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2012年9月27日 (木)

密猟が世界中のゾウにとって差し迫った危機となっている―CITES

ゾウの密猟と象牙の密輸がこの10年間で最高の頻度になったと専門家らが報告

WildlifeExtra

翻訳協力:石塚 信子、校正協力:松崎 由美子

2012年6 月、CITES事務局が発表した報告によると、ゾウの密猟のレベルがこの10年において最悪となり、象牙の押収も1989年以来記録的な量となった。

 この報告では、以下のデータ類が分析された。すなわち、CITES のプログラムMIKE(ゾウ密猟監視システム)のデータ、IUCN(国際自然保護連合)のゾウの個体数の現状に関するデータ、TRAFFIC(野生生物の取引を監視、調査するNGO)が管理するETIS(ゾウ取引情報システム)とUNEP-WCMC(国連環境計画・世界自然保全モニタリングセンター)が管理するCITES事務局の取引に関するデータベースなどである。

 ゾウの密猟と象牙の押収には、非常に密接な相関関係がある
これらの信頼できる筋からの情報によって、ゾウの密猟の動向と大規模な象牙の押収の動向はきわめてよく一致していることが明らかになり、違法取引の一連の流れにおける異なる時点で基本的に同じパタ−ンがあることが分かった。

押収はよいが、できれば起訴を
 報告を受けてCITESの事務局長John E. Scanlon 氏は次のように述べた。「われわれはゾウの生息地だけでなく、象牙の通過国や消費国においても集約的な努力を強化し、ゾウの密猟と象牙の密輸にみられる現在の不穏な傾向を封じ込めなければなりません。野生生物に関する犯罪を阻止するための取り組みはきわめて重要ですが、これらは押収だけで終わらせるのではなく、密輸品の流れを止めるために犯人を起訴し、有罪判決を下し、重罰に処するところまですべきです。『一連の法執行』が一体となって機能することが必要です。」

最悪の日々
 ETIS(ゾウ取引情報システム)のデータによると、5年間のうち、2009年2010年、2011年の3年間に最多量の象牙が世界中で押収されている。2011年だけでも、14件の大がかりな象牙の押収があり、2桁の数字になったのは、ETISがデータをまとめ始めて以来、23 年間で初めてのことである。押収した象牙の量は、約24.3トンにものぼる。これは前代未聞の数字だ。1度の取引で800キロを超す象牙が押収されるなど、押収規模が大きいことから、主として組織的な犯罪が行われていることがわかる。

中国とタイ
 中国とタイは、押収のデータによると、アフリカから輸出される違法な象牙のおもな目的地となっている。2009年以来、マレーシア、フィリピン、ベトナムなどで押収された大量の象牙の積送品は、中国とタイへ送られる途中であったと思われる。

アフリカやアジアの国の中には、法執行の強化に真摯に取り組んでいるところもある。たとえば、中国では、今年の初めに大規模な取り締まりを実施し、1366.3キロの象牙を押収し13 人の容疑者を逮捕した。

密輸される象牙を積んだコンテナの大部分は、おもにケニアやタンザニア連合共和国など、東アフリカのインド洋に面した港から送り出される。

「CITESのもとに、象牙の商業的取引が世界的に禁止された1989年以来、アフリカのゾウが最も深刻な危機に直面していることを示す証拠が刻々と増えています」とTRAFFICの『ゾウとサイプログラム』の先導者でありETISの責任者であるTom Milliken氏は言う。

監視が始まって以来、最多の密猟
 これらの事実は、CITESのMIKE(ゾウ違法捕殺監視システム)プログラムのアフリカにおける密猟に関するデータと一致する。MIKEは、2005年以来、アフリカでゾウの密猟が確実に増加していることを実証している。2002年に監視を開始して以来、2011年が最悪であった。

 ゾウが生息するすべてのアフリカの国では、密猟の頻度が高くなっており、急速にその数が減ってしまう個体群も出てくるだろう。特に密猟が最多である中央アフリカの国々では、その可能性が高い。この問題は、今年始めにカメルーンのブバ・ンジダ国立公園で何百頭ものゾウが殺されたことで国際的関心を引くこととなった。

 「MIKEの分析によると、密猟が多発する地域は、人々の暮らしが最も不安定で、国の統治や法執行が最も弱い地域です。また、東アジアにおける象牙の需要が密猟の引き金となっていることも示唆されます。2011年に密猟されたアフリカのゾウの数だけでも、数万頭に達します」とMIKEプログラムの調整役であるJulian Blanc氏は言う。

密猟はゾウにとって差し迫った危機
 密猟はアフリカ大陸全体のゾウにとって目前に迫った危機となっているというMIKEの見解は、IUCN(国際自然保護連合)が収集した情報によって確認することができる。また、データの入手は難しいが、アジアでも近年、違法なゾウの殺戮が増えていることを示す不穏な兆候がある。

 「政府や野生生物保護に関わる関係者たちは、取引されているアジアのゾウの象牙の量を早急に適切に算定する必要があります」とIUCN / SSC(国際自然保護連合 / 種の保存委員会)のアジア・ゾウ専門家グループの共同議長Simon Hedges 氏は語る。

アジアのゾウ
 アジアのゾウにとってさらなる脅威となり、その程度が明らかに増しているのは、中国ではサーカスへの、タイでは旅行者への生きた野性のゾウの違法な国際的商業取引である。

 アフリカでの危機的状況には、2010年にCITESの後援のもと、すべてのアフリカのゾウ生息国によって創立されたAfrican Elephant Action Plan (アフリカ諸国37カ国合同ゾウ保護計画)を早急に実施する必要がある。計画では、ゾウ保護ために3 年間にわたり1億米ドル(79 億2600万円 1 ドルは79.26円)を投資することを想定している。また、2011年8 月、CITESの第61回常設委員会でアフリカ・ゾウ基金が創設された。

 「アフリカで持続可能なゾウの頭数を保護するには、象牙の供給国全体でビジョンを共有し、極めて戦略的かつ協力的に時間と資金を投資することが必要です。これなしでは、わたしたちは、最も大切なアフリカの象徴ともいえるゾウを失うことになります」とIUCN / SSCアフリカ・ゾウ専門家グループの議長であるHolly Dublin氏が最近のアフリカ・ゾウ生息国対話会議で述べた。

 この危機には、国際的レベルでの創意にあふれた革新的対応が必要である。野生生物の密輸事件では、DNAなどの科学鑑定や現代の追跡システムを駆使し、効果をあげている。DNAが導き出す証拠は、南アフリカのサイに関する犯罪において有意義に使用され、おびただしい数の犯罪調査において、日常的に利用されている。いずれにしても、野生生物に関する犯罪を阻止するための取り組みには協力が必要である。『一連の法執行』が一体となって機能しなければならない。だからこそ、最近設立されたICCWC(野生生物犯罪と闘う国際コンソーシアム)が国境を越えて法執行活動をサポートし、この活動を協力的に実施させることが重要なのである。

http://www.wildlifeextra.com/go/news/elephant-poaching-2012.html#cr

 

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