)の段落8に従い、密猟または違法取引に寄与する国内市場を閉鎖する取り組みを含む、決議Conf.10.10(CoP17改正版)を実施するための取り組みに関して締約国から受け取った回答についての情報を提供した。ETISの報告(CoP18 Doc 69.3文書)では、これらの措置の潜在的な影響が反映されているが、象牙の違法取引の最近の減少および、PIKE(ゾウの違法捕殺率)の漸進的で継続的な減少が維持されるかどうかを認定するためには、その帰属にかかわらず、継続的な監視が必要となる。

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2019年3月 7日 (木)

サメのCITES附属書掲載種の違法取引を検出する多重リアルタイムPCR法

和訳協力:青木 恵子、校正協力:佐々木 美穂子

2018年11月5日 Science Reports掲載論文要約部分抜粋

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)は、絶滅のおそれのある種の国際取引を、禁止する(附属書I掲載種)、または合法的、持続的かつ透明性を確保した形で実施する(附属書II掲載種)ことを保証する、多国間環境協定である。
ヒレ、身およびその他の部分が利用されている、絶滅の恐れのあるサメ12種は、CITESの附属書IIに掲載されている。

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