ディスコライトでパニック:ボツワナのチョベ地区におけるアフリカゾウの侵入を防ぐ太陽光発電ストロボライト
和訳協力:片山 亜衣子、校正協力:山田 寛
2020年7月7日 Oryx掲載論文要約部分抜粋
要約
人間と野生のゾウの相互作用を管理することは、保護地域の内部または保護地域沿いに農地や都市が拡大した結果として増加している複雑な問題である。
負の相互作用を緩和するには、人間とゾウの競合を減らし、共存を促進する新しいツールの開発が必要である。
多くの研究では、アフリカとアジアのゾウの生息域でいろいろな緩和技術が検証されているが、成功の度合いはさまざまである。
最近では、ライオン(学名:Panthera leo)を村落や柵囲いから遠ざけるための潜在的な緩和戦略としてストロボライトが提案されているが、この技術はこれまで、人間とゾウの負の相互作用を減らすかどうかの検証は行われていない。
2年間(2016年11月~2018年6月)にわたり、ボツワナ北部のチョベ森林保護区およびチョベ国立公園に隣接するコミュニティの18名の農家と協力して、アフリカゾウ(学名:Loxodonta Africana)を遠ざける太陽光発電ストロボライトバリアの有効性を検証した。
ゾウが太陽光発電ストロボライトバリアのある場所を通過する可能性は高かったが(これは、過去にゾウの被害を受けた場所に焦点を当てたため、おそらく選択バイアスがかかった結果であった)、このようなバリアのない対照区に比べて、このような対策が行われた場所に侵入する可能性が低いことが示された。
我々の調査結果は、農村地域における人間とゾウの負の相互作用を減らすためのストロボライトバリアの有効性を示している。
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