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2013年9月25日 (水)

IUCN専門家が主導した介入により、アジア産カブトガニの米国への輸入が禁止に

翻訳協力:花嶋 みのり、校正協力:桂 康子

2013年4月8日 IUCN News story

International Union for Conservation of Nature and Natural Resources(IUCN:国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission(SSC:種の保存委員会)は、生物種や多岐にわたる自然保護問題について知識とアドバイスを提供する専門家のネットワークである。
最近、IUCN-SSCのHorseshoe Crab Specialist Group((仮)カブトガニ類専門家グループ)は、このネットワークが自然保護活動にいかにうまく影響を与えられるかを証明した。
それは、IUCN-SSCがある介入を主導し、その結果、米国で餌となるアジア産カブトガニの輸入が禁止されたことによる。

(仮)カブトガニ類専門家グループは、カブトガニ類が、ウナギやツブ貝(巻貝)漁の餌として使用されるために米国に輸入されているとの情報を得た後、米国の様々な連邦機関と州機関に連絡を取り、懸念を伝えた。
ある書簡の中で専門家グループは、カブトガニ類の輸入がもたらす複数のリスクを強く訴えた。それらは、有害な外来寄生虫や感染症が米国の海洋環境へ持ち込まれるリスク、その輸入がアジアのカブトガニ類の個体群におよぼす悪影響のリスク、また万が一カブトガニ類が食用として販売された場合に考えられる人間の健康へのリスクである。

また、このような状況の中で明らかになったのは、アジアからのカブトガニ類の輸出を禁止する法規則がないこと、これらのカブトガニ類の米国への輸入制限がないことであった。
専門家グループは書簡の中で、IUCNの様々なガイドラインと方針に言及した。
その目的は、輸入前にリスク評価を行う必要性を強く訴えることであった。
リスク評価とは、外来動物と感染症を持ち込むことによる影響を分析し、考えられる害悪を特定することである。
このようなことは、アジア産カブトガニ類の米国への輸入が始まる前には行われていなかった。

アジア産カブトガニ類は、米国の大西洋海域の海洋環境に持ち込まれる時点では生きていないが、(仮)カブトガニ類専門家グループは、アジア産カブトガニ類が媒介となって持ち込まれる寄生虫、病原体や外来種が、米国産のアメリカカブトガニの個体群に悪影響を与える可能性があるという懸念を示した。さらに、米国産アメリカカブトガニの個体群へのすべての影響は、コオバシギを含む海辺の鳥などの、アメリカカブトガニやその卵を栄養源としている他の種に、連鎖反応を起こす可能性がある。

(仮)カブトガニ類専門家グループは、現在、IUCNレッドリストに情報不足として区分されている3種のアジア産カブトガニ類(学名:カブトガニ、ミナミカブトガニ、マルオカブトガニ)について、評価の見直しを行っている。
専門家グループは、入手している証拠に基づいて、アジア産カブトガニ類の多くの個体群が深刻に減少しており、カブトガニ類を米国へ輸出する動きがあれば、個体群のさらなる減少を招く可能性があると考えている。

(仮)カブトガニ類専門家グループのこれらの活動に対して、Atlantic States Marine Fisheries Commission(ASMFC:大西洋沿岸州海洋漁業委員会)は迅速な対応をし、アジア産カブトガニ類の輸入と餌としての利用を禁止する決議案を採択した。
こうした活動の中で、専門家グループは、複雑で物議を醸す自然保護問題に取組むとき、IUCN-SSCがいかに要となる役割を果たし、絶滅危惧種の個体群を保護する対策をもたらすことができるかをはっきりと示している。

http://www.iucn.org/news_homepage/all_news_by_theme/species_news/?12743/Intervention-led-by-IUCN-experts-stops-import-of-Asian-horseshoe-crabs-into-USA

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