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2013年2月12日 (火)

世界最大のサケ科 絶滅危機へ

世界最大のサケ 着実に迫る絶滅の危機


2012年10月19日|  IUCN News story


翻訳協力:津金麻由美 校正協力:石原洋子  


国際科学者チームは、世界最大のサケ科として知られるアジアのサケ科イトウ属が危険な状況にあるという評価報告を発表した。同報告では、今やイトウ属の全種がIUCN(国際自然保護連合)レッドリスト「絶滅のおそれのある生物種」の絶滅危惧類または情報不足に掲載されると結論し、生息地の喪失および乱獲といった進行中または出現しつつある多くの脅威を指摘した。


また、解決の鍵となる保全対策が取られない場合、イトウ属は着実に絶滅に向かうであろうと警告している。


アジアには5種のイトウ属が生息しており、今日のマスとサケはイトウ属から分岐および進化したと考えられている。イトウ属は体長2m超に達するものが確認されており、30年以上の生存が可能である。おそらく5種の中で最もよく知られているのはHucho taimen(アムールイトウ)で、シベリアまたはモンゴルのTaimen(タイメン)という通称で知られている。タイメンはスポーツフィッシングで世界的に大きな需要がある。タイメンはIUCNレッドリストの絶滅危惧Ⅱ類に掲載される最初のイトウ属となる。


「イトウ属の生息域は広大で、地球陸地の8分の1近くを占めます。それにも関わらず、人間活動の影響は、今やイトウ属が絶滅する可能性があると考えられる程の大きさと期間に達しました。」と評価を実施したIUCN SSC(種の保存委員会)サケ科専門家グループ長のPete Rand氏(Wild Salmon Centerの保全生物学者)は述べた。「この結論は深刻ですが、イトウ属が生存する未来を期待するのであれば、国際的な幅広い範囲で直ちに対策を取る必要があることを明確にしています。」


イトウ属は「川のオオカミ」というニックネームで知られ、欧州およびアジアの河川水系において捕食者の頂点に立つ。その巨体と大食漢であることから多様な食性を持ち、水鳥、コウモリ、サケの成魚、さらには川に飛び込んだ陸地の小さな哺乳類でさえも捕食する。


Siberian Taimen程知られていないが、近似の2種は中国と北朝鮮にわずかに分布している。Sichuan Taimen(ヨウスコウイトウ、学名:Hucho bleekeri )は中国Yangtze川(揚子江)上流河川域にのみ生息する。あのGiant Panda(ジャイアントパンダ、学名:Ailuropoda melanoleuca )が生息する山域である。ヨウスコウイトウは、IUCNが絶滅危惧類の最高レベルと定義する絶滅危惧IA類に掲載される。


「ヨウスコウイトウの現在の個体数は推定できていませんが、個体数は非常に少なく、減少している疑いがあります。現状からヨウスコウイトウの保全が可能であると楽観視するのは厳しいと思います。」とイトウ属の現状評価を主導したZhaobin Song氏(Chengdu中国成都市Sichuan University四川大学 教授)は述べた。個体数減少の主要因には、伐採、河岸浸食、違法漁獲がある。


中国と北朝鮮の国境沿いの辺鄙な河川水系で唯一確認されているKorean Taimen(コウライイトウ、学名:Hucho ishikawae )については、より不明な点が多い。評価チームは、現状を評価するには現在の情報では不十分であり、IUCNレッドリストの情報不足のカテゴリーに分類されると結論した。残りの2種のSakhalin Taimen(イトウ、学名:Hucho perryi)およびDanube Salmon(ドナウイトウ、学名:Hucho hucho)は、IUCNによって近年評価されたが絶滅危惧の状態が続いている。


この成果は、5年以上前に始まったイトウ属の評価作業の集大成である。「これはIUCNの専門家グループにとって重要な節目ではありますが、現実的な保全活動は始まったばかりに過ぎません。」とPete Rand氏は語った。


評価チームから挙げられた主な提案の一つは、イトウ属の生息域の保護と乱獲リスクを最小限にするための特別な規制を伴った保護地域の確立を強く要求することである。「世界最大のサケの保全に真摯に取り組むのであれば、生息域全てにわたり、保護地域を確立するよう要求し続けていく必要があります。」と評価チームメンバーのOlaf Jensen氏(米国ニュージャージー州立Rutgers Universityラトガース大学 教授)は述べた。「適切な法令およびその執行によって守られる保護地域が、密猟や生息地の喪失を規制する現実的で永続的な唯一の解決策となります。」


淡水域の保護地域は、保全の領域ではまだ比較的新しい概念だが、よどみなく流れる天然の河川水系に依存する種を保護する上で最も有効な手段の一つであると考えられている。これらの集水域は、哺乳類、両生類、鳥類等、その他多くの絶滅が危惧される生物の棲みかである。「生態系における感受性が強いイトウ属は、北アジアの多くの広大な川の総合的健全さを測る理想的な指標となりうるのです。」とOlaf Jensen氏は述べた。評価チームは、これらの報告によって、この類まれな魚属の保全のため、政府、非政府組織、地域のステークホルダーが保護地域ネットワークの確立といった優先度の高い保全活動を協力して実施していくことを望んでいる。この類まれな魚属が保全されることを望んでいる。


WSCが主導するイトウ属を保全する試みは、National Geographic Society(ナショナルジオグラフィック協会)、Ocean Park Conservation Fund(海洋公園保護ファンド)、Mohammed bin Zayed Conservation Fund(ムハンメド・ビン・ザーイド保護ファンド)、Sweetwater Travel(スウィートウォーター・トラベル)、Chester Zoo(チェスター動物園)、Patagonia(パタゴニア)、Taiwan Bureau of Forestry(台湾林野局)、US Fish & Wildlife Service Wildlife without Borders Program(米魚類野生生物局国境なき野生生物プログラム)の支援があって成り立っている。

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