地球の半分は野生生物に渡すべき?
和訳協力:西田 実幸
2018年2月18日 The Guardianニュースより一部抜粋
オランウータンが暮らす森と引き換えに作られるパーム油プランテーションの拡大によって、2050年までに少なくともあと45,000頭のオランウータンがいなくなるだろう、と環境保護論者は言う。
地球上で最も目立つ生き物のひとつであるオランウータンは、コガシラネズミイルカやジャワサイ、ニシローランドゴリラ、アムールヒョウなど、現在劇的に減少が続いている多くの種とともに、忘れ去られようとしている。
これらの生き物は、人類の狩りたい・利用したい・開拓したいという衝動によって犠牲となった、タスマニアタイガーやドードー、ハシジロキツツキ、ヨウスコウカワイルカにすでに降りかかった運命によって脅かされている。
その結果、人類はまもなく野生生物がいなくなった世界に取り残されてますます孤立化し、飼い馴らされた生き物とその寄生生物だけとともに生活するようになる、と科学者たちは警告する。
この恐ろしいシナリオは、ロンドンで2月27~28日にかけて開かれる重要な会議―Safeguarding Space for Nature and Securing Our Future―の背景要因となっている。
ある最近の報告によると、人類が野生生物を食料とするために持続不可能な数を殺傷したり、その生息環境を汚染したり、破壊したりしたために、過去40年で地球上の野生生物の数が半減しており、おそらく今後それ以上に悪い状況になるという。
科学者たちは、喫緊の行動が必要だという。
この点は、2010年に日本で開催された大規模な国際会議(生物多様性条約第10回締約国会議)において承認されており、各国政府は2020年までに地球上の陸域17%および海域10%の保護地域のネットワークを設立することで合意している。
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