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2013年3月 5日 (火)

タンザニアによるアフリカゾウ格下げ提案(2012年12月18日に取下げ)

タンザニアによるアフリカゾウ格下げ提案(2012年12月18日に取下げ)

翻訳協力:蔦村的子 校正協力:石塚信子

A.ワシントン条約付属書改正提案
決議9.24(CoP15で改正)の付記4のA2b)i)、ii)およびc)に明記された予防策にしたがい、アフリカゾウ(African elephant Loxodonta Africana)のタンザニア連合共和国(the United Republic of Tanzania)の個体群を、次の注釈を付けて附属書Iから附属書Ⅱへ移行すること:唯一以下の目的のために限る:

a)非商業目的でのハンティング・トロフィー(狩猟戦利品)の取引;

b)以下を条件とする登録済みの未加工象牙(全形および断片)の取引:  

i.タンザニア原産である、登録済みの政府所有の在庫(没収象牙および原産地不明の象牙を除く)のうち、101,005.25kgの一回限りの販売;  

ⅱ.取引相手国は、輸入象牙が再輸出されないこと、国内での製造および取引に関する決議10.10(CoP15で改正)の要件すべてに従い管理されることを確実とする国内法および国内取引規制が十分整備されているとして、すでに常設委員会により指定された国に限定する。この取引相手国とは第54回委員会(ジュネーブ、2006年10月)で取引相手国として指定された日本および第57回委員会(SC(常設委員会)57、ジュネーブ、2008年7月)で取引相手国として指定された中国である;  

ⅲ.条約事務局が登録済み政府所有在庫として検証以降;  


ⅳ.取引収入は、タンザニアのゾウ生息域内またはその近隣での、ゾウの保全、地域社会の保全および開発プログラムのみに使用する。  
ⅴ.タンザニアは、CoP16以降、b)i)、b)ⅱ)、b)ⅲ)、b)ⅳ) 号の規定に従い行われる「単一販売の象牙販売」日から4年経過するまでの期間、締約国会議に対し、附属書Ⅱに掲載された同国個体群の象牙の取引許可を求めるさらなる提案を提示しない。また、かかるさらなる提案は、決議14.77および14.78に従い処理するものとする。
c)足、耳および尾を含む生皮の取引 d)決議11.20で定義された、適切かつ容認できる目的地への生きた動物の取引;
常設委員会は、万が一輸出国もしくは輸入国による遵守違反があった場合、または、ワシントン条約事務局の提議などで、その取引が他のゾウの個体群に悪影響を与えることが証明される場合、上記a)、b)、c) およびd) の取引を部分的に、または完全に、中止することを決定できる。他のすべての標本は附属書Ⅰ掲載の種の標本とみなすものとし、そうした標本の取引はその取り決めにしたがい規制されるものとする。   
C. 2. 概観 タンザニアにいるアフリカゾウの個体群は、決議9.24(CoP15で改正)の付記1に明記された附属書Ⅰの生物的基準のいずれにも、以下の理由で適格とはならない。つまり、i)野生個体群の数は小規模なものではない。ⅱ)そのタンザニア・アフリカゾウの分布は、一地域に限定されない。ⅲ)野生個体群の数は、1989年の約55,000頭から2009年の110,000頭(TAWIRI, Tanzania Wildlife Research Institute:タンザニア野生生物研究所による2009年の数字)へと最近の二十年間でかなり増加しており増え続けている、などの理由による。したがって、現在の個体群は、明らかに、付記2b基準Aに達する附属書Ⅱの個体群に該当する。その提案された注釈もまた、決議9.24(CoP15で改正)の付記4の特に1.1号A2b)i)、ⅱ)およびc)の部分に詳述された予防策に合致する。
2.1 タンザニアは、ワシントン条約を忠実に遵守する   
他の条項の中で、2007年3月に改正された1998年タンザニア野生生物政策(Tanzania Wildlife Policy)および2009年の第5版野生生物保護法(Wildlife Conservation Act No.5)を採用したことで、タンザニアは、ワシントン条約の問題および他の国際協定・条約を受け入れている。さらなる強制的法施行は、ワシントン条約事務局の評価を待つザンジバル地方に対する新たなワシントン条約施行規定として、行われる予定である。
2.2 タンザニアは、引き続き監視システムへの貢献を約束する   
タンザニアは、締約国会議で採択された決議に従い、MIKE(Monitoring Illegal Killing of Elephants ゾウ違法捕殺監視システム)プログラムおよびETIS(the Elephant Trade Information Systemsゾウ取引情報システム)プログラムを効果的に施行している。タンザニアはまた、象牙在庫管理に関する国際的基準も遵守する。そのために、タンザニアは、TRAFFIC(トラフィック、野生生物の監視・調査団体NGOの一つ)の考案したコンピューター象牙監視システムを採用している。
2.3 タンザニア政府は、以下を含む効果的なゾウ保護策をとっている:   I. 2001年ゾウ管理計画(the Elephant Management Plan)および2010年6月改正版の採用および操作運用。以前のゾウ管理計画(2001年)は、タンザニアのゾウ個体群の理想的上限を100,600頭に定めている。タンザニアのゾウ個体群数は、今やその上限を超えている。   
Ⅱ.中央政府所管の保護区域(Protected Areas)以外の(国立公園、ンゴロンゴロ保全地域(Ngorongoro Conservation Area)、禁猟区およびゲーム(野生生物狩猟)管理区域での)野生生物保護を、地域社会に野生生物が存在できそうな土地に野生生物管理区域(Wildlife Management Area)設定を許可する(2012年野生生物管理区域規制(Wildlife Management Area Regulation))法的機構を設置することで促進すること。この促進により地域社会は、野生生物保護にかかわり保護活動から利益を得ることが可能になる。この戦略は、国の保護区域のネットワークを29,000㎢増やし野生生物保護のための土地をさらに付け加えることになる。
Ⅲ. 起訴、諜報活動、野生生物資源の違法購入との戦いおよびフィールドギア装置の供給における野生生物担当職員の特別トレーニングを強化すること。野生生物個体群の監視および反密猟作戦のための軽量航空機は、1989年の5機から2012年の12機まで増え続けてきた。政府は、反密猟作戦強化のためヘリコプターを調達しているところである。また、民間団体も装置や資金、および人員を供給することで密猟に対抗する政府の取組みを支援している。
IV. 新たな野生生物保護区域の創設のための法的対策は、ゾウに利益をもたらす。野生生物保護地域ネットワークは、1989年の11の国立公園から2012年の15へと、および1989年の11の禁猟区から現在の28へと拡張している。国立公園が57,387㎢で、禁猟区は109,416.97㎢ある。さらに、ンゴロンゴロ保全地域は、8,288㎢である。
V.  地域協議会(District Councils)へ、スポーツ・ハンティングからの収益の25%および住民によるハンティングからの100%の収益があることにより、地域社会の開発計画および地域レベルでの保護活動をサポートでき、地域当局による保護支援が増加する。それに加えて、野生生物管理地域内での写真撮影のツーリズム収益の65%および野生生物管理区域の使用料の75%が地域社会に再投資される。
VI. タンザニア国立公園およびンゴロンゴロ保全地域当局により生み出された収益の100%の保有、および大蔵省がセルー禁猟区に許可する収入の50%保有からの供給。
VII. 国際協定および地域協定の批准および施行により、ゾウを保護する国家的努力との間に相乗効果が生まれる。地域協定は以下のものを含む;野生動植物相の違法取引にその努力を向けた協力的な強化作業に関するルサカ協定タスクフォース(the Lusaka Agreement Task Force, LATF、1996年にルサカで締結)、2000年に批准された野生生物保護および法施行に関する南部アフリカ開発共同体(Southern African Development Community, SADC)議定書。
VIII.近隣諸国との協力。特にケニア(キリマンジャロ―アンボセリ(Kilimanjero-Amboseli)、セレンゲティ―マサイマラ(Serengeti-Masai Mara)、およびムコマジ―ツァボ(Mkomazi-Tsavo))ならびにモザンビーク(セルー―ニアッサ(Selous-Niassa)野生生物コリドー)における国境を越えての法律の施行。
2.4 予防策
a) タンザニアでの登録済み象牙
タンザニアのゾウ個体群から取った象牙のみをこの提案の対象とする。
b) 象牙は、標準システムに則って印をつける
大会決議10.10(CoP15で改正)に従い、山積みになったすべての全形の象牙は、個別にパンチ、染料で印を付け、消えないインクで特有の連続番号を割り当てる。印は、原産地域および入手元を示す登録事項(データベース)との相関性がある。(1kg未満あるいは20cm未満の長さのもので)類似の断片は、袋に入れて一緒にその重量を量る。原産地不明の象牙もしくはタンザニア国外から持ち込まれた象牙は、タンザニア原産の象牙とは別途に保存し、かつ、依頼があっても販売しない。
c) ただ一つのセンターを通じて販売する
すべての象牙売買ならびにそれに引き続く梱包および発送は、タンザニア国家資源・観光省の野生生物課により選定された十分な作業スペースを持つ安全な場所で行われる。
d) 象牙の出荷数
監視と管理の緩和に伴い、最大で船荷2回分の象牙が、販売後に出荷されるものとする。
e) 象牙の輸入国への直接輸出
もしできるならば、輸出許可は1つまたは複数の輸出国への直接輸出を許すものとなる。
f) 輸入国は、内部管理を行い、再輸出をしないことに合意する 輸入国は、内部管理を行うべきであり、再輸出をしないという確約をすべきである。
g) 独立した監視体制
ワシント条約事務局からの法執行員もしくはタンザニアおよびワシントン条約事務局の事前の承認を受けた条約加盟国は、販売・梱包・出荷手続き時に立会い、あらゆる細部および在庫のチェックをすることができる。同様の立入検査をコンテナを荷揚げし、輸入国に象牙が配送されたときに、行うことができる。ワシントン条約事務局職員には、主要な象牙店へ連絡を取れることが保証されている。
h) 生皮の取引
皮は、法の執行力を高めるため生皮の形で輸出するものとする。
i) 収益の使用
象牙、生皮、および生きた動物たちの販売から得られた収益すべては、環境保護活動家のため(監視、研究、法の執行、インフラストラクチャ−の構築、人材能力開発などの用途で)、かつゾウ生息地の近隣に住む地域社会開発活動家のため、1978年に議会法(the Act of Parliament)21号により創設されたタンザニア野生生物保護基金(Tanzania Wildlife Protection Fund)を通じて使用する。
2.4 この提案の根本的理由 この提案は、タンザニアにおけるゾウ個体群の持続可能な保護を促進することを目指している。山積みの象牙がもたらした販売収益は、保護地域および保護されていない地域における野生生物保護に再投資され、かつゾウの生態系内に住む地域社会の開発活動を支援する。
a)2007年の野生生物保護政策(Wildlife Policy)は、野生生物資源にまったく付加価値が与えられなければ、他の土地使用の要請が、野生生物資源の継続的存在を軽率にも脅かすであろうことを、明確に認識している。タンザニアにおけるゾウ個体群増大に伴うゾウと人類の間の争いは、長い目で見て、ゾウに隣り合って生きる地域社会が利益を得ていなければ、ゾウにとって不利になることがよくあるのである。
b) もしも地域社会が、保護活動とは自分たちにとって最終的にはコストがかかるだけだと感じているなら、保護活動の目的達成を確実に成し遂げるために地域社会から協力を得るのは、無理かもしれない。また、地域社会の人々は、ゾウを製品とした取引、とくに象牙の取引が禁止されるかぎり、ますますそのような感情を表すであろう。
c) ゾウを製品とした取引は、ゾウ、その生息地、および他の種の保護にとって欠くことができない。さらに、ゾウの生息域における人の基本的要求を満たすためにも、ゾウの製品取引は重要である。人間とゾウとの争いは増大しており、地域社会はゾウを有害動物とみなしている。よって、野生生物管理区域から収集したゾウの製品取引は、こうした地域社会にとってのゾウの価値を高め得る。また、こうした取引の結果として、地域社会はゾウをより歓迎するようになるであろう。こうした利益が直接地域社会の人々にもたらされることで、地域社会は、ますますゾウの継続的生存に自分たちの利害関係があると感じるようになるであろう。Cop16 提案。
d) 生物多様性条約(the Convention on Biological Diversity)と共に定められたアジェンダ21によれば、国々は自国の資源を自分たちに最も都合が良いように使用する権利を有する。それゆえに、タンザニアはゾウ個体群に関し、その権利を適用する。ワシントン条約の前文もまた、国民と国家は自国の有する野生動植物相の最善の保護者であり、またそうあるべきだと認めている。
e) 象牙の保管および貯蔵に関してコストがかかる。貯蔵された山積み象牙の保管が長引くほど、象牙の質、その結果として価値が下がってゆく。一方、山積みになった象牙の収集、保管および管理に関連するコストは、増え続ける。24時間体制の監視、燻蒸および継続的監視を含むこうしたコストは、年間約10万米ドル(848万1000円:12月25日17:00為替相場84.79-83/1ドル)である。加えて、現在貴重品室は100トンを超える象牙でいっぱいである。こうした状況では、さらなる象牙が収集され続けるであろうことを考えると、ビルをもう一つ建てなければならない。新しい貴重品室一つを建てるのには、建設場所を確保する費用を除いても、100万ドル(8481万円)を超える金額がかかる。これに、さらに、警備と管理維持の費用が加わる。明かに、この金額は他のより重要な保護活動に使われた方が良いであろう。

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