コンゴ共和国がゴリラやゾウの住処となる新しい国立公園を指定
和訳協力:加藤 有起枝
2018年11月14日 MONGABAY記事より一部抜粋
コンゴ共和国は5番目の国立公園を正式に指定し、大型類人猿やマルミミゾウのほか、絶滅の危機に瀕している野生生物の保護に乗り出すこととした。
新しいOgooue-Leketi国立公園は3,500km2に及び、隣接するガボンのバテケ高原国立公園に境界を接している。
2つの国立公園は合わせて5,500km2以上になる国境を越えた保護地域を形成している。
Ogooue-Leketiは、バテケ高原景観の一部でもあり、砂丘の上に広がる緩やかな起伏の広大なサバンナが、長い帯状の密林とターコイズブルーの色をした川が流れる谷に遮られたユニークなパッチワーク状の景観をなしている。
このサバンナ-森林複合地域は、2004年以降国の森林経済省とともに調査を行っている、野生生物保護協会コンゴプログラムのプレスリリースによると、コンゴ共和国以外では見られない数種の絶滅危惧種の生息地となっている。
2009年にIUCN(国際自然保護連合)が、絶滅の危機に瀕している絶滅危惧IA類のニシローランドゴリラや絶滅危惧II類のチュウオウチンパンジー(チンパンジーの亜種)を保護するための優先的な保護地域として指定した地域が、今日の公園の中にあると、野生生物保護協会のコンゴ共和国支部代表のMark Gately氏は語った。
新しい公園の森林の部分は、マルミミゾウ、アカスイギュウ(アフリカスイギュウの亜種)、アカカワイノシシ、象徴種であるマンドリルを含む数種のサルのような、他のいくつかの種の生息地でもある。
国立公園のサバンナの部分もまた多くの野生生物を受け入れている。
公園には少なくとも6種のカラハリ砂漠固有の希少なサバンナ植物が生育しており、バテケ高原を形作る基礎となっている。
他にも、サバンナダイカーやヨコスジジャッカル、数種の鳥などがサバンナの固有種などが生息している。
国立公園地域は実際にバードライフ・インターナショナルによって2007年に鳥類保護のための高度に重要な地域とされていた。
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