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42 野生生物の暮らす環境

2018年5月24日 (木)

鳥類と豆類:研究で鳥類多様性に最適なコーヒー豆が明らかに

和訳協力:會田 真弘、校正協力:佐々木 美穂子

2018年2月16日 Wildlife Conservation Society

甘みとやわらかい味のアラビカ豆と、香りが深く力強い味わいのロブスタ豆のどちらを選ぶべきかは、コーヒー愛好家によく知られた議論である。
科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されている、WCS(野生生物保護協会)、プリンストン大学、ウィスコンシン大学マディソン校が行った新たな調査では、コーヒーの愛好家ではないであろう生き物の好みを取り上げた。
その生き物とは、鳥である。

WCSの保全科学者であるKrithi Karanth博士をはじめとする研究者たちは、インドの西ガーツ山脈地域におけるコーヒーの混農林地での鳥類の多様性について調査した。
以前の調査では、木陰で栽培されたコーヒー(主にアラビカ種)は相当な種類数の生物多様性をもたらし得ることが判明した。
しかし、コーヒー生産は、国際的にはロブスタ種へと移行しつつある。
ロブスタ種は、太陽光をより集中的に利用する農法を使用するものであり、この手法は森林の野生生物に有害な影響を与える可能性があるとされている。

研究者たちの調査結果は驚くべきものだった。
アラビカ種農園の鳥類集団はより種類数が豊富となっていたが、ロブスタ種農園でもかなりの生物多様性への良い影響が認められ、果実食の鳥類のような、環境の変化に敏感な鳥類の高密度の群れの存在を支えていた。
さらに、病原耐性の高いロブスタ種の農場では、農家の殺虫剤の使用量が少ないことがわかっている。

著者らは、調査対象のコーヒー農園において、オオホンセイインコ(学名:Psittacula eupatria)、ハイガシラヒヨドリ(学名:Pycnonotus priocephalus)、カノコモリバト(学名:Columba elphinstonii)などのIUCNレッドリスト掲載種3種を含む、合計79種の森林依存種が生息していることを発見した。
また、コーヒー農園では哺乳類、両生類や樹木の多様性がもたらされる場合もあるという。

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2018年5月17日 (木)

海洋プラスチックごみ:サンゴ礁への新たな脅威が拡大中

和訳協力:松岡 真由美、校正協力:木田 直子

2018年3月5日 UN Environment News and Stories

人類のプラスチック製品への依存が、自然界の奇跡であるサンゴ礁を汚染していることを示す新たな証拠が見つかった。

サンゴ礁は美しいというだけでなく、サンゴは生きており、また生きた生態系でもあり、生命に満ち溢れている。
その広さは世界の海洋面の0.1%未満に過ぎないが、全海洋生物の25%の生息地となっている。
また、サイクロンや海面上昇などに対して自然のバリアの役割を果たすなど、沿岸のコミュニティを守るために極めて重要な役割を担っているほか、2億7500万人もの人々が食べ物を手に入れ、生活をしていく上でサンゴ礁に直接依存している。

それでいて、サンゴ礁は様々な方面からの攻撃にさらされている。
この30年間で、気候変動による水温上昇や乱獲、陸上のさまざまな活動の影響によって世界のサンゴ礁の最大50%が失われている。
だが、最近の大規模な研究によると、プラスチックによる包囲攻撃も受けていることが明らかになった。

毎年、800万t以上のプラスチックが海に行き着いていると推測されているが、これは毎分ごみ収集車1台分のプラスチックを海に放り出しているのに相当する。
今日では、1960年代に比べ20倍ものプラスチックが製造されている。
もし我々がプラスチックの使用をこのままの状態で続けていくと、2050年までに330億tものプラスチックを新たに作り出すことになり、そのうちかなりの量が最終的に海に流れ着き、そこに何世紀もとどまることになる。

今年科学雑誌サイエンス誌に掲載された、アジア太平洋地域における159箇所のサンゴ礁での調査によると、研究者は、111億個ものプラスチック製品がサンゴに絡まっていたと推測している。
この数字は、今後7年のうちにさらに40%も増加すると考えられている。

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2018年5月 8日 (火)

損なわれた生態系を積極的に再生することが必ずしも自然再生より優れているわけではないとする研究

和訳協力:坂本 義教、校正協力:佐々木 美穂子

2018 年2月28日 Phys.org report

研究者らの国際チームは、損なわれた生態系を復活させようとする人為的活動は、単に自然の再生能力任せにした場合に比べ、必ずしも優れているわけでないことを示唆する証拠を発見した。
科学雑誌『Proceedings of the Royal Society B』に発表されたその論文では、研究グループが、生態系を回復させる活動を詳細に記録した400件以上の研究を分析したことが記され、その所見が報告されている。

人類が地球の自然が有限であることを認識して以来、劣化した自然を修復する試みがなされてきた。
例えば植林やダムの撤去などであり、石油流出により瀕死の状態になった動植物の再導入のような活動もしばしばそれに含まれる。
しかしこうした活動にかかわる研究者達は、このような活動が単に自然の再生能力任せにした場合よりも、果たして優れた取り組みなのかどうかを知りたがっていた。
その答えを見つけるため、研究者らは、個々の生態系を回復させる活動を調べた他の研究者による論文およびその他の資料を詳細に調べた。

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2018年4月28日 (土)

皮肉な結果:コロンビアの農家が自ら所有する伐採された森林を再生

和訳協力:伊川 次郎

2017年12月29日 The Guardianニュースより一部抜粋

コロンビア南部、グアビアーレ県に位置するアマゾン流域のジャングルの街、エル・レトルノ市の郊外、轍の残る未舗装道路沿いのひんやりする森林の一画で、Luis Vergara氏は藪を切り開いて通路を作ろうとマチェーテ(山刀の一種)を振りかざす。
彼は、伐採したときにそこから得られる材を変えようとして、価値の高いアルバルコ材(コロンビアンマホガニー)に植え直した90haに及ぶ区画を歩き回る。

コロンビア革命軍(Farc)との52年間におよぶ戦闘が、広い範囲での森林伐採を防ぐ手荒い環境保護対策の役割を果たしたのだ。
なぜなら、森がゲリラの隠れる場所を提供したからだ。
Farcはジャングルの奥地からコカの葉を輸送するために、Vergara氏の農園の南に、上を森に覆われた道路を不法に建設した。
Farcが解散すると、コカの木を植えたり牧場にするために土地を開拓しようとしたりする土地の争奪戦が起こり、2016年には森林伐採が44%も急上昇した。
Farcが建設した道路は拡張され、戦闘による環境への傷跡を残しつつ、今ではアマゾンの奥地へとさらに延長されている。

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2018年4月19日 (木)

動物が食べ物や水を求めるなかで起きる人間との軋轢

和訳協力:長谷川 裕子

2018年2月27日 The Starニュースより一部抜粋

ナクル湖周辺で人間と野生生物の衝突が増えており、食料や水を求めて動物が農場に迷い込み、農作物や住民の財産が荒らされている。

すぐにでも雨が降らなければ、事態はより深刻化すると見られているが、天気予報では良いニュースは伝わってこない。
3月は長く激しい雨が降る見込みはない。

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2018年4月17日 (火)

「パプアの目」が、インドネシア最後の秘境の環境・先住民問題に光を当てる

和訳協力:小川 夕紀子

2018年2月18日 MONGABAYニュースより一部抜粋

パプアとは通常、ニューギニア島の西半分を指し、西パプア州とパプア州という2つの管理区域に分かれている。
この2つの州を合わせた広さは42万㎢(16.2万平方マイル)以上で、カリフォルニア州と同じくらいの広さである。
重要なのは、この2つの州は、インドネシアに残存する熱帯雨林の35%にあたる29.4万㎢(11.35万平方マイル)を占めているということだ。

インドネシアのパプア州は何十年もの間、同国で最も未知で、未開で、そして最も貧しい地域のままであり、その透明性の欠如は、強力な治安部隊が配置され続けることで加速している。

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2018年4月14日 (土)

タイセイヨウセミクジラ 新生児が確認できず絶滅の危機が加速

和訳協力:鈴木 康子

2018年2月26日 The Guardianニュースより一部抜粋

個体数が減少している絶滅危惧種のタイセイヨウセミクジラだが、繁殖の確認ができないまま今年の繁殖期の終わりを迎えた。
直面している絶滅の危機からこの種を救うには、人為的な介入が必要と専門家は改めて警告を発している。

アメリカ東海岸沖でタイセイヨウセミクジラの群を観察している研究者たちは、この冬、子供を連れた母クジラを1頭も確認することができなかった。
昨年は記録的な数のタイセイヨウセミクジラが死んでいる。
クジラは、ロブスター漁の網に絡まったり、海水温の上昇により餌が見つけにくくなったりといった危機にさらされている。

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2018年3月29日 (木)

パプアニューギニアの海洋採掘事業を断行すると開発者

和訳協力:マードック 志保

2018年2月5日 SciDev.Net記事より抜粋

資金難とパプアニューギニア沿岸の地方自治体による法的な異議申し立てをよそに、深海の採掘産業が世界で初めて進められると、ノーチラス・ミネラルズ社の広報担当でもあるプロジェクト開発者が断言する。

カナダに拠点を置くノーチラス社の広報担当マネージャーであるNoreen Dillane氏は、SciDev.Netの取材に対し、会社が「Solwara1(ソルワラ1)」プロジェクトを 「最終的には利益となる」 とみなしているという。電気自動車や蓄電池などの発展に伴い、金属の需要が高まっているためである。

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2018年3月27日 (火)

パンバ付近でプラスチック廃棄物によりゾウが死ぬ

和訳協力:伊川 次郎

2018年2月7日 The Times of India記事より抜粋

サバリマラ寺院で行われたMakaravilakkuフェスティバル終了後1週間を経た1月27日、パンバにある下水処理場から1kmも離れていないValiyanavattom付近で、20歳の雌のゾウが死んでいるのが発見された。

死体解剖の結果、大量のプラスチックが消化管を塞ぎ、その結果内出血と主要臓器の機能不全が起きて、ゾウが死んだことが明らかになった。
この死亡事故は、2016年に高等法院がサバリマラ寺院での全面的なプラスチックの投棄禁止を命じた後、唯一で初めての哺乳類の死亡ではあるが、森林事務官らによれば、丘陵地にある寺院を含む森林地帯全域に渡り、哺乳類の糞の主要な内容物がプラスチックであったとのことである。

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2018年3月22日 (木)

巨木林の減少に伴いヨーロッパのクワガタムシの5分の1が絶滅の危機に

和訳協力:小林 あゆ美

2018年3月5日 The Guardian記事より抜粋

森林減少が進むことによってヨーロッパのクワガタムシのほぼ5分の1が絶滅の危機に瀕しており、この絶滅がほかの種への破壊的な連鎖反応につながり得ることが最新の報告で示された。

研究によると、枯れ木や朽木のライフサイクルの一部を拠り所としている腐食性のクワガタムシの18%が、現在IUCNレッドリストカテゴリの絶滅危惧II類から絶滅危惧IA類に指定されている。

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