殺虫剤の禁止によりミツバチに明るい未来
翻訳協力:長本 幸子・江藤 宏治、校正協力:長井 類子
2013年4月29日 The Wildlife Trusts news
neonics(ネオニクス)として知られている特定の殺虫剤を規制する決定に、The Wildlife Trusts(野生生物トラスト)は歓迎の意を表明する。
欧州委員会は、ネオニコチノイドと呼ばれる危険な殺虫剤の使用を当面差し止めることにした。
この禁止令は2013年12月1日に発効し、最も一般的な3種のネオニコチノイド(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム)の、「ミツバチを惹きつける」作物への使用を規制するものと見込まれている。
Paul Wilkinson氏(野生生物トラストLiving Landscapeの局長)は、次のように述べている。
「EU(欧州連合)による3種類のネオニコチノイド系殺虫剤の禁止令は、非常に歓迎すべきものです。禁止令によりミツバチは危機的状況からひとまず脱することができましたが、ミツバチやその他の授粉媒介生物の減少を増加に転じるために、さらに活動していく必要があります。自然環境とその食料生産への寄与を評価する私たちにとって、英国政府が本件について異議を唱え続けていることは非常に遺憾なことであり、重大な懸念事項でもあります」。
欧州委員会は、関連する科学技術情勢を考慮し、今後2年のうちに3種のネオニコチノイドの承認条件を精査する。
1月に出された欧州食品安全機関による報告書は、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムにより、深刻な危険性がミツバチにもたらされ、マルハナバチ類やハナアブ類など、ほかの花粉媒介者にも未知の危険性がもたらされると指摘している。
http://www.wildlifetrusts.org/news/2013/04/29/bees-face-brighter-future-pesticides-banned
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