WSPA、胆汁のためのクマの利用禁止を韓国国会議員たちに呼びかける
翻訳協力:秋元 紗月、校正協力:井上 舞
2013年6月11日 WSPA Latest News
6月11日、韓国ソウルの国会正論館で、WSPA(World Society for the protection of Animal、世界動物保護協会)およびGKU(Green Korean United、グリーン・コリア・ユナイテッド)が記者会見を開いた。
胆汁を漢方薬に使用する目的で、クマが今もなお受けている残虐行為や身体的、精神的苦痛が語られ、マスメディア、支持者、そして議員たちがこれに耳を傾けた。
Jang Hana議員は会見の中で、WSPAおよびGKUが、この問題に対する世間の関心を高めたことに感謝を述べた。
議員はThe Special Bill for Farmed Bear Management((仮)養殖クマ管理のための特別法案)を発議しており、他の議員たちに同法案を一刻も早く可決させるよう訴えている。
この日の会見は、クマの胆汁産業の残虐さに対し、世界的関心が高まっている背景を受けて行われた。
2011年にWSPAが韓国政府に宛てた同産業の廃止を求める嘆願書には16万人が署名している。
WSPAのRegional Engagement Project((仮)地域雇用プロジェクト)マネージャーのLuke Nicholson氏は会見で次のように語った。
「韓国におけるクマの胆汁採取禁止に向けて、本日、重大な一歩を踏み出しました。クマを守るために立ち上がり、嘆願書に署名してくださった方々は、自分たちの声が大きな変化を生み出していることを知り、喜ばれることでしょう。彼らの持続的なサポートがなければ、この会見は実現できませんでした。今後数週間、さらに良いニュースが届くことを期待しています」。
韓国国民、the Korean Bear Farmer's Association((仮)クマ養殖業者協会)、環境保護団体や動物愛護団体、そして韓国政府環境部はいずれも、クマの胆汁採取が禁止されることを望んでいる。
Hangil Research and Consulting(ハンギル・リサーチ社)の報告書によれば、胆汁を購入したことがある韓国人は1.2%にとどまる。
一方、89.5%がクマの捕獲飼育と胆汁採取のための畜殺に反対しており、85.4%がこれを違法化することに賛成している。
韓国政府は、Hana議員の提出法案の採決を今月末までに行う予定である。
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