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2013年11月30日 (土)

レンジャーがスマトラ島ケリンチ・セブラ国立公園でトラの罠40個を回収

2013年8月6日 FFI News
 
翻訳協力:内村 和代、校正協力:上仲 淳子
 
今年、スマトラで行われたGreat Kerinci Snare Sweep(罠回収コンペ)において、Tiger Protection and Conservation Unit(TPCU、(仮)トラ保護部隊)がその功績を称えられた。
 
いかなる競争にも勝者と敗者が存在する。
しかし今年の罠回収コンペに参加したTPCUのレンジャーは、勝者でさえも喜んでばかりはいられなかった。
スマトラトラが密猟目的で仕掛けられた罠の犠牲になるケースが大幅に増加しているという事実が明らかになったからである。
 
罠回収コンペは2011年から毎年開催されており、トラを密猟者から守るレンジャーに、Fauna & Flora International(FFI、ファウナ・フローラ・インターナショナル)およびケリンチ・セブラ国立公園が、長きにわたり継続しているスマトラトラ保護計画からボーナスが支給される。
 
罠の回収は、イスラムの断食月「ラマダン」の直前に始まりその期間中続く。
公園内の森林パトロール中に、仕掛けられた罠を最も多く発見し回収したTPCU部隊にボーナスが支給される。
 
仕掛けられたトラの罠を発見し回収することが重視されているが、シカや小型哺乳類用の罠の回収や、野鳥捕獲用の罠やかすみ網の除去でもポイントが付与される。
 
5週間の回収期間中、6つのTPCU部隊が、仕掛けられたトラの罠40個を回収し(2011年の1年間では、91回のパトロールのうちの3回で合計11個の罠を回収)、564個のシカの罠および79個の野鳥の罠を回収したことは実に衝撃的である。
 
また、シカの密猟者2名(1か所に合計270個の罠を仕掛けた)とhelmeted hornbill(オナガサイチョウ)の密猟の疑いのある9名を(公園周辺の別地域において)逮捕した。
彼らはその後保釈されたが、所持していた高性能エアガンは没収された。
 
回収されたトラの罠のうち80%が、非公開調査あるいは周辺住民からの情報提供により発見されたもので、回収されたシカの罠の半数以上はこうした通報により発見されたものであった。
 
悪いニュースばかりではない。
この期間中に、スマトラトラ29頭の生息が確認された。
また、2つのTPCU部隊が、夜間に「オーケストラ」(部隊内ではこのように表現しているが「トラの吠え声」のこと)の音で目を覚ましたと報告している。
 
・単独行動をとるスマトラトラ
スマトラトラは、その名の通りインドネシアのスマトラ島にのみ生息する、この国に唯一残る亜種である。
 
個体数にはさまざまな説があるが、最新の調査によると、野生個体数は約500~700頭とされており、密猟(主に毛皮や骨が目的)や生息地の消失(プランテーション開発、小自作農、採掘による)により、その数は減少している。
 
トラは本来、単独で行動する動物である。
広い縄張りを持ち、十分な量の餌を確保する必要がある。
優れた「アンブレラ種(食物連鎖の頂点に立つ種)」であるため、トラの存在が生態系の健全性を示すだけではなく、トラを保護することは、必然的に他の種を保護することにもつながる。
 
2011年に島全体で実施した調査(この手の調査としては初)により、スマトラトラは、138万ヘクタール(5,300平方マイル)のケリンチ・セブラ国立公園内に広く生息していることがわかった。
結果、スマトラトラに対するこの地域の重要性のみならず、TPCUの役割が持つ重要性にスポットライトを当てることとなった。
 
・単なる時期的変動か、悪質化か?
TPCUのレンジャー部隊(FFIを通じて契約した周辺住民および、当プログラムのために一時的に配置転換された国立公園レンジャーで構成)の作業は、ベースキャンプから公園の東西に及ぶ地域をカバーする。
今年の罠の回収期間中、TPCUは森林パトロールを26回行った。
森林の中で110日余りを過ごし、歩いた距離は200kmを優に超えた。
また、最後の3週間はラマダンの時期と重なっていた。
レンジャーの多くは敬けんなイスラム教徒であり、日の出から日没までの間、断食(食事だけでなく水を飲むことも禁じられている)を行っていたことを考えれば、彼らの働きは英雄的な行動である。
 
ラマダン期間中は公園内の多くのエリアで密猟が急増する。
断食終了後は伝統的にシカ肉などを使った特別な料理を食べるため、密猟者は需要に応えて利益を上げようとするためである。
こうした罠は無差別であるため、本来のターゲットであるシカ(トラの主食)以外の動物(トラも含む)も犠牲になる。
Hari Raya Idul Fitri(ハリ・ラヤ・イドュル・フィットウリ、断食明けの大祭)は密猟の誘引となっている。
 
しかし2010年まで、主なパトロールエリアにおけるトラやシカの密猟に対する活動(パトロールを含む)は、ラマダン期間であっても、毎年減り続けていた。
密猟者らが自分たちの仕掛けた罠が回収される可能性が高いということに気付いたからである(よって、罠を仕掛けるのをやめたか、他の密猟場所に移った)。
 
2011年に設立された罠回収コンペは、TPCUのレンジャーを奨励する斬新な方法である。多くの人が力仕事を控えるラマダンの時期に、シカなどの動物の密猟多発地を探し出すために熱心に働くレンジャーにボーナスを支給している。
しかし、今年の結果からは、気がかりな傾向が確認された。
 
「過去1年間にわたる森林のパトロールや調査の記録から、パトロール中に発見された罠の数やトラの体の部位の取引の疑いに関して、実に気がかりな脅威が急増していることがわかりました」と、ケリンチのチームリーダーDebbie Martyr氏は語った。
需要はインドネシア国内ではなく海外からのものであり、また高度に組織化されたものであるという有力な証拠があると同氏は確信している。
 
「チームで行った調査から、元密猟者らが大金を積まれて、トラの密猟のため、再び公園に戻ってきていることがわかっていますが、カギを握る組織の解明は非常に困難なのです。この短期間にこのように多くのトラの罠が発見されたことは非常に憂慮すべきことではありますが、ここ18か月間にわかったことを考えれば驚くことではありません」。
 
・密猟撲滅のための計画
密猟撲滅のための計画は現在、「作戦会議」の開催に向けて進行中である。
作戦会議はチームのメインベースキャンプで行われ、ケリンチ・セブラ国立公園内およびその周辺でのトラの密猟の爆発的な増加と、この問題の背後にある犯罪組織に対する措置について話し合う。
 
TPCUのレンジャーらが久しぶりの休暇を楽しむ間、バックアップチームが緊急事態への対応に抜かりなく備える。
 

 

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