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2014年5月15日 (木)

大量死の直接の原因は気候変動、ペンギンにおよぶ暗い影

世界最大のマゼランペンギンのコロニーに危機
WCSは1980年代以来進行中のコロニーの調査を支援

2014年1月29日 WCS Press Release

翻訳協力:ジョンソン 雅子、校正協力:日原 直子

アルゼンチンのパタゴニア地域における世界最大のマゼランペンギンのコロニーで、気候変動のために多くのペンギンのヒナが死んでいる。
Wildlife Conservation Society(WCS、野生生物保護協会)およびそのほかの機関の支援を受けているワシントン大学の調査が新たに明らかにしたところによると、ペンギンやそのほかの海鳥に関して繰り返し記録されている食料不足が間接的な原因となっているだけでなく、暴風雨によってびしょぬれになることや、時には暑さが直接の原因となっているのである。
WCSはこの地域における継続的な調査を1982年以来支援してきている。

親が身体で覆ってやるにはやや育ちすぎなのだが、それでもまだ防水性のある羽を持たない、柔らかい羽毛だけの幼すぎるペンギンのヒナは、大量の雨に濡れると、献身的な親の努力の甲斐もむなしく、体温の低下で体力を失い死に至ることがある。
そして極暑にあっては、防水性のある羽を持たないヒナは、成鳥のように冷たい水の中で涼むことができない。

単独では気候変動とつなげられない嵐や熱波による繁殖に関する影響について、様々な研究グループがその結果を発表している。
WCS、UW(ワシントン大学)、アルゼンチンのチュブ州の観光局、そしてLa Regina家に支援され、ワシントン大学の生物学教授、Dee Boersma博士の指導のもとにアルゼンチンで収集された新しいデータは27年間に及ぶものである。
Boersma博士は、PLOS ONE誌の1月29日号に掲載された研究結果についての論文の筆頭著者である。

「これは、気候変動がヒナの生存と繁殖の成功に大きく影響することを示した最初の長期に渡る研究です」とBoersma博士は述べた。
博士は、世界最大のマゼランペンギンの繁殖地で、現地調査を1983年以来率いてきた。
ここは、アルゼンチンの大西洋沿岸の中間より北にあるPunta Tombo(半島)で、20万つがいが繁殖のために9月から2月までを過ごす場所である。

27年の間に毎年平均65%のヒナが死に、そのうちの約40%が餓死している。
気候変動という比較的新しい要因により、毎年平均7%のヒナが死に至っているのだが、ヒナの主要な死因となる年もあり、ヒナの死因の43%だった年もあれば、優に半分に及んだ年もあるのだ。

気候変動が進むにつれ、飢餓と天候はますます相互に影響し合っていくであろうと、Boersma博士は述べる。

「飢えているヒナは嵐によって死に至る可能性が高いのです。気候の変動を緩和するために我々ができる事はほとんどないのでしょうが、世界最大のマゼランペンギンのコロニーが、まだ幼いヒナを育てる時期に、ペンギンたちの餌場を保護海域に設定し、漁業に規制を与えることで、確実に十分な食料を得られるようにはできるのです」。

WCSのラテンアメリカ・カリブ海プログラムを率いるJulie Kunen氏は述べた。
「Boersman博士の研究は厳しい現実を示していますが、マゼランペンギンを将来保全するためにはきわめて重要なものです。博士の研究結果は、気候変動の影響がさらに大きくなったときに、この地域のペンギンの将来の維持管理を決定をする上で役に立つでしょう。さらに、保護活動家たちが長期間の変化を追跡できるようにしたことで、長期におよぶ現場調査の価値もこの研究が示してくれました」。

WCSは1960年代以来、パタゴニアの沿岸地域において活動を続け、地域の協力者と共に保護区の設定を働きかけ、この地域のさまざまな野生生物のための管理計画を発展させてきた。

ワシントン大学の博士研究員で論文の共著者でもあるGinger Rebstock氏によると、このアルゼンチンの調査地では、繁殖期ごとの雨量と嵐の数は既に増加傾向にある。
たとえば12月の最初の2週間の、すべてのヒナが生後25日以内で、暴風雨によって死に至る可能性が最も高い時期に、嵐の数は1983年から2010年にかけて増加している。

「気候学者が予測しているように、もし気候変動によって、繁殖期の影響を受けやすい時期に、嵐の規模が拡大したり頻繁に起きたりするようになれば、ほとんどのヒナが生存できない年が出てくるかもしれません」と、Rebstock氏は述べている。

マゼランペンギンは中型のペンギンで、身長が15インチ、体重は10ポンドほどである。
マゼランペンギンのオスは、ロバのいななきに似た声で鳴く。
地球上の17種のペンギンのうち、マゼランペンギンを含む10種は、雪のない比較的乾燥した温暖な場所で繁殖する。

Punta Tomboはかなりの乾燥地域にあり、繁殖期の6ヶ月間に平均で4インチ(100mm)ほどの雨量しかなく、時には全く雨が降らない事もある。
気温が下がりやすい11月や12月に、激しい嵐で濡れた後にすっかり暖められずに乾かす事ができなければ、羽毛に覆われた生後9~23日のヒナを、雨が殺してしまう可能性もあるのだ。
25日以上生きのびる事ができたヒナのほとんどは、自分を十分に守る若鳥の羽を持つ。
いったんヒナが死んでしまうと、親鳥がその季節に再び卵を産む事はない。

現場で2ヶ月間過ごして帰ってきたばかりのBoersma博士は、今期は嵐よりも暑さで多くのヒナが死んでしまったと報告した。
このような年ごとの違いが、気候変動によるヒナの死数が毎年徐々に増加するのではなく、大きく変動する理由である。
しかし将来的には、気候変動はますますヒナの死の重要な原因になっていくと研究者たちは予測している。

また、気候変動によるヒナの死の増加をもたらす別の原因は、27年以上の間に、親鳥が繁殖地にやってくる時期が毎年遅れてきている事実である。
Boersma博士は、ペンギンたちの食料である魚がやって来る時期も遅れてきているためではないかと述べている。
その年遅くに孵化したヒナは、嵐が通常多くなる11月と12月頃にはまだ羽毛に覆われている段階にあるのだ。

アルゼンチンの海岸地域のほかに、南アメリカのチリ側やフォークランド諸島(マルビナス諸島)でもマゼランペンギンは繁殖しており、これらの繁殖地は、60種ものほかの海鳥と共有している。
これらの海鳥もまた気候変動の悪影響を受け、調査地のペンギン同様に全滅の危機にあると共著者は述べている。

「嵐の増化が、マゼランペンギンだけでなくほかの多数の種にとり、不吉な前兆となっている」。

http://www.wcs.org/press/press-releases/penguin-climate-change.aspx

 

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