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2018年5月26日 (土)

NUSの研究で、野生生物の国際取引の過小報告に関する貴重な所見が明らかに

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:長井美有紀(Myuty-Chic)

2018年2月12日 National University of Singapore Press Releases

調査の結果、違法または合法な野生生物取引の大部分についてまだよくわかっておらず、そのことが規制や保全の努力を妨げていることがわかった。

National University of Singapore (NUS:シンガポール国立大学) の研究者らは、国際的な野生生物取引データの詳細な研究を行い、野生生物取引に関するいくつかの重要な傾向を明らかにした。
調査結果は、市場原理が世界中の野生生物製品の景況を活性化させ、また、野生生物の違法取引と合法取引に対する我々の理解が、地球上の特定の種や地域に偏っていることを示している。
調査結果はまた、野生生物取引のネットワークが想定以上に複雑で、法施行や保全の努力を阻害していることも示唆していた。
Convention on the International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora (CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称ワシントン条約) などの規制当局は、この情報は、既存の保全活動や政策を改善するのに活用できるとしている。

この研究の筆頭著者であり、NUSの理学部生物科学科の博士課程の学生であるWilliam Symes氏は次のように述べている。
「野生生物を持続的に利用できないほど捕獲することは、対象種の個体数の減少や絶滅を招くことになるため、国際的な野生生物取引を活性化する要因を我々が理解することは非常に重要です。現在、限られた種についての合法的な取引に関するデータベースはありますが、そのデータは政府の年次報告書に依存するものであり、産業の全体像が把握ができていないために、国内法が緩い場合や政治的な統治状況が悪化することにより支障が生じます」。

新しい、過少報告に重きをおいたモデルを用い、研究者らは、2004年から2013年の間の哺乳類、鳥類および爬虫類の3つのグループにわたる37万件以上の野生生物取引記録について、包括的に分析と比較を行ってきた。
この分析によって明らかになった主な点は以下の通りである。

・アメリカに輸入される違法な野生生物製品の殆どは、カナダやメキシコ、中国からのものである。

・アメリカに輸入された違法な野生生物製品のうち、アフリカや中央アジア、東欧、太平洋諸国からのものは防ぎにくい傾向にあったようだ。そのことは、これらの地域に複雑な取引ネットワークと、合法市場を通じた違法製品のロンダリングの潜在的な存在の可能性を示唆するものである。

・哺乳類や鳥類、爬虫類の取引にはそれぞれ異なる誘因や市場があり、効果的に保全を進めるには、これらの違いを考慮した規制と監視が必要であることが示唆される。

・CITESの規制がうまくいくのは対象となる製品によるものであり、ランや木材、サンゴなどのあまり研究されていない種群の取引は、CITESの規制があまりうまくいっていないようである。

得られた所見を指針として用いることで、規制当局は保全のための資源をより効率的に配分することができる。
「この研究の結果から、規制機関が既存データベースを超えて正しい数値を予見し、野生生物の保全活動において、現在の野生生物取引についての理解が不確実であることを考慮する必要があることが明確になりました。例えば、我々が世界規模での絶滅を招くような取引を防ぐためには、あまり研究されていない種や、汚職がまん延する国での取引に対する規制や監視の能力を向上させることが必要不可欠なのです」と、NUSの理学部生物学科の准教授であり研究の共著者であるRoman Carrasco氏は述べた。

この研究は科学雑誌『Biological Conservation』の2017年12月号に掲載された。

ニュースソース
http://news.nus.edu.sg/press-releases/underreporting-wildlife-trade

 

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