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2012年4月30日 (月)

安定して急上昇する魚群―IUCN、奇抜な漁業アプローチを提案

2012年3月1日 IUCN News story

翻訳協力:日原直子   校正協力:小林玲子

国際自然保護連合の考察がサイエンス誌に発表された。食物の安全確保を増し、漁業が環境に与える悪影響を最小にし得る漁業管理を大幅に見直すことを提案したものである。

ある漁業グループや国際自然保護連合の生態系管理委員会(CEM)の保護を専門とする科学者が提案した新アプローチは、これまでの漁業管理の方法を根本的に変える漁法を導入している。

「何世紀もの間、稚魚、希少種、特殊な種を避け、体長の大きな高齢の個体を重点的に採る選択的な漁法が、収穫を増やして環境に与える悪影響を減らすための鍵であると考えられていました。」と国際自然保護連合の漁業分野の上級顧問であるFrancois Simardは述べている。「しかし高齢の個体は再生産に大いに貢献しており、高齢の個体を取り除いてしまっては、環境の構造や機能をゆがめてしまいます。高齢の個体は、生態学的および進化的に重大な副作用を持ち得るのです。」

たとえばスコシア大陸棚東部では、伝統的な選択的漁業の習慣により環境中の食物連鎖構造が変わり、北海においては、その漁業習慣のために大きな種から小さな種に転じてきている。

国際自然保護連合が提案した新アプローチは、「安定した収穫」と呼ばれるが、それぞれの個体の生産性に応じて海洋環境のあらゆる食用に適する個体を標的にする必要があるとしている。

漁業の標的がより多様な種や体長の大きさのものに広がったために、生態系の生産能力はこのアプローチにより十分に活用されるようになった。このアプローチは環境に与える漁業の悪影響を最小限にする一方、海洋資源能力を維持し、われわれの食物の安全確保にも貢献している。新アプローチでは魚種資源の搾取を減らす必要があるとし、個体数の完全利用をめざしてしばしば乱獲に終わるわれわれの最近の漁業管理へのアプローチを根本的に変えている。

「安定した収穫は、選択的漁業のアプローチであるが、生物多様性条約(CBD)や国連食糧農業機関(FAO)により採択された生態系アプローチに従い、この選択性が今まで使われてきたものよりかなり広範な大局観を持つようになってきています。」とSerge M. Garcia 国際自然保護連合・生態系管理委員会の漁業専門グループ議長は述べている。「選択された標的の種や体長の大きさの捕獲物を単に最大限に利用することに専念する代わりに、安定した収穫は、全体としての生態系の構造や生産性の維持をめざしています。」

新アプローチに関するこの論文は、36の異なる生態系モデルを使用した、さまざまなタイプの選択性の比較考察に基づいている。安定した収穫に類似した漁業戦略の数例が、アフリカ内陸のローテク漁業にも見つかっている。

「この漁業管理に関する新しい考え方は、理想的だが実現不可能だとみなされるかもしれません。というのは、生態系を管理しようとする人間の能力には限界があるからです」と漁業専門グループの会員Jepp Koldingは述べている。「しかし努力の焦点を正しい方向に向けることを可能にする理想的な考え方です。われわれには現在、この新アプローチが漁業をより持続可能にすることができ、生態系に与える悪影響を減らして海洋環境や食物の安全確保のためになるという十分な証拠があります。」

漁業管理に関する問題は、さらに2012年9月5日―15日に韓国の済州島で開催される国際自然保護連合の世界自然保護会議で議論されることになっている。

http://www.iucn.org/news_homepage/all_news_by_theme/marine_and_polar_news/?9313/A-balanced-kettle-of-fish--IUCN-suggests-a-novel-approach-to-fishing

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