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2013年7月15日 (月)

ダイナマイト漁がタンザニアの沿岸漁場やサンゴ礁を破壊する

翻訳協力:アダムス 雅枝、校正協力:赤木 理恵

2013年5月16日 African Conservation Foundation Habitat News

タンザニアはアフリカの国々の中で、ダイナマイト漁がまだ大規模に行われている唯一の国である。魚が住み着いている珊瑚礁や魚の生息地がダイナマイトの爆発で頻繁に破壊され、この違法行為が周囲の生態系に極めて有害な状況をもたらしている。

漁業部門の上級海洋技術者であるHyasint Wariro氏は、次世代の漁業および珊瑚礁を保護するため最前線でダイナマイト漁者と戦っている。不法な漁業には、小さな網目の網を使用する漁や、化学薬品を使用して魚を殺す漁、水中銃や特にダイナマイトのような不法な道具を使用する漁などがある。

Tanzania Sunday News(タンザニアサンデーニュース)のAnne Outwater氏のインタビューで、「私はTanga(タンガ)地方の不法漁業を取り締まる法執行機関の主任をしていました」とWariro氏は言及した。「タンガ地方で最も大きな問題はダイナマイトです。1日当たり最多で、60から100回にも及ぶ爆破による衝撃を受けることがあります」。

珊瑚礁の破壊、漁業までも崩壊
「ダイナマイト漁をする漁師達は、魚やサンゴの豊富なサンゴ礁へ行きたがります。漁師らがボートで海に出る時、そのうちの一人がダイナマイト漁用のマップ機能の付いたスキューバ用具を身につけて、魚の群れを捜しに水面下に潜るのです」とWariro氏は説明する。「そしてボートに戻って準備をすると、ちょうど魚の群れをめがけて点火したダイナマイトを投げ込むのです。5、6分待つと、また潜ってそこにあるものを集めます。でも、集めることができるのは、全体量のわずか約20%にすぎません。残りは押し流されていってしまうのです。最悪の点は、ダイナマイトがあたりのサンゴをすべて破壊してしまうということです。壊された場所は海の砂漠と化してしまいます」。

Wariro氏は、指の関節を見せながらいう。「このサイズのサンゴに成長するのに50年はかかるかもしれません。そうして大きくなったサンゴが、一瞬にして破壊されてしまうのですから」。

爆発漁猟によるサンゴ礁の損傷は、魚類の多様性と魚の個体数をすぐに減らしてしまう。爆発漁猟にともなう影響が長期にわたれば、サンゴ礁の自然回復を期待することはできない。

ダイナマイト
爆発漁猟が普及した理由の一つとして、爆発物が漁師にとって安価で簡単に手に入れられることがあげられる。通常ダイナマイトは、採鉱、解体および道路工事業者から調達される。

ダイナマイトは大抵は正しい使い道に利用するため、大きな積荷でタンザニアに合法的に入ってくる。しかしながら、ダイナマイトに関する厳格な規制は一切なく、不法に売買されている。

「漁師はとにかく貧しいのです」とWariro氏は述べる。「時として、ダイナマイトの代価を払うことさえできません。ですからダイナマイトを手に入れた後で、その代価として採った魚の一部をダイナマイト業者に分け与えているのです。唯一実際に裕福になっている人々は、ダイナマイト業者なのです」。

法執行の欠如
Wariro氏は、「タンザニアには適正な法律や法令および規則があります。これらの規則には、ダイナマイト漁で逮捕された者は5年間刑務所で罪を償わなければならないというものがあります。誰でもダイナマイトを所有することができますが、水中に持ち込んだり、水面の近くで使用したりすることはできないことになっているのです」と説明する。

漁業部門の職員として、Wariro氏は一軒一軒民家を訪ねまわり、人々を教育するための勉強会を開き、また地域集会を行った。その後で再び漁師を訪ね、彼らに警告した。

「もし2週間たった後も、魚を採るためにダイナマイトを使い続けるなら、その時は逮捕されることになるだろうと彼らに伝えました」とWariro氏は言う。「私はダイナマイト漁の罪で200人以上は逮捕し、そして彼らの裁判が行われてきました。罪に問われた漁師達の釣り用具やボートは没収され、彼らは拘置されました」。

当時、ダイナマイト漁で少なくとも48のケースについて、タンガ裁判所で裁判が行われたとWorldwide Wildlife Fund(WWF、世界野生生物保護基金)が報告している。2003年に執行されていた漁業法における最も軽い刑が請求されたにもかかわらず、このうち実刑判決を言い渡されたのは48例中たった4例のケースだけであった。

半分以上のケースは起訴書類の未提示のために裁判を退けられた。また3分の1のケースでは、被告が有罪と判決が下されたが、事実上刑罰なしで釈放された(執行猶予付きの判決か、50,000タンザニアシリング(およそ30ドル(日本円でおよそ2,910円、1ドル=97円、2013年6月23日現在)未満の軽い罰金)。何らかの買収工作がすべてのケースに関わっているようである。

酸による襲撃
「法を犯した人々は、ボートや漁猟の道具を没収し、自分達を逮捕した漁業部門の職員に対していら立ちをあらわにします。彼らは刑務所に入らず、自由に歩き回っているのです」とWariro氏は言う。

「刑務所に送られてから訴訟が終了するまでに3年はかかりますが、訴訟打ち切りとなるか、または判決が下されても軽い罰金(10,000~20,000タンザニアシリング(およそ6~12ドル(日本円でおよそ582円~1,164円、1ドル=97円、2013年6月23日現在)))を払うぐらいで済むのです」。

彼は続けた。「普段、オートバイに乗るとき私はいつもヘルメットを着用するようにしているのですが、2011年4月、彼らが酸を持ってやって来たあの日は、自転車に乗っていました。彼らは6か月の間、ずっと私を捜し続けていたのです。その日に限って私はヘルメットを付けていませんでした…」。

ダイナマイト漁をする漁師達を逮捕しようとしたWariro氏は、電池酸(蓄電池で使用される希硫酸)を浴びせられるという悪意に満ちた襲撃を受けたのだ。

Wariro氏は片目を失った。片方の耳も損傷を受けた。顔の皮膚はざらざらした起伏状となり、口もわずかに硬くなり、胸にはケロイド状のやけどのような跡が残っている。Muhimbili国立病院で4回もの手術に耐えた。「こんなことが起こるなんて、まったく予想もしませんでした」。

誰が顔に酸を投げつけたのか、Wariro氏には分っている。ダイナマイト業者とダイナマイト漁をしていた漁師達だ。「彼らは、まだ自由にタンガの町周辺を歩きまわっていますよ。そして、ダイナマイト漁も変わることなく継続して行われているのです」。

解決策
タンザニアでダイナマイト漁に終止符を打つためには、トップレベルでの政策が国内で施行され、あらゆるレベルでの総体的なゼロ・トレランス(撲滅)政策を実行することが必要だ。

「真剣にこの問題に取り組むならば、私たちは村の指導者、区、地区および地方を治める指導者達を教育しなければなりません」とWariro氏は言い切る。「それと、裁判所が法律を守らなければなりません」。

タンザニアの道路公社TANROADS(タン・ローズ)、爆発物を使用するセメント業者、また建設会社は、間接的にこの件に関して責任を担っている。さらに世界銀行は2006年から2012年の間、Marine and Coastal Environmental Management Program(MACEMP、海洋・沿岸環境管理プログラム)に6000万ドル(日本円でおよそ58億2000万円、1ドル=97円、2013年6月23日現在)以上もの資金を提供しているが、ダイナマイト漁がタンザニア沿岸で蔓延しているにもかかわらず、このダイナマイト漁問題に関して対処することはなかった。

腐敗および政治の節度のなさが生物多様性を破壊し、漁業部門の生産性を損ない、そしてまた沿岸漁業コミュニティーの貧困をますます深刻化させ、海洋エコ・ツーリズムに損害を与える原因となっている。

http://www.africanconservation.org/habitat-news/marine-coastal/item/dynamite-fishing-destroying-fisheries-and-coral-reefs-along-the-tanzanian-coast

 

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