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2013年9月13日 (金)

北極地方アラスカで気候変動にさらされる野鳥の繁殖活動―増える種と減る種

WCS(野生生物保護協会)の研究員が野鳥54種の気候変動に対する脆弱性評価を実施

Gyrfalcon(シロハヤブサ)とCommon eider(ホンケワタガモ)は気候変動に極めて弱い傾向

脆弱性評価の結果は今後の研究と野生生物管理の参考に

翻訳協力:丸目多真季、校正協力:小山園子

2013年4月2日 WCS news

WCS(野生生物保護協会)の最新の報告は、北極地方アラスカで繁殖活動をする野鳥54種が2050年までに生じる気候変動の影響に対し、どの程度脆弱であるかに注目したものである。
今回実施された脆弱性評価の結果、シロハヤブサとホンケワタガモの2種は、予測される気候変動の影響に対し「極めて」弱く、別の7種は「やや」弱いことが分かった。
また、別の5種は個体数が増加する傾向にあり、温暖化の恩恵を受けていると見られる。

北極地方アラスカには、世界中から集まる90種以上、何百万羽もの野鳥にとって非常に重要な繁殖地かつ渡りの中継地である。
アラスカ北部では2050年までに年間平均気温が少なくとも3.1℃上昇することが予想され、そのことが鳥たちにさまざまな影響を与えると考えられる。

野生生物保護協会の研究員であるJoe Liebezeit氏、Erika Rowland氏、Molly Cross氏、Steve Zack氏が共同で執筆した報告書『北極地方アラスカで繁殖活動をする野鳥の気候変動に対する脆弱性評価』には、54種の野鳥を対象に行われた評価の詳細が述べられており、この地域での気候を踏まえた野生生物の管理に役立つ。
このプロジェクトは、評価の対象となった野鳥のエキスパートである自然科学者80名以上の参加と支援のもとに進められた。

脆弱性評価の結果、シロハヤブサとホンケワタガモは気候変動の影響に対して極めて弱いこと、さらにBrant(コクガン)、Steller’s eider(コケワタガモ)、Pomerine jaeger(トウゾクカモメ)、Yellow-billed loon(ハシジロアビ)、Buff-breasted sandpiper(コモンシギ)、Red phalarope(ハイイロヒレアシシギ)、Ruddy turnstone(キョウジョシギ)の7種はやや弱いことが分かった。
評価によると、Savannah sparrow(クサチヒメドリ)、Lapland longspur(ツメナガホオジロ)、White-crowned sparrow(ミヤマシトド)、American tree-sparrow(ムナフヒメドリ)、Common redpoll(ベニヒワ)の5種は個体数が増加する傾向にある。

報告書の執筆者らによると、これは野鳥が北極地方アラスカでの繁殖活動の際に受ける気候変動の影響に限定した脆弱性評価であり、アラスカ以外の分布域での評価は行われていないという。

「脆弱性評価を行う最大の意義は、多かれ少なかれさまざまな種が気候変動の影響を受ける背景要因を探り出すことにあります。
こうした取り組みを通して、その後の管理活動に優先順位をつけたり、データの空白部分を特定したりすることが可能になります。
それぞれの種についた評価は管理活動や保護計画に優先順位をつける際の原点となるのです」と野生生物保護協会の保護研究員で報告書の執筆者でもあるJoe Liebezeit氏は話す。

脆弱性の評価は、種の気候変動に対する感受性(温度変化に対する生理的耐性など)についての専門家の意見と、アラスカ北部全域で予測される気温と湿度の変化など、外的要因の地理的空間データセットを基にNatureServe(アメリカのNPO)が開発したソフトウェアを使って行われた。

Arctic Landscape Conservation Cooperative((仮)北極景観保全協同組合)のコーディネーター、Greg Balogh氏は気候変動による変化に注目している。
「この評価で使ったソフトウェアは、コンピュータのモデリングと専門家の意見を一つにまとめるという実現の難しい取り組みに成功しています。気候変動によって増える種と減る種に関して、このソフトウェアが示す洞察と描写はみごとなものです。土地や資源を管理する人たちは、将来のビジネス設計を考える際にこうした製品に目を向けるとよいと思います」とGreg Balogh氏は話す。

気候変動の影響を受けやすい種に共通して見られたのは、海岸線への強い帰巣本能である。
帰巣した鳥たちは、海岸沿いの大気の乱れによる激しい雨や風、侵食、氷結といった気候関連の変化にさらされることになる。
一方、さまざまな条件に広く適応できる種は比較的気候変動の影響が少なく、温暖化によって個体数の増加が予測される種もあった。

広範囲にわたる評価が実施されたにもかかわらず、報告書の執筆者たちは取り組みがまだ十分ではないことを認めている。

野生生物保護協会の研究者で報告書の執筆者でもあるErika Rowland氏は語った。
「私たちが行った評価から分かるのは、鳥たちが受ける気候変動の影響のごく一部に過ぎません。たとえば、数種類の鳥が温暖化によって干上がったり位置が変わったりする可能性のある湿地帯を主な生息地としています。また、多くの鳥がアラスカ以外の場所で越冬します。そのため、保全計画を立てて管理を行うには、最終的に他の分布域からの気候変動情報を踏まえて、北極地方アラスカでの鳥たちの脆弱性を把握することが必要となります」。

http://www.wcs.org/press/press-releases/breeding-birds-arctic-alaska.aspx

 

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