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2017年11月 7日 (火)

日本は象牙製品にノーと言えるのか

和訳協力:柳川 さやか、校正協力:清水 桃子

2016年12月13日  African Conservation Foundation News

私はイギリスの外交官と結婚した一日本人女性である。
3~4年毎に異動があり、ケニヤに4年滞在の後、現在はマラウイに住んでいる。
ケニヤにいたころから、ケニヤ、ザンビア、南アフリカ共和国のたくさんの国立公園や鳥獣保護区に訪れ、アフリカの豊かな自然を享受してきた。
悲しいことに、どの公園でも密猟の深刻な被害に悩まされていると知った。
主にゾウやサイが、牙や角を狙った密猟の犠牲になっており、マラウイも例外ではない。

マラウイでは、密猟によりゾウの数が激減している。
1980年代に比べ、ゾウの数は半分に減少した。
密猟者のわなや銃による傷で、ゾウはじわじわと痛みに苦しみながら死んでいく。
母ゾウが殺された場合、子ゾウも死ぬ可能性がある。
人間の象牙への貪欲かつ不必要な欲望を満たすためだけに、ゾウは残酷に殺されている。

これは動物福祉の問題だけにとどまらない。
この勢いでゾウが殺されれば、この地球上から永遠にゾウが消滅することもあり得る。
野生生物の観光業に頼っているマラウイなどの国は、経済成長に必要な貴重な資源を失うことになるのだ。

さらに、野生生物の違法取引は世界で4番目に規模が大きい国際犯罪であり、マラウイも国際犯罪組織による違法象牙の輸送ルートとなっている。
このこと自体が国の安全保障を脅かしている。

Lilongwe Wildlife Trust(リロングウェ野生生物トラスト)はマラウイの野生生物とその生育・生息地を守るNGO団体で、一連の象牙取引反対キャンペーン運動にも参加しているが、私は昨年ここでボランティアとして働きはじめた。
今までで最大の成果は「Say No to Ivory Trade((仮)象牙取引反対と言おう)」のビデオ制作で、ビデオではマラウイの大統領、大使や名誉領事15名の力強い「Say No to Ivory」のメッセージをマラウイの観光客や現地の人に発信している。
このビデオは4月に大統領から発信され、メッセージはテレビやSNS、マラウイ中の空港のスクリーンで配信された。

大統領がこのビデオを発信した直後、私は休暇のため日本に帰国した。
ある朝、日本の新聞を読んでいたら、木とプラスチックと象牙で作られた印鑑のオンラインショッピングの広告を目にした。
ショックだった。
象牙の広告があったこともそうだが、日本の象牙事情に私がいかに無知であったかを思い知ったからだ。
象牙製品が未だに日本で売られていることを知らなかった。
日本のような経済発展国はずっと以前に象牙取引をやめていると思い込んでいた。

調べたところ、日本では象牙と象牙製品の輸出入は禁止になっている。
だが、すでに国内に入ってきている象牙の取引は合法だった。
所有者は象牙が合法的に取得されたものであると官庁に登録しなければならない。
象牙販売業者は登録が必要である。

しかし、ナショナルジオグラフィック社の調査によると、日本で登録されている象牙の数は増加している。
2010年には500個だったのが2014年には1900個に跳ね上がっているのだ。
同時に日本製象牙製品が海外で売られているのも発見されている。
つまりこの日本の法規制には効力がない。

需要がある限り市場は拡大する。
いったん市場に出たら、その象牙が合法なのか違法なのかを区別することはできない。
その理由から、中国とアメリカは2015年9月に象牙売買をすべて停止し、象牙の需要を減らす努力を始めた。
残念ながら、今月南アフリカで行われたCITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の会議において、世界中の象牙市場閉鎖の決議案に異を唱えた国の一つが日本である。

私は子どもの頃、祖父母の家で象牙製の印鑑と仏像をたくさん目にしたものだ。
子どもの頃は、刺身がどこから来ているのか知らないのと同じで、象牙がどこからどうやって来るのか考えもしなかった。
しかし象牙採取のためにアフリカでゾウが密猟者に殺されていることを今では知っている。
ゾウが罠にかかりひどい傷で苦しんでいる写真や、牙を取り除かれた後の顔のないゾウの死骸の写真をたくさん見てきた。

象牙はタダで手に入るものではない。
ゾウの命を犠牲としているのだ。
実のところゾウの命だけではない。
パークレンジャーが密猟者と戦っており、彼らが犠牲になることもある。
つまり象牙はゾウとゾウの命を守ろうとする人達の血の象徴なのだ。

私は日本の人たちにその事実を知ってもらい、それでもどうしても象牙製品を持ちたいのかと自分に問うてみてほしい。
ほかにも装飾品はたくさんあるのだから、象牙のアクセサリーは必要ない。
もちろん、象牙の印鑑でないものは入手できる。
象牙製品への欲望を抑えることはできないのだろうか。
象牙製品の需要さえなければ市場は消えるのだ。

今年の3月、世界的に著名なイタリア人デザイナーGiorgio Armani氏は、自分のどの製品にも動物の毛皮の使用はやめると発表した。
他の多くのデザイナーが、動物を犠牲にした毛皮を使うのはやめると決断したあとのことだ。
世界は、人間が贅沢するための動物の殺戮から手を引こうとしている。
動物や環境を守り保護する方向に動いているのだ。

日本人も一度立ち止まり、象牙製品を求める価値が本当にあるのかを考え、世界のゾウ保護の動きに続く決断をしてほしい。
日本人には良心があると私は知っている。
だから日本も象牙売買にノーと言える、そしてゾウを絶滅の危機から救う手助けをしてくれると信じている。

ニュースソース:
https://www.africanconservation.org/wildlife-news/can-japanese-say-no-to-ivory-products

 

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