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2020年6月23日 (火)

公海での生物多様性保護に求められる移動性海洋保護区

和訳協力:長縄 英里香、校正協力:鈴木 康子

2020年1月16日 PHYS ORG News

各国指導者は、世界の海洋環境の大部分を占める公海に適用される法律の改訂に取り組んでいる。
これは気候変動下における生物種の移動に合わせて、保護区を移動させることを可能にする新たな取り組みを導入するまたとない機会であると、今週、海洋科学者が述べている。

1月17日発刊の科学雑誌『サイエンス』に掲載された論文において、科学者らは1982年に採択された「海洋法に関する国際連合条約」(UNCLOS、通称「国連海洋法条約」の改訂において、国連が移動性海洋保護区を盛り込むよう主張している。

「動物がひとつの場所にとどまっていないことは明らかです。多くが広大な海域を移動しており、その範囲は時と場所によって異なります」と、この論文の筆頭著者であるワシントン大学ボセル校で回遊性海洋生物の研究を行っているSara Maxwell助教授は述べている。
「固定した海洋保護区を設けても、気候変動が起これば保護しようとしている動物がその場所から移動してしまう可能性があります」。

バラク・オバマ前大統領、ジョージ・W・ブッシュ前大統領、そして俳優のレオナルド・ディカプリオ氏らが、海洋保護区(MPAs)となっている広大な海域の海洋環境の保護を支持していることはよく知られている。
しかしこれらのような広域な海洋保護区でも、食物や繁殖地を求めて海洋全域を移動するウミガメ、クジラ、サメや海鳥といった移動性の高い生物種を保全するためには十分ではない。

著者らは気候変動がさらに問題を複雑にすると主張する。
種、生息地、生態学的群衆が移動してしまえば、設定された保護区は機能しなくなるだろう。

「気候変動を鑑みれば、過去のやり方を未来に当てはめることはできないでしょう」とMaxwell氏は述べる。
「種を保全する必要性はますます高まり、そのためにはよりダイナミックかつ革新的な手法を適用する必要があるでしょう」。

Maxwell氏の調査では、ウミガメや海鳥、その他の海洋生物の動きを宇宙から追跡するために、衛星に情報を送信するタグを使用している。
これは海洋生物をリアルタイムで保護するために活用され始めている新しい技術である。
世界各国が、状況に応じたルールを策定するために、動的管理として知られている技術、例えば動物に装着する衛星通信型タグや、船舶によるGPS追跡、海洋モデリングといったツールを管理手法に取り入れることを始めてから、わずか10から15年しかたっていない、と彼女は言う。

「我々がこうした管理手法を採用し、実現できることを示すまでは、誰も可能だとは思っていませんでした」とMaxwell氏は述べる。
「しかし、動物がどの海域にいつ移動するのかをもっと理解できれば、それらの情報を利用してより適切に彼らを守ることができるのです」。

現在、数か国が沿岸から200海里内で独占的に漁業を行うにあたり、動的管理戦略を取り入れているとMaxwell氏は言う。
さらに少数ではあるが、沿岸から遠く離れた海域においても自国籍船のために動的管理戦略を取り入れている国もある。

例えば、TurtleWatchプログラムは、意図せぬ絶滅危惧種の捕獲を減らすため、海面の水温がアカウミガメやオサガメの好みであるハワイ北部の海域を自主的に避けるよう米国籍の漁船に要請している。
オーストラリアは、商業的に貴重で絶滅危惧種として漁獲量が割当管理されているミナミマグロの存在を公海上においてモデルが予測した時期と海域では、延縄漁船の操業を行わないとしている。

「新しい技術は、海洋保全のための動的アプローチを可能にすると同時に、気候変動対策に必要なものです」とMaxwell氏は述べる。

科学者らは今回新たに発表した論文で、国際社会にこの新しい管理戦略を採用することを奨励し、またこの戦略を地球の海の約2/3を占める公海で広く活用することを強く求めている。

「我々は、国連条約の文言が移動性海洋保護区と動的管理を明示的に含むよう改訂されることを望んでいます。そうすることで、これらが今後海の大部分を保護するための選択肢になるのです」とMaxwell氏は述べた。

ニュースソース:
https://phys.org/news/2020-01-mobile-areas-biodiversity-high-seas.html

 

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