カメレオンが革新的な農家のお金の色を変える
2011年10月10日 Business Daily
翻訳協力:石野 精吾 校正協力:杉山朝子
Kenyaケニア中部Kirinyagaキリニャガ地区の農家のグループが国内外の市場をターゲットに希少種の飼育に乗り出した。カメレオンの飼育と販売である。15名で構成されるKirinyaga eco tourism Self Help Groupキリニャガ エコツーリズム自助グループは農家の多様化の方法としてカメレオンの飼育を始めたが、いまだ高品質な商品の国際市場参入挑戦に取り組んでいる。
3年前に立ち上がったその事業は、現在国内で年間約2,000匹のカメレオンを販売している。
「カメレオンをペットとして、または家のインテリアとして飼う事に興味をもっているケニア人もいます。しかし、ここまで来るのは決して容易なことではなく、カメレオンの唾液は猛毒で、かまれると瞬時に死亡すると強く信じられている作り話の払拭を推し進めたりといった苦労がありました。」と団体の秘書兼宣伝担当のStephen Kabuthi氏は言う。
「幸いにも私たちの顧客の大半は私たちの言い分を聞き入れ、現在 カメレオンの需要は伸びています。」
国際市場はMadagasucarマダガスカルや Tanzaniaタンザニアの定評あるカメレオン販売会社から既に買っており、両国は今やカメレオン市場で定着している。ワシントン条約(CITES)の統計によると、異なる5種類のカメレオン66,500匹がマダガスカルから輸出されている。
「カメレオンの国際市場を求めて苦労し、また、インターネット市場にも手を出しましたが、自分たちの体制が整う前に、海外のバイヤーと接触するといつも、他の誰かが私たち出し抜いてカメレオンを販売しています」とKabuthi氏は言う。
これによりカメレオンの供給過多に陥り、農家は時にはカメレオンを森に返さざるを得なくなるのである。
カメレオンの飼育には細心の注意と常時の監視が必要であるため、大半の農家はこのカメレオンビジネスを敬遠している。たいていのカメレオンは昆虫をえさとするので、自然環境が必須である。
例えば、カメレオンのえさとなる昆虫を呼び寄せるために飼育小屋の中に腐った食べ物を置かなければならない。カメレオンはイナゴやバッタも食べる。「つまり、イナゴが好むものも置いておきます。そうして寄ってきたイナゴがカメレオンのえさになります。」とKabathi氏は言う。
農家は、気候に影響を受けやすいカメレオンの環境条件も考えなくてはならない。寒い季節にはカメレオンは死にやすく、カメレオンの飼育をはじめて以来、寒い季節には毎月50匹から100匹のカメレオンが死んだとKabathi氏は説明する。
カメレオンは共食いもし、オスは子どもを食べる。つまりカメレオンは生まれるとすぐに、大人と隔離されなければならない。メスは1度に8匹から30匹、1年に3回産卵する。
Kabathi氏は、カメレオンの飼育業者に、繁殖を減らすためには葉っぱに塩水を吹きかけておく事を勧める。「カメレオンは塩水を口にすると、出生率が下がるので、家でペットとしてカメレオンを飼育するには大事なことです」と言う。
カメレオンを飼育する農業者は、ケニア野生生物公社の認可を得なくてはならない。
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