ゴリラの聖域である熱帯雨林、コンゴの石油開発に許可が下りるか
和訳協力:木田 直子
2018年6月27日 Bloombergニュースより一部抜粋
コンゴ民主共和国は、世界的に有名な2つの国立公園での石油開発を許可すべきか検討している。
原油探査の許可が決定されれば、現在生き残っているとされる約1,000頭のマウンテンゴリラのうちの多くが生息するヴィルンガ国立公園と、世界で2番目に大きな熱帯雨林保護区であるサロンガ国立公園が脅かされる可能性がある。
コンゴ民主共和国には、大西洋岸沿いの古い鉱区からの原油の産出を、1日あたり25,000バレルから増産する計画があり、この計画の提案を議論するための委員会の設立が現在進行中だ。
「私たちは今ちょうど、この組織を超えた委員会を立ち上げている最中です」と、コンゴ民主共和国石油省のEmmanuel Kayumbaチーフは、首都キンシャサにおけるインタビューで語った。
ナイロビに拠点を持つアフリカ野生動物保護財団によれば、マウンテンゴリラは非常に絶滅の危惧が高いという。
マウンテンゴリラは主にコンゴ民主共和国の東部と近隣のウガンダやルワンダに生息し、この類人猿を見るために料金を払って森林に分け入る観光客を惹きつける観光資源となっている。
ヴィルンガ国立公園には600頭以上のマウンテンゴリラが生息しており、過去20年間に、動物たちを守るために170人以上のレンジャーが殺されている。
サロンガ国立公園は、1970年にボノボやコンゴクジャクなどの固有種を保護するために設立された。
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