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22 アフリカ

2017年3月23日 (木)

北タンザニアにおけるキリンの研究と保護

和訳協力:グリーン、校正協力:ロペス 昌絵

2015年7月16日 IUCN Redlist News

スイスのIUCN(国際自然保護連合)本部は、Wild Nature Institute((仮)野生生物研究所)とIUCNのSSC(種の保存委員会)のGiraffe and Okapi Specialist Group(キリン・オカピ専門家グループ)に所属する、Derek Lee博士とMonica Bond氏の訪問を歓迎した。
両氏は、タンザニアにおけるキリンについての最新の研究成果を発表してくれた。

キリン(学名:Giraffa camelopardalis)は、世界的には、IUCN Red List of Thereatened SpeciesTM(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)でNT(軽度懸念)に指定されている注)にも関わらず、アフリカにおける生息地や総個体数が近年劇的に減少しているのは、生息環境の喪失や分断、密猟、そして病気が原因である。
個体数が安定し、増加している個体群がある一方で、不安定な状況に直面し、絶滅のおそれのある個体群もあるのだ。
現在キリンの総個体数は、アフリカ全体で8万頭未満と推定されている。

Lee博士とBond氏の研究は、北タンザニアのタランギレ地方の分断した生態系における野生のキリンのかつてない大規模な個体群統計学の分析(個体数調査)である。
両氏は、1,800頭を超える個々のキリンの一生を監視するために、各個体特有の毛の模様を写真で認識するコンピュータープログラムを使っている。
これには、成獣と幼獣のキリンの生存、繁殖、移動、そして個体数の増加率の情報収集も含まれているのだ。
この研究の趣旨は、キリン減少の原因をさらに詳しく把握することと、自然状態での被食率が高く、人間の影響を受ける環境で生息する、大型の熱帯哺乳類の事例研究として、キリンをとりあげることである。
というのも、アフリカでは残されたほとんどの生息地では、このような影響を受けているのが典型的だからである。

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2017年2月10日 (金)

アフリカの主要地域でライオンの個体群が半減、新たな研究からの提唱

和訳協力:成田 昌子、校正協力:オダウド 陽子

2015年10月26日  Panthera Press Releases

新たな研究によって、アフリカほぼ全土においてライオンの個体数が急速に減少していることが明らかになった。
本日発行されたProceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(略称PNAS:米国科学アカデミー紀要)に掲載された論文によれば、西アフリカおよび中部アフリカではライオンの個体数は急激に減少しており、大規模な保護活動が行わなければ、今後20年でさらに半減するだろうと予測している。
西アフリカおよび中部アフリカほどではないが、長い間ライオンの主要生息地と考えられていた東アフリカでも、ライオンの個体数減少が確認された。
またこの研究は、過去に少なくとも500頭以上の生息が確認されていた個体群のほぼすべてで、個体数減少が見られることを示している。

今回の研究では、世界的野生ネコ科動物保護団体であるPanthera(パンセラ)、 オックスフォード大学のWildCRU(野生生物保護調査ユニット)、Grimso Wildlife Research Station((仮)グリムソ野生生物研究所―スウェーデン農業科学大学の一部門)、IUCN(国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission Cat Specialist Group(種の保存委員会ネコ専門家グループ)、そしてミネソタ大学のDepartment of Ecology, Evolution and Behavior(生態・進化・行動学部)の科学者からなるチームにより、アフリカ全土から47のライオンの個体群の地域個体群の動向データが収集・分析され、このデータをもとにライオンの個体数の動向が推定された。
分析結果によると、西アフリカ、中部アフリカ、東アフリカではほとんどの個体群で個体数が減少しているのに対し、アフリカ南部のボツワナ、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエ4か国ではライオンの個体数が増加していることが分かった。

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2017年1月12日 (木)

SOSが特別な取り組み「SOS Lemurs」のもとに進める11のプロジェクトのうち、最初の9つを発表

2015年10月30日 IUCN News story

和訳協力:清田 美弥子、校正協力:山本 真麻

今日はWorld Lemur Day(世界キツネザルの日)。
マダガスカルに生息するキツネザルの独自性と多様性を讃える日だ。
キツネザルは、地球上のほ乳類の中で最も絶滅の危機にある分類群である。
とはいうものの、Save Our Species(SOS)による11の新しいキツネザル保全プロジェクトのうち、最新の9つが本日発表され、この魅力的な霊長類とその生存に依存している地域コミュニティの未来は若干明るくなりそうだ。

具体的には、これらの9つのプロジェクトとは、優先度の異なるの9つの地域における直接的な保護活動を支援するのと同時に、絶滅のおそれのあるキツネザル24種の保護を援助するものだ。
これにはアイアイ、シファカ類、インドリとともに、その他多くのあまり知られていない種も含まれる。
第一フェーズで得た支援金は、絶滅危惧種に関するIUCN Red List of Threatened SpeciesTM(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)における、絶滅危惧IA類9種、絶滅危惧IB類9種、絶滅危惧II類6種の保護活動に全額が充てられる。
なお、全11のプロジェクトの詳細については、プロジェクトが開始され、それぞれに情報を発信し始める2016年の3月ごろまでに提供される予定だ。

9つの新プロジェクトへの支援金総額は、IUCN(世界自然保護基金)、WorldBank(世界銀行)と共にSOSの3つの資金協力団体であるGlobal Environment Facility(地球環境ファシリティ)や、Fondation Segré((仮)セグレ基金)、その他匿名寄付者からの寛大な寄付によって、50万USドル(約6100万円、2015年12月10日付換算レート:1USドル=122円、以降同率とする)を超えた。

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2016年12月16日 (金)

象牙取引プロセスに関する意思決定メカニズム-ナミビア等提案-付属文書(CITES CoP17の決議案)

和訳協力:成田 昌子、校正:JWCS

象牙の国際取引プロセスに関する意思決定メカニズム

意思決定メカニズム(DMM)の目的は以下のとおりである

a)条約の見地から、承認されるべき象牙の国際商取引のやり方について、どのように決定を下すかを合意する基礎を築く

b)ワシントン条約の附属書IIに掲載されているアフリカゾウの個体群が生息する国々からの、象牙の国際商取引に承認を与えるためのCITESの組織としての役割を明確にする

c)規制された象牙の国際取引について、輸入国同様に輸出国が遵守する基準を明記する

d)象牙取引の承認を得た国々に適応される取引システムに取り入れるべき原則/条件に関する指針を準備する

e)象牙の国際取引に関する条件のモニタリングおよびその条件を遵守しているかの評価について、CITES本来の役割を決定する

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2016年12月 2日 (金)

象牙取引プロセスに関する意思決定メカニズム-ナミビア等提案(CITES CoP17の決議案)

和訳協力:成田 昌子、校正:JWCS

1.本文書はナミビア、南アフリカ共和国、ジンバブエから提出されたものである。

背景

2.第14回締約国会議(CoP14、於ハーグ、2007年)において、締約国は以下の通り、象牙取引プロセスに関する意思決定メカニズムに関する決議14.77を採択した。

常設委員会への直接的働きかけ

条約事務局の補佐を受けた常設委員会は、締約国会議の支援のもとに、遅くとも第16回ワシントン条約締約国会議において、象牙取引プロセスに関する意思決定メカニズムについての承認を得るための提案をするものとする。

3.この決議は、9年間の象牙取引の停止およびアフリカゾウ行動計画の進展に対するボツワナ、ナミビア、南アフリカ共和国、ジンバブエの合意を含む一妥協案である、Cop14の提案Prof4および、CITESのCoP14で採択された関連する決議草案(CoP14 Inf.61) [CoP14 Plen6 (Rev.1)]の修正版の一部分を成していた。

4.CoP14の委員会1での討議中、CITES締約国は次のように認識するよう要請を受けた。つまり、ボツワナ、ナミビア、南アフリカ共和国、ジンバブエの個体群はすでに付属書IIに含まれているため、締結国会議レベルでの象牙やその他の部位の取引の更なる決議の必要性はない、というものだった。

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2016年8月25日 (木)

象牙取引の幕引きに米中が合意

和訳協力:蛯名 郁矢、校正協力:石塚 信子

2015年9月25日 WILDAID News

野放図になっている密猟からアフリカの象を救おうという歴史的合意において、オバマ大統領と習近平国家主席は、金曜日にアメリカと中国での象牙の商取引を終わりにするとの合意に至った。

この声明は、習主席が、世界最大の象牙市場である中国での象牙売買に終止符を打つ、との考えを初めて公に示したものであり、5月に中国高官が国内の象牙取引を段階的に排除していくと誓約したことに続くものである。
この声明は、商用象牙取引の世界的な中心地となっている香港に対しても強い圧力を与え、合法的な象牙取引を禁ずることになる。
香港はまた、近年密猟されたアフリカゾウの象牙の密輸や非合法取引の隠れみのの一つになっている。
近頃の調査により、香港で売買されている象牙の90%以上が中国本土に密輸されているものであることが明らかとなった。

金曜日にホワイトハウスから刊行された概況報告書では、上記の合意を承認している。以下に全文を示す。

野生生物の違法売買について
米中両国は、野生生物の違法売買と闘う重要性および緊急性を認識し、この世界的な課題に対して積極的な方策を打ち出すことを約束した。
両国は、狩猟の記念品としての象牙の輸入への重要かつ時宜を得た規制を含む、象牙の商業取引をほぼ完全に禁じる法律を制定すると約束した。
また、国内の象牙の商業取引を禁止する重要かつ時宜を得た対策を講じるとも約束した。
双方とも、野生生物の違法売買との戦いに関し、合同訓練や技術の交流、情報共有、公教育について一層の協力をすること、またこの分野に関して、国際的な法の執行での協力を強化することを決定した。
さらに、野生生物の違法売買を撲滅するための包括的な取り組みで、他国とも協力することを決定した。

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2016年8月18日 (木)

コンゴ民主共和国におけるゾウの危機への緊急支援

和訳協力:松尾 亜由美、校正協力:石原 洋子

2015年11月16日 FFI News

Rapid Response Facility(RRF:(仮)緊急対応基金)の新たな助成金が、UNESCO(国際連合教育科学文化機関、通称「ユネスコ」)の世界遺産であるGaramba National Park(ガランバ国立公園)における密猟問題に取り組む関係当局の助けとなるだろう。

RRFは、横行するゾウの密猟問題へ取り組むために、コンゴ民主共和国のガランバ国立公園への緊急資金援助を行う。

この18か月で215頭以上のゾウが殺され、公園内のゾウの生息数は今では1,500頭を下回るほどに減少していると見られている。
現在のところ、公園の管理団体であるAfrican Parks Network((仮)アフリカ国立公園ネットワーク)による危機対応がないままにこの規模での密猟が行われれば、ガランバ国立公園は8~10年以内に、この公園の特徴といえるゾウたちを失うことになるだろう。
つまり、世界遺産の認定要件であるOutstanding Universal Value(顕著な普遍的価値)の大きな損失となるのだ。

ガランバ国立公園はコンゴ民主共和国の北東部と南スーダンの境界部に位置しており、密猟はこの極めて不安定な地域での政治的不安定さと戦闘に関係していると考えられている。
密猟者たちは最新の武器や大量の銃弾で重装備し、時にヘリコプターを使うことさえもある。
ゾウの死体からは、象牙だけではなくほかの部位が取られる場合もあり、子ゾウも含めて全てのゾウがターゲットになり得るということである。

ガランバ国立公園は、キタシロサイ(現在は絶滅したとみられる)の最後の生息区域であり、またゾウの生息地であるとして、顕著な普遍的価値があることが認められ、1980年に世界遺産に登録された。
しかし、あまりに多くの哺乳類に対する密猟圧により、1996年からWorld Heritage in Danger list(危機遺産リスト)に登録されている。

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2016年8月11日 (木)

ソテツの違法採掘で10年の刑に

和訳協力:伊川 次郎、校正協力:滝野沢 ゆり

2015年7月8日 IUCN Redlist News

東ケープ州および、おそらく南アフリカ全土における記録史上初めて、ジャンセンビル地方裁判所がオニソテツ属のソテツ類の違法採掘者に、執行猶予なしの10年の禁固刑を宣告するという、革新的な判決を下した。

IUCN(国際自然保護連合)のSOS(Save Our Species)の助成対象団体であるEWT(Endangered Wildlife Trust:絶滅危惧野生生物トラスト)は、National Prosecuting Authority(南アフリカ国家検察局)とCoetzee弁護士および他の3名と共に、前述の違法採掘者を逮捕した南アフリカ警察のメンバーたちを高く評価したい。
これは、この事件に対する実に素晴らしい判決であり、これから罪を犯そうとしている者たちに対して、こうした絶滅の恐れのある植物を採掘することは断じて割に合わないという強いメッセージとなるだろう。

事件に関わっていた違法採掘者は4人で、12本のEncephalartos lehmannii(別名Karoo Cycad、ヒメオニソテツ)のヨハネスブルグへの密輸を企てたとして、2014年に逮捕された。
ヒメオニソテツは、2007年2月23日に発行されたNational list of Threatened or Protected Species((仮)絶滅危惧種または保護種の全国リスト)に保護種として記載されており、また世界的には絶滅危惧種に関するIUCNレッドリストで準絶滅危惧種として評価されてきた。

裁判は2015年6月24日、ジャンセンビル地方裁判所で、Rene Esterhuize判事の下で行われた。
違法採掘者のうちの3人、Shadrack Matambo、Desmond ManodawafaおよびAlex Khozaは、執行猶予なしの5年の禁固刑を宣告された。
4人目のSibusiso Khumaloは、ソテツの違法採掘で過去に2件の有罪判決を受けていたために、より長い10年の懲役刑が宣告された。
犯行に用いられた車両も押収され国に没収された。

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2016年7月29日 (金)

ヴィルンガ中央山塊でマウンテンゴリラの個体数調査が始まる

翻訳協力:山本 真麻、校正協力:佐々木 美穂子

2015年10月7日 FFI News

マウンテンゴリラの個体数調査を新しく実施することは、国境を越えた今後の保全活動に必要不可欠だ。

本日開始される、Virunga Massif(ヴィルンガ中央山塊)に生息するマウンテンゴリラ(学名:Gorilla beringei beringei)の最新の個体数調査は、同地域での保全活動の効果の評価に役立つのみならず、絶滅危惧IA類のマウンテンゴリラとその脆弱で限られた生息地を守るための今後の取り組みを方向付けるという、重要な役割を担うだろう。

個体数調査は2010年以来初となり、Greater Virunga Transboundary Collaboration(GVTC-ヴィルンガ山地の維持管理を行う国境を超えた協力組織のこと)が指揮をとり、International Gorilla Conservation Programme(IGCP:国際ゴリラ保護計画)とその他のパートナーを通じて、Fauna & Flora International(FFI:ファウナ・フローラ・インターナショナル)とWWF(世界自然保護基金)が支援して実施される。
その2010年の調査では、ヴィルンガ中央山塊の451km2の範囲に、マウンテンゴリラ480頭が生息していると推定された。
この調査地はコンゴ民主共和国、ルワンダ、ウガンダにまたがり、マウンテンゴリラが今でも生息しているたった2つの場所のうちのひとつだ。

「レンジャー、保護活動家、近隣の地域コミュニティの人々による献身的な活動と、ゴリラの生息する3か国の協力し合った取り組みのおかげで、ヴィルンガ中央山塊に生息するマウンテンゴリラの個体数は、ここ20年は着実に増加する傾向にあります」と、IGCP代表のAnna Behm Masozera氏は話す。
「今回の個体数調査がこの増加傾向が続いていることを裏付けてくれることを願っています 」。

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2016年6月 3日 (金)

アフリカゾウデータベースの更新によりゾウ個体数の減少が明らかに

和訳協力:オダウド 陽子、校正協力:石塚 信子

2015年9月28日 IUCN Redlist News

IUCN(国際自然保護連合) SSC(種の保存委員会)のAfrican Elephant Specialist Group(AfESG:アフリカゾウ専門家グループ)が発表したAfrican Elephant Database(AED:アフリカゾウデータベース)の最新データによれば、アフリカゾウの「Definite(確定数:確実に生息している個体数)」および「Probable(推定数注1)」の合計は、2006年から2013年の間におよそ55万頭から47万頭に減少した。
アフリカゾウデータベースは、ゾウの生息国の政府、NGO、その他の専門情報機関などから収集したアフリカゾウの個体数に関する調査データを集約したものである。

これらの最新データはwww.elephantdatabase.org に公開されており、ゾウの推定個体数の情報とともに、生息範囲やその調査方法などの情報も掲載されている。

今回の最新データは、2013年12月31日以前に処理された調査データを含むもので、ゾウの個体数情報を「確定数」、「推定数」、「Possible(可能数注1)」と「Speculative(推測数注1)」に分類している。
このカテゴリーは、AfESGのData Review Working Group((仮)データ評価ワーキンググループ)が長年推し進めてきた厳格な指針に沿ったものである。
AfESGは2014年と2015年の調査データの収集と入力を続けており、情報の処理とチェックが完了するまでは、概算合計には反映されない。

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