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2021年11月 2日 (火)

クロマグロ産卵場における致命的な漁具に対するトランプ政権による許可の差し止めを求め複数の団体が提訴

和訳協力:堀込 奈穂子、校正協力:長縄 英里香

2020年4月29日 EARTHJUSTICE News

政府はクロマグロ個体数の再構築のための規制をなし崩しにしようとしている

メキシコ湾でタイセイヨウクロマグロの大群が、唯一分かっている産卵場に集まろうとしているまさにその時、複数の自然保護団体が、本種の個体数を減らしかねないトランプ政権による手続きの改訂の差し止めを求めて訴訟を起こした。

アースジャスティスは今日、メリーランド州シルバースプリングで、Healthy GulfおよびTurtle Island Restoration Networkら複数団体を代表して、アメリカ海洋漁業局、海洋大気庁、商務省を提訴した。

これらの団体はアメリカ海洋漁業局が4月2日に通した新規則に異議を唱えている。
新規則とは、マグロの遠洋延縄漁に使用する延縄に関する重要な規制を撤廃するものである。
延縄には1マイル(1.6㎞)あたり30個もの鉤針が付いており、5~40マイル(8㎞~64㎞)に拡げることができる。
従来の規制は4月から5月の間、クロマグロの産卵場にも適用されており、その時期は産卵の最盛期にあたる。
タイセイヨウクロマグロは、数百から数千マイルもの距離を移動し、温暖な産卵場に到達する。

アースジャスティスのAndrea Treece弁護士は、「アメリカ海洋漁業局の決定は、クロマグロの個体群の基盤そのものを脅かすものです。ここは今分かっている唯一のクロマグロの産卵場です。産卵に集まるクロマグロを捕獲して殺すことは、健康で繁殖可能な成魚を取り除き、それらの個体群への貢献を妨げることになり、個体群に害を及ぼします」と述べている。

合衆国連邦および国際的な漁業規制では、商業漁業者に対しクロマグロの産卵場でクロマグロ漁をすることを禁止してきた。
しかし未だに、他種のマグロやメカジキ漁を行う時の「混獲」として、クロマグロの一定数の捕殺が許可されている漁船もある。
寿司で珍重される魚を水揚げすることへの金銭的インセンティブが商業船をさらにおびきよせ、苦境に陥っている個体群を弱体化させる脅威となっている。
2015年、アメリカ海洋漁業局は、4月から5月の間のメキシコ湾の特定海域における遠洋マグロ漁において、延縄の使用を禁止することによって、その脅威に対応することとした。

連邦政府のデータからは、延縄をこれらの重要な区域から締め出すことによって、実質的な違いを生むことが分かる。
2015年に連邦により産卵場における新しい漁業規制が設けられた際には、メキシコ湾におけるクロマグロの死亡数は70%減少した。

クロマグロの産卵場にとって重要な保全策を、今や断ち切ろうとするトランプ政権の手続き改変の決定は、「当局のデータや経験とは顕著に対照的なものであり、国内法および国際的な条約についての、政権が果たすべき義務に違反している」と訴えている。

新規則はSpring Gulf of Mexico Gear Restricted Area ((仮)春期メキシコ湾延縄禁止海域)でのクロマグロの捕殺を、混獲として認めることになるだろう。

訴訟では、トランプ政権の新規則が連邦マグナソン・スティーブンス漁業保存管理法、大西洋マグロ条約法、国家環境政策法、行政手続法に抵触していると主張している。

訴状では、アメリカ海洋漁業局の新規則が、「利用可能な最良の科学に基づく管理措置を通じて乱獲を防止・終結させ、国際条約の義務に従ってクロマグロを保護するために必要な対策を定め、すでに苦境にあるクロマグロ個体群について、繁殖可能なクロマグロ成魚の産卵最盛期における混獲と死滅の増加させることを認めることの影響を真剣に検討するという、基本的な義務に違反している」としている。

訴状では、こうも指摘している。
トランプ政権による手続きの改訂は「これら実証済みの保全および管理のための対策がどのようにクロマグロの個体数に影響を与えるかについて意義ある分析もせずに、この対策を削除した。さらにアメリカ海洋漁業局は、この海域を延縄解禁にすることがいかに他の漁獲対象でない種や混獲される種に影響を与えるかについても分析していなかった。海洋漁業局独自のデータで、延縄は他の数十種にわたる何千もの個体を捕捉し、傷つけ、殺してしまうことが明らかにわかっていたにもかかわらず、である。その数十種には、オサガメやアカウミガメ、ヨゴレなど危機にさらされていたり、絶滅の恐れがあったりする動物や、ニシマカジキやクロカジキなど、他の乱獲されている魚種も含まれる」。

クロマグロは体長3m近くになる上位の捕食者である。
その魚雷のような形や、特殊な筋肉が胸びれを体のくぼみに収納することで、時速35マイル(約56㎞)もの速さで泳ぐことを可能にしている。
平均体重400~500ポンド(約180~230㎏)にまで育ち、なかには1,500ポンド(約680㎏)になるものもある 。

「トランプ政権は、この壮麗な生き物を守る法的義務があるのに、改訂される手続きは、守るどころか連邦政府自身の科学研究さえ無視しています」と言うのは、Healthy Gulfでキャンペーン・ディレクターを務めるRaleigh Hoke氏だ。
「科学的研究は、クロマグロの産卵場を保護することが個体群の再構築に役立つと明確に示しています」。

「延縄漁業の規制はクロマグロを'混獲'から守るだけではないのです」とTurtle Island Restoration Network のAnnalisa Tuel氏は言う。
「規制は、キハダ漁やメカジキ漁での混獲で日常的に捕殺されているクロマグロ以外の80種にも利益をもたらしているのです。すべての生物種はより大きな食物網の中での役割を演じており、そのすべてが健全な生態系とメキシコ湾にとって重要なのです」。

ニュースソース:
https://earthjustice.org/news/press/2020/groups-sue-to-stop-trump-administration-from-allowing-deadly-gear-in-tuna-spawning-grounds

 

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