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15 魚類

2019年9月 6日 (金)

サメの保護のため貧困と生態系の課題に取り組むリベリア

和訳協力:深井 悠、校正協力:木田 直子

2019年1月25日 PHYS ORG news

George Toe氏は、サメを何匹か捕まえれば漁師の懐が潤い、ひもじい家族を養う一助となった古きよき日々を思い起こす。

15年ほど前には、地元の漁師が危険を冒してリベリア沖に出れば、船に魚を200匹、場合によっては300匹載せて戻ってこれると見込めたものだと45歳の男は回想する。

「今は10匹捕まえるのさえ難しいです」とToe氏は語る。
「今は、何か見つけるまでに45mile(72km)は海に出ないといけません」。

Toe氏の懸念には、世界最貧困国の1つであるリベリアが直面するジレンマが集約されている。
リベリアは、絶滅の危機に瀕しつつも過小評価されることの多い、これらの美しい種の保護に努めているからだ。

毎年何千万匹ものサメやエイが、概して東アジアや東南アジアにおけるフカヒレスープや伝統薬に用いられる製品に対する貪欲な需要を満たすために、海から引き上げられる。

乱獲によって海の健康に壊滅的な影響が生じていると専門家は語る。
しかしこれらの種の保護は、漁獲をきわめて重要な収入源と見なす漁師からの反対に遭うことが多い。

漁はリベリアに住む30,000人を超える人々に生計を立てさせ、リベリア国内で消費されるすべての動物性たんぱく質の2/3を占める。

国連の人間開発指数において、リベリアは189か国中181位と低位置につける。
平均給与は月あたり100ドル(約10,630円、2019年8月31日付換算レート:1USドル=106.3円)で、多くのリベリア人は1日当たりわずか1ドル(約106円)でやりくりしている。

サメとエイの保全には、これらの古くから存在する種の存続だけでなく、商用になる魚資源の維持もかかわっている。

「サメを失うことにより、生態系の著しい不均衡が引き起こされる可能性があるのです」と、運動団体であるEnvironmental Justice Foundation(EJF:環境正義財団)は語る。

サメを捕獲すると、頂点捕食者を欠いた中で大型魚が多くの小型魚を捕食するため、食物連鎖が崩れるのだ。

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2019年7月 2日 (火)

ウナギ類(ウナギ属全種)に関する決定事項の草案

和訳協力:原田 智美

決定事項18.GGおよび18.IIについては常設委員会(Standing Committee)が提案したものであり、また常設委員会の要請を受けて事務局が提案したものは、アスタリスク(*)を付し、イタリック体で表記されていることに留意すること。その他のすべての決定事項は動物委員会(Animal Committee)が提案したものである。

ヨーロッパウナギ (Anguilla anguilla) の生息する国に対し次のように指示する

18.AA 締約国に対し、次の事項を推奨する;

a)ヨーロッパウナギに関して行われたあらゆる無害証明(non-detriment findings)の研究を共有・発表し、稚魚やその他の生きたウナギとして取引されたヨーロッパウナギの無害証明を行うために必要な様々な方法を調査し、必要に応じて相互評価を求め、このような研究やその結果に関して他の締約国、特に集水域やその他の水域を共有している国と協働し、また情報を共有すること。

b)国あるいは地方(または集水域)レベルで明確かつ期間を定めた目標のある、適応可能なウナギの管理計画を策定および/あるいは実施するか、あるいは定期的にその見直しおよび修正を行うこと。ならびに各国内においてウナギの管理に責任を持つ機関やその他のステークホルダー間、また水域あるいは集水域を共有している国家間で連携を強化すること。

c)資源の状態を十分かつ完全に把握することができるよう、資源評価、収量、モニタリング調査の結果、その他の関連データに関する情報を Joint EIFAAC/ICES/GFCM Working Group on Eels (WGEEL) 訳注1) と共有すること。

d)取引されるウナギのトレーサビリティを改善するために、措置を講じるかまたは既存の措置をより効果的に実施すること。

e)生きたシラスウナギまたはウナギの稚魚の取引を制限するために整備したあらゆる措置に関する情報を事務局に提供すること。ならびに、

f)第31回または32回動物委員会における検討に間に合うように、事務局に対し進捗状況を報告または情報を提供すること。

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2019年3月 7日 (木)

サメのCITES附属書掲載種の違法取引を検出する多重リアルタイムPCR法

和訳協力:青木 恵子、校正協力:佐々木 美穂子

2018年11月5日 Science Reports掲載論文要約部分抜粋

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)は、絶滅のおそれのある種の国際取引を、禁止する(附属書I掲載種)、または合法的、持続的かつ透明性を確保した形で実施する(附属書II掲載種)ことを保証する、多国間環境協定である。
ヒレ、身およびその他の部分が利用されている、絶滅の恐れのあるサメ12種は、CITESの附属書IIに掲載されている。

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2019年1月22日 (火)

警察がスペインでクロマグロの違法取引のネットワークを壊滅

和訳協力:鳥居 佳子

2018年10月17日 Illict Trade News Network記事より一部抜粋

ヨーロッパ各国の法執行機関が協力して、スペインにおけるクロマグロの違法販売を含む詐欺事件に関わった人々を逮捕した。

スペイン、フランス、イタリア、ポルトガルおよびマルタの当局がユーロポール(欧州刑事警察機構)に協力して捜査を行った結果、79人を拘留し、80tを超える違法なクロマグロが押収された。
かなりの量の魚とともに、50万ユーロ(約6500万円)、7台の高級車、宝石、時計のほか様々な高級品も押収された。

この詐欺事件の犯罪ネットワークの裏では、年間2500tのマグロの違法取引が行われていたと考えられる。

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2019年1月17日 (木)

男性が発見した、何千もの野生のタツノオトシゴの死体を売る店

和訳協力:Mozz

毎年3700万尾以上のタツノオトシゴが売られている

2018年10月5日  The Dodo記事より一部抜粋

Kevin Laurie氏はこのような光景をかつて見たことなどなかった。
香港の近く、広州にある店の中には、40か50個程の大きなビニール袋が並び、一つ一つの袋の中には無数のタツノオトシゴの干物が入っている。

「一つの店だけで、これだけのタツノオトシゴの干物は見たことがありません」と、フリーの記者であるLaurie氏はThe Dodoに言った。
「多くの場合、タツノオトシゴはほかの海洋生物の干物と抱き合わせで売られていることが一般的です。しかしこの店は、ほぼタツノオトシゴを売ることだけに特化しています」。

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2019年1月15日 (火)

世界最大規模の蛇の狩猟が東南アジア最大の湖に及ぼす影響

和訳協力:松岡 淳子

2018年10月17日 ナショナルジオグラフィック記事より一部抜粋

1997年にユネスコ・エコパーク(生物圏保存地域)に登録されたトンレサップ湖は、東南アジア最大の湖にして、自然の驚異に満ち溢れた場所だ。
例年6月頃から数か月間続く雨季には、増水で湖の面積が最大6倍にまでなり、乾季には元の大きさに戻る。
この湖の大きさの伸縮の繰り返しは心臓の鼓動のような働きをするもので、トレンサップ湖の名前の由来でもある川を通じて湖が満ちたり引いたりする。
それに最も役立っているのはメコン川だ。

トンレサップ湖の経済的な価値は非常に高い。
年間に捕られる魚の量は、少なく見積もって50万tであり、これは北米のすべての川と湖を合わせた漁獲高を上回る量だ。
そして何百万人ものカンボジア人の食を支えている。

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2018年12月29日 (土)

EU内でのウナギの違法取引は「最大の野生生物犯罪」

和訳協力:矢内 一恵

2018年11月20日  AFP通信記事より一部抜粋

自然保護活動家らの警告がますます増えているにもかかわらず、合法・非合法を問わず、いまだに毎年何百tものウナギが漁獲されている。
EU諸国の中ではほかのどの国よりも多く漁獲しているフランスでは、この問題は政治的な様相を帯びてきている。

ウナギ類の保全のための活動を行う持続可能なウナギグループ(SEG)のAndrew Kerr議長は、AFP通信に次のように語った。
「生息地を失ったこと、また我々がヨーロッパ内でのウナギの回遊経路に対して行ってきた行為によって、ウナギの資源量は30年前と比較するとおよそ10%しか残っていないのです」。

ウナギ資源が激減したことで、政府や法執行機関は何らかの対策を取り始めている。
ウナギは現在、絶滅危惧種の取引に関する国際条約であるワシントン条約(CITES)の附属書に掲載されており、その結果、厳格な国ごとの漁獲枠が設定されているのだ。

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2018年12月22日 (土)

セネガル、スリランカ、メキシコが見過ごされてきたサメのために立ち上がる

和訳協力:小川 聖子

2018年10月2日 National Geographicニュースより一部抜粋

本日、セネガルとスリランカの政府が、来年のワシントン条約(CITES)の締約国会議(CoP)で、世界で最も絶滅の危機に瀕しているサメ数種を保護するための提案をすると発表した。
CITESとは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約のことである。

この素晴らしい発表は、CoPとCoPの間に開催される条約締約国の政府組織からなる、CITES常設委員会の年次総会で行われた。
提案はセネガルとスリランカによるもので、大型のサカタザメの仲間(しばしばサメに分類される平らなエイ)とトンガリサカタザメの仲間の16種がCITES付属書IIに指定することで保護され、それによりこれらの種のヒレおよびその他の製品の国際取引が初めて規制されることにだろう、と発表した。

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2018年12月 8日 (土)

最新報告:フカヒレへの食欲が絶滅危惧種のサメの個体数を減少させる

和訳協力:長谷川 祐子、校正協力:久保 直子

2018年9月13日 Wildaid News

雑誌『Marine Policy』に掲載された最新の論文によると、世界のサメ漁獲量は1960年以降2倍以上に増え、シュモクザメやヨゴレなどの絶滅の恐れのある種の個体数はこの数年間で90%以上減少したという。

University of Hong Kong(HKU:香港大学)、University of British Columbia(UBC:ブリティッシュコロンビア大学)に事務局を置くSea Around Us((仮)私たちの周りにある海)運動およびWildAid(ワイルドエイド)に所属する研究者らが行った調査では、絶滅が危惧されるサメ個体群に対する漁獲の脅威は劇的に増加しており、今現在、消費者がフカヒレ製品を食べないようにすることが、かつてないほど喫緊であることが明らかになっている。

Sea Around Usのデータは、世界のサメ漁獲量が過去60年間で140万tと2倍以上増加したことを示している。
乱獲によって「サメ類の60%近くが脅かされているのです。これは脊椎動物分類群の中では最も高い割合になります」と、筆頭著者で香港大学のSwire Institute of Marine Science(SWIMS:太古海洋科学研究所)に所属するYvonne Sadovy教授は述べた。

香港は、世界で取引きされるすべての乾燥フカヒレのうち約半数が運ばれる通関港で、乾燥フカヒレはそこから中国本土へ再輸出されることが多い、とSadovy教授は付け加えた。
2017年の調査では、香港の魚介類の乾物を扱う店で販売されているのが見つかったフカヒレの33%が、International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)により絶滅危惧種(絶滅危惧IA類、絶滅危惧IB類、絶滅危惧Ⅱ類のいずれか)に指定されている種のものだったことが明らかになった。

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2018年11月24日 (土)

ウナギへの日本の食欲がウナギをクロマグロと同じ運命に導くか

和訳協力:坂本 義教

2018年7月6日 The Guardianニュースより一部抜粋

ウナギの資源量は1960年代の数分の一でしかなく、過剰消費が続けばウナギもクロマグロと同じ運命を辿ることになりかねない、と保護論者は述べている。

2013年、環境省はニホンウナギを絶滅危惧種に指定した。
翌年、IUCN(国際自然保護連合)はニホンウナギを絶滅の恐れのある種のレッドリストに追加し、過剰消費を咎め、ニホンウナギが産卵し成長する河川や沿岸地域での環境への悪影響を与える行為を非難した。

日本が太陰暦の土用の丑の日(今年は7月20日と8月1日にあたる2日間)に向けた準備を始めると、ウナギの窮状に対してよりはっきりと焦点が当てられるようになった。
この日は、伝統的に一年で最も暑い日であると考えられている。

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