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2018年12月 6日 (木)

コンパニオンアニマルとしてのエキゾチックアニマルをめぐる動物の福祉と安全

和訳協力:日高 穂香、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2018年7月10日  Faunalyticニュース

現在私たちは、人間がほかの動物をコンパニオンアニマルとして飼い始めた約17,000年前と比べ、動物についてはるかに多くの知識を持っている。
今日では、動物の福祉や、動物と共に暮らす人々や動物を運ぶ人々の安全を守るための様々な地域政策や国際政策が存在する。
コンパニオンアニマルとしてのエキゾチックアニマルの取引や飼育について広く検討を行ったこの論文は、ペットとしてのエキゾチックアニマルの取引は規制が不十分であり、表示制度を採用すれば無知な買い手から動物たちをよりしっかりと守れる可能性があることを示している。

「エキゾチック」という言葉は、ヘビやカエル、魚など、独特の生物学的または環境的なニーズを持つ様々な動物に対して使われてきた。
筆者らによれば、一般にエキゾチックアニマルとは「その地域に本来生息していない動物、あるいは家畜化されていない動物」と捉えられているという。
しかし、在来種や家畜化された度合いが様々な程度の種もエキゾチックと呼ばれる可能性がある。
科学者たちは、コンパニオンアニマルのうち、このようなカテゴリーに当てはまるすべての動物たちが何を必要としているかを十分には理解しておらず、その福祉を確保する方法に至ってはもっと理解できていない。

研究によると、取引業者やエキゾチックアニマルと共に暮らす人々も同様に、知識に乏しいという。
売り手がその種に対しての確かな情報も持たない中で、家庭での飼育に適していると言って売り込むことも多い。
種の保全や生態系への悪影響、人畜共通感染症の蔓延といった懸念もある。

毎年コンパニオンアニマルとして取引されるエキゾチックアニマルの数は不明だが、世界中では数十億匹にも上ると推計されている。
この論文によれば、2000年から2013年の間に、重量977kg(約2154ポンド)におよぶ「野生生物」の標本110億体がアメリカに輸入された、と報告する研究もあるという。
世界のエキゾチックペットの取引のうち25%が違法であり、その割合が44%に上る地域もあると、研究者たちは見積もっている。
コンパニオンアニマルとしてのエキゾチックアニマルは、飼育下繁殖個体と野生動物を捕獲した個体のいずれかであるが、そうした動物たちを現地や海外の買い手に供給するための輸送手段は様々である。

取引の対象となる種は多岐にわたる。
魚類や鳥類は最も種類が多いと見られ、別々の研究で、それぞれ少なくとも4,000種に上ると示されている。
別の研究によれば、世界中で290種類の哺乳類と550種類のは虫類、170種類の両生類が取引されているという。
種数は合わせて13,000を超えると考えられるが、この推計には品種改良によって生み出された「型)」は含まれていないとみられる。

完全には理解が進んでいない種もあるため、エキゾチックペットを扱う業者はそういった種を、ペットを初めて飼う人に適した「飼いやすい」動物として売り込むことができる。
ASPCA(米国動物虐待防止協会)やAnimal Protection Agencyなどの動物愛護団体は、エキゾチックペットは実際には非常に飼育が難しいものだと認めている。
1年間に販売されるもののうち、は虫類では75%、魚類では90%ほどが、不適切な飼育環境のために死ぬと報告されている。
また、エキゾチックアニマルは人にとって害となる可能性もある。
エキゾチックアニマルとともに暮らす人々は、人畜共通感染症にかかる「割に合わないリスク」を持っていると考えられるからだ。

理由は定かではないが、売り手や買い手への教育努力はうまくいっていない。
エキゾチックアニマルを飼うことを、いかがわしい趣味や自己愛の特性、社会から認められたいという欲求などにつながるものだ、とする研究もある。
つまり、エキゾチックアニマルの買い手や飼い主は、実際は動物に特に関心があるわけではないのかもしれない。
トカゲを飼う人に関するある研究では、彼らはトカゲを入手する前にはトカゲに対する一般的な興味を持っていたが、最終的には十分な世話をしなくなったという。
エキゾチックアニマルを保護区やケアセンターに放棄するのも珍しいことではなく、世話が思っていたよりも難しかったというのがよくある理由だ。
一方で、ネグレクトによって保護区に行きつく動物もいる。

明確な「消費者へのアドバイス」があれば、エキゾチックアニマルの福祉が改善される可能性があると、筆者らは言う。
例えばおもちゃのカメは、購入者の害になるかもしれないような特徴(例えば子供の誤嚥につながるようなパーツなど)をラベルに表示しなければならない。
しかし本物のカメは、購入者が安全な形で適切な世話をする方法を理解しているという保証のないままに購入できてしまう。
動物と人、双方にとっての安全を確保するのに有効と思われるシステムが、消費者安全ガイドのように注意事項を伝える「ポジティブリスト」だ。
ポジティブリストは獣医師からの圧倒的な支持を得ており、カナダやヨーロッパの複数の地域で検討中または作成中の状態にある。

ある種がコンパニオンアニマルに適切かどうか見極めるモデルもいくつか考案されている。
筆者らは、ペットとして飼う難しさに応じて動物を「簡単」「普通」「難しい」または「非常に難しい」のカテゴリーに分ける、WarwickらのEMODEというシステムを推奨している。
EMODEでは6つの質問に基づいて総合評価の数値を算出し、その種のカテゴリーを決める。
注目すべきことは、この論文の筆者の中にはEMODEの開発に関わっている者もいるが、それにより経済的利益は得ていない、という点だ。
EMODEはインターネット上で無料で利用できる。

結論として、EMODEのランキングによってデータベースを維持し、種のポジティブリストを作成することにより、コンパニオンアニマルとしてのエキゾチックアニマルの福祉や公衆衛生、そして人間の安全を向上させ得るだろう、と筆者らはいう。
彼らは、このような取り組みによって、エキゾチックペットの取引に待ち望まれていた秩序がもたらされ、うまくいけば業界に強い責任感が求められるようになる、と主張している。

注1:型(morph)とは、同一種の個体間で形態が異なるものを意味する。

ニュースソース:
https://faunalytics.org/exotic-companion-animals-animal-welfare-and-public-safety/#.W2j-hW54jBY.twitter

 

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