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2011年8月 1日 (月)

海中での複合的なストレスによる海洋生物の絶滅の危機、「地球規模で顕著に」

2011年6月20日|IUCN News story

翻訳協力:井澤佳枝  校正協力:松崎由美子

 海洋科学者らによる国際的な専門家委員会は、本日公表した報告の中で、人類史上例のない海洋生物種の絶滅期に入る危険性があると警告している。

 この暫定報告書は、4月にIUCNが共催した「State of the Oceans(海洋研究)」のワークショップの中で発表され、海洋に対する外的ストレス要因のすべての累積影響について初めて考察したものである。このワークショップでは、海洋科学全分野の最新研究を考察し、汚染、酸性化、海洋温暖化、乱獲、低酸素化(酸素濃度低下)の複合的影響について調査した。

 専門家委員会の結論によると、海洋にストレスが複合的にかかることによって、地球史上これまでに起きた主要な種の絶滅すべてに関連する状況が引き起こされており、海中で起きている悪化のスピードや割合は予測よりも大幅に増しているという。

 また、以前より明らかになっていた数多くの悪影響が最悪の予測よりもはるかに大きいと結論づけた。判断は難しいが、結果的に地球規模の顕著な絶滅への第一歩は、造礁サンゴなどの海洋種の絶滅の危機が増加したことによって始まっている可能性があるという。

 「世界トップレベルの海洋専門家は私たちの調べている変化の割合や大きさに驚いています」とIUCN世界保護地域委員会の海洋部門長兼IUCN海洋科学・海洋保全のシニア アドバイザーであり、本報告書を共同執筆したDan Laffoley氏は言う。「未来の海に対する課題は非常に大きなものですが、これまでの世代とは異なり、我々は何をする必要があるのかを知っています。この青い地球を守るべきときは、まさに今で急を要するのです。」

「調査結果は驚くべきものです」と本ワークショップの開催を呼びかけた海洋研究国際計画(IPSO)のScientific Director(科学主任)、Alex Rogers教授は言う。「人類が海に与えている累積的な影響を考察しましたが、その影響は私たちが個々に認識していたよりもはるかに悪いものでした。これはあらゆる段階で明確なアクションが要求されるとても深刻な状況です。私たちは人類に与える影響を調べていますが、それは私たちの世代だけでなく、さらに悪いことに子どもたちやそれ以降の世代にまで影響を及ぼすことでしょう」

 IPSOとIUCNの後援のもと、世界中の研究機関の海洋科学者らがオックスフォード大学に集まり、各国の海洋専門家らによる50以上の最新の研究を総括した。そして、気候変動の影響に加えて、乱獲や農地から流出した肥料など、人類が引き起こした影響によって、すでに海洋環境の状況は劇的に悪化しているという確固たる証拠を発見した。

 海の温暖化と酸性化、さらに低酸素化・無酸素化(酸素濃度の低下。酸欠海域として知られている)海域の増加、この3つが史上これまでに発生したすべての大量絶滅の要因である。

 この3つの要因が今、再び海の中で組み合わさり、深刻な複合的ストレスとなって増悪しているという確固たる化学的な証拠がある。専門家は、現在起きている被害が繰り返し起こり続けるのであれば新たな絶滅は不可避であり、もうすでに始まっているとも言えるだろうと結論づけた。

専門家が強調した事実は以下のとおり。

・海洋に吸収されている二酸化炭素レベルは、深海生物の半数が死滅したといわれている約5500万年前に起きた海洋生物種の大量絶滅期の値をすでに上回っている。

・1998年に起きた大量のサンゴ白化現象1回で全世界の熱帯サンゴ礁の16%が死滅した。

・乱獲により商用魚種資源が90%以上減少したものがある。

・難燃性化学物質や洗剤に含まれている合成麝香などの汚染物質が極洋にまで到達し、そのような化学物質が海中の小さなプラスチック粒子に吸収され、海洋生物に次々食べられていることが新しい科学によっても示唆されている。

 上記の事実にその他の脅威が加われば、海と海中の生態系は複合的なストレスを絶えず受け続け、回復は不可能になるというのが専門家の一致した見解である。

 本報告書では一連の勧告が明確に記されており、国家や地方自治体、国連に対し、海洋生態系保護のためのよりよい対策を講じることを要求している。特に、海の大部分でありながらそのほとんどが保護されていない公海のよりよい管理システムの緊急採択を強く求めている。

http://www.iucn.org/what/tpas/biodiversity/resources/news/?7695/Multiple-ocean-stresses-threaten-globally-significant-marine-extinction

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