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2015年6月17日 (水)

IUCNが地中海地方東部における淡水生物多様性の危機的状況に警鐘を鳴らす

和訳協力:森田 猛、校正協力:オダウド 陽子

2015年2月2日 IUCN News story

International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)は、地中海地方東部における淡水生物多様性の包括的評価から憂慮すべき結論を発表した。
この調査のねらいは、現在この地域において知名度の低い淡水生物多様性保全の喚起、総合水資源管理の実践の促進、政策立案者に対する信頼性の高い最新データの提供である。

World Wetlands Day(世界湿地の日)である2月2日に、地中海地方東部に生息する1,236種(魚類、軟体動物、トンボ類、イトトンボ類、植物、鳥類、両生類、哺乳類、節足動物)の保護状況の評価の研究が発表された。
これらの種のうち3分の1近くは地球上のほかの地域ではみられない種であり、この地域が生物の宝庫であることを示している。

今回の調査により対象種のほぼ5分の1(19%)、ならびにこの地域の固有種の半数以上(58%)が絶滅の危機に晒されていることが明らかになった。
6種(すべて魚類)は地球全体で絶滅(EX)、さらに18種(魚類7種と軟体動物11種)についてはCritically Endangered Possibly Extinct((仮)絶滅寸前で絶滅した可能性がある種)とされ、早急に実態調査を行い、これらの種がまだ存続しているかの確認を要すると判定された。

トルコの草の根保護団体Doğa DerneğiのEngin Yilmaz会長は、「調査によりこの地域の淡水生物の生育・生息環境が切迫した状況にあることがわかります。淡水環境に生息する種を守り、そして社会的、経済的、環境的側面で将来必要とされる、淡水環境がもたらす価値を守るためには、早急に湿地の復旧および保護を行う必要があります」、としている。

これらの種に対する最大の脅威は、地域における水量の減少や水流の変化、そして湿地帯の喪失である。
これらの多くは水の汲み出し(主に農業用水として)や水力発電などを目的とした水源管理の手法によって引き起こされている。
また多くの場所では、気候変動と農地や都市部の水質汚染が状況をさらに悪化させている。

2年以上にわたりIUCNのGlobal Species Programme(グローバル種プログラム)とIUCNのCentre for Mediterranean Cooperation((仮)地中海地域協力センター)は、地元の研究者と協力し、淡水に生息する魚類、軟体動物、トンボ類、イトトンボ類のすべての記載種、更にこの地域の多数の淡水植物種の絶滅リスク(IUCNレッドリストの評価基準のどれにあたるか)の判定を進めてきた。

ヨルダンのRoyal Society for the Conservation of Nature(RSCN:王立自然保護協会)の自然保護の専門家であるNashat Hamidan氏は、「この調査結果は、私達のような団体が政策立案者たちに向けて警鐘を鳴らし、淡水の生物多様性の危機的状況に対する関心を高めるのに役立ちます。そのことが、淡水の生物多様性の保全や研究の必要性についての、政策立案者やそのほかの重要な意思決定者に向けての我々の主張を後押ししてく れるでしょう」、としている。

これらの種の評価は、地中海沿岸ホットスポットの広範的取り組みの一環として、淡水生物多様性の存続にとって非常に重要な地域(KBAs:生物多様性重要地域)の特定に利用されている。

「レッドリストの情報を利用して生物多様性重要地域を特定することにより、内陸部の湿地帯への脅威が種を絶滅に追いやっている(既に絶滅している種も多い)地域における、淡水生物多様性を効果的にマッピングすることが出来ます。次の重要なステップとしては、これらの重要地域について広く知らしめて、現地での的を絞った保全活動を促進することです」と、IUCNのグローバル種プログラムのFreshwater Biodiversity Unit((仮)淡水生物多様性部会)の代表であるWill Darwall氏は主張する。

今回の調査結果は地域開発と保全計画の指針となり、また将来的にラムサール条約の登録湿地(国際的に重要な湿地)となる可能性を左右する、新たな情報を提供する。
また各国が、地域合意や国際合意のもとで生物多様性の保全および持続可能な利用に対する責任を果たすために、進捗状況を確認するのにも役立つであろう。

この取り組みには、Critical Ecosystem Partnership Fund(クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金)、MAVA Foundation((仮)MAVA財団)、Spanish Agency for International Development Cooperation(AECID:スペイン国際開発協力庁)が出資した。
また欧州委員会が出資しているBiofreshと、Spanish Ministry of Agriculture, Food and the Environment(スペイン農業食料環境省)のNational Parks Autonomous Agency (OAPN:(仮)国立公園独立局)の貢献もあった。

このプロジェクトの結果は次の2つの出版物にまとめられた:
the freshwater species assessment for the Eastern Mediterranean region(地中海地域東部の淡水生物の評価)』
Key Biodiversity Areas of the wider Mediterranean Basin Hotspot(地中海沿岸ホットスポットの生物多様性重要地域)』

ニュースソース
http://www.iucn.org/news_homepage/?18869/IUCN-study-draws-attention-to-the-critical-state-of-freshwater-biodiversity-in-the-Eastern-Mediterranean

 

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