フォト
無料ブログはココログ
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

にほんブログ村

  • にほんブログ村

« 人から野生動物へ――アフリカの保護地域で広がる抗生剤耐性 | トップページ | 制定40周年のワシントン条約が、サメ類、樹木、ヘビ類、カメ類などの野生動植物に関する重大な決断のときを迎える »

2013年9月29日 (日)

現代の恐竜の危機-アジアのオオトカゲの容赦ない利用が明らかに

翻訳協力:易 あかね、校正協力:石野 精吾

2013年6月3日 UFZ press release

世界最大のトカゲである東南アジアのオオトカゲ類が(法律があるにも関わらず)乱獲され、皮革が取引されるとともに、ごく少量ペットとして取引されているということが、新たな研究で明らかになった。
しかもほとんどが違法取引である。
ドイツは生体の爬虫類の国際取引において大きな役割を果たしている。
2013年6月8日には世界最大級の爬虫類フェアがドイツで開催される。

ドイツとインドネシアの科学者チームは、最近全ての東南アジアのオオトカゲ類の保全および危惧状況についての、初の総合研究を発表した。
そこでは、国内外の規制や法律があるにも関わらず、人々を魅了するオオトカゲ類の中には明らかに持続不可能なレベルまで利用されている種もいると結論している。
この重要な研究は、有名なオンラインジャーナル『Herpetological Conservation and Biology』((仮)『爬虫両棲類の保全と生態』)で発表されている。

・東南アジアのオオトカゲ:最近の乱獲のレベルを軽視している
(特定の種類が狙われている場所での)ペット取引の需要に加えて、皮革の商用取引は一部の種や個体群にとって主要な脅威であると理解されなければならない。
ワニや大型のヘビに次いで、オオトカゲ類は最もよく皮革取引に利用されるトカゲの種群である。
手工業、例えばハンドバッグや腕時計のバンド(後者はドイツで「リザードストラップ」として販売されている)などを作製するために、毎年インドネシアはミズオオトカゲ(Varanus salvator)の皮450,000枚を合法的な輸出として証拠書類を提出している。
ボンにあるZoological Research Museum Alexander Koenig(アレキサンダー・ケーニッヒ動物学研究博物館)のAndre Koch博士は強く懸念し、こう述べる。
「特に、島に生息している種や個体群への監視の甘い取引は有害である恐れがあるはずですし、もし近年の取引の状態が続くようならば、その時点で過剰な利用と絶滅が密接につなげられます」。
Koch博士は、共同執筆者達と同じく長年ずっと、東南アジアのオオトカゲ類、中でも特に軽視されているオオトカゲ類の多様性や分布と系統学の関係についての研究に従事している。

2010年には、例えば、ボン出身の爬虫類の専門家が、フィリピンの新種のオオトカゲ類3種を確認することができた。「この3種は大型のオオトカゲ類の種の唯一にして最後の華々しい新発見でした」、と主任爬虫類学者でありボンのアレキサンダー・ケーニッヒ動物学研究博物館の前任の副館長だったWolfgang Boehme教授が説明している。
教授は更にこう述べている。
「1990年代から我々は東南アジアやニューギニア島産の10種以上の新種を記載してきました。1997年には、中でも目を引くモルッカ諸島のコガネオオトカゲを記載し、そして際立った青色のオオトカゲは2001年に発見しました。後に述べた青色のオオトカゲは、ニューギニア島(インドネシア)北西部の沖合にある小さな島、バタンタ島にしか生息していません。バタンタ島は広さが450㎢しかなく、ボーデン湖と同じくらいです」。

・オオトカゲ類の消滅は、いくつかの要因が組み合わさっている
「疑いなく、ニューギニア島のtree monitor lizards((仮)ミドリホソオオトカゲの仲間)は、最も色彩豊かな爬虫類に属しています」と、Thomas Ziegler教授は強調している。
教授はケルン動物園内の水族館の館長兼園内のコーディネーターであり、ベトナムで保全問題に真剣に従事している。
教授は更にこう付け加えている。
「動物園では、オオトカゲ類はそられの種の保全のために象徴的な役割を果たしています。繁殖計画において、動物園では、非常に限られた分布域で捕獲された種の個体群を増やすチャンスもあります。その点でケルン動物園は何年も前から、世界動物園水族館協会(WAZA)によって援助を受けて、あまり有名でなく、また絶滅の恐れのあるオオトカゲ類の種の研究や繁殖について取り組んできました。つい最近、世界最初のF2(つまり第2世代)のコガネオオトカゲの繁殖がケルン動物園で成功しました」。
Mark Auliya博士はライプチヒにあるHeimholz Centre for Environmental Research(ヘルムホルツ環境研究センター、UFZ)に属するこの研究の代表者であり、東南アジアにおける爬虫類取引や保全問題の専門家でもあるのだが、更にこう記している。
「オオトカゲ類は非常に色彩豊かで、希少価値があり、需要を駆り立てるような強い保護状況下にあります。かなり頻繁に4桁ほどの価格がつけられ、オスメスのペアだと時には合計5桁になることさえあります。大型のコモドオオトカゲでさえ、違法に取引されています。CITES(絶滅の恐れのある野生動植物の国際取引に関する条約、通称ワシントン条約)での国際取引の規制では、コモドオオトカゲの商用取引を禁止しているにも関わらず、です」。
商用取引の他にも、東南アジア原産のオオトカゲ類は人間による脅威に遭っている。
あるオオトカゲ類がニワトリを殺してしまうと、地域での不調和が起こる。
更に、特定の地域では車などに轢かれることがよくあり、中にはブッシュミートとして狙われている種さえいる。

・国際取引の管理に役立つ識別検索表
オオトカゲ類は全てCITESで保護されているにも関わらず、毎年の輸出水準が十分に監視されておらず、毎年の捕獲許可数や輸出割当に基づいて取引されていない種もいる。
オオトカゲ類についての正しい知識は関係当局の間では一般的に利用できない。
「そのため、我々は多くの写真を載せた調査地域内すべてのオオトカゲ類の総合的な比較分類検索表を作成しました。この検索表はインドネシアのオオトカゲ類の適切な保全を保証をするために、関係当局や利用者が現在の法律の施行を促進する手助けとなるでしょう」と、本研究の共同執筆者でもあり、ジャカルタ近郊にあるインドネシア国立自然史博物館に勤めるEvy Arida博士は明言している。

・世界のオオトカゲ類の生物多様性の中心としての東南アジアとニューギニア島
現在44種の記載種がおり、ニューギニア島を含む東南アジアはオオトカゲ類の生物多様性の世界の中心に相当する。
トカゲやヤモリなどのようなほかの爬虫類の仲間が、この地域におけるオオトカゲ類の多様性を大きく上回っているにも関わらず(インドネシアは、生物多様性の豊かな世界17カ国の内の一国であり、爬虫類は700種以上生息している!)、オオトカゲ類は食物連鎖の最上位の位置を占めている。
特にニューギニア島は、世界で2番目に大きな島なのだが、未だに広大な未開の熱帯雨林があり、オオトカゲ類の多様性は東南アジアで最も高い。
Auliya博士は、2011年にニューギニア島のインドネシア側を訪れたのだが、オーストラリアの同僚たちの最近の研究で、博士の同僚たちが、ペット取引のために捕獲された爬虫類の内、実際にペット取引されているのはおよそ3分の1でしかないことあばいたことを報告した。
その残りは流通ルートの最初の捕獲された場所で、過酷な状態下におかれて死んでいるのだ。
「消費者は、野生の爬虫類が捕獲されたものを購入する責任に気づくべきです。また、出所が確かな飼育下繁殖個体こそが常に消費者に求められ、最も販売を奨励されなくてはなりません」と、Auliya博士は記している。

概して、新しい研究の執筆者たちは、未だ評価されていない一部の種において、最近の輸入の割当の見直しや割当の制定を強く支持している。
加えて、違法取引行為を最小化し妨げるために、法律の規制のすべてを改善することはもちろん、より厳しく従うこと、関係者に定期的に訓練させることを提唱している。
その上、商用目的で利用されているオオトカゲ類の中には個体群の動向研究が行われていないものもいる。
このことが珍重されている種の致命的な結果につながる可能性があるのだ。

http://www.ufz.de/index.php?en=31668

 

★ニュース翻訳を続けるためにご協力ください!
→JWCSのFacebookでページのイイネ!をして情報をGET
gooddoでクリックやFacebookいいね!をしてJWCSを支援
クリックで守ろう!エネゴリくんの森でゴリラの保全に協力
→JWCSの活動にクレジットカードで寄付

※日本ブログ村の環境ブログに登録しています。よろしければクリックしてください。
にほんブログ村 環境ブログ 自然保護・生態系へ
にほんブログ村

« 人から野生動物へ――アフリカの保護地域で広がる抗生剤耐性 | トップページ | 制定40周年のワシントン条約が、サメ類、樹木、ヘビ類、カメ類などの野生動植物に関する重大な決断のときを迎える »

14 両生・爬虫類」カテゴリの記事

19 アジア」カテゴリの記事

36 野生生物の利用と取引」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/498291/53294380

この記事へのトラックバック一覧です: 現代の恐竜の危機-アジアのオオトカゲの容赦ない利用が明らかに:

« 人から野生動物へ――アフリカの保護地域で広がる抗生剤耐性 | トップページ | 制定40周年のワシントン条約が、サメ類、樹木、ヘビ類、カメ類などの野生動植物に関する重大な決断のときを迎える »