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« 世界野生生物の日2015―今こそ野生生物犯罪について真剣に考えるべき時 | トップページ | マリとブルキナファソの村がゾウの密猟阻止で協力 »

2016年3月 7日 (月)

野生クジラ類の商業目的の生け捕り(LIVE CAPTURES OF CETACEANS FROM THE WILD FOR COMMERCIAL PURPOSES)に関する決議

(UNEP/CMS/Resolution 11.22 (第11回ボン条約締約国会議の決議22))

和訳協力:清田 美弥子
校正協力:久保 直子

商業目的の水族館や巡業で展示するために、CMS(移動性野生動物種の保全に関する条約、通称「ボン条約」)の附属書IおよびIIに掲載されている数種を含む、野生の小型鯨類の個体群を標的とした生け捕りが継続されていることに注意しつつ、

IUCN(国際自然保護連合)が(Species Survival Commission(種の保存委員会)のCetacean Specialist Group(鯨類専門家グループ)の取り組みを通じて)、動物が捕獲によりで飼育されるかもしくは殺されることは、もはや自然環境にある個体群を維持する助けとして有効的ではないために、飼育展示および、または研究のために野生の生きている鯨類を除去することは、偶発的または故意に殺すことに相当することから、生け捕りが管理されず、また徹底した調査および長期観測の計画がないままに実行されるとき、その海域の鯨類個体群にとって深刻な脅威になり得ることを認めていることに注意しつつ、

International Whaling Commission(IWC:国際捕鯨委員会)から、小型鯨類の個体群が持続可能な状態であることが明確でない場合には捕獲の対象にしてはならないとする勧告が定期的に繰り返し出されていることに注意しつつ、

ボン条約の第III条第5項が、附属書Iに掲載されている移動性の種が国内に生息する締約国に対し、原則として附属書I掲載種の捕獲を禁止していることを想起しつつ、

またGlobal Programme of Work for Cetaceans((仮)鯨類に関するグローバルプログラム)に関するボン条約決議10.15では、ボン条約事務局およびScientific Council(科学委員会)に対し、繰り返しを防ぎ、相乗効果を高め、ボン条約およびボン条約の鯨類関連の協定の認知度を高めるために、他の関連する国際フォーラムと協力するための取り組みを継続し、増やすよう要請していることを想起しつつ、

さらに、Migratory Marine Species(移動性海洋生物)に関する決議9.9が、移動性海洋生物が、気候変動はもちろん、混獲、乱獲、海洋汚染、生息環境の破壊や劣化、海中騒音による影響や鯨類の故意的な漁猟などのような、非常に広範囲に渡って影響する可能性のある、多様で累積的、またはしばしば相互作用する脅威に直面することに懸念を表明していることを想起しつつ、

人間が引き起こす鯨類への影響に関する決議8.22が、商業目的の生け捕りの問題に十分に対処していないことに注意しつつ、

決議10.15で、様々な条約、協定およびその他の国際フォーラムの中での各国の立場を調整することで、あらゆる関連部門で鯨類の保全を統合的に進めることを、締約国に緊急に要求していることを復唱しつつ、

ボン条約の下で結ばれた、規程、または適切な計画を持つ、鯨類に関係する全ての地域協定は、生け捕りの問題に関係することを意識しつつ、つまり、

- ボン条約のMemorandum of Understanding for the Conservation of Cetaceans and their Habitats in the Pacific Islands Region((仮)太平洋諸島地域の鯨類およびその生息地の保全に関する了解覚書)のWhale and Dolphin Action Plan((仮)クジラ・イルカ行動計画)(2013-2017)は、太平洋諸島地域のクジラおよびイルカ個体群に対する主要な5つの危機のうちの1つに「direct take(捕獲)」を含み、また計画の目的の1つに捕獲の影響を最小限にすることが含むものである。

- ボン条約のMemorandum of Understanding Concerning the Conservation of the Manatee and Small Cetaceans of Western Africa and Macaronesia((仮)アフリカ西方およびマクロネシア海域におけるマナティーおよび小型鯨類の保全に関する了解覚書)のSmall Cetacean Action Plan((仮)小型鯨類行動計画)は、加盟国に対し、アフリカ西方およびマクロネシア海域でのいかなる生け捕り活動も、その海域の個体群の生存能力に影 響を及ぼさないようにすることを保証し、また国際規則および協定に従うことを求めるものである。

- ASCOBANS Agreement(バルト海及び北海の小型クジラ類の保全に関する協定の合意)の付録第4節は、加盟国に対し、小型鯨類にとって適切な保全状態を達成し、維持することを目標とする第II条第1項に従い、「まだ小型鯨類の故意的な捕獲および殺戮の禁止をする法律が施行されていない国は、国内法により禁止させることに努める」ことを要求するものである。また、

- ASCOBANS Agreementの第II条は、加盟国に対し、「まだ措置がとられていない海域において、鯨類の故意的な捕獲を禁止し、捕獲させないために必要なあらゆる措置を取る」ことを要求するものである。なお、「緊急事態の場合にのみ」また「鯨類にとって良好な保全状態を維持することを目的とした、本来の生息地での非致死性の研究目的」など限られた例外は除くものである。

を意識しつつ、また、

- Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(CITES:絶滅の恐れのある野生動植物の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の附属書IまたはIIにはクジラ目全種が含まれ、附属書Iに掲載されている種の身体の部位を主に商業目的に利用するための輸入は禁止されている。

- Bern Convention on the Conservation of European Wildlife and Natural Habitats(ヨーロッパの野生生物及び自然生息地に関するベルン条約、通称「ベルン条約」)は、ハンドウイルカ(学名:Tursiops truncatus)およびシャチ(学名:Orcinus orca)を含む、附属書IIに掲載される種の「あらゆる形態での故意的な捕獲および飼育」を禁止している。

- European Union Council Directive 92/43/EEC on the conservation of natural habitats and of wild fauna and flora(1992年のEEC指令43号(野生動植物の自然の生息地の保全に関する指令))の付録IVにはクジラ目全種が掲載されており、EU加盟国に対し例外を除き、これらの種の自然生息域において、野生個体のあらゆる形態での捕獲または殺戮を禁止する厳格な保護システムを確立するため、また鯨類の販売または交換を禁止するための必要な措置を要求している。

- Specially Protected Areas and Wildlife Protocol of the Wider Caribbean Region(広域カリブ海地域における特別海洋保護地区と野生生物に関する議定書)の第11条1項(b)は、各締約国に対し、附属書IIに掲載された動 物相の種(クジラ目を含む)の保護および回復を、それらの種またはそれらの身体の部位または製品について、「捕獲、所有または殺戮(偶発的におきる可能性のある捕獲、所有または殺戮を含む)または商業取引」を禁止することによって保証にすることを要求している。また、

- IWCの中南米加盟国の大多数で構成される、通称Buenos Aires Group(ブエノスアイレス・グループ)が、2007年、鯨類の非致死的な利用を主な約定とするLatin American Strategy for Cooperation on Cetacean Conservation((仮)鯨類保全に関する協力のためのラテンアメリカ戦略)を採択している。

ことも意識しつつ、

鯨類の生け捕り、移送および飼育に関わる動物福祉について世界的規模での関心が高まっていることを承認しつつ、また、

アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、チリ、中国、コスタリカ、インド、ラオス人民民主共和国、マレーシア、EU加盟国、メキシコ、モナコ、ニカラグア、ペルー、フィリピン、シンガポール、タイ、ウルグアイなどの多くの国々が、既に自国の領海で野生鯨類の生け捕りの全面的または部分的な禁止を定めていることを承認しつつ、

ボン条約締約国会議は

1. まだ適切な国内法を制定および施行していない締約国に、野生の鯨類を商業目的で生け捕りにすることを禁止することを求める。

2.野生個体を商業目的で捕獲した鯨類の生体の輸入および国際輸送に関して、ワシントン条約の第XIV条に従い、締約国に対しより厳重な措置を取るように検討することを要請する。

3. 事務局および科学委員会に対し、野生の小型鯨類種が生け捕りの標的となることに関して、ワシントン条約および国際捕鯨員会との協力および提携の強化を進めることを求める。

4. 締約国に対し、野生の小型鯨類種が生け捕りの標的となることに関して、それが適切で可能な場合、ワシントン条約および国際捕鯨員会との協力および提携の一助となるよう支援を要求する。

5. 商業目的の野生からの新たな生け捕りをやめさせるよう積極的に働きかけることを、締約国に対し要請および奨励し、またボン条約の関連協定の署名国および非加盟国に対し奨励する。また、

6. 締約国に対し、国際捕鯨委員会およびその他の適切な国際フォーラムと、生け捕りに関するデータおよび情報を共有することを奨励する。

決議文原文(英語):
http://www.cms.int/sites/default/files/document/Res_11_22_Live_Captures_of_Cetaceans_E_0.pdf

 

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