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2013年3月 4日 (月)

ホッキョクグマの附属書改正提案

CITES-CoP16にホッキョクグマの附属書改正提案(アメリカ)

翻訳協力:岩下奈緒 校正協力:鈴木洋子

A.提案

ワシントン条約決議9.24 (CoP14で改正)、付記1、パラグラフC ii)「生息地の面積の減少および生息地の質の低下に基づき推定または予測される野生での個体数の著しい減少」にしたがったUrsus maritimus(ホッキョクグマ)の附属書Iから附属書IIへの移行

2.概要

附属書Iには絶滅のおそれのある種であって取引による影響を受けている又は受ける可能性のあるものすべてが掲載されていなければならないとワシントン条約第2条に規定されている。

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)においては、ホッキョクグマは取引により影響を受けている。Polar Bear Specialist Group(ホッキョクグマ専門家グループ)によれば(PBSG、Obbardら、2010年)、年間お よそ800頭のホッキョクグマが主に生存目的で捕獲されているという。これらのうち、2001年から2010年までに、生存区域の数カ国により年間およそ400-500頭のホッキョクグマが輸出/再輸出されていた(セクション6参照)。これらのうちのほとんどは野生のホッキョクグマであった。加えて、ほとんどはカナダ由来のものであった。

入手した情報は、生息地の面積の減少や生息地の質の低下に基づいて推定または予測された野生での個体数の著しい減少のために、ワシントン条約決議9.24(Cop15で改正)、付記1、パラグラフC)ⅱの生物学的基準にしたがってホッキョクグマが絶滅の危機に瀕していることを示している。

ホッキョクグマはすべて、カナダ、デンマーク(グリーンランド)、ノルウェー、ロシア連邦、アメリカの5つの生息分布国の北極周極海氷環境に生息している(DeMaster およびStirling 1981年; UNEP-WCMC(世界自然保全モニタリングセンター)2009年) 。ホッキョクグマは生息地である海氷に完全に依存しており、獲物を狩り、繁殖し、移動するために海氷を使用している(Stirling 1998年, 2006年)。海氷はここ30年だけでも8%減少しており、夏の海氷は15-20%減少している(ACIA(北極気候影響評価) 2004b; Johannessen 2008年)。2100年までにさらに海氷面積が年平均で10-50%縮小すると予測されている (IPCC(気候変動に関する政府間パネル) 2007年) 。これまでで最も優れた海氷変化の予測をしている6つの気候モデルは、およそ30年のうちに北極の夏の海氷が完全に消滅するだろうと予測している (Amstrupら. 2007年; Kerr 2009年。 モデルの不確かさについては DeWeaver 2007年および Durnerら.2007年も参照のこと) 。例えばカナダの北極地方の島々やスバールバル諸島、アラスカ北部やロシア領チュクチなど夏には海氷がすでに完全に消滅している場所では、ホッキョクグマによる陸地の使用は増えている(Schliebe ら。2006年)。ホッキョクグマにとって陸地で過ごす時間の長さは重要である。なぜなら通常の獲物を取ることができない上に、人間に狩りの対象とされて殺されてしまう可能性が高いからだ(Stirlingおよび Derocher 2007年)。ある専門家たちは、夏に海氷が完全に消失してしまえばホッキョクグマは生き残ることができないだろう、と結論づけた(ACIA 2004a; ACIA 2004b; Derocher ら。2004年; Amstrup  ら。2007年;  Stirlingおよび Derocher 2007年; Amstrup ら。2009年)。

海氷の縮小はホッキョクグマにとって悪い影響を与えることになりそうだ。なぜなら獲物を探すために、これまで以上の体力が必要になることを意味するからだ。多くの個体群の中の生き残りホッキョクグマは、少なくとも季節に応じて、最低限の餌を求めて陸上や沖合の生息地に移っていき、クマと人間の好ましくない接触が増すことになる。栄養的ストレスが増える時、ホッキョクグマは他の多くの潜在的なストレス要因にも晒されている。ある地域のホッキョクグマには健康状態の悪化、繁殖成功率の低下、死亡率の増加が見られることが、すでに明らかになっている。このまま生息地の変化がより深刻になり、そして季節的な変化がより速く進むようなら、これまでまだ大規模には生じていない壊滅的な大量死という事象が起こると予想される。

ホッキョクグマの生息地(海氷)が減少すれば、ホッキョクグマにとって他のすべての潜在的脅威が激化する。その脅威とはホッキョクグマの利用と取引、病気や捕食、汚染物質、エコツーリズム、輸送(セクション5参照)などを含むがそれらに限定されるものではない。そのため、まずは商業取引が生息地の喪失によって種にもたらされる脅威を増幅させないことを保証するために、予防手段としてホッキョクグマをCITESの附属書Iに掲載することが必要である。

http://www.cites.org/eng/cop/16/prop/E-CoP16-Prop-03.pdf(ファイルサイズが大きいため、直接URLを貼ってください)

 

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