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2013年5月23日 (木)

爬虫類の約5分の1が絶滅の危機に直面

2013年2月15日  IUCN News

翻訳協力:松岡 真由美、校正協力:河村 美和

International Union for Conservation of Nature (IUCN/国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission(SSC/種の保存委員会)の専門家とZoological Society of London (ZSL/ロンドン動物学協会)との共同発行の本日付けの報告書によると、世界中の爬虫類の19%が絶滅の危機に瀕しているという。

Biological Conservationに掲載されたその研究は、爬虫類の世界的保全状況をまとめた初のものである。200人以上の世界の名だたる専門家たちが、世界中からランダムに選んだ1,500種の爬虫類の絶滅リスクを評価している。

絶滅の危機に瀕している19%の爬虫類のうち、12%は絶滅危惧IA類で、41%が絶滅危惧IB類、47%が絶滅危惧II類だ。

IUCN-SSC内の、レッドリストのヘビ・トカゲ部会の幹事であるPhilip Bowles氏は、「この発表は、世界的な爬虫類の保全状態の評価において重要なステップであり、この調査結果は、これらの種の現状や直面している絶滅の危機に警鐘を鳴らしています。爬虫類の絶滅を食い止めるためには、最重要課題である生息地の喪失や過剰な開発などの、は虫類が直面している危機の問題に取り組まなければなりません。」と述べている。

絶滅危惧IA類と評価された3種については、特に絶滅の可能性が高いとされている。そのひとつであるジャングルに生息するランナートカゲ(Ameiva vittata)は、ボリビアの一部地域でしか確認されていない。熱帯地域では特に、農業や森林伐採による生息環境の変化のため、絶滅の脅威レベルが高くなっている。実際、トカゲの生息環境が壊滅され、2つの研究が失敗に終わっている。

「爬虫類は、厳しく過酷な環境に生息する種もいるため、近年のように激しい環境変動がおきても特に問題ないと思われているのです」と報告書の筆頭著者であるMonika Bohm博士は述べている。しかし多くの種が、日々の暮らしに特殊な生息環境や気候条件を必要としている。つまり、環境の変化にはとても敏感なのである。

爬虫類の中でも種によって絶滅リスクは異なる。世界中の様々な淡水域に生育・生息する種と同じように、淡水のカメ類は特に高い脅威にさらされている。全体的には、淡水の爬虫類の30%が絶滅の危機にさらされ、特に淡水カメ類は、国内外における取引の影響も受けて、絶滅の危機が50%に上ると推定されている。

陸上の爬虫類に関してはリスクは高くないものの、制限された生息域、特殊な地理的・環境的必要条件、移動性が低さなどは、人間の影響を特に受けやすい性質である。ハイチでは、研究の対象になっているアノ―ルトカゲの9種のうち6種が、国をも脅かす過度な森林伐採によって、絶滅のリスクが高まっている。

一般に爬虫類と呼ばれるヘビやトカゲ、ミミズトカゲ、クロコダイル、カメ、ニュージーランド固有のムカシトカゲなどは、約3億年前に地球上に現れ、長く複雑な歴史を持っている。それらは、食べられる側としても食べる側としても、世界の生態系において多くの不可欠な役割を担っているのだ。

ZSLの指標・評価部門の所長Ben Collen博士は、「爬虫類の繁栄を守るためには、認識のずれや、保全活動への取り組みの不十分さへの対処が必要なのです。そして、これらの発見は、保全活動における早急な決断への近道に繋がり、爬虫類へ繁栄をもたらすのです。」と述べている。

http://www.iucn.org/news_homepage/?12086/Almost-one-in-five-reptiles-struggling-to-survive

 

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