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2015年1月29日 (木)

トマットパウイ村のトキ: 北部カンボジアでの鳥類保全のモデルとなるか

翻訳協力:佐々木 美穂子、校正協力:木田 直子

2014年7月14日  IUCN News story

トマットパウイ村は特別な地域である。
Kulen Promtep Wildlife Sanctuary(クーレン・プロムテップ野生生物保護区)にあるこの村では、絶滅危惧IA類の Giant Ibis(学名:Thaumatibis gigantean、オニトキ)と、White-shouldered Ibis(学名:Pseudibis davisoni、カタジロトキ)を見ることができる。
このような珍しい鳥を目にする機会がシーズンごとに増えているのは、SOS(Save Our Species)の補助金を受けており、IUCN(国際自然保護連合)のメンバーでもあるWCS(野生生物保護協会)カンボジアが、カンボジアの環境省や地域のNGOと協力している、効果的な保全のモデルプロジェクトの開発と実施のおかげである。
さらに重要なことに、このプログラムは鳥類を保護するだけではなく、地元の人たちの生活を改善し、保全に対する地元の人たちの姿勢を変える効果ももたらした。

カンボジア北部の森林地帯に位置するこの村は、3つの報奨制度の最先端の事例をもたらしている。
その3つとはすなわち、Ibis Rice(トキ米)、エコツーリズム、Birds' Nest Protection Scheme((仮)鳥の巣保護制度)である。
WCSの技術顧問のSimon Mahood氏は次のように説明する。
「SOSの援助のおかげで、トマットパウイ村ではこのような活動が継続して行われています。活動の範囲はこの地域のほかの場所にも広がっています」。

トマットパウイ村の村民のほとんどが稲作農家なのだ、とMahood氏は説明する。
プロジェクトチームは、地域のNGOであるSansom Mlup Prey (SMP)と協力して、野生生物に配慮した高級な農産物としての「トキ米」ブランドを立ち上げた。
絶滅危惧種の狩猟やこれ以上の森林伐採を禁ずるという条件に賛同したうえで遵守すれば、トマットパウイ村の農家は栽培した米をSMPに10%の割増価格で売却できる。
この協定は土地の利用計画に基づくもので、地域コミュニティの土地所有権の基礎にもなっている。
さらに、トマットパウイ村周辺の土地の開墾速度は、衛星写真により保護地域内のほかのどこよりも遅いことがわかった。
その結果、トキ米はトキを保護するのと同時に、クーレン・プロムテップ野生生物保護区内のほかの場所や、Ang Trapeang Thmor Sarusツル保護区にまで活動を広げるきっかけになった、とMahood氏は少し満足げに報告している。

またトマットパウイ村では、エコツーリズムによって現金収入とトキが明確に関連付けられている。
別の地域NGOであるSam Veasna Centre (SVC:サムヴェスナセンター)との協力により、プロジェクトチームは、SVCが村に案内するバードウォッチャーのために、宿泊施設と食事施設を建設した。
村のエコツーリズム委員会がこの地域のツアーを企画し、ツアーガイドやコックにふさわしい地元民をみつけてくれる。
この村を訪れたバードウォッチャーが、滞在中にこの地域に生息する2種類のトキのいずれかを見たらCommunity Development Fund ((仮)むらおこし基金)に10ドル、2種類とも見たら30ドル支払うことになっている。
地域コミュニティは、ここで得た収入を好きなように利用できる。
これまでは医薬品や本の購入代金と、パゴダ(塔)の修理代に充てられた。

トキの目撃率を上げてCommunity Development Fundの収入をさらに増やそうと、エコツーリズム委員会は、WCSの(仮)鳥の巣保護制度も参考にしている。
この制度では、絶滅のおそれがある鳥の巣を保護するために、地元民を日割りで雇っている。
その巣から無事にひなが巣立てば、その巣を守っていた人には日給に対して100%のボーナスが支給される。
2014年の間に、トマットパウイ村のエコツーリズム委員会は地元民を雇って、カタジロトキの巣7個を保護した。
WCSがトマットパウイ村で活動を始めて以来、カタジロトキの個体数は3羽から50羽近くに増えている。

これはMahood氏の意見だが、このプロジェクトの最大の効果は自然に対する地元民の姿勢が変わったことである。
例えば、トマットパウイ村のある村民が、田んぼにある枯れた木を薪にするため切ろうとしたことがある。
しかしこの木はカタジロトキがねぐらとして利用しており、バードウォッチャーたちを惹きつけている。
そこで村のエコツーリズム委員会がこの問題の仲裁に入り、代替案を提案した。
それは、木の持ち主がその木の年間使用料として、その木をねぐらとしている鳥からの収入を受け取るというものだ。
誰もの利益になるということがわかって、木の持ち主はこの案に同意した。

最後に、Mahood氏はこう締めくくった。
「この地域を訪れる旅行者と米の売上から得られるお金で、トキが村人に森林を守らせているのです」。

ニュースソース
http://www.iucn.org/news_homepage/?17105/The-ibises-of-Tmatbauy-village-a-model-for-bird-conservation-in-northern-Cambodia

 

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