グアテマラのジャガー、新たにカメラトラップを使い広域で調査
-Wildlife Conservation Society(WCS、野生生物保護協会)が保全実態を把握するための新マニュアルを発表-
翻訳協力:中島 薫、校正協力:北澗 由香
2013年5月28日 WCS Press Release
WCSは、グアテマラのマヤ生物圏保護区で遠隔カメラトラップ(注・おもに野生生物を対象に、モーションセンサーや赤外線センサーを用いて、自動撮影する設置型カメラ)によって撮影されたオスのジャガーの写真を公開した。
カメラトラップは、動物の動きや熱を感知して作動し、野生の中では見逃しやすい敏捷な動物の映像を“捕える”。
ジャガーの体の斑紋は一頭ごとにその特徴が異なるため、こうした写真を用いることで、個体の識別や個体数の推定が可能となる。
WCSは、80回以上にもおよぶ調査の経験をまとめ、カメラトラップによるジャガーの個体群密度の推定方法に関する2004年度版マニュアルを更新した。
この新しいマニュアル(http://www.wcsguatemala.org/en-us/wildlife/jaguar.aspx参照)はスペイン語と英語で読むことができ、これまでに得た知識や、ジャガーの個体群密度をより正確に推定できる方法と分析についての提言を伝えている。
ジャガーは獲物を探して広範囲を動き回るため、このマニュアルでは、個体群密度の推定にはカメラトラップを広大範囲に設置する必要がある述べている。
その提言に従い、WCSはこうした敏捷な動物たちについての個体数などより詳細なことを知るために、500㎢におよぶ管理された森林内の50か所にカメラトラップを一組ずつ設置し、グアテマラでの調査を指揮している。
「世界的にも重要な、諸条件の整った最後の砦で、ジャガーの個体群を保護することにより、私たちの計画はジャガーという種の大々的な保全に貢献しているのです」と、WCSのジャガー・コーディネーターであるJohn Polisar博士は言った。
「この写真のジャガーが安全に暮らせるのは、伐採により森林環境を破壊する不法侵入者を排除し、またジャガーの餌を減らしてしまう狩猟活動の制限することにより、ジャガーの生息地が守られているからです。新しいマニュアルは、すでに得られた知識を共有することを目的としており、保全活動を伝えていく上で不可欠となる次世代のジャガー個体群調査のために、計画や分析に関するアドバイスを提供しています」。
WCSがグアテマラでジャガーの長期観測を進めてこられたのは、the Liz Claiborne Art Ortenberg Foundation、グアテマラの気候、自然、地域共同体計画を実施しているアメリカ合衆国国際開発庁とレインフォレスト・アライアンス、そしてアメリカ合衆国内務省が管轄する国際技術援助計画など、諸団体からの豊富な資金援助を得られたことによるものだ。
また、このジャガー広域調査は、The Andean Bear Conservation Alliance((仮)アンデスクマ保全同盟)との装置の共同使用により実現している。
http://www.wcs.org/press/press-releases/jaguars-capturing-phantoms-photos.aspx
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