海水魚類の欧州レッドリスト作成への取り組み
翻訳協力:森川 敦子、校正協力:島田 貴子
2013年10月15日 IUCN Redlist News Release
スペイン、マラガにおいて5日間(10月14日-18日)のワークショップが昨日から開催されている。
13カ国から16人の専門家が参加し、Red List of Threatened Species(絶滅危惧種に関するレッドリスト)の基準とカテゴリーに準じたEuropean Red List of Marine Fishes-pan-European and EU 27-((仮)海水魚類に関する欧州レッドリスト-汎欧州、EU27カ国)の作成に向けて、300種にのぼる海水魚についての評価をする。
その中には商業漁業に関わるタラ類、メルルーサ、アンチョビ、フサカサゴ類なども含まれる。
米国のOld Dominion University(オールド・ドミニオン大学)に本部を置くIUCN(国際自然保護連合)Species Progromme(種プログラム)-Marine Biodiversity Unit((仮)海洋生物多様性ユニット)の会員と欧州各地の研究所の専門家が共同で、今回の評価をもとに既存情報の審査を行い、300種が直面する絶滅の危険性を判断する。
マラガでのワークショップは、欧州海域に生息する1,200種以上の海洋生物の絶滅の危機について包括的な評価を行うという、欧州地区における大掛かりな計画の一環である。
この重要な保護計画は、European Commission(欧州委員会)から資金提供を受けている。
2011年、IUCNのCentre for Mediterranean Cooperation((仮)地中海地域協力センター)は、地中海全域の在来海水魚類に関する初の包括的IUCNレッドリスト評価書を発行した。
絶滅危惧種に関するIUCNレッドリストの調査結果は、政策決定機関が地球の生物多様性を保護し、尊重しながら、将来に向けてこの重要な資源を確保するために適切な判断を下す参考となるものである。
http://www.iucnredlist.org/news/developing-the-european-red-list-of-marine-fishes
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