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2014年3月 4日 (火)

安全な移動経路に適応するプロングホーン

WCS、躊躇なく陸橋を渡るプロングホーンの姿を確認

翻訳協力:北澗 由香、校正協力:米倉 あかね

2013年10月31日 WCS Press Release

pronghorn(プロングホーン)の、Grand Teton National Park(グランド・ティトン国立公園)からUpper Green River Basin(グリーン川上流域)までの秋の大移動を観察していたWildlife Conservation Society(WCS、野生生物保護協会)の研究者たちは、プロングホーンがTrapper's Point(トラッパーズ・ポイント(地名))の陸橋を2年目は問題なく横断したと発表した。
この陸橋は安全な移動経路として、近年、ワイオミング州の国道191号線に架けられたものだ。
さらには、1年目とは異なり、プロングホーンは陸橋を渡る際に戸惑いも見せず、移動経路の構造に慣れた様子だったと報告した。

トラッパーズ・ポイントの陸橋は、国道沿い約20kmにわたってWyoming Department of Transportation(WYDOT、ワイオミング州運輸局)が建設した8本の安全な移動経路のうちの1本である。
さらに、動物たちを横断地点に誘導するため国道に沿って高さ約2.4mのフェンスが設置された。
全部で2本の陸橋と6本の地下道が建設され、mule deer(ミュールジカ)、moose(ヘラジカ)、elk(アメリカアカシカ)やそのほかの野生生物、そして季節により移動する家畜用に役立っている。
2本の陸橋については、プロングホーンの大移動を保護する必要性に応えるため、特別に場所の選定や設計が行われた。

昨年、研究者たちは、プロングホーンの群れが数時間から1日の大半を費やして陸橋を渡ったことに言及していた。
群れは従来のルートを進もうとし、新しいフェンスの所で立ち止まっては行きつ戻りつを繰り返し、時には目の前に広がる陸橋のそばを何度も行き過ぎた挙句にようやく横断したのだ。

「1年でこんなにも変わるとは驚きです」と、WCSのNorthern Rockies Program Coordinator((仮)北部ロッキー地区プログラムコーディネーター)のJeff Burrell氏は言う。
「昨年、プロングホーンが初めて陸橋を渡るのを目にしたのは感動的でしたが、彼らがフェンスや陸橋に戸惑っていたのは明らかでした。今年は100~200頭を数えるプロングホーンの群れが次々と新しい経路を進み、ためらうことなくまっすぐ陸橋へと向かって行きました。これはプロングホーンが陸橋に対して安心感を得たこと、そして移動経路を保存する価値があることを示しています。陸橋のおかげで死亡率が低下すると同時に、移動の際の労力とストレスが軽減されるのです」。

昨年の陸橋の完成と開通は、その地域の野生動物の交通事故リスクを低下させるという新しい時代の始まりとなった。
また、自然保護活動家、政府関係者、土地・道路計画担当者等の間で、何年にもわたり行ってきた協力の賜物でもあった。

WCSのConservation Scientist((仮)保全科学者)のJon Beckmann氏は次のように語った。「このプロジェクトは、野生生物と人間の双方に利益をもたらす意義ある目標を達成するために、様々な分野の専門知識を持つ多様なグループを結束させた画期的なものでした。このプロジェクトに財源を注ぎ込み、最後まで見事にやり遂げたワイオミング州運輸局に祝福の言葉を贈ります」。

完成した移動経路の建設場所の選定には、WCS、Wyoming Cooperative Fish and Wildlife Research Unit((仮)ワイオミング州魚類野生生物共同調査ユニット)、Wyoming Game and Fish Department((仮)ワイオミング州魚類鳥獣部)が収集したデータにより情報が提供され、プロングホーンがよく使っていた移動ルートや国道の横断地点が特定された。

WCSのField Biologist((仮)WCSの野外生物学者)兼Pronghorn Field Leader((仮)プロングホーンの野外調査リーダー)のRenee Seidler氏は、「Western Ecosystems,Inc.(ウェスタン・エコシステムズ)が行っているフォトドキュメンテーション作業同様、WCSが行っている行動学的調査のおかげで、なぜこうした特別な横断経路がそれほどの成功を収め、ひいては野生生物用の未来の移動経路建設プロジェクトへとつながっていくのか、その理由をよりよく理解できるようになるでしょう」と言う。

WCSは長い間、グリーン川上流域における越冬地とグランド・ティトン国立公園における越夏地の間を往来するプロングホーンの大移動を調査してきた。
この約150kmにわたるルートは「プロングホーンの通路」として知られる移動回廊である。
WCSがグランド・ティトン国立公園やBridger-Teton National Forest(ブリジャー・ティトン国有林)など、多くのパートナーたちと協力してきた結果、この「通路」は米国初の連邦政府が指定する初めてにして唯一の移動回廊として認定された。

調査の一環として、WCSの研究者たちはGPS付き追跡用首輪をプロングホーンに装着し、5年にわたって移動する場所やその時期、またフェンス・車道・パイプライン・そのほかのエネルギー開発のためのインフラなど、移動の障害となるものに関する情報を収集した。

こうした情報を活用しながらワイオミング州運輸局はドライバーを事故から守り、プロングホーンの移動やGreater Yellowstone Ecosystem(イエローストーン圏生態系)ほかの野生生物に安全なルートを提供する取り組みとして、移動経路の設置場所の選定や建設を行うことができた。
トラッパーズ・ポイントは、昔からプロングホーンにとってネックとなる地域で、何千頭ものプロングホーンが国道191号線の車線を横切らざるを得ず、野生生物だけでなく人間にとっても危険な状況を生み出してきた。

プロングホーンは北米で最も足の速い陸生動物である。
19世紀初頭には約3,500万頭を数えたが、現在では約70万頭にとどまり、そのうち半数以上がワイオミング州に生息している。
プロングホーンは、エサ、繁殖機会、好適な生息地、生存に必要なそのほかの自然環境を求めて移動する。

WCSの研究者たちはワイオミング州西部の各地でプロングホーンの調査を行っているが、「プロングホーンの通路」を通る群れは特に興味深い。
彼らは、ほかの群れより遠くまで移動している。
グランド・ティトン国立公園まで行き来する大移動を続けているおかげで、公園の生態系は依然として保たれ、6,000年前に始まった大移動は国の遺産の一部として存続できるのだ。

WCSによる「プロングホーンの通路」建設は、National Fish and Wildlife Foundation(国立魚類野生生物財団)やその他の寛大な支援者によって実現可能となった。

http://www.wcs.org/press/press-releases/pronghorn-warming-to-safe-passage.aspx

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