モロッコで珍しいカマキリ2種を再発見
2013年2月28日 IUCN News
翻訳協力:小松 勝 校正協力:森田 猛
60年間記録のなかったカマキリ2種類が、先日イタリアとモロッコの科学者のチームにより再発見された。
モロッコにおける2011年5月の探索期間中に、イタリアとモロッコのカマキリ専門家チームは珍しいカマキリ2種類を確認している。アプテロマンティス属の一種、Werner's wingless Mantis (Apteromantis bolivari)は1948年以降の記録が残っていない。また、モロッコオオカマキリ (Tenodera rungsi)は1952年以降、採集されていない。
IUCN(国際自然保護連合)のSSC (種の保存委員会)のバッタ専門家グループのメンバーで、今回のプロジェクトの主任調査員Roberto Battistonによると 、Werner's wingless Mantisは4箇所の異なる地域で発見されており、想像以上に分布している可能性があるとのこと。
対照的にモロッコオオカマキリはきわめて珍しく、おそらく保全対策によって保護していく必要があると思われる。一般的にカマキリは出現場所がわかりにくいため、分布に関する知識は非常に乏しい状況にある。なお、このプロジェクトはMohamed bin Zayed Species Conservation Fundによって資金提供されている。
全文は、以下のサイトからダウンロード可能:
http://www.israbat.ac.ma/IMG//pdf/Battiston_SV34_2_115.pdf
<原文>
http://iucn.org/about/work/programmes/species/news/?12548/MantisMorocco
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