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2015年5月10日 (日)

ニカラグアでオサガメの産卵期が始まる

和訳協力:佐野 かおり、校正協力:清水 桃子

2014年11月27日  Fauna & Flora International News

ニカラグアでの今年最初のオサガメの産卵を受け、自然保護活動家たちは今季の産卵が上手くいくよう祈るような気持ちでいる。

ニカラグアの、Fauna & Flora International(FFI:ファウナ・フローラ・インターナショナル)のウミガメ保全チームは、今季最初のオサガメの産卵が確認されたことを意気揚々と報告した。
オサガメへの重大な懸念がある中で、これは重要な出来事であるからだ。

FFIのオサガメに関する活動は、ニカラグア海岸の中央部に位置する2か所の主要な産卵場所に重点を置いている。
それは、サラミナとVeracruz de Acayoである。

今年の産卵期は2匹のメスがそれぞれサラミナで産卵したことから始まり、続けて別のメスがVeracruzで2度産卵した。
悲しいことに、密漁者が保全チームより先に最初のVeracruzの巣を見つけて盗み出していた。
しかしながら、2つ目の巣の保護は間に合い、巣の卵は安全な場所に移し、孵化するまで保護される。

その後別の2つの巣がサラミナで確認され、この浜辺での巣は合計4つになる。

Veracruzの密漁の事件はとりわけ腹ただしい。
なぜならこの場所は、近年産卵をするメスの数が一貫して著しく減少しており、この浜辺でのオサガメの将来が懸念されているのだから。

オサガメの産卵には周期があり、各々のメスは4年周期で上陸し、数回に分けて産卵する。
過去の傾向から、今年はニカラグアで通常よりも多く産卵されるのではと自然保護活動家たちは期待を寄せている。

FFIのプログラムマネージャーであるAlison Gunn氏は、「過去の産卵周期の記録によれば、今年はオサガメの産卵数は平均よりも多いことが予測されます。しかし、もしこれが実現しなければ、次の3年間は産卵を全く見られなくなる可能性が十分にあります」と説明する。
一方で、「幸いなことに、今季最初の産卵の状態は良好で、時期も早く、これは良いスタートと言え、希望が持てます」と付け加えた。

より大きな地域の協力が不可欠に

世界的にはVulnerable(絶滅危惧II類)とされているにも関わらず、東太平洋のオサガメは劇的に減少してきている。
産卵するメスの数は、30年前の10,000頭から現在は1,000頭より少なくなるほど落ち込んでおり、東太平洋のオサガメ個体群は現在、Critically Endangered(絶滅危惧IA類)に指定されている。

減少の原因は、混獲事故や漁網に絡まることによる溺死、沿岸開発によるカメの産卵する主要な砂浜の破壊、そして汚染など、様々な人間活動の影響によるものだ。
ニカラグアなどのように、いくつかの国でカメの卵を食べることも、オサガメの繁殖周期における非常に重要な段階において、深刻な影響を与えている。

産卵場所である砂浜における脅威を削減することに大きな成功を収め、カメのえさ場における混獲の削減にかなりの努力をしてきたにも関わらず、オサガメは現在、地域的な絶滅への道を進み続けている。

オサガメの減少を食い止めるためには、東太平洋の国々中で人や組織が力を合わせて、監視と保護活動を行っていくことが求められている。

ニュースソース
http://www.fauna-flora.org/news/leatherback-turtle-nesting-season-begins-in-nicaragua

 

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