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2015年1月23日 (金)

コンゴのカフジ・ビエガ国立公園における新ゴリラ計画

和訳協力:赤瀬 エリサ、校正協力:佐々木 美穂子

2014年9月26日  Fossey Fund News

今年4月、Fossey Fund(ダイアンフォッシー国際ゴリラ基金)はDemocratic Republic of Congo(DRC:コンゴ民主共和国)の東部に位置するKahuzi-Biega National Park(KBNP:カフジ・ビエガ国立公園)の高標高地域で、新しい調査地での活動を始めた。
カフジ・ビエガは、ルワンダのKarisoke Research Center(カリソケ研究所)およびDRCの東部の低地の森林に位置するNkuba-Biruwe Research and Conservation Baseとともに、Fossey Fundの長期にわたる研究と保全プログラムを行う3番目の地域となる。
この新しいプログラムは、2013年末にCongolese Institute for the Conservation of Nature(ICCN:コンゴ自然保護協会)により承認を受け、我々は2014年4月にデータ収集を始めた。
本研究を開始するにあたってはMargot Marsh Biodiversity Foundation(マーゴット・マーシュ生物多様性基金)から資金が提供された。

KBNPには人慣れしたGrauer's (eastern lowland) gorillas(ヒガシローランドゴリラ、別名グラウアーゴリラ)の集団のみが生息していた。
これまで研究者は、遠方にあるほかの調査地から、ヒガシローランドゴリラを追跡してデータを収集することができていたが、それはゴリラの営巣地、フン、食べ残し、あるいはカメラトラップ(温度センサーなどで自動的にカメラの近くを通った動物の写真を撮影するカメラのこと)の使用によるもののみであった。
この情報は、生息環境の必須条件、食生活、分布パターンや遺伝子に関する適切な見識ををもたらし、保全する際の重要な情報源となってきた。
しかし、保全の取り組みをさらに前進させるため、Fossey Fundは、我々がカリソケで47年間mountain gorilla(マウンテンゴリラ)を観察してきたように、ヒガシローランドゴリラの行動をじかに観察できるようにしたいと希望していた。

昨年、Fossey Fundのコンゴ研究・保全プログラムのリーダーであるUrbain Ngobobo氏 (コンゴ民主共和国プログラムの代表)とDamien Caillaud氏(獣医師、獣医学博士であり、またヒガシローランドゴリラ研究プログラムの代表)は、KBNPの代表であるRadar Nishuli氏に交渉し、カリソケ研究プログラムのような、ヒガシローランドゴリラの個体群統計、生態、社会的行動の研究に焦点を置いた研究プログラム の設立を提案した。
Nishuli氏は非常に協力的で、この提案を受け入れてくれた。
そしてFossey Fundは、ゴリラの研究とモニタリングの分野において、カフジ・ビエガ国立公園と協力することとなった。
Caillaud氏は、絶え間なく生命の危機や脅威があるのにもかかわらず、Nishuli氏が非常に献身的な自然保護活動家であると述べている。

カフジ・ビエガ国立公園

この春、Caillaud氏と Ngobobo氏がKBNPに現場入りすると、彼らは公園の調査チーム、観光ガイドや科学者達から温かい歓迎を受けた。
Fossey Fundのスタッフと公園のガイドは、カリソケで実施されたのと同様の戦略と技術を用いて、ヒガシローランドゴリラの行動の徹底した研究を開始した。
ケの保護・監視官であるJean Paul Hirwa氏は4月にKBNPを訪れ、Cybertracker(カリソケで過去に使用された追跡用のソフトウェアパッケージ)の1週間の研修を指揮した。

「この新技術の重要な点は、手動でデータを収集・入力する際の誤りを制限できることです」と、Hirwa氏は述べる。
「また、デバイスから自動的にデータがダウンロードされ、データの分析や報告がより迅速にできるようになりました。このことが、希望する人たちに、楽な方法でゴリラの行動生態学的研究をできるようにしています」。

Caillaud氏とNgobobo氏は、KBNPのガイドやモニタリングチームと協力し、人慣れしたゴリラ集団において、行動データ収集計画を実施した。
また、KBNPのガイドの代表であるLambert Cirimwami氏と、ゴリラを専門とする獣医のEddy Syaluha氏が協力してゴリラを撮影し、グループの25頭を個体識別した。
Cirimwami氏はCybertrackerを用いた行動データの収集という任務を引き受け、野外から戻った時にそのデータをアップロードしていた。
「これまでの研究でのかなりの成功は、ICCNガイド、調査チームおよびFossey Fundの協働のおかげです」と、Caillaud氏は述べた。

Chimanukaの集団

研究対象のヒガシローランドゴリラのグループのリーダーは、Chimanukaという名の1匹の雄のシルバーバックだ。
この28歳のゴリラは、このグループで唯一の雄の成獣である。
合計6匹の成獣のメスゴリラ、6匹の幼獣、さらに12匹の亜成獣のゴリラが識別された。
Chimanukaは幼児のゴリラとよく交流している。
1年前、彼は母親を亡くした1歳児のゴリラ、Marhaleを養子とした。
Chimanukaの世話なしでは、Marhaleは確実に死んでいただろう。

ヴィルンガ火山に生息するマウンテンゴリラと異なり、ヒガシローランドゴリラは独特の鼻のパターンがない。
鼻のパターンは現場スタッフがゴリラ識別のキーとして用いるものなので、代わりにほかの部分、耳、まぶた、しわ、傷などが、ヒガシローランドゴリラの特徴を区別するものとして用いられる。
悲しいことに、Chimanukaグループのうち2匹は手がない。
罠によるものとみられ、それらが明らかな識別の特徴となっており、またDRCでなぜゴリラの保全が極めて重大であるかを、強く思い出させるものである。

Chimanukaのグループは標高約2,200mのKBNPの高標高区域に生息する。
森林はアフリカ山地林植生で、マウンテンゴリラが生息するエリアで見られる森に似ているが、我々が研究するほかのヒガシローランドゴリラが生息する地域(Nkuba-Biruwe)で見られる、低地にある森林とは非常に異なる。
Nkuba-Biruwe森林地帯は標高がわずか600から800mであり、気温や湿度がより高く、多くの果樹がある。
このため、Caillaud氏はChimanukaのグループとNkuba-Biruweで生息するゴリラの行動に重大な違いが見られることを期待している。

次のステップ

Caillaud氏は、初期の研究段階と研修では大きな成功を収めていると述べている。
彼は、カフジ・ビエガにいる間に完了できるようにNgobobo氏とともに設けた目的が果たされた、という満足感を示した。

プログラムの次のステップは、引き続きデータを収集し、公園への調査能力を高め、最終的にはその情報を、公園の運営者にアクセス可能なオンラインデータベースに移行することである。
Ngobobo氏とCaillaud氏は、Bukavu University(ブカブ大学)からのコンゴの学生がKBNP で研修を受けるだろうという希望を述べた。

我々はゴリラの救出にご協力いただいた、Milton and Tamar Maltz一族財団、アトランタ動物園、Gorilla Tradesに感謝したい。
彼らの寛大なる資金援助が、我々のゴリラ保護と研究プログラムだけでなく、地域の公衆衛生と教育プログラムを支援し、数世代にわたるゴリラが生存を確かなものにするだろう。

ニュースソース
http://gorillafund.org/news--events/kahuzi-biega-park-site-for-congo-program#sthash.HsVFaJZk.dpbs

 

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