ヤドクガエルの附属書改正提案
CITES-CoP16にヤドクガエルの附属書改正案(エクアドル)
翻訳協力:島田 真理子 校正協力:鈴木 洋子
2.概要
Epipedobates machalillaが1995年に発見されたとき、Colostethus(コオイガエル)属に包含されたので、CITES(ワシントン条約)附属書への掲載は検討されなかった。しかし、第15回締約国会議(CoP15)において採択された両生類の標準準拠文献では、machalilla種がEpipedobates(エピペドバテス)属に含まれており、これによってmachalilla種は、エピペドバテス属のうちで附属書IIに掲載されない唯一の種となった。そのため第25回Animals Committee(動物委員会)会合では、Taxonomic Working Group(分類ワーキンググループ)が2013年の第16回締約国会議において検討するためにE. machalillaを付属書Ⅱに掲載する提案を作成すべきであるとの勧告がなされた。
International Union for Conservation of Nature(国際自然保護連合)(IUCN)のレッドリストでは、E. machalillaは準絶滅危惧種(NT)に分類されている。なぜならその生息分布域における生息場所の著しい喪失から、その個体数の減少はこの10年間余りでおそらく30%を超えており、それゆえその種がVulnerable(絶滅危惧Ⅱ類)として認定される寸前になっているからである(Colomoら、2004年)。
E. machalillaは科学研究目的、特に胚発育の研究で利用されており、machalilla種の取引の実態は不明である。よって、E. machalillaはワシントン条約第2条第2項(b)の条項にしたがって附属書Ⅱに掲載されるべき候補である。
さらにE. machalillaは、すでにエクアドルでは国レベルでの保護措置の対象になっている。E. machalillaの附属書Ⅱへの掲載は、野生におけるその種の保護と存続のためだけでなく、第25回動物委員会会合でなされた決定を履行することにもなるだろう。
vii) 最近コオイガエル属からエピペドバテス属に移行されたカエルの一種であるEpipedobates machalillaについて、一つの特別な問題が特定されていた。
したがって動物委員会は、E.machalillaを附属書Ⅱに掲載するための
CoP16に対する提案を準備してこの問題を解決するよう勧告した。
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