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2012年9月27日 (木)

ICCWC(野生生物犯罪と闘う国際コンソーシアム)、「野生生物および森林犯罪の分析ツールキット」を公開

CITES 共同プレスリリース

翻訳協力:小山園子 校正:松澤友子

各国での法執行能力強化のため、60万米ドル(約4,717万円 1ドル=78.61円 2012年8月10日現在)も確保

 Geneva(ジュネーブ) 2012年7月25日 - ICCWCは、2012年7月23~27日にジュネーブで開催されたCITES(ワシントン条約、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)常設委員会の第62回会合で、「野生生物・森林犯罪分析ツールキット」を公開した。
またICCWCは、野生生物犯罪に対する各国の法執行能力を強化するため、World Bank(世界銀行)Development Grant Facility(DGF)を通じ、現会計年度に60万米ドル(約4,717万円 1ドル=78.61円 2012年8月10日現在)を確保したと発表した。

 野生動植物は、利益の大きい非合法な国内外市場のニーズを満たすため、毎日、地球上の生物多様性に富んだ地域で違法に狩猟、伐採、採取されており、こうした犯罪は組織的に行われることも多い。国内法や国際法に違反して行われる野生生物の取引、提供、所有、消費は、さまざまな種の存続や生態系にだけでなく、それらを頼りに暮らしている人々にも差し迫った危機をもたらすほどの規模で行われている。野生生物の不法取引による経済、社会、環境への影響は、2012年6月22日のRio+20(リオ+20、国連持続可能な開発会議)で100カ国以上の首脳により合意された成果文書「The Future We Want」(私たちが望む未来)でも認められている。

 UNODC(国連薬物犯罪事務所)は、ICCWCの他のパートナーと連携して、今回公開された分析ツールキットの開発を委託した。各国政府、税関、警察、その他関連する法執行機関では、このツールキットを野生生物および森林犯罪の分析、予防、検出、阻止の枠組みとして使用できるようになる。

 このキットは、選定された各国政府と連携して試験的に導入される予定となっている。ICCWCのパートナーである世界銀行を通じて確保されたDGF資金は、この取り組みに大きく貢献すると考えられている。世界銀行はこのDGF資金を、開発戦略や開発方法の発展を援助する国際融資活動から得られる純利益の中から、一年間の措置として提供。今年、世界銀行理事会は、ICCWCへの助成を含む合計5,620万米ドル(約44億1,788万円 1ドル=78.61円 2012年8月10日現在)の助成金を承認した。DGFプログラムは3年間実施される予定で、来年以降の2年間はDGFからの要請により追加の資金提供が行われる。

 このツールキットの公開について、ワシントン条約事務局長John E. Scanlon氏は以下のように述べている。「私たちは、野生生物犯罪が人々や自然に及ぼす深刻なリスクを認識し、法執行への取り組みを一丸となって強化しています。とくに、強力で高度な地球規模での法執行対応を提案し、各地域や各国の法執行機関へのサポートを強化しています。法執行に関する最新技術を有効に活用し、新たな財政的、人的資源を集め、不正取引を助長する需要を効果的に抑えようとしているのです」。

また、国連薬物犯罪事務所事務局長 Yury Fedotov 氏は次のように語った。「野生生物の犯罪と木材の不法取引は、犯罪組織が行う2大不法事業です。これらの行為は森林に取り返しのつかない被害を与え、絶滅危惧種をさらに深刻な絶滅の危機にさらします。汚職の蔓延、マネーロンダリング(不正資金浄化)、詐欺、暴力を助長し、持続可能な暮らしにも影響を及ぼします。ICCWCでパートナーと共に活動する中で、このツールキットは、法執行教育を促進し、司法や検察当局を強化し、国際協力を推進するために非常に有益なものになると確信しています」

 世界銀行のSustainable Development(持続可能な開発総局)副総裁 Rachel Kyte 氏は、次のように述べている。「環境や天然資源の法執行に関する世界最大の援助ツールとして、ICCWCのツールキットを歓迎します。世界各国で、このツールキットから、環境犯罪と賢く闘うための革新的なアイデアが得られるでしょう。世界銀行は、野生生物犯罪の阻止からマネーロンダリング防止体制の展開などにいたるプロジェクトのため、開発途上国に対して3億米ドル(約23.5億円 1ドル=78.355円 2012年9月3日現在)を提供しています」

 World Customs Organization(WCO、世界税関機構)事務総局長の御厨邦雄氏は、以下のように語った。「国際税関コミュニティでは、世界の多くの地域で継続的な攻撃を受けている野生生物など環境に影響を受けやすい物品の犯罪取引を阻止するため、ICCWCのパートナーとの協調した活動に尽力しています。この新しいキットは、税関と法執行機関の能力を開発・強化し国境を越えた環境犯罪と効果的に闘うために、すでに世界税関機構と他の国際組織の双方が開発している“武器庫”に加わったのです」 

野生生物および森林犯罪の背景

 野生生物や森林の犯罪は、多層構造のさまざまな側面を持った複雑な事象である。多数の文化的、経済的、社会的、環境的要因の相互作用に起因し、多岐にわたる人々が関連する場合もある。このため、野生生物や森林の犯罪には、体制の整った専門的な方法で取り組む必要がある。

 「野生生物および森林犯罪分析ツールキット」にはさまざまなツールや情報が含まれ、ユーザーはそれらを選択して野生生物や森林に関する法令、法執行措置、検察や司法の能力、野生生物や森林の犯罪を助長する要因、国家レベルでの予防措置の有効性を分析することができる。このツールキットを使用する国々では、有効なデータを集めて分析し、証拠を集め、野生生物や森林犯罪の犯行現場発見に備え、現場を保全し、容疑者を特定することもできる。

 またこのキットは、野生生物の不正取引に関する、より体系的かつ徹底した、包括的な分析の必要性も考慮して作成されているため、使用国では、野生生物や森林犯罪を助長するさまざまな要因を理解するのに役立つ。そして、分析から得た情報や経験を、国内戦略や地域戦略、国際戦略に統合することが容易になる。

ICCWCの背景

 ICCWCは2010年末、5つの国際機関が共同し、各国の野生生物法執行機関や、天然資源を守る活動を日々行う準地域的および地域的ネットワークへの組織的なサポートを提供するために発足した。 

 ICCWCのメンバーは、ワシントン条約事務局、ICPO(INTERPOL、インターポール、国際刑事警察機構)、国連薬物犯罪事務所、世界銀行、世界税関機構である。議長はワシントン条約事務局が務めている。

 野生生物の不正取引が生物多様性に及ぼすリスクの性質と規模を考えると、現在、この問題に取り組むためには、法執行コミュニティが、より組織化された高度な対応を取るべきだと考えられている。ICCWCは、野生生物に関する重大な犯罪が発覚するリスクと刑罰のどちらも低すぎる現状に反し、犯罪者にもっと重大で組織的な対応が取られるようになることを目指している。また、ICCWCは、コントロールド・デリバリー(泳がせ捜査)や野生生物の鑑識の使用など、野生生物犯罪と闘うためにさまざまな地域で採用されている最新の技術を展開することも模索している。その目的は、国際協力、マネーロンダリング、汚職に対処することだ。ICCWCの各パートナー機関は、コンソーシアム内でそれぞれの組織特有の強みを発揮している。

http://www.cites.org/eng/news/pr/2012/20120725_ICCWC_toolkit.php

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