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22 アフリカ

2018年2月 6日 (火)

南アフリカのライオンの骨の輸出量割当量の提案と野生ライオンの個体数への影響に関するパンセラの声明

和訳協力:矢仲 裕紀子、校正協力:浅原 裕美子

2017年3月1日 Panthera Press Releases

南アフリカのDepartment of Environment Affairs(DEA:水資源・環境省)が、人工繁殖したライオンの骨を正式に合法な取引とする計画を最近発表し、大いに物議を醸した。
ここでは、輸出許可の対象として年間800頭を割り当てることが提案された。
南アフリカから合法に輸出される人工繁殖したライオンの死体の数は、2007年以降急激に増加している。
これは主に、上昇志向のアジア人の間で成長中の、虎骨酒のような贅沢品の市場に供給されており、ますます不足するトラの骨に対する需要をライオンの骨で補うようになったためである。

世界的な野生のネコ科動物の保護団体であるPanthera(パンセラ)は、この割当制度は独断的で、野生のライオンと絶滅寸前のトラの個体数に打撃を与えかねないと非難している。
さらに、DEAに対して直ちにライオンの骨の輸出の一時停止措置を講じるよう求めている。

パンセラのライオンプログラムのシニアディレクターであるPaul Funston博士は次のように述べている。
「ライオンの骨の合法的な輸出規定数に800頭という数を割り当てる政府の提案は、まったく科学的根拠に基づいたものではありません。今以上に野生ライオンを危険にさらすような方針を制定するのは無責任です。すでに、野生ライオンはアフリカの大半の地域で激減しているため、南アフリカでのライオンの人工繁殖産業はライオンの保全にまったく貢献しておらず、さらに危険にさらしているという事実は明らかだと言えます」。

さらに、Funston博士は以下のように続けている。
「国民の誇りの源として野生のライオンを象徴とする国が、世界的に強く非難されてしかるべき行為であり、観光収入はさておき、生産性の低い飼育繁殖産業を続けるというリスクを取ろうとすることは、理解を超えています。観光客に哺乳瓶でミルクを与えさせる、ペットにする、挙句には狭い敷地に入れて狩りをするためのライオンの飼育を合法としていることは、アフリカに住む野生動物の管理者としての南アフリカの評判に傷をつけています」。

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2017年12月 5日 (火)

ナイジェリア政府、高速幹線道路計画のバッファーゾーン撤回も、コミュニティや野生生物保護に向けた更なる対応が必須

WCSと支援者らは、中央アフリカの180の先住民コミュニティと、最も生物多様性に富んだ森林を保護するために、全長162マイルの高速道路計画のルート変更を求め、依然としてロビー活動を継続中。

和訳協力:蛯名 郁矢、校正協力:花嶋 みのり

2017年2月16日 WCS News Releases

クロスリバー州政府は昨日、提示済みだった高速幹線道路の周囲12マイルのバッファの設置を取り下げると発表。
しかし、WCS(Wildlife Conservation Society:野生生物保護協会)と道路の全面的な迂回を求めるその取り組みによれば、道路の建設が進めば、コミュニティの重要な森林の消失や地域の野生生物への重大な影響を防ぐには、ナイジェリア最後の熱帯雨林の1つが保護されただけでは、まったく十分ではないという。

高速道路建設についてこうした議論が持ち上がったことで、計画の差し止めを求めて2016年10月にWCSが着手し、これまで105,840名の嘆願署名を集めている世界的な運動が勢いづいた。
WCSと支援者たちは、高速道路のバッファーゾーンの撤回だけでなく、もう一歩踏み込んで、先住民コミュニティと熱帯雨林の野生生物を迂回する形での高速道路建設計画をナイジェリアの政策決定者に要求し続けている。

「バッファーゾーンの撤回が発表されたのは好ましいことですが、ナイジェリア政府は、この計画によりコミュニティやクロスリバーゴリラのような絶滅危惧種が危険にさらされないように徹底しなければなりません」と、WCS広報部門の副代表で、96 Elephants campaign((仮)96頭のゾウキャンペーン)など、保全のための広報活動事業の指揮をとるJohn Calvelli氏は述べている。
「我々は政府に対して、この場所が「故郷」であるEkuriの人々とその他の多くのコミュニティ、そして野生生物の未来のために、道路によりつぶされる村や熱帯雨林を避けるよう、高速道路のルート変更を求めます」。

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2017年11月14日 (火)

危機にさらされるキリンのために今こそ立ち上がろう

和訳協力:ジョンソン 雅子、校正協力:木田 直子

2016年12月14日 African Conservation Foundation News

キリンのために首を突っ込め!
おっと、ダジャレで失礼。
我々は愚かにも、サイ、ゾウ、大型類人猿などの愛すべき動物たちばかりを心配してきて、世界で最も背の高い哺乳類を当たり前の存在と考え、これまで気にもとめてこなかった。

ところが、キリンが絶滅の危機にあるかもしれないという報告が彼らの生息地から届いている。
どうやらキリンたちも大丈夫ではないようなのだ。

なぜだろう?
まず、現代の分子遺伝学のおかげで、これまで1種だと考えられたキリンが実は4種で、さらに7から9の異なる亜種に分類できることがつい最近判明した。
ということは、気にしなければならない生物の多様性は、これまでよりも多いということだ。

もっと心配なのは、キリンの個体数が激減しているという事実だ。
かつてキリンが広く歩き回っていたアフリカのサバンナや森林地帯で、今、キリンの生息地は1世紀前の半分以下にまで減少しているのだ。

まだキリンが生息している場所でも、分布が年々まばらになり、個体群が分断化されつつある。
総個体数はこの20年の間に40%も減少し、アフリカの7カ国からは完全に姿を消してしまった。

中でも最も危機的なのが、ニジェールにしか生息しない亜種のWest African giraffe(ナイジェリアキリン)だ。
1990年代には50頭にまで減ってしまい、自然保護運動家やニジェール政府の必死の努力により、土壇場でなんとか絶滅を免れた。

この急激な減少を受けて、International Union for the Conservation of Nature(国際自然保護連合)は、最近キリン全体の保護状況を軽度懸念から絶滅危惧II類に引き上げた。
生物学的状況で言えば、船の見張りが突然「前方に氷山!」と叫んだようなものだ。

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2017年11月 9日 (木)

西アフリカの最も重要な保護地域群における違法野生生物取引の根絶にCITESが協力

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:清水 桃子

2017年3月14日 CITES Press Releases

2017年3月7日、ベナン、ニジェール、ブルキナファソの3か国にまたがるW(ドゥブルヴェ)国立公園の中心部で、それぞれの国の野生生物管理機関の長が、非常に重要なこの野生生物の生育・生息域の法執行について、協力体制を強化することに合意し、署名した。
これは、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の主要な取組のもと作られた活動を進めやすくするものだ。
その活動とは、法執行能力の創設、国境地域の統合管理の強化、そしてこの地域に生息する8,900頭のゾウを含む、西アフリカの野生生物にとって最も重要だと広く考えられている地域の保護を強化するためのものである。

合意のもと実施される活動は、W-Arly-Pendjari (WAP) Protected Area Complex((仮)W=パンジャリ=アルリ保護地域群)を構成する3カ国の内、5つの保護地域の上級管理職と地域監督官が昨年末に開いた会合で決定した。
この的を絞った活動は、2019年まで継続することが見込まれており、CITESのMinimizing the Illegal Killing of Elephants and other Endangered Species(MIKES:ゾウおよびその他の絶滅危惧種の密猟最小化)プログラムを通じてEuropean Union(EU:欧州連合)が資金提供し、IUCN(国際自然保護連合)のブルキナファソ地域事務所との協力で実施される。
MIKESはACP諸国(アフリカ・カリブ海・太平洋諸国)のプロジェクトであり、第10回EDF(欧州開発基金)を通してEC(欧州共同体)に支援されており、CITES事務局によって実施される。

WAPはMIKESプロジェクトの下で、野生生物への法執行能力を作り出すための支援が最も必要とされる”重要拠点”8ヵ所の内の1つに選ばれた。
この地域は、場所ごとに行われた、ゾウの保全やその他の重要なCITES附属書掲載種の共存、密猟やそのほかの脅威の度合いだけでなく、現在の法執行能力についての詳細な評価に基づいて最優先された。
それぞれの地域で特有の問題に対処する支援を行うため、それぞれの重要拠点において特化した活動が展開されてきた。

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2017年11月 7日 (火)

日本は象牙製品にノーと言えるのか

和訳協力:柳川 さやか、校正協力:清水 桃子

2016年12月13日  African Conservation Foundation News

私はイギリスの外交官と結婚した一日本人女性である。
3~4年毎に異動があり、ケニヤに4年滞在の後、現在はマラウイに住んでいる。
ケニヤにいたころから、ケニヤ、ザンビア、南アフリカ共和国のたくさんの国立公園や鳥獣保護区に訪れ、アフリカの豊かな自然を享受してきた。
悲しいことに、どの公園でも密猟の深刻な被害に悩まされていると知った。
主にゾウやサイが、牙や角を狙った密猟の犠牲になっており、マラウイも例外ではない。

マラウイでは、密猟によりゾウの数が激減している。
1980年代に比べ、ゾウの数は半分に減少した。
密猟者のわなや銃による傷で、ゾウはじわじわと痛みに苦しみながら死んでいく。
母ゾウが殺された場合、子ゾウも死ぬ可能性がある。
人間の象牙への貪欲かつ不必要な欲望を満たすためだけに、ゾウは残酷に殺されている。

これは動物福祉の問題だけにとどまらない。
この勢いでゾウが殺されれば、この地球上から永遠にゾウが消滅することもあり得る。
野生生物の観光業に頼っているマラウイなどの国は、経済成長に必要な貴重な資源を失うことになるのだ。

さらに、野生生物の違法取引は世界で4番目に規模が大きい国際犯罪であり、マラウイも国際犯罪組織による違法象牙の輸送ルートとなっている。
このこと自体が国の安全保障を脅かしている。

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2017年10月19日 (木)

絶滅寸前のアフリカノロバの保護への道が拓かれる

和訳協力:ロペス 昌絵、校正協力:石原 洋子

2017年3月9日  CMS News

アフリカノロバの生息域の国々、資金支援者そして専門家からなる代表25名が、3月6日から7日にかけて会合を開いた。
これは、ICUN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種IAとされるアフリカノロバを確実に保全するための「ロードマップ」についての合意を得るための会議であった。
アフリカノロバはかつては東アフリカに広く分布していたが、野生では70頭しか残っておらず、そのほとんどはエリトリアとエチオピアの2カ国に生息している。

エリトリアとエチオピアの両国の代表は、CMS(移動性野生動物種の保全に関する条約、通常「ボン条約」)の第12回締約国会議に、各国政府が提案を作成することに同意した。
この会議は、2017年10月23日から28日にかけてフィリピンのマニラで行われるもので、アフリカノロバが条約において最も厳重に保護される附属書Iに掲載されるかが決まるだろう。

CMSのBert Lenten事務局次長は以下のようにコメントしている。
「ボンにある国連本部において、生息地域の国々が集まり、また国際的な保全のためのロードマップについて、それぞれの国からの提案がなされることに大きな期待を寄せています。アフリカノロバは絶滅の危険性がとても高い状況にあるにも関わらず、保護活動家や資金支援者らからしばしば見過ごされてきました。我々はこの種を保護するにはもう遅いということにならないよう、生息国がアフリカノロバの保護が必要だということを認識し、保全活動が実施されるよう、国際的な協力を促進されることをうれしく思います。本会議の開催に助力してくださったドイツの環境・自然保護・建設・原子炉安全省が、私たちをサポートしてくれるきっかけになってくれたことに感謝しています」。

本会議において、珍しいヌビアの亜種の群れがアメリカ合衆国で個人所有されている可能性があるという興味深いニュースが報告された。
これらの報告は専門家によって、この会議の後、緊急課題として追跡調査されることとなった。

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2017年10月17日 (火)

絶滅危惧種のケープペンギンが乱獲により陥る生態学的な罠

和訳協力:赤瀬 エリサ、校正協力:鈴木 康子

2017年2月16日African Conservation Foundation News

調査により、若いケープペンギンが、気候変動や魚の乱獲により食料が入手しにくい場所で、継続的に採食していることが示された。
3年にわたる国際的な科学者グループによる調査は、すでに絶滅の危機にあるアフリカのペンギンが危機的な状況にあると警告しており、その唯一のペンギンはアフリカ大陸の固有種である。

その調査は、エクセター大学(英国)のRichard Sherley博士と、南アフリカ、ナミビアおよび英国からの研究者で結成されたチームによって2011年から2013年の間に実施された。
対象となったのは、Southern African Foundation for the Conservation of Coastal Birds(南アフリカ沿岸鳥保護財団:SANCCOB)によって保護・養育された14羽を含む、54羽の巣立ちしたばかりの若いケープペンギンである。
研究者はペンギンに発信器を付け、人工衛星を使って、初めて外洋に出てから数週間の行動を追跡した。

この調査によって、若いペンギンは主に3つの海域で採食していることが判明した。
ナミビア中央部のスワコプムント沖、南アフリカのウェスト・コーストにあるセント・ヘレナ湾の北、南アフリカの南海岸のアガラス岬周辺の3か所である。
東ケープ州(南アフリカ)の若鳥だけはアガラス岬の東海域で採食していたが、ウェスト・コーストの若鳥はケープ・タウンの北海域およびナミビア近海で採食していた。

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2017年10月13日 (金)

CITES事務局立ち会いのもと、中国が国内の象牙市場閉鎖に動き出す

和訳協力:清水 桃子、校正協力:ジョンソン雅子

2017年3月31日 CITES Press Releases

2016年12月30日、中国政府は、2015年9月にアメリカ合衆国大統領と中国国家主席が共同声明を発表した、国内の象牙取引市場の閉鎖を2017年末までに履行すると発表した。
CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)のJohn Scanlon事務局長立ち合いの下、最初の象牙加工工場と小売店が閉鎖された。

この発表は、国内象牙市場の閉鎖を求める第17回締約国会議(CoP17、2016年9月/10月ヨハネスブルグにて開催)での決議採択を受けてのものである。

CITES事務局長が到着する直前、本日閉鎖された67か所を含む、国内すべての象牙加工工場と小売店を対象とする閉鎖実施計画を国家林業局が発表した。
残りの105か所については12月31日までに閉鎖される計画である。

「昨年12月、中国は国内の象牙市場閉鎖の決定を発表しました。現在その決定が迅速に実行されており、今週の北京訪問でそれは明らかになりました」と、CITESのJohn Scanlon事務局長は語る。
「中国政府による国内象牙市場の閉鎖は、州内および州間での象牙の加工、取引、動向に影響し、さらには全国にも大きく広がっています」。

国家林業局のLiu Dongsheng副局長は次のように語る。
「中国政府による象牙の国内市場の閉鎖の決定と、先週発表された詳細なスケジュールで明らかなように、中国は責任ある国であり、我々に課された国際的義務を真摯に受け止めています。国内の象牙加工工場12か所と小売店55か所を永久に閉鎖することで、本日更なる措置が講じられ、確実に前進しました。象牙の取引禁止を履行するにあたり、我々は様々な課題に直面することを認識していますが、この禁止措置が確実に実施されることを中国政府は確信しており、この決断に妥協することはありません。我々はこの決定を進める全過程におけるCITES事務局からのあらゆる支援に感謝しています」。

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2017年8月11日 (金)

2016年のアフリカゾウの密猟傾向が公表される-CITESのMIKEプログラム

和訳協力:松岡 淳子、校正協力:木田 直子

2017年3月3日 CITES Press Releases

アフリカでは、2016年もゾウの存続にとって大変危険な密猟レベルが続いており、アフリカ全土におけるゾウの個体数は引き続き減少傾向を示した。中西部では深刻な危機的状況にあるが、東部では多少の回復が見られた。

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)のMIKE(Monitoring the Illegal Killing of Elephants:ゾウ密猟監視システム)プログラムが今日公表した、2016年のアフリカゾウの密猟傾向を示す値によれば、2006年以降増え続け2011年に最多を記録した違法捕殺は、増加が止まり落ち着いてきたものの、いまだに容認できない高水準にある。

2011年を境に捕殺水準が安定し、少しずつ減少してきてはいるが、密猟件数はいまだにゾウの自然増加率や持続可能な限界値を超えていると推測され、ゾウの全体的な生息数は2016年も減少したと思われる。

2015年と同じく、ほとんどの明るいニュースはアフリカ東部からのものだ。
東部では、2016年とそれまでの5年間連続で状況が改善しており、報告された違法捕殺数は自然死の数より少なかった。
アフリカ東部では2016年には2008年度のレベルを下回ったとされ、ツァボ自然保護区を含むケニアでは、記録された密猟レベルが特に低かった。

アフリカ中西部では、再び高い密猟レベルが記録された。
アフリカ南部では全体的な密猟レベルは、限界値を下回ったままだ。
特に密猟が多いのが、コンゴ民主共和国のガランバ国立公園やマリのグルマ地区、コンゴ共和国のオザラ・コクア国立公園、モザンビークのニアサ州だ。
最近の報道によると、ガボンのミンケベ国立公園内およびその周辺で密猟レベルが上昇したとのことだが、2015年と2016年のガボンの公式記録はまだ提出されていない。

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2017年7月 4日 (火)

ジンバブエでゾウの密猟にシアン化合物が使用される

2015年10月16日 WILDAID News

和訳協力:岡 盛晶、校正協力:山本 真麻

ジンバブエではここ数週間で少なくとも40頭ものゾウが密猟、それも特に残酷で効率的な方法により惨殺されている。
「シアン化合物注1)による毒殺」だ。

ワシントンポストの報告によると、ボツワナとの国境に位置するコネティカット州程度の広さを持つワンゲ国立公園で、ゾウが集まる水飲み場や塩なめ場に密猟者が工業用のシアン化合物を盛っている。
シアン化合物入りのオレンジも使われており、密猟対象ではない種までもが犠牲となっている。

国立公園のレンジャーは、火曜日に26体ものゾウの死骸を発見し、その一週間前にも14体もの他の動物の毒殺死骸を発見した。
これまでのところ、この事件における逮捕者はいない。

「野生動物のことを心から思っている人は皆、このような手段で野生動物が密猟されていることに心を痛めるでしょう」と、ジンバブエのParks and Wildlife Management Authority(国立公園・野生動物保護庁)の広報担当であるCaroline Washaya-Moyo氏がPost紙のインタビューに答えている。

この手段は致死率が高いのに加え、シアン化合物は容易に入手できる。
鉱山で鉱石から金を取り出すのに使用されているためだ(金はジンバブエではプラチナに次ぎ第2位の輸出規模が大きい鉱物である)。

「密猟者としては、シアン化合物をひとつの水飲み場に投入すれば、安価でしかもストレスもさほど感じずにたくさんのゾウを殺せるのです」と、ワイルドエイド南アフリカキャンペーンの主任のAdam Welz氏はMotherboard誌に述べた。
「シアン化合物が一度効果を発揮すれば、狭い範囲の茂みの中を少し歩くだけで、たくさんの象牙を採取できてしまいます」。

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