クマ・パトロール隊、ホッキョクグマの毛皮の違法取引を監視
和訳協力:池田 磯香、校正協力:松尾 亜由美
2015年1月15日 The Polar Bear Programme News
2014年12月初め、WWF(世界自然保護基金)ロシアのクマ・パトロールの専門家らは、インターネット上でホッキョクグマの毛皮の違法取引の証拠の探索を行った。
2003年以来行われているこのようなキャンペーンは9回目を迎える。
データは過去22カ月にわたって集められた。
クマ・パトロールのメンバーは、ホッキョクグマの毛皮の販売に関する38件の書き込み、そして、数頭(3頭から8頭まで)のホッキョクグマの毛皮の購入が可能であると買い手に情報提供している7つのウェブサイトを発見した。
結果として、価格は10年前に監視活動を始めて以来最高レベルに達していることが判明した(最高で毛皮1枚当たり290万ルーブル(約540万円、2015年2月24日付換算レート:1ルーブル=1.86円))。
ホッキョクグマの毛皮1枚の平均価格は現在22,280ドル(約265万円、2015年2月24日付換算レート:1ドル=118.91円、以降同レートとする)で、前回の調査時より200ドル(約24万円)上がっている。
価格の高騰はおそらく、カナダから合法的に輸出された毛皮の増加が原因だろう。
しかし、最近ロシア産の毛皮も高値で売られている。
これは、ロシア製の毛皮がカナダ製と偽られているということであろう。
「ホッキョクグマの毛皮の違法取引に対しての罰則が強化されたにもかかわらず、彼らは依然としてインターネットでの販売を続けているのです」と、WWFロシアのクマ・パトロール隊のリーダー、Viktor Nikiforov氏は述べた。
「ロシアでのオンライン販売は、地理的に言えば、モスクワとサンクトペテルブルグに集中しています。そしてかなりの数(25%以上)がウクライナ地区の市場(キエフで3件、そしてさらにドニプロペトロウシクとドネツクで3件)で見つかっています」。
ニュースソース
http://programmes.putin.kremlin.ru/en/bear/news/24998
★ニュース翻訳を続けるためにご協力ください!
→JWCSのFacebookでページのイイネ!をして情報をGET
→gooddoでクリックやFacebookいいね!をしてJWCSを支援
→クリックで守ろう!エネゴリくんの森でゴリラの保全に協力
→JWCSの活動にクレジットカードで寄付
※日本ブログ村の環境ブログに登録しています。クリックしてランキングにご協力ください。
にほんブログ村
« 犯罪現場から法廷へ:ICCWCが象牙に関するガイドラインを発表 | トップページ | 渡りルート保全協定成立20周年 »
「06 クマ」カテゴリの記事
- クマに注目―パンデミックでインドネシアのマレーグマの違法取引が悪化する可能性(2021.08.24)
- ラオス人民共和国におけるクマの飼育および取引に関する再評価(2018.08.04)
- 絶滅の危機に瀕するツキノワグマの救助が、ラオスでの野生動物取引に対抗する困難な闘いを際立たせている(2018.07.12)
- ロシアの北極圏北東部のにおけるホッキョクグマのチュクチ-アラスカ個体群(2015.07.10)
- クマ・パトロール隊、ホッキョクグマの毛皮の違法取引を監視(2015.05.04)
「23 ヨーロッパ」カテゴリの記事
- 絶滅寸前のヨーロッパウナギが香港のスーパーマーケットに流通(2021.10.26)
- スイス、外国人トロフィーハンターによるアイベックスの狩猟を禁止(2021.10.12)
- 50年以上にわたりタグ装着・再捕獲したサメから得られた最新のサメアトラス(2020.03.17)
- 有機畜産農業が野鳥を増やす(2020.01.31)
- 象牙同盟2024:政治指導者、自然保護活動家、著名人らが共に象牙需要の問題に取り組む(2019.02.19)
「19 アジア」カテゴリの記事
- 香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明(2022.04.12)
- スリランカがゾウ保護のためプラスチック製品の輸入を禁止へ(2022.01.25)
- 絶滅寸前のヨーロッパウナギが香港のスーパーマーケットに流通(2021.10.26)
- ガラパゴス諸島の貴重な海洋生物を中国の巨大漁船団からどのように守るか(2021.09.21)
- 増大する中国漁船団により世界の海洋資源が枯渇(2021.09.14)
「36 野生生物の利用と取引」カテゴリの記事
- ブラジルの先住民グループが違法伐採をめぐる数十年の争いに勝利(2022.04.19)
- 香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明(2022.04.12)
- 空輸による動物密輸と人獣共通感染症拡散の防止(2022.01.11)
- 陸棲脊椎動物の絶滅が加速していることが調査により判明(2021.12.14)
- クロマグロ産卵場における致命的な漁具に対するトランプ政権による許可の差し止めを求め複数の団体が提訴(2021.11.02)
この記事へのコメントは終了しました。
« 犯罪現場から法廷へ:ICCWCが象牙に関するガイドラインを発表 | トップページ | 渡りルート保全協定成立20周年 »
コメント