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2011年11月 3日 (木)

中国都市部で公然と密売される象牙

The Ecologist 2011年8月17日 Rosie Spinks

翻訳協力:日原直子 校正協力:岩﨑友理子

中国が象牙取引への関与を認めていると、活動家は疑っている。推定によると、中国における(象牙の)小売品目の90%もが非合法であるということだ。

中国人は実際にアフリカでゾウを殺害してはいないが、さらに悪いことに、ゾウの殺害を組織化している。

 ゾウは、ある文化では感情的で聡明な生物であると敬われる一方で、他の場所では、単に商品として重宝がられている。象牙に対して長年抱いている欲求が産業(活動)をあおり、その結果、地球の2種類のゾウすなわちアジアゾウとアフリカゾウの両方を国連自然保護連合(IUCN)のレッドリストに載せてしまった。前者は、絶滅危機として、後者は、危急であるとして掲載されている。

 中国においては、象牙はステータスシンボルとして深く根付いた文化的な重みがあり、それは、最近の消費層の急成長を伴い象牙の需要は世界最高になった。

 野生生物の乱獲を防ぐための国際組織体であるワシントン条約会the Convention on International Trade in Endangered Species (CITES) が今週開催されるが、それにちょうど先立ち、中国における非合法な象牙取引の調査結果が非政府組織NGOのエレファント・ファミリー(Elephant Family)により発表された。調査報告の詳細によれば、広州や福州といった都市を通じて非合法な象牙の取引が大々的に行われていると同時に、警備や(法や裁判の)執行が完全に欠けているということだ。

 1989年のワシントン条約(CITES)が新しい象牙の国際的な販売が禁じられているにもかかわらず、中国においては、適切な文書が添付されている場合は依然として数種類の象牙が合法であると考えられ、アンティーク象牙(antique ivory)、またはすでに彫刻されているか流通されているもの、マンモス象牙(mammoth ivory)つまり現代のゾウの絶滅した近縁種由来のもの、それに1999年と2008年の2回、ワシントン条約(CITES)に保証された「1回限りの」販売のうちの1回に販売されたものも含まれている。しかしながら英国やヨーロッパ連合EU (European Union)では、1947年以前の日付のアンティーク象牙に限り合法的に購入してもよいとされている。

 1999年と2008年の両ワシントン条約(CITES)においては、南アフリカ諸国産の象牙の販売が国際的に承認されたが、南アフリカ諸国は、販売用の象牙は自然死あるいは間引きによるもので、密猟によるものではないと主張した。こうした販売の意図は、(日本や中国といった)アジア市場に合法な出所(の象牙を)提供し、それによって密猟された象牙の需要を減らすことにある。象牙取引の専門家であり、最近の報告書を共著したEsmond Martin氏は、「最も心配しているのは、中国が購入者であるという現状であり、アフリカ諸国が象牙を販売しているということではありません」と述べている。

 「2008年に、はじめて中国は象牙を購入することを許可されました」とMartin氏は説明している。さらに「なぜ私が中国には反対したかというと、それは単に中国人は象牙の販売を抑制できないからです」と述べた。

 最近発表された報告書の中で、Martin氏はその主張を裏付ける証拠を見つけた。広州市では、6,500近くの小売用象牙品目のうち61%が非合法であり、合法なIDカードを欠いている。加えて、マンモスの象牙がゾウの象牙が混合されている事例が多い。後者が密輸されて、前者として通用しているのである。

 「数人の販売者は、自分が売る象牙は新しいもので非合法であると公然と述べています」「このことは、公式の検査や没収がほとんどの店で行われていないことを暗示しています」と報告書は述べている。

アジアに密輸されている象牙

 報告書に言及されている非合法な象牙は、たいていアフリカから密輸されている、とMartin氏は述べる。アジアと異なり、アフリカにおいては象牙の国内需要がほとんどないため、そのほとんどが輸出されている。環境調査機関Environmental Investigation Agency(EIA)は、2009年に東南アジアに密輸された記録的な非合法な象牙の押収物を見た。そうした傾向は過去2年間続いている。

 「アフリカにあるのは規制されていない象牙市場で、象牙市場の購入者の大多数が外国人であり、アフリカ人ではありません」とMartin氏は述べた。「中国人は[アフリカで]実際にゾウを殺害してはいませんが、さらに悪いことに、ゾウの殺害を組織化しています」。

 今週ジュネーブで開催されているワシントン条約(CITES)の常設委員会において、国際的な象牙取引がさらに進む可能性についての討議が続くであろう。今後2年間に、他のアフリカ諸国は、1999年と2008年に発生した1回限りの(象牙の)販売をもっと許可してほしいと要請するであろう。

 環境調査機関(EIA)の常任理事であるMary Rice氏は、1回限りの(象牙の)販売、すなわち実験販売に反対している。というのは、Mary氏や環境調査機関(EIA)は、実験販売により象牙市場が抑制されるとは全く思っていないからである。

 「実際、反対(の現象)が観測されてきています。実験販売は、実際に需要を刺激し、結果的に非合法な象牙の流入やゾウの密猟の増加の原因のひとつとなり得ます」と、環境調査機関の簡単な報告は述べている。「この失敗を認識し、このことを繰り返さないようにしなければならなりません」。

 中国の象牙市場についての環境調査機関の独自の調査は、Martin氏の報告よりもさらにもっと厳しい状況を引き起こした。その調査によれば、中国の象牙取引市場の90%もが非合法であり、ほんのわずかな合法的な在庫品は、ただ消費者を混乱させるのに役立っているだけである。

 「中国は、年々、非合法な象牙の唯一最大の仕向地として脚光を浴びてきているが、依然としてワシントン条約(CITES)に取引相手国として承認されたままです」「ばかげています」とRice氏は述べた。

 英国に本拠を置くエレファント・ファミリーは、とりわけアジアゾウを擁護しているが、象牙製品の販売に対しては徹底的に断固として反対している。しかし、高需要を満たすためにすでに実在している象牙を市場に置いておくべきなのか、それとも単に廃止すべきなのかということになると、ゾウの保護に関する10年のベテランのDan Bucknell氏は、組織(エレファント・ファミリー)は、その姿勢を熟考中である、と説明している。

 「現在、象牙に対する需要があることを無視することはできません」とBucknell氏は述べた。「しかし合法な象牙は、非合法な密猟を防ぐために、その需要を満たすようになるまで許可されるべきではないでしょうか。われわれは、象牙市場を満たすことに関心があります。とにかく、(市場を)方向づけ、対策を講じて行かないと、(象牙)市場をあおってより多くの象牙を求めるように仕向け、こうしてより多くのゾウを殺害することになります。」

象牙紛争

 このことがゾウに与える影響はショッキングで、ゾウの頭数や生息地のどちらも激減させている一方、象牙は、ブラッド・ダイヤモンドのような鉱石を巡る紛争同様、人間に対しても深い影響力を持っている、とMartin氏は述べている。

 「非合法な象牙取引は、アフリカ諸国に対して恐ろしい影響力を持っており、この問題を巡り武力紛争が起きています」とMartin氏は述べている。「単なる動物だけの問題ではなく人間の問題でもあり、それは巨大な腐敗網です」

 励ますようにMartin氏はインドの事例を引用している。インドは、西洋諸国やいかなる非政府組織(NGO)の助けもほとんど借りずに、なんとか象牙取引を激減させた。象牙は、婚礼用の腕輪として一般に使用されていたようにインドもかつては中国のように象牙に対する広範囲に及ぶ国内需要があった。しかしながら、首相から積極的な発議があって以来、状況は今日においては異なる。

 「もし今インドへ行って象牙を[外で公然と]見ようとしても、見れません。」とMartin氏は説明している。「(首相の国民に対する積極的な働きかけが)成功したことは素晴らしいことです。最も重要なのは政府であり、それから政府を支援する非政府組織(NGO)に支援されるのです。」

 第3回目の1回限りの販売(実験販売)を許可するかどうかをめぐる決断は、後日決定されることになるため、象牙市場の理想的な状況がどのようなものであるかということに対する答えは、明確にしづらい。

 Martin氏は、あらゆる小売の場所において、マンモス象牙やアンティーク象牙と新しい象牙との区別を望んでおり、新しい象牙はワシントン条約(CITES)の保証済として明確に認定されて販売されている。一方、Rice氏は違った見方をしている。

 「現在市場で入手可能な象牙が、合法な販売によるものであるか、それとも非合法な出所によるものであるかを区別することは全くできません」とRice氏は述べた。「このことを考慮に入れれば、私たちははいかなる出所による象牙の取引/販売をもこれ以上行うことを永久に支持しません」。

原文
http://www.theecologist.org/News/news_analysis/1019180/illegal_ivory_openly_on_sale_in_chinese_cities.html

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