オキアミ会社、南極海の脆弱な地域での漁業中止に同意
翻訳協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)
2018年7月13日 Nutritional Outlookニュースより一部抜粋
グリーンピースのアクションキャンペーンに誘発され、南極海のオキアミ漁を行う会社が、南極の脆弱な地域でのオキアミ漁をやめることに同意した。
すべてのオキアミ漁を行う会社がそれを約束したわけではないが、オキアミ漁を行う会社の85%ほどが同意したと推定される。
脆弱な地域でのオキアミ漁を行わないとしたのは、アーカー・バイオマリン社やリムフロスト社、CNFC(中国漁業国際社)、Insung社、Pesca Chile社などである。
商業用のオキアミ漁は数十年ほど以前より行われ、水産養殖やダイエットサプリメント市場によって部分的に支えられてきた。
近年は、オキアミにオメガ3脂肪酸が豊富に含まれていることから、魚由来オイルのサプリメントの代替品としてクリルオイルが登場した。
オキアミは、人間を支えてきたように、南極海の食物網の一部として必要不可欠であり、だからこそ保護されなければならない。
ペンギンや鰭脚類、クジラ、その他の海洋動物にとっても、彼らの食料としてオキアミの安定確保が必要だ。
ノルウェー・オスロの企業であるアーカー・バイオマリン社の代表取締役副社長Kristine Harmann氏は、Nutritional Outlookのインタビューで以下のように答えた。
「我々が漁を行う南極海の生態系を守ることは、我々が成すべきことの一部なのです。また常に漁を行う環境に配慮する努力を行うことは、ビジネスを長期的に行い、商品に付加価値をつける戦略の一部でもあります」。
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